
午前は下北沢で取材。
撮影は直ぐに終わった。
楽しかったな。
終わってから、編集の野村さんとカレーを食べに行く。私はとにかく早食いだ。そんな話をしてたけど、野村さんはトップレベルの早食いだった。一番最後に私達のテーブルに到着したカレーは、一番早く真っさらになった。時間にしたら5分くらい。早食いが気に入ってるわけじゃないし、競ってるつもりも無い。理由は特に無いけど、ただ、早く食べたい。
取材が終わって、数年前にみうらじゅんさんを撮った時の事を思い出した。何を話しても本当に面白くて楽しくて、最初から最後までずっと笑ってた。
「嫌な事は面白く変換しちゃえばいいんですよ!」
みうらさんの名言をしっかりと家に持ち帰った。
何だかな。私は何を追い求めてきたんだろう。
なんてつまらない刺激を毎日毎日見てたんだろうな。
仕事のしない男が毎晩タクシーで帰って、大声出して、また飲み屋に行って、ちやほやされて、ライブをしてちやほやされて、可愛い人って言われて、家で暴れてる。男が大声で叫ぶ家。捨てられる料理。朝が来たら、ベッドにいるのは、よその猫みたいに小さく丸まった男。毎日、毎日が同じ事の繰り返し。変換の仕方、だいぶ間違えたな。
料理家の中島さんのお宅にHP用の写真撮影に向かう。アトリエにあるキッチンは、料理がしやすい様に色々な物が丁度良く整っていて、その中に中島さんが、可愛い可愛いエプロンをつけて立っている。世の中に可愛いエプロンが中々無い話とか、味噌とか、塩とか、色々な話をして、写真を撮って帰宅した。お土産に長崎の塩を頂いた。満月の夜に作る塩なんだそう。なんてロマンチックな塩。
夜はピェンロー鍋にしよう。塩で食べる鍋。頂いた塩で食べよう。