菜花と塩豚の水餃子

『わたしを選んでくれる人』 " 雑誌の企画で綴り始めた日記 ", エスニック 06.2,2021

リリさんと成田君が家に遊びに来てくれた。
歳は10以上離れてる友人。2人共編集者。近況報告や、真面目に言葉や編集の話とか、下らない話とかを6時間くらい。気づいたら深夜12時を過ぎてた。夕飯は、塩豚と大根の花椒煮、焼長芋の炊き込みご飯、菜花と豚の水餃子、手羽中と南瓜のアニス風味煮を作った。後は成田さんのお土産の麻婆豆腐とポテサラ、ザーサイに、リリさんが持ってきてくれた微発泡のワインと焼き菓子。

朝が来て少し未だお酒っぽい感じ。最近ちょっと飲み過ぎてて体調が悪い。ミオちゃんと駅前の喫茶店で打ち合わせがある。洗濯をすませて、バナナとベリーと豆乳でジュースを作り、一気に飲み干してから家を出た。

ミオちゃんのお姉ちゃん家がちょっと大変っていう話とか、私が最近企画で始めたマッチングアプリの事とか、価値観とか男の人の年収とか色々な話で盛り上がった。結局、お喋りがつきないまま、コロナだからと店を追い出されて、別のカフェで打ち合わせを始める。帰宅したのは昼頃、疲れたな。天気がとてもいい。このままどこかに消えてしまいたいような気分。誰か困ってる人がいたら私を貸してあげたい、そのまま返さないくてもいい。

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『わたしを選んでくれる人』2月7日 ” 雑誌の企画で綴り始めた日記 “

ichiroさんから、昨晩にコロナの濃厚接触者となったと連絡があった。今日の夕方に会う予定だったけど中止。検査結果は陰性だと報告がある。シマさんから「昨晩は帰ってからズーム飲みして今日は体調が悪いです。」とメッセージが入ってた。シマさんはここ数回、自分の行動をメッセージしてくる。どういう意味なんだろう。別れた彼女にやってた事を癖みたいにやってるのかな。何だか段々と応えるのが億劫。だけど、結局、自分の話ばかりする彼と、それに対して不服な気持ちになる私は同じようなもの。それぞれの事ばかりを考えてる。

今朝、ミオちゃんと話してて何だかわかった。人ってのは、世界において自ら肯定しに行ってるって事。「私は母です。」「私はシングルマザーです。」「私は編集者です。」「私は女です。」何々である。先にアウトラインを引いて、後から中を塗りつぶすみたい。線はどう描いたっていい筈なのに、自らを象ってしまう。アウトラインがあると安心なのかな。確かに役割を決められた方が楽かもしれない。役割の通りに全うすればいいだけだから。マッチングアプリって、アウトラインが重要そうに見えてくる。自分のアウトラインを表明したら、相手も空いたパズルのピースをアウトラインの合う場所を探すゲームみたいとなる。

別れた夫が「俺を自由にさせろ!」とよく家で暴れてた。あんなに自由にやってる夫は、この世の中で寅さんくらいだろうって思ったけれど、彼の中では自由じゃなかったみたい。自分の人生だから好きな事をやってと伝えても、私だけに向かって自由にさせろと怒ってた。自分の顔を自分の拳で殴ってみて欲しかった。殴るのは私じゃない。アウトラインを引くのは自分。

「世界を捨てて、誰かと出会ってみて。」この企画を始める時に山若くんが言った言葉を思い出す。結構いいかも。ここに生まれた以上、世界はいつだって全てを肯定してるのだから、自ら私ってのを肯定しなくていいよね。象らない。線は引かない。私を裏切ったらいいんだ。