12月3日

Journal 03.12,2020

哀しい事があった。数ヶ月も前にあった事で彼が怒り、友達に電話があったんだそう。
友達は声を震わして私に怒りをぶつけた。彼が起こした行動なのに、どうして私が怒られているのか、よくわからない内容だった。胸が痛くなる。

人が怒るのは哀しい。とても哀しい。彼が未だに過去の事で怒っているのも哀しい。あれは自分の起こした罪だ。あの日は彼を残して誰一人として悪くない。私は朝まで帰らない彼を何も言わずに待っていただけ。いつもの様に。いつもの様に彼は嘘をついて帰らなかっただけ。大事な話の約束をしてたけど、当たり前のようにすっぽかされた。そういう日に起きた出来事。

もうこれ以上に哀しい気持ちになりたくない。自分だけじゃない。目の前で誰かが哀しむ顔だって見たく無い。友達が哀しむ顔も、知らない人の哀しむ顔も嫌だ。私には関係無いとは思えない、胸のどこかが勝手にひりひりとしてしまうから。もう本当に厭。

撮影から帰宅してすごく疲れてる。引っ越してきたばかりの家で、まだまだ心の整理もついてない、行き場のない不安だけが毎日を繋げてる。ぽろぽろと涙が落ちてきた。

彼は、私じゃない誰かも、自分の苦しみから逃れる為に平気で傷つけたんだ。どうして、彼にとって大切な友達を傷つけるんだろう。数ヶ月も前の事を掘り起こして、そこまでして自分の苦しみを誰かにぶつけても、楽になんてなれるわけがないのに。

引っ越しても、電車に乗っても、街を歩いても、私達の8年間の思い出が至る所にある。もし、あのまま我慢してたら、今でも私はあの家に住んでいただろう。帰らない彼を待って、寝ずに仕事に行って、作った食事は冷めたまま。だけど、そのうちに彼の病気が落ち着いたら、また一緒に食卓を囲める。季節が終わるように待てば、ずっと私達は一緒にいれたのかもしれない。私が友達に話さなければ、家族に話さなければ、病院へ警察へ行かなければ、弁護士の所に行かなければ、私は今も彼と一緒にいれた。毎日の苦しみから目を背けていれば、ずっと今も家族でいれた。ただ、食卓で彼の事を待っていさえすれば。

全て自分で選んだ。沢山の想いや選択があったし、ひとりぼっちになんてなりたく無かった。だけど、一つ一つの事から、もう、目をそらす事が出来ないし、ダメだって。彼からじゃない。自分から逃げちゃダメだって。

明日、ひとりで離婚届を出しにいく。なんで、今日に限ってこんな話を聞かなきゃいけないんだろう。一番に側で私を支えてくれた友人からの連絡は、とても残念で哀しいお知らせだった。