バジルの花

Flower 20.8,2020

成城石井の横に定期的に出してる花屋を帰りがけに覗く。隣にいたお婆ちゃんが「桔梗を頂戴」って、お店の女性にお願いした。「お花、家にあるといいのよ。仏壇に飾るの。」一緒にお婆ちゃんの話を聞いた。うん、お花があるといい。生きてる物が家にあるってすごくいい。

母が花の仕事をしてたから、うちは青い匂いがいつもしてた。玄関にはバケツが沢山置いてあって、何かの帰りがけに仕入れをお願いしてる花屋に寄って帰るのがいつもだった。ダイニングテーブルで仕事の花を活けてたり、畳の部屋で生徒さんに教えてる。それが母で、それが花だった。剣山や花器のある部屋に行って触って出したりしまったりするのが好きだった。花が綺麗なのは知ってるけど、それは別に特別じゃないって思ってたけれど、今は特別。そこにあるだけで、気持ちがいい。

子供の頃に母の本棚にある華道の本を読み漁った事もあったけれど、覚えてない。一度、二十歳を過ぎてぷらぷらしてた時に、お花教えてって母にお願いしたら直ぐに断られた。「お金を払って勉強してきなさい。」って。「じゃあ、やめる」。小学校に上がる前、母が青山の小原流会館に通うのにいつもくっついて行った。お弁当持って。確かマイメロディーのピンクのお弁当箱。むちゃくちゃかわいいやつ。帰りは表参道の駅前でダンキンドーナツに寄るか、アメリカのお菓子を売ってる店で不思議な色のお菓子を買うのが楽しみだった。「お金を払って勉強しなさい。」今はその言葉がよくわかる。

好きな事には好きなだけお金を使おう。そんなとこでケチったら心がすれる。それに、興味が無いならやらない方がいい。辛い事も頑張る事もしなくていい。自分が好きな事を思い切りにやろう。バジルの花を沢山買って帰った。すごくいい香り。