
ライターの古川さんが俳優さんと話しているのを遠くで聞きながらぼんやりと思った。結婚の形はどっちでもいいや。私が温かい場所を望む限り私はいつだって幸せでいられる。今夜、周ちゃんに伝えよう。周ちゃんの好きな方でいいよって。
昨日の朝、結婚の話になって、私の今の気持ちとして法的な結婚を望みたいと伝えた。法的結婚に縛られて苦しんだ過去がある、戸籍には入ったり抜けたりした足跡もきちんとついてる。結婚っていうものが嫌いになった。事実婚を考えたい。言い出したのは私からだった。だけど、何だか考えれば考えるほどに私のそれは周ちゃんに失礼な気がしてきた。それに、未来を恐れてる限り結婚なんてしない方がいい。結婚したいと思ったのなら、私は堂々とまた誰かの場所に籍を入れたらいい。だって、結婚すると決めたのだから。
俳優さんが「あの仕事が色々なところでいい感じに繋がってるんですよね。」みたいな話をしていて思った。そう、いい感じに繋がっていくんだよなって。たまたまの出会いだとか、たまたま手にした何かだったとしても、その先はみんな選んでる。その人と仕事がしたいと思うのは、たまたまなだけじゃなくて楽しいから。一緒にいるときっと幸せな気分になるからじゃないかな。人ってよく出来てるから。嬉しいとか、楽しいとか、美味しいとか、幸せを見つける感覚がきちんと備わってて、放って置いても上手に幸せになれる。窓からの西陽が綺麗。冬の寒い日だってこうして暖かい場所があるくらいだ。世界は明るい。私が幸せになる為に未来を描く必要はないんだ。ただ、私が温かい居場所にいたいと望めばいい。それだけ。
一昨日に姉聞いたこと。L.Aのレストランで周ちゃんとのディナーで言ったんだそう。「よしみは離婚の仕方も知ってるから、あの子は大丈夫だよ。」そう、私はもう離婚の仕方を知ってる。あんな地獄みたいな離婚があっても、幸せになる方法を知ってる。大丈夫。私は大丈夫。それに、私がわたしの事を幸せにできるのなら、周ちゃんの事だって幸せに出来るはず。私の望みは一つで、それはもう持ってる。だから周ちゃんが選んだ方でいい。それで少しでも周ちゃんの不安が拭えるのなら、そうした方がいい。私は未来がどうなったって大丈夫。