チキンカリー

カレー 24.1,2023

久しぶりにカレーを作ったら周ちゃんがとても喜んでくれた。「どうやって作ったの?」「スパイスカレーにルーをひとかけ入れると美味しんだよ。」レシピを話すと驚いていた。それから二人してご飯もルーも何度もおかわりをした。最近はスパイスカレーを作っても嫌がられないから嬉しい。カレー文化はあっという間にここ数年で浸透したなと思う。スパイスカレーを作って喜んでくれるBFなんてここ10年の話。「どっちのカレーが好き?」と聞くと、100%で普通のカレーと返ってきた。どうやら時代はどんどん生きやすくなっていく。最近は本当に生きやすい。大嫌いだった冬も大寒波だと言うけど、そんなに寒く無い。働くこともそうだし、勉強もそう。私の人生も大分生きやすくなった。まだまだ今でも夢の中では誰かに責められているけれど、そんなに心には響かない。苦しみの一つや二つあるよね。その程度で今のところは収まってる。

今日は少し山の先にある湖まで車を走らせた。私の毎日で生きづらいというか怖いものと言えば車だ。助手席に周ちゃんが乗ってくれると運転は楽しい。だけど、まだ一人で運転するのが怖い。ずっと憧れていた。写真で少し稼ぎ始めた頃に車を買おうかなんて考えたりもしたけど免許は持って無かった。口では車が欲しいとか車が運転したいとは言ってたけど、今思うとそれは叶わない夢の話で良かったんだと思う。東京にいた時の私は夢を語ってるのが好きで、語ってるくらいが丁度良かった。夢は夢だからいい。苦しいのなんて嫌だもの。

新しい生活を機に免許を取って年末に車も買った。もう言い訳は出来ないし、いい加減に怖いなんて言いたく無い。けど、どうしていいのかわからないし、周ちゃんに聞いても少しずつ慣れるものだとしか言ってくれない。そんなのわかってるよ、けど、怖いんだもの。どうにもこうにも答えが見つからなくて一昨日にgoogleで検索した。”車、怖い、慣れるまでの時間” googleによると5000キロ走ると車に慣れてくると書いてある。恐怖っていうのは見えないから怖いもの。だから恐怖は見えるようにしたらいいんだ。5000キロか。大体だけど、それが私の恐怖の量になるのかもしれない。とりあえず昨日から毎日何キロ走ったかメモに記すことにした。

私が生きる上で知った事の一つにどんなに苦しい事もいつかどうにかなるっていうのがある。一人目の夫が暴れていなくなった時に覚えたこと。これは今だから思うけれど夫の所為じゃない。夫はいい人間とは言えないけど、私が私を責め続けたから酷いことになった。だっていつだって逃げる選択が出来たのだから。夫に振われた暴力や暴言。そんな事よりも私が人生を放棄したら、いつしか自律神経はどうにかなってしまい鬱が発症した。そこに立ってるだけなのに世界がぐるぐると回るし、吐き気がするし、骨と皮だけみたいになった皮膚に小さな風があたるだけでも怖くて仕方がなかった日々に覚えたこと。どんなに小さな一歩でもいいから、亀より遅くてもいいから前に進めば今よりはマシになる。1日0.1ミリでも10日で1ミリ、3ヶ月、1年と経てば3.6cmにもなる。たった3cmのヒールを履いただけだって世界っていのは見え方が変わるのだから、ものすごく小さい前進だったとしても、たったの1年でも今日より世界はものすごく変われる。怖くても絶対に出来ないなんてことはないと思う。息を吸うくらいに小さな努めでいい。というか、小さな努めしか出来ない。だって怖いもの。けど、続けたらいつか何かが変わる。残り4984キロ。逆に言えば4984キロ走ったらこっちのものだ。