ポークカレーと糠の古漬け

Journal 10.4,2021

一昨日に青山での取材が終わったのがお昼すぎ。「カレー食べない?」一緒にいたミオちゃんに聞いたら、蔦という喫茶店に連れて行ってくれた。店に入るとマスターとミオちゃんが楽しそうに話してる。お父さんが昔からの常連で、ミオちゃんは物心ついた時からお父さんにおねだりする時とか、お父さんとお喋りする時はここに来たんだそう。フードメニューは三つ。クロックムッシュかトーストかカレー。私達はカレーセットを頼んだ。蔦は全部が美味しかった。カレーも店の雰囲気もすべて。寝起きのベッドの中でぼんやりカレーの事を考える。冷蔵庫に玉ねぎと肉があったな、ポークカレーを作ろう。紅茶を淹れて、キッチンで玉ねぎを炒め始めた。

荒く切った林檎を水と一緒にミキサーにかける。飴色玉ねぎに、ニンニクと生姜を加えて炒める。そこにトマト缶を入れて水分を飛ばしねっとりペースト状になるまでゆっくりと炒め、同時に隣のフライパンで肉をやき、余った油でクミンの香りだしをする。トマトの方にカレー粉を入れてなじませて、林檎、肉とクミン、カレールーをひとかけら、コンソメ一個を入れて弱火で煮込む。仕上げにソースと蜂蜜で味を調整して出来上がり。最近は、糠の古漬けをおしんこに添えるのが気に入ってる。すっぱくっていい感じとなるから。

夕方、兄のとこの長男カイトが授業が終わる頃に大学で待ち合わせ。私は入学式のプリントを渡して、カイトからは兄が漬けたラッキョウとカボス胡椒を受け取った。学校どんな感じ?友達できた?とか、たわいもない話をしてバイバイ。中村さんに友達の事を伝えたかったから、歩いて5分の所にあるスノーショベリングへと向かった。

ドアを開けると、中村さん。あれ、痩せてる。話を聞けば、毎年恒例のラマダンをやってるんだそう。確かそうだ、この時期になるとやってたな。気分はむちゃくちゃいい感じだって。そんなご機嫌な中村さんに、友達が亡くなった事を伝えた。みるみると目に涙が溢れていく。哀しい顔をして私の話を静かに聞いてた。コロナだったし2年くらい彼女には会ってないかもって。そこから、彼女の話をした。こういう時間が大事な気がして、特に隠す事もなく彼女に想う事を互いに自由に話した。後は死ぬって事についても。中村さんは友達を何人か亡くした経験があるのだそう。話は何だか尽きなくて、ソファーにどっぷりと腰掛けてまた話し始めた。

死ぬ話から、生きる話になって、どう生きたいとか、どう思ってるかとか、最近の気に食わない社会の事やお金って何とか、話題は一連の流れだけど破茶滅茶で、そのまま携帯の話になった。私は携帯の無意味なメッセージのやり取りほど世の中で飽き飽きしてるものは無いと思ってしまって、最近は極力離れる事にしたと話すと、中村さんはとっくにヤメてるって。それに、LINEのアイコンは人から言語力を失わせてるから危ないと思うなぁって言ってた。私もアイコンの存在について変なやつだなぁって思ってたからちょっと嬉しかった。気づいたら20時過ぎ。ちょっと寄ったつもりがあっという間に夜。何時間、お喋りしてたんだろう。何だか頭を掻き混ぜたみたいな時間だったな。楽しかった。あーお腹すいた。帰ろう。