納豆ごはん

和食 03.11,2021

昨日は全く仕事をしなかったから、朝に少しだけ仕事をした。慌てて食事と化粧を済ませてダッシュで世田谷線に飛び乗る。案の定、靴下を履き忘れた。何でだろう。慌てると必ずひとつ忘れちゃう。けど、まぁいっか。

今日はちょっと遠くの美術館へ行った。隣の隣の駅におばあちゃんのお墓があるから寄ろうと思ったけれど、全然時間が無くて行けなかった。駅を降りると、11月とは思えない強さの陽が気持ちよく照ってる。正直、仕事を切り上げて、梃子を留守番させてまで遊ぶって何だか面倒で仕方無かったけれど、約束したしな。何度か断ろうかなと思ったけれど、やんわり遠回しにキャンセルを促したけれど、遂行出来なかった。それに、ドタキャンなんて流石に出来ない。ああ、なんて気持ちがいいんだろう。10分くらい歩くと、目の前にまるで海外のどこかみたいな建物がどーんと見えた。すごい。美しい建物。建物だけじゃなくて、その背景に見える景色も全てがパズルみたいにピタッとハマってる。全身がこの景色の中で気持ちがってる。こんな風に身体がふわっと風に舞い上げられるような感覚って東京では中々出会えない。すごく久しぶりに浮き足立った。頬を抜けていく風も気持ちがいい。建築家ってすごいな。

周三君が直ぐにエントランスに来てくれて、見たい展示だけじゃなくて、ギャラリーの下から上までの殆どを紹介してくれた。こんな贅沢な事ってあるのかな。結構集中したし、すっごくお腹が空いた。一緒にご飯でも行きたかったけれど、彼は仕事中だったからチベットの話をちょっとして帰る事にした。帰り際、周三君がモゾモゾとジャケットのポッケからなにやら木の破片を出してきた。二年前に写真家とのフィールドワークで訪れたネパールで買った幸せな手っていうスタンプなのだそう。誕生日プレゼントにどうぞって。

思わず笑ちゃったけど、すごく嬉しかった。今度、私も昔チベットに行った時の写真を見せようと思う。彼がいつか行ってみたい場所だって言ってた。インドのずっと北。パキスタンとの国境の近くで、冬は早くから国内線の飛行機が不安定になるし、情勢の問題で外国人の入国がセンシティブになる場所。私が行った時はそこそこ大丈夫だったけれど、銃を持ったパキスタン側の兵士をよく見かけた。とにかく覚えているのは、あんなに空が近くまでやって来たのは初めてだったって事。高山病の薬を飲み続けながら、自分の吸ったり吐いたりする呼吸の音の中で、ただ青い空を、ただ星が落ちてきそうな空を見た。

またいつか行きたいな。