プリン

Journal 30.4,2021

朝起きて直ぐにプリンを焼いた。明日の撮影で使う予定のもの。柳瀬 久美子さんのレシピ、何十回と作ったんだろう。大好きなお菓子の本でボロボロ、ページに卵や砂糖がこびりついてる。エッセーみたいな料理本。今日気づいたけど、私、昔からこういう本が好きだったんだ。

午後は高野さんの紹介で新大久保に出来た、食のコワーキングという場所へ行った。沢山知らない人がいて、わからない業界の話ばかりで戸惑う。マスクの所為にしてあまり話さなかった。こういう場所に来ると、どれだけ自分がニッチな世界を拠点としているのかがわかる。当たり前にいる世界は、当たり前じゃ無いんだなぁと世界の事を感心してしまう。面白いなぁ。

帰宅してやっぱり思った。最近、ちょっと不思議な事が起きてる。そう、梃子がピョンピョンと跳ねてる事。歳のわりに遊ぶのが大好きだし、直ぐにはしゃぐ性格だけど、この家に来てからあきらかに変わった。家の端から端までダッシュするのは真っ直ぐに走れる距離が増えたからなんだろうと思っていたけど、兎みたいにピョンピョン跳ねているのはどうにも説明がつかない。嘘じゃなくって、夢じゃなくって、本当にピョンピョンしてる。もしかしてピョンピョンしてる?薄々気づいてた。そして、今日も。ピョンピョンしながら笑ってる。嘘じゃ無い。「そんなに嬉しいの?」って聞いてもピョンピョンしか返ってこない。

あっちの部屋からこっちの部屋にピョンピョン。そっちからこっちへピョンピョン。嘘みたいにピョンピョン。家中にご機嫌を撒き散らしてる。そんなに楽しい?そんなに嬉しい??

梃子に出会って10年。こんな梃子は見たことがない。梃子はプリンが好きかな。私は好きでも嫌いでも無いけど、何十回って作ってる。理由はプリンを作ると喜ばれるから。私も梃子と同じ。嬉しいことが好きなんだ。

梃子は元夫が調子の悪いときに小さな虐待を幾度と無く受けてた。それでも新しい生活は寂しいんだろうって不憫に思ってたのに、いつの間にか楽しんでる。

明日から5月!