夕飯

Journal 05.9,2021

久しぶりに普通の朝を過ごした。寝起きでぼんやりしたままテコとベッドで遊んで、瞑想をして、ヨガをして、白湯を飲んで、英語日記を書いて、添削してくれる外人の子に “Thank you.”ってメッセージを送る。テコにご飯をあげて、私の朝食の準備をする。今日は雨が降ってるからベランダの徘徊はなし。天気がいい朝はベランダを徘徊して、歯磨きをしながら、ベンチに座ってぼーっとする。ただ、ぼーっと歯を磨くだけの朝の時間。

もう9月だなんて信じられない。何だか先月からクラゲみたいな感じ。スルスルとしていて、透明。中身は臓器とか血とか重要なものしかない感じ。空いてる場所はただただ透明で透けてるという場所。そんなクラゲ状態の私が富山へ行ってさらにスケルトンになった。

一昨日、テコを引き取りに実家へ戻った時、不安から解放される場所っていう感覚が、逆に過去の色々を引き戻すようで少しそわそわした。幾つかの恐ろしい日の何かがざわざわと心に蘇っていく。ああ、あの日の夫からの電話は怖くて堪らなかったな。言葉が出なくて、「うん。」としか言えなくて、あの電話を出たのはリビングのドアの前で夏なのに身体の中を冷たい何かが走っていったなとか。全身が憶えてる詳細な記憶が鮮明に再来。だけど、数時間前には別の感覚を思い出してた。病じゃない夫との普通の生活の事。私達が普通の夫婦だった記憶。ありふれたどこにでもある様な普通の日常を夫と妻として過ごしていた日の事。駅前で待ち合わせて夕飯を食べて帰るとか、休みの日に買い物へ行くとか、近所にコーヒーを飲みに行くとか、電気屋で家電を選ぶとか、帰ったら「おかえり」って言い、朝に家を出るときは「行ってらっしゃい」って言うとか。もう私の頭は混乱しないで、端まで綺麗に整理がついてる。だから、前の様に苦しんだりはしないけれど、夫の中に何人もの誰かがいた様に、私の中にも複数の私がはっきりとした形で存在する様になった気がしてる。そして、それはあの男とは違って、綺麗にコントロールできる。だから、もう病や音楽の所為にして悪事を働く男を助ける様な女にはならない。その代わりなのか、私はスケルトンになってるように思う。東京の我が家へ帰っても思った。私、透け透けじゃんって。

明日は後藤さん家に行くから晩酌はお休み。数ヶ月かけて作ったという新居、楽しみだな。ああ、あれもこれもと、朝からスローペースで色々を片付けてあっという間に昼。納品物の色見本用のプリントをポストへ出しに行って、そのまま皮膚科へ。帰宅したら夜。あーあ、もう夜か。今日は皮膚科のお姉さんご機嫌だったな。

透け透けの私だってご機嫌だ。明日の晩酌を待望しながら夕飯をご機嫌で作る。もし、一昨日の様に暗黒時代の事を思い出しても、それは暗黒時代っていうタイトルの一つのストーリーだから、私の本棚に仕舞えばいいだけ。今の私は透け透けだから、私の中には置けない。

夕飯
富山県氷見のバナーヌという最高に美味しいイチジク
とうもろこしご飯
下仁田ネギとビーツの葉っぱ入り豚汁
ビーツのソテー
モロヘイヤのおひたし
ぬか漬け