
今日は夜に撮影が入ってるから、午後に少し昼寝をする事にした。ベッドでLINEニュースを開くと、AAAっていうグループだった方が女性に暴力をふるって活動自粛をした。そして、一年ぶりに再復活するタイミングで、ファンから賛否両論の声が上がってるというニュースだった。
嫌な事を思い出した。夫だった人のファンから、何度か私を非難するメールが届いた事があった。お酒が最悪になった時期、夫が帰らない夜中に私は独り深酒をして夫の事をSNSで哀しみを吐露した。ずっとずっと隠していた事を。そして夫のツィッターで夫が誰とどんな女と遊んでるのか知ろうとした。本当に馬鹿な事をやってしまった。翌朝に何通か、夫のファンだと名乗る女性達から、私が最低な事をしてるみたいなメッセージが入って、1ヶ月過ぎてもそのメールは届いた。男が女に暴力をふるい、夫という立場の人間が働かずに毎晩朝まで飲み歩く事は、女と遊び歩く事は、私にメッセージを送った女性達の生き方として、正しい事だったんだろうか。こんな事を今思い出したって仕方ないのだけど、急にまたあの時の記憶が蘇る。崖から落とされたような気持ちだった。私は間違った事をした。それに、とにかく辛かった。私が感じた事を強烈に覚えてる。この人達は、私に死ねって言ってるのかな。本気でそう聞こえるメッセージだった。
半年以上前の事なのに未だに鮮明。夫だった男がもし今でも有名だったら、私達を救ってくれる人はいたのかな。あの時に変な事を思った。私が死ねば、夫の酒を誰かが止めてくれるんじゃ無いかって。
あの時の私はどうかしてた。だけど、人の声に耳を塞ぐ事が出来なくて。だけど、私を救ってくれたのは友人。友人の声。その日のこともよく覚えてる。夏の暑い日にキッチンでしくしくと泣き続けた。
思い出を封印したい。だけど、似たようなニュースを開く度に時々思い出すんだろうな。仕方ない。道に落ちたタバコの吸い殻を見過ごすみたいに、次の瞬間にはもう忘れるしか無い。何も感じちゃいけない。