胡瓜と緑のケース

Asinan food 25.9,2020

いつも電話の向こうでシャキシャキと音がした。「今日も胡瓜ですか?」「シャキシャキ。そう。」ここ4ヶ月、姉は毎日のように電話の向こうで胡瓜だ。いつだったかテレビ電話をした時に「この緑のがやばいんだよ。」と、緑のケースを見せてくれた。「ケースのまんまなんて、汚いよ。お願いだから皿に入れて。」「めんどくさい。シャキシャキ。」姉の横で、ヘレナもシャキシャキしてた。

6月から、日課の様に私の生存確認をしてくれる姉。ご苦労様。本当にありがとう。私の姉でいてくれてありがとう。胡瓜片手に私を救ってくれて本当にありがとう。

今日は電話の向こうで怒ってる。隣のばばぁがさぁって、電話が割れそうだ。「怒らないでよ。」「もう直ぐだから。」「わかる、わかるよ。だけど怒らないで。」怒り狂う姉の理由はよくわかる。本当に傷ついた。もう十分だと思う。お願いだから神様やめてやってくれって思う。だけどね、もうすぐだから。姉をなだめてる自分に気づいた。あ、私が帰ってきた。

昨日の夕方に夫からメールが入る。怖くて心臓がバクバクしてる。お腹が痛い。痛いよ。いつもと同じやつ。メールが読めない。メールを閉じては開いてを繰り返す。テキストが中々入ってこなくて暗号のよう。何度も繰り返す。5分位かな、ようやく頭に入ってきた。

あれ。この人、だいぶ酷い。そして、もしかして、、
TOKIOの山口さんを思い出した。伊勢谷さんもそう。夫みたいって。モラルが無い。ちょっと可笑しくなった。私、イかれちゃったのかな。サウナへ行って汗を流そう。週に何度も行ってたサウナ。すっかりサウナの事を忘れてた。246の横断歩道で信号が青に変わるのを待つ。信号が変わる。歩き始めると、頭をふとよぎった。 ” 私はあのメールの人にずっと苦しめられていたの??”

心療内科に予約の電話を入れる。

もし、また夫からのコンタクトがあったら、私は堕ちてしまうかも。頭よりも身体が先に反応して不安に飲み込まれてしまうかもしれない。だから、病院へ行く。だけど、仕方がない気がしてる。半年も苦しんできたから、心と身体が苦しみ方を完全に覚えちゃってる。だけど、私のどこかは気づき始めてる。

今夜は成城石井に売ってるお気に入りのレモンチューハイと胡瓜と緑のケース。そう、緑のケースのまんまでいいよ。衛生的な事なんて気にせずいこう。もう何だっていい。美味しければいいよ。だけど、美味しく無いものは食べちゃいけない。美味しいものを食べよう。

Forever 胡瓜と緑のケース。

胡瓜と緑のケース
胡瓜
サムジャン