里芋のグラタン

洋食 04.11,2022


午前はパルコの有吾さんと。午後はざおーと仕事。有吾さんに最後に会ったのは、二年前の夏。待ちの時間があって、公園通りのエクシオールカフェでお茶をした。そして、その時に夫が帰って来ないことを相談した。「多分、帰りずらいんじゃないかな。旅行でも誘ってみたらどうだろう。」一ヶ月以上帰ってこない夫に、アドバイスの通りメールしてみると、しばらくしてから「旅行でも行きませんか?」と思いだしたようにメールが戻ってきた。相談していた姉やアカリちゃんにその事を話すと、「何を今更!」って、二人とも口裏合わせたように怒っていたけど、私の心はとっくにどうにかなっていたから、夫に声をかけられるだけで十分だった。そして、夫の横に座っても前のように笑う事ができない私がいることも知っていたからメールは返さなかった。正確に言うと、返すことが出来なかった。

今更になって思い出したけど、あの日が有吾さんと会った最後ではなくて、その一週間後くらいに有吾さんの知り合いと一緒にパルコのビアガーで飲んだのが最後。その時に会った美容師の男の子が帰り際に痩せすぎだからもっと太った方がいいよと西武の前を歩きながら言った。今から7kg痩せてた頃のこと。ストレスで一気に体重が落ちてしまって確か44kgくらいだった。持ってる服の殆どはぶかぶかで、夫や毎日だけじゃなくて、もう何もかもが世界がずれていた。あの夜に1Fにあるeatripの花屋で買った植物は数ヶ月で枯れた。何を買ったのか覚えてない。

午後の現場に向かう前に、隙間の時間でオペラシティーでやってる川内倫子さんの写真展に寄った。川内さんの写真が特別好きなわけじゃなかったけど、大規模の写真展というのが引っかかって寄ってみることにした。こうしてミュージアムだとかアートにきちんと触れる、学ぼうとする姿勢を持ち始めたのは周ちゃんのお陰だと思う。感じに行くというより勉強しにいく場所になった気がする。バックパッカーをやめてから、ずっと家の中、食卓、より内側へよりマクロな世界へと興味を持ってきたけれど、周ちゃんと結婚してから、ぱっと外の世界に惹かれるようになった。北海道へのアイヌリサーチもそう。家から出て、大きいものが見たい。川内さんの写真は生きるとか生命とか、そういう事を見てる写真みたいで、今の私の気分そのもので見ていて気持ちが良かった。アイヌリサーチで試しに借りた中判カメラ。ハッセルブラッドを売ってから久しぶりの中版だったけれど、思っている以上に手応えがあったカメラ。やっぱり買おうかな。どうしよう。山登り用にワタルさんが欲しいと言ってたカメラ。私は何用だろう。世界用かな。

今夜は里芋のグラタン。
伝説の家政婦 志麻さんのレシピ


鶏もも肉 1枚
里芋 小さいのを10個くらい
長ネギ
豆乳 500ml
麺つゆ 大さじ2
ピザ用チーズ


具材を炒めてから、豆乳で芋に火が通るまで煮込んでからチーズをかけて焼く。