
新宿で朝一番に機材を返却して埼玉のふじみ野へ向かう。今日は中島芙美枝さんの撮影。昨日の疲れが溜まってる。全身がずしりと重い。けど、今日撮ったら明日からは家にこもれる。梃子ともずっと一緒にいれる。
昨晩は倒れる様に寝たから、朝は案外早く起きれた。ベッドで10分だけ読書してここ数週間読み続けていたコンパッションの本を読み終えた。こんな分厚い教科書みたいな本をよく読めたなぁと自分に感心。来月から始まるワークショップの前に別の著者の本も読んでみたい。とにかく知りたくて仕方がないみたい。本から学ぶ心理学の知識がどんどんと私を潤していく。
待ち合わせより1時間遅れて現地へ到着。長閑な場所。遠くに畑がいくつか見える。お墓の前を通ると御線香の香りがふんわりと漂ってた。フミエさんに出会ってから、写真を通して沢山の世界を見せて貰ってる。私の人生では出会わなかった事や人に出会う事が増えた。そして、今日もまた一人。面白い女性に出会った。
畑に行くタクシーの中でお喋りしたスタイリストのマイコさん。畑に着く迄の時間にたわいも無いお喋りで到着する予定だった。どこから始まったんだろう。引っ越しをよくするっていう所かな。私もマイコさんと同じ。結婚するまで賃貸の家を更新した事が無かった。そこから、ペットがいて家探しが大変、「私も!」。バツイチだから、「私も!」。池尻に住んでて、あの街はうるさいし落ち着かないから、「私も住んでました!あの街、騒がしいし空気悪い。」。そして歳も同じ。なんだろう、この感じ。畑を見学して、そして駅に戻るタクシーでもまた沢山お喋りした。元夫がミュージュシャンで、働かなくて、結婚してたのは4年。可笑しいくらいに止まらない奇遇が痛快。こんな事ってあるんだ。
深い話まではしなかったけれど、離婚についての話は頷ける事ばかりだった。その後の孤独や自由の扱い方、女として生きる術、バツが付き否応がなしに身に付いた世界への眼差しの話とか、輪郭をなぞるまでもなく、アレとかソレとかで話が出来そうなくらい。そして、マイコさんは先週に友人の紹介で出会ったフォトグラファーといい感じなんだそう。3年ぶりの恋で、明々後日は誕生日。彗星の如く現れたその人の話を嬉しそうに話てた。
気づくとベッドで寝落ちしてたみたいで12時くらいに目が覚めた。トイレへ行った帰りにカーテンの隙間から見えるベランダに影が見えた。え!?どういうこと?驚いて外へ飛び出す。まるで夜の海にいるみたい。月明かりが煌々と街を照らしてる。なんて綺麗なんだろう。しばらくベンチに座って月を眺めた。昨日は車窓から月を見たな。鎮さんと見た月がずっと前の事みたい。月明かりが勿体無いくらいに色々に光を当ててる。
すっごくいい日だった。晩酌、ちょっと飲み過ぎた。