こてっちゃん

夕飯 27.3,2022

朝からレンタカーを借りてリサイクルショップと八王子のMICHIO OKAMOTO WEARHOUSEヘ。ここに来るのは何年ぶりだろう。近くにのむらさんとミッチーの家がある。男と男のカップルの食卓を撮るっていう作品を作っていた時に通っていた八王子の街。MICHIOヘはキナリノの相田さんとのお仕事で店の2Fで営んでる菓子屋の撮影で行った。懐かしい。

「本棚を探してるんです。」紹介して貰ったデンマークビンテージの背丈が1m程の棚。すごく素敵。値段を聞くとミチオさんが出てきた。「この棚はいいんですよ。珍しいですよ。」確かに、デンマークビンテージで小ぶりの棚を見かける事はあまりない。ただ、日本に入ってきていないだけなのかなと思っていたけど、作っている数自体も少なく希少なのだそう。「少しマニアックな話をしてもいいですか?」ミチオさんから次から次へと出てくる面白そうな予感がぷんぷんする話が続いた。棚をつなぎ合わせてる木の拘りや、背面に使ってる木の柄について。例えば無印のように繋ぎ合わせた木では見れない木そのもの柄や、樹齢、木を贅沢に使えた時代の話。何十年も前に丁寧に人の手で作られた家具。私達が所沢から来た事を言うと、隣町の東村山にある宮崎駿さんのご自宅の近くに子供の頃に住んでいたそうで、そこから西所沢のnegomboカレーの話になって「メニューには無いんですけど、山田くんの野菜カレーは本当に美味しいですよ。」って。negomboはRiCEの撮影でもう何年も前に編集の成田さんと撮影に行った店。夏の暑い日だったような気がする。駅で待ち合わせして、喫茶店で少し打ち合わせしてから向かった。ポークビンダルーを撮って、私は肉が苦手なのを知ってか成田さんは撮ったカレーをもりもりとひとりで食べてくれた。あれが所沢だったんだ。まさかその街に住むなんて。人生って本当にわからないもの。

家の色々を買いに寄ったホームセンターとリサイクルショップ。疲れたけど楽しかった。リサイクルショップでは新品のオーブンレンジ1万と無印の扇風機を3000円くらいで購入。中々な破格。こんな買い物の仕方があるんだ。人の動きが激しい東京こそ家具や家電のリユースをもっと活用出来るようになればいいのに。リサイクルショップで買ったオーブンレンジを車まで運ぶ周ちゃん。有り難いな。長いこと何でもひとりでやってきたせいか、なんだか申し訳ない気持ちになったり、かよわい女になったような気分でそわそわした。

今日は外で見る周ちゃんをお腹いっぱいに見た。ひょいっと重い荷物を運ぶ周ちゃん。リサイクルショップのどこにいてもすぐに見つかる背の高い周ちゃん。メガネをかけて運転する周ちゃんもなかなか良かった。耳にかかる少し茶色い髪や筋肉が程よくついた腕が色っぽくて堪らない。ホームセンターで工具を真剣に探してる周ちゃんもいい。あ、イケメン。ホームセンターで遠くにイケた男を発掘気分。あっちこっちでニヤニヤしてる私を見かけては「何かいい事あった?」何度も聞いてくる周ちゃん。「なんもないよ。」と同じ言葉を何度も返した。

帰りの車中で周ちゃんに聞いた。「無性にこてっちゃんが食べたくなる日ってあるよね?」「うん、あるある。」夕飯はこてっちゃんと春巻。