
昨晩は村美に集まって亡くなった友人を悼む会をした。みんなで食べる用におかきを作る。ベランダで餅を干して、弱火でゆっくりと揚げて、だし醤油と甜菜糖、塩、ブラックペッパーで味付け。あとはサミットでお酒とツマミを買った。まだまだ実感が湧かないけれど、死ぬっていうのはいなくなるって事なんだとじわじわと感じてる。L版にプリントした彼女を鞄から出して机の端に立てかけた。2019年1月に撮った写真。まさかこんな日が来るなんて思わなかった。「言って欲しかった。」ユウヤくんと私は同じ事を言った。だけど、言えない気持ちもわかる気がした。私も大変だった時期は誰が大切で何が大切じゃないのかわからなくって、たまたま隣にいた人に聞いてもらったように思う。憔悴しきってしまって、判断がつかない。とにかく力が無くなって、話す力でさえ失われていく。だけど、生きてるっていうのはそういう事な気がした。全ては特別でないし、特別。だから、今なんだよなって。大事なのは今と、今の側にいる人。過去を後悔しても仕方ないけど、後悔しないようにするには、今を生きるしか無い。いつか来る過去と今の為にも。
中目黒はやっぱりまだまだ怖い。駅に着くと、下を向いて村美まで歩いた。ギターのバッグを持っている人が前を歩いている。今すぐにここから逃げたい。信号が変わるまで、山手通りに走る車を見ながら思った。「ぶっ殺してやる。」誰かをじゃ無い。この怖くて堪らない中目黒を叩きわってやるって。このヤロー、どうしてこんなに脅かされなきゃいけないんだろう。ぞわぞわとする風が頰をすり抜けていくし、ギターを持った男が脳裏から離れない。だけど、これ以上に襲われてやるもんか。
夜中にまた姉から電話が鳴る。4時間くらい前、事務所で姉とユウヤくんが電話してた。L.Aは朝の四時で、寝起きでかけてきたらしく声がまだ半分寝てた。あれからママと、前田さんと、シエナさんと電話してたんだそう。今日はすごくいい夜だった、みんなで駅まで歩いたから帰りは全然怖くなかったよ。そんな事を伝えた。韓国に強制送還されたシエナさんは今、新しい事を始めたんだそう。L.Aではヘアメイクだったのに、あの人は凄いよって関心してた。結局夜中の2時くらいまで電話して切る。
午前にたまちゃんに紹介してもらったADの吉田さん。本のADをしてて、写真を見て貰った。変な表現だけど、とても安らぐ。今の時間をくれて有難いと思った。時間っていうのは、誰かの命だっていう言葉を聞いた事がある。時間の中では誰でもフェアなんだって感じた。生きてるってそういう事なんだって。
とてもいい日。さよならは辛いけれど、その代わりに今がある。だから、大切にしよう。