
昨晩から周三君は周ちゃんに改名となった。これは本人の希望。親しみのある名前なのだそう。そして、もう一つ。今週末から半同棲を始めてみることになった。とりあえず、押入れを片付けたり、周ちゃんの洋服を入れられるスペースを作った。物事がとんとんと進むってよく言うけど、多分、これはそのとんとんじゃない。私も周ちゃんもとりあえずやってみたい。もし失敗したらその時に考えたらいいよって考え方が一緒なんだと思った。
周ちゃんの家も職場もうちからはすごく遠いい。どんな風に新しい生活が成り立っていくのか想像がつかない。本当に大丈夫なんだろうか。私とテコの家に住人が増えるって言う現実がすごく不思議。ここは私達だけのもので、住み始めた時と同じ様に、この部屋とさよならする日もずっとそうだと思ってた。誰かが住むなんて考えられない。彼は一体この部屋のどこに住み着いていくんだろう。これから、生活がどんどんと新しくなっていく中で、心も身体も例えば撮る写真だってどんどん初めて出会う何かに侵食されていくのだろう。そうやって彼は私の世界に色々な色をつけてゆく。
夕方にポストを開けるとパリのマユミちゃんから手紙が届いてた。そこには、お誕生日おめでとう!って、3週間前の私の誕生日をお祝いしてくれる内容が書いてあった。先日に買っておいたポストカードにこの3週間で起こった事を書いて封筒に入れ今日の日付を書いた。2021年11月24日。もうすぐ今年も終わる。2年前はアルコールを断つと約束した元夫との新婚旅行を終えてこれから新しい生活を立て直そうとした頃だった。1年前は8年間積み上げたものがバリバリと剥がれて落ちて失くなってゆくのを何も出来ずにただ呆然と見てた。そして、大切な夫との離婚の準備を始めた時だった。全く想像もしなかった未来が当たり前の様にやってくる。