10月23日

Journal 23.10,2022

朝から頭が3つあるみたいに忙しかった。仕事、月末の請求書の作成、来週の撮影の機材の準備、旅に持っていく機材の手配、モニターのキャリブレーション、機材の掃除、返信していないメール、週末にやろうと溜めていた色々。うんざりする。それに併せて連日の撮影でほどよく疲労も溜まっていたし、周ちゃんとは忙しくて話す時間を作ってない。色々を早朝から同時進行で進めてみるも、時間ばかりが過ぎてゆく。夕飯は近所に住んでるキュレーターの高橋くん家でご飯の約束をしてるのに。

周ちゃんに高橋くん家に持っていくお土産を駅前で買ってねと頼み、後から自転車で向かった。頭がすっぽり抜けて何処かへ行ってしまいそう。まだ、あれもこれも終わってない。

周ちゃんと高橋くんはキュレーションのなんたらをまるで科学みたいな言葉を使って話していた。洒落たキッチンで泡まみれになった手でそれを事細かく論ずる高橋くんと、高橋くんに頼まれてニンニクを切りながら、さらに解いていこうとする周ちゃん。キッチンではなく、実験室に見えた。流し場にあるパスタはすっかり茹で上がってる。こうゆう場面に出会うと、私達は違う場所で生きてきたんだなと改めて実感するし、周ちゃんがずっと遠いい人かのようにも感じる。

誰だったかに、学芸員と何処で出会うの?と聞かれた事があったけど、確かに本屋で同じ本を手にすることもなければ、私がハンカチを落とすような街を学芸員が歩くことはきっとない。きっと彼等は、ミュージアムや、アートに纏わる場所で静かに鑑賞してる。勝手な想像だけれど。周ちゃんに限っては、全く異なる土地で生きてきたし、趣味も遊びも違う。ただ、生き方みたいな、大きく言って根本的なところだけが似てる。

周ちゃんがトイレに言ってる間に「実は喧嘩してるんだよ〜」と、こそっと高橋くんに言った。そこから、結婚ってなんだろうね、みたいな話になったけど、疲れ切ってる私にはただ、もう脱ぎたいとしか思えなかった。

ウェットスーツみたいに重くなったものを脱ぎ捨て、すっぽんぽんで抱き合いたい。今は結婚の意味なんかどうでもいい。