フレンチトースト

Journal 21.4,2022

今朝の梃子は飛び切り元気だった。可笑しいくらいに梃子は日に日に明るくなっていく。私と二人の生活に戻った時も気づいたら兎みたいにぴょんぴょん飛び跳ねていたのに、最近じゃ手の平サイズの赤ちゃんだった時みたいに世界に安心しきってる。「梃子はね、100語くらい言語がわかるんだよ。だから何でも言葉で話すようにしてるの。」周ちゃんは梃子の目を真っ直ぐ見てよく話をしてる。あの話しは嘘じゃなかったんだけど、周ちゃんは律儀にも人と話すみたいに梃子と会話してる。周ちゃんの前に座り静かにその話を聞く梃子。大体の話はわかっていそう。梃子とはもう10年以上一緒に暮らしてるけど、今の生活が気に入ってるのがわかる。周ちゃんの横で寝て、周ちゃんの膝の上に座って、周ちゃんにお気に入りのねずみや赤ちゃんの時からずっと一緒のグレーの猫の人形を毎朝、毎晩、ひつこく周ちゃんの元に持っていっては遊んでよと尻尾を振って吠える。そしてまた朝が来て、「周ちゃん、朝だよ起きて。」人間の言葉で言うならそんなフレーズで嬉しそうに吠え、周ちゃんと一緒に今日を始める。

「なんか今日の梃子はすごい元気だね、どうしちゃったの?」ちょっとはにかみながら困った顔の周ちゃんが梃子と一緒に起きてきた。周ちゃんのまいったなぁ〜って顔が私は大好き。寝ている周ちゃんを起こすのは止めて欲しいけど、あの顔の周ちゃんを見るとニヤニヤしてしまうから複雑。もし取っておけるならば箱にでもしまっておきたい。そして時々開いてはニヤニヤして楽しみたい。

今日は家で仕事。あっという間に夕方になって周ちゃんが帰ってきた。そのままお互いの書斎でまた夜まで仕事。18時を過ぎた頃に周ちゃんが部屋をノックした。「ちょっとご相談で。新宿テアトルで前に話してたデザイナーの平野くん。クウネルとかやってた。出てる映画が今日最終日らしくて。」「うん。行っておいでよ。トマトスープ作ってあるから食べてから行ったら?」

最高に美味しかった。こんなに美味しいスープパスタは人生で一番かもしれないってくらいに最高だった。昨日の塩だけで煮たポトフにトマト缶を入れて少し煮た後にナンプラーで調味してオレガノを少々。ラザニアのパスタをちぎって湯でボイルしたものをトマト味のポトフ鍋に入れひと煮立ちさせてからお皿に盛る。オリーブオイルを垂らして出来上がり。「あと2杯は食べれるよ。」「ほんと美味しい!」

周ちゃんが帰宅したのは23時。雨に振られてずぶ濡れだった。「おかえり〜!」「おめでとうございます〜。」丁度その頃にヤフオクで近藤昭作さんのヤマギワの照明を落札した事をLINEで伝えていた。ずっと気になっていた照明。畳の部屋の照明をどうするかずっとずっと迷っていたけどやっと決まった。外はまだ雨が強く打つ音がしてる。数時間だったけどひとりの夜、最高だったな。人の気配がしない部屋、私が暴れようが喚こうが誰にも何にも言われない空間。麦酒を1缶だけ書斎で飲んだ。どうせ私達は別々の形の中にいるのだから、同じ屋根の下にいなくたっていい。離れたら離れたでより一層に愛しくなったりもする。そんな気分に浸れた夜だった。

塩ポトフのトマトスープ
スペアリブ
ソーセージ
春キャベツ
新玉葱
人参

トマト缶
ナンプラー
オレガノ
オリーブオイル

塩以外の調味料は最後に入れる。スペアリブと玉ねぎは1時間程煮込んで、キャベツと人参を入れて30分程、ソーセージを入れて30分。翌日にトマト缶を入れて30分、調味してひと煮立ちさせる。器にもってからオリーブオイルをかける。リーブオイルをかける。