朝食

朝食 23.11,2021

「ベランダで食べない?」
テコとベランダで日向ぼっこしてた周三君が言った。白いテーブルクロスをアイロンかけてる時だった。なんだよーせっかくアイロンかけてたのに。朝食と白いテーブルクロスの相性は最高なのにな。渋々とトレイに焼いたベーグルと目玉焼き、スープを持ってベランダへ出た。周三君は半熟の目玉焼き。私は固めの目玉焼き。前の結婚の時は好きじゃない半熟卵を何食わぬ顔をして食べていたけど、そういうのはやめた。それに、フライパンの場所で調整すれば簡単にそれぞれが好きな目玉焼きが作れるという事もここ数日で学んだ。なんて気持ちがいい朝なんだろう。太陽の陽が強くて暑いくらい。

結局、3日間ずっと一緒。昨日も一昨日も、今日もとにかく一杯お喋りした様に思う。何でもかんでも話した。いいずらい話も、聞きずらい話も全部。生活の事、お金や仕事への考え方、妊活や育児にセックス。とにかく色々を話した。周三君が泊まりに来てから、私は緊張してたのか海外旅行でもしない便秘をした。お腹が妊婦みたいにポッコリ大きくなってて嫌だったけど、お腹が張って痛いと言うと、ずっと恥ずかしいお腹を周三君はさすりながらお喋りは続いた。こんな誰にも見せたくない様な姿を好きな男に見せるなんて。すごく変な気分。だけどお腹は安心してる。

今年と来年の話になって、「来年はどんな一年がいい?」って聞くと、「一緒に過ごせる楽しい1年!」と周三君。私は周三君とのビジョンは用意してなかったから、「離婚した1年後に結婚したいという夢を持っていたけど、想像以上にトラウマが酷くて男性を好きになる事すら出来なかったから、繰越で来年の夢となるかな。」と伝えると嬉しそうに笑ってた。未来はわからないけど、結婚に希望を持ってる自分がいるみたい。

時間は15時半を過ぎた。帰る周三君を送るついでに一緒にサミットまで歩いた。別れ際に白昼堂々と夕方の人がごったかえした世田谷通り沿いでハグをする周三君。ああ、この人はこういう男なんだって。何だろう、すごく嬉しい。女の扱い方で大体にどんな男なのか想像してしまうのは、もう本当に自分がいい歳なんだろうって事に気づく。だけど、そんな面倒な自分も全部引っくるめて今日は嬉しい。愛の事は怖くて忘れてたけど、ハグの仕方も、SEXの仕方も、もう十分に思い出した。それにしても疲れた。何だか気持ちが思いっきりに動いて、全力で目一杯にした。新しい色々を受け止めるのは色々が消耗する。不思議な感覚がしてる。多分これは、昔の淡い恋でも、激しいいつかの恋でもなくて、新しい感じの恋だと思う。今日はビールを飲んで早く寝よう。テコと二人っきりのベッドで最高な夜を過ごそう。