カテゴリー: 和食

明太子と昼食

和食 17.2,2021

明太子を買うと、ご飯炊かなきゃ!って気持ちになる。昨晩サミットで買った明太子。昼食にご飯と一緒に食べる。夕方に二子玉に用事があって、そのまま若菜さんと三浦さんがいる事務所に遊びに行った。

なんだかおかしいのだけど、世界っていうのは穏やかの連続で不思議な気持ちになる。こんなに穏やかな人達が周りにいて肌に触れても痛くないような時間が流れて、朝は明るく太陽が上って、時間や誰かの声が私の背中を押さない毎日。私がやらなきゃって歯を食いしばる事もやめたし、なんだか気分が乗らない日はベッドに潜って、お腹が空いたら出てくればいい。そんな事が許される毎日。それで生きてる。なんか不思議。

ふたりとのお喋り、本当に本当に楽しかったな。
昨年と全然違う顔してるねって言われて嬉しかった。

キャベツの春巻き

和食 08.2,2021

私の記憶が忘れたくないって言ってるようにしか聞こえない。まただ。どうして、こういうニュースを目にしちゃうんだろう。マックの元会長の暴力事件。暴行を受けた奥さん自ら警察に通報をした。

彼の周りの人は誰もが彼を好きで、誰もが彼を慕って、誰もが彼は優しいと言った。彼は可愛い、彼は素敵。いいアーティストで才能があるからって。私だけが知ってる彼を、彼じゃない彼を、誰かや世界に言う隙なんてこれっぽちも無かった。それに、言いたくなかった。妻だから、想ってるから、世界に言えない日々だけが積み重なっていった。

人に相談し始めた時に、誰もが我慢する事無いとか、あなたの人生を考えてとか言ってくれたけど、24時間我慢してたわけじゃない。24時間平和な日も、普通の夫婦だった日も沢山あった。

ニュースの奥さんは今どういう気持ちでいるんだろう。私みたいに、後悔と不安と安心の中にいるのかな。

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『わたしを選んでくれる人』2月8日 ” 雑誌の企画で綴り始めた日記 “

ichiroさんから深夜に「一緒にいたかったな」ってメッセージが入ってた。男の人っていうのは、深夜にこういう言葉を言いたがる。私は彼の何もまだ知らないし、まだ実物に会ってない。アプリを閉じた。

何だか、出張あたりからまた調子があまり良く無い。思考が思い出や苦しみに侵略されっぱなし。今日のしいたけさんの占いに、” 今週は今までずっと頑張ってやってきたんだけど、急にぎゅっと苦しくなるかもしれないけど、気にしないでください。” って書いてあった。苦しくてもいいんだ。何だか、たかが占い、されど占いだけど、少し楽になる。こんな事、おかしいのはわかってるけど、ここ最近は本当に疲れちゃって、頑張るのも疲れちゃって、「死にたい」が口癖になってた。絶対に死ねないのはわかってるし、結局頑張らなきゃいけないんだけど、ため息が出る度に心の中で言った。犬の遠吠えみたいなものかもしれない。吠えてないと落ち着かないみたいな。

撮影の帰り道、youtubeでカネコアヤノちゃんを聞いた。シマさんにはあれからメールは返してない。シマさんを思い出して、カネコアヤノちゃんを聞いたのかな。よくわからないけど、聞いた。マンションに入る時、いい夜だなって。イヤホンからはカネコアヤノちゃんが何かを吠えてる。すごく気持ちがいい。台所に直行して、朝に作って置いた春巻きを揚げ始めた。ビールを開けて、春巻きをひっくり返す。いい色だな。シマさんに伝えよう。ありがとうって言いたい気分だったけど、急にありがとうも驚くだろうから、「ライブに行きたいですね!」って送った。

芋煮

和食 04.2,2021

彼の夢を見た。私達はお互いに謝ってた。
今でも、毎日の中にどうして、は転がってる。だけど、ようやく、だんだんと、怒りとか苦しみとか恐怖とか、そういった何か、言葉や誰かや何かでは片付ける事が出来なかったものが取れていってるのかも。花瓶にある枯れた花がぽろっとテーブルに落ちるみたいに、急に姿形を失ってゆく。

どうしてなんだか、最近は出会った頃の事を思い出す。あの時は、双極性障害の躁状態が酷かったんだと思う。今、思うとおかしかった全ての理由がわかる。だけど、あの時の疑問は、最期に心に残った疑問と同じ。人間が人間じゃない形になる事を見た時の戸惑いと不安。これが本当に現実なのかなって、私の目を何度も何度もこすった。

夫だった男には、躁状態の時には沢山の肩書きがあった。ミュージュシャンの他に、デザイナー、プロデューサー、オーナー、ディレクター、クリエイター、バーの経営、他にも沢山あったように思う。俳優もそのうちやりたいって話してた。知らない人に急に話しかけて自分の凄さについて語り出したり、一緒に仕事をしようとか、俺に頼って欲しいとか、とにかくずっと話して忙しくて、変だった。出会ったばかりでよく未だどんな人なのかわからなかったけど、全ては本当だと思ってた。常に苛々と誰かに当ってるのは、ストレスの所為だと聞いてたけど、それもストレスじゃない。病気の症状そのもの。病院の先生と話していた時、どうして先生達はそんなにも簡単に私の夫だった人の事を見捨てるのだろうって思ったけど、先生達が声を揃えて「あなたの人生を考えて下さい。」って言ったのは、この病気の難しさを考えて出た私への言葉だろう。だけど、私は私の事じゃなくて、今直ぐにあなたの夫をここに連れて来て下さいって言って欲しかった。

「この病気は、家族も一緒に病に陥る事があります。だから、よく考えて下さい。最近、死にたいって思う事はありますか?」先生は私に変な質問をする。数ヶ月後、先生が言った通り私も病を患った。心療内科はどの病院も人が思った以上にいたのに、この病気はそんなに珍しい病気じゃないのに、私の周りに誰か、友達の友達だって誰か、この病気の事で苦しんでる人を聞いた事が無い。いつだったか、ネットで調べたら鬱は社会的に認知度が高いけれど、躁は知られていないから難しい病気だって書いてあった。

私が昨年、夏の間に行った病院は3つ。3人の先生は口裏合わせたみたいに同じ話を私にした。滑稽に見える。可哀想に思った。どういう可哀想なのかわからないけど、虚しい。私はまた今日も思い出しても仕方の無い事を思い出してる。

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『わたしを選んでくれる人』2月4日 ” 雑誌の企画で綴り始めた日記 “

何となく1ヶ月くらいって言う話で始まったけど、マッチングアプリに登録してからもう半月は経った。先月は出張が続いてたから、一時あまりやってなかった。少し焦ってる。お願いされたからにはっていう気持ちと、そういうのは良く無いっていう気持ち。明日はKWさんと会う約束をした。正直面倒だ。日曜日は、最近連絡を撮り始めたichiroさんと会う。彼は写真の仕事をしてる。写真の話がしたいけれど自由に出来ないのが苦しそう。他にも何人か時々メッセージしてる人がいる。昨晩はシマさんと一通だけメッセージをした。「朝から撮影で夜まで忙しかったです、土曜日は昔みてたアーティストの子と昼のみする事になりました。嬉しい、」みたいな内容だった。私は寝ぼけて「楽しそう!こんばんは。」っていう何だかよくわからないメッセージを返信した。会って話をしてみたい。私のリハビリの為にって言ったら何だかちょっと違うけど、シマさんと友達になったら恐怖だった場所を塗り替えられる気がしてる。
大根の皮と人参の金平
大根の皮 厚く剥いて干しておく
人参
ナンプラー
ごま油 多めに

塩鱈のポトフ

和食 30.1,2021

『わたしを選んでくれる人』

これがタイトルなんだそう。「よしみさん、日記が面白いから日記も書いて。」編集の山若くんからのメールに書いてあった。変なタイトルに思わず一人で声を出して笑った。山若くんが編集長を務めてる雑誌の企画で始めたマッチングアプリ。これは誰かを騙すわけじゃなくて、自分の持つ世界を失くして生きてみるっていう企画らしい、多分。言いたい事はわかるんだけど、何回聞いても趣旨が入って来ない。「とりあえずKWに会って。」仕事柄、知らない人に会うのは慣れてる。知らない人とお喋りするのも問題無い。KWさんはいい人そうだし、ラクダに乗ってる写真をプロフィールに選ぶセンスがいいなって思った。それに蓮沼くんの音楽が好きなんだそう。あと、離婚も経験してるそうで、私の興味はそこ。さよならを選んだ男の気持ちが知りたい。だけど、今回の企画の趣旨とズレちゃうから、私はそういう事をきっと詮索しちゃいけない。詮索したら私探しみたいになってしまうから。

昨晩にパリのまゆみちゃんとメッセンジャーでお喋りした。結婚って何?みたいな話をした。一度くらい子供を産んでみたいし、いいパートナーとフェアな結婚生活を送ってみたい。だから、自立しよっていう所で話は片付いたけど、そもそもフェアな夫婦関係ってなんだろう。よくわからない。

辺りを見渡して、自分のそれに当てはめるのはやめよう。人は人だから、何か思っても、何か気づいても、わかろうとしない事。私は感じるのもやめようと決めた。誰だってみんな自分が選んだフィールドで精一杯頑張ってるのだから。ただ明日を見よう。もし結婚について話をするなら、横に並んで未来の話が出来たらいい。

私が大変だった時期に一番側で支えてくれた友人は、私が離婚届を出す前夜に電話があったきり話をしてない。毎日の様に連絡をくれてたけど、朝から晩まで側にいてくれたけど、もう何ヶ月も連絡は無い。友人は私の夫の事を可哀想っていつも言った。病気ですごく辛いんだよ、だから、あなたは耐えて。って。友人の夫も病を持っていた。

最近、一つだけ希望を見つけた。私は離婚を選ばなくても良かったのかもしれないって事。希望は私を少し明るくしてくれた。もっともっと早くに逃げたら良かったんだ。私が逃げれば、私達はフェアになれたかもしれない。耐えちゃいけなかったんだと思う。私が逃げたら、辛いから逃げたら、気づいてくれたのかもしれない。彼は病気だったから。だからこそ、私は耐えちゃいけなかった。妻である前に一人の人として、夫との関係を築くために夫婦になりたかった。

私を助けようとしてくれた友人にはとても感謝してる。そして、耐える事は私にとっての希望じゃなかった。

わたしを選んでくれる人は、どういうつもりで私を選ぶんだろう。嘘は書かないようにしてるけど、プロフィールには、仕事の項目は空白にして、私が好きな事や趣味は少ししか載せないようにしてる。変わりに好きになってみたい趣味や知って見たい事を載せておいた。何と無しのいい感じの文章にして、それだけ。だから、たったの数枚の写真と、少しの情報を妄想して私に興味を抱いてくれてる。まるでおみくじ。全くもってヒントが無いし、そもそも半分虚像みたいな誰か。何人の人がやってるんだかわからないけど、例えば私とマッチング出来る人が500人くらいなら、1/500の確率。そこに希望があるか無いかは1/2の確立。有るか、無いか、だから。そう思うと、普通の出会いなのかもしれない。双極性障害は500人に1人と言われてる。だから、別れた夫と会うのとも同じ確立みたいなもんだ。

正直、恋愛ができる気がしない。結婚だって想像出来ない。星の王子様に会うみたいな感じ。一生来ないその日みたいな感じ。だって本の世界の人でしょ。星の王子様って。同じベッドで寝たり、触れたりする事が全く想像が出来ない。頭をトンカチで割って中身を全部だして、そこに甘い綿飴でも詰めたい。私の知ってる全てを捨てて、甘い夢しか見ない人になりたい。この企画、私は適任だと思う。流石、敏腕編集者山若くん。私は触れる事が出来ない甘い夢だけで十分だから。

塩鱈のポトフ
美味しい鱈を塩漬けしたもの
昆布
キャベツ
人参
きのこ
玉ねぎ


チーズ餅と甘露しょうゆ

和食 28.1,2021

今日は夜に撮影が入ってるから、午後に少し昼寝をする事にした。ベッドでLINEニュースを開くと、AAAっていうグループだった方が女性に暴力をふるって活動自粛をした。そして、一年ぶりに再復活するタイミングで、ファンから賛否両論の声が上がってるというニュースだった。

嫌な事を思い出した。夫だった人のファンから、何度か私を非難するメールが届いた事があった。お酒が最悪になった時期、夫が帰らない夜中に私は独り深酒をして夫の事をSNSで哀しみを吐露した。ずっとずっと隠していた事を。そして夫のツィッターで夫が誰とどんな女と遊んでるのか知ろうとした。本当に馬鹿な事をやってしまった。翌朝に何通か、夫のファンだと名乗る女性達から、私が最低な事をしてるみたいなメッセージが入って、1ヶ月過ぎてもそのメールは届いた。男が女に暴力をふるい、夫という立場の人間が働かずに毎晩朝まで飲み歩く事は、女と遊び歩く事は、私にメッセージを送った女性達の生き方として、正しい事だったんだろうか。こんな事を今思い出したって仕方ないのだけど、急にまたあの時の記憶が蘇る。崖から落とされたような気持ちだった。私は間違った事をした。それに、とにかく辛かった。私が感じた事を強烈に覚えてる。この人達は、私に死ねって言ってるのかな。本気でそう聞こえるメッセージだった。

半年以上前の事なのに未だに鮮明。夫だった男がもし今でも有名だったら、私達を救ってくれる人はいたのかな。あの時に変な事を思った。私が死ねば、夫の酒を誰かが止めてくれるんじゃ無いかって。

あの時の私はどうかしてた。だけど、人の声に耳を塞ぐ事が出来なくて。だけど、私を救ってくれたのは友人。友人の声。その日のこともよく覚えてる。夏の暑い日にキッチンでしくしくと泣き続けた。

思い出を封印したい。だけど、似たようなニュースを開く度に時々思い出すんだろうな。仕方ない。道に落ちたタバコの吸い殻を見過ごすみたいに、次の瞬間にはもう忘れるしか無い。何も感じちゃいけない。

和食 27.1,2021

久しぶりの我が家。出張続きの泥のように重い身体を引きずって実家に預けていた梃子と帰宅。家のドアを開けるのが何だかとっても嬉しかった。荷物を片付けて、恵比寿に撮影へ向かう。

今日は何だかちょっと気分がいい。身体はへとへとだけど、気持ちがいい。前の取材がおしてて、アーティストの入りが遅れた。ライターの古川さんとたわいもない話をして待つ。撮影が終わったのは8時前。撮影時間は予定よりずっとおしたけど、古川さんとお喋り出来て良かったな。

渋谷からバスで帰る事にする。だけど、これはいつも後悔する。昨年に住んでた駅を通らなきゃ行けないから。いつも乗った後に後悔するけど、今日も後悔したけど、今日はみうらじゅんさんのyoutubeに夢中だった。見たく無い通りはずっとyoutubeの画面を見てた。梃子がお腹を空かせて待ってるから、早く帰らなきゃ!バス停から家は直ぐだけど、小走りで帰る。私、この街が本当に好きだな。家の直ぐ側に路面電車が走っていて、天気のいい日にベランダで植物に水やりをしていると、踏切の音が聞こえてくる。誰かが暮らしている音が聞こえるみたいで、小さな街で生活をしてる事に何だかとっても嬉しくなる。3階にある私の部屋を見上げた。

「梃子ただいまー!」部屋のドアを開けると、リビングでさっきまで寝ていた梃子がしっぽをふってる。暖かい部屋、準備しておいた夕飯も待ってる。梃子が嬉しそうにベッドルームへ走って行った。私も梃子もベッドルームがとにかく好き。ベッドしか無い部屋。お気に入りのコアラマットレスが部屋を占領してる。ワイングラスを置いた直ぐ脇でジャンプしても倒れないCMのマットレス。私はこのベッドに助けられた。このベッドのお陰で世界から消えずに済んだ。重力からも逃れて世界の下へ沈んでいこうとする私の全てを全身全力で受け止めてくれたベッド。真っ白な大小サイズ違いの枕が4つ。真っ白な大きな毛布と羽布団。一人にしては少し大き過ぎるけど、奮発して買った。とにかく生きながらえる為にベッドだけは譲れなかった。梃子とベッドで少し遊んでから、キッチンへ行く。梃子にご飯をあげて、お風呂へ入った。この家のお風呂は少し古いけれど、窓があって、そんなに大きくないバスタブが実家みたいで、とても気に入ってる。今夜は疲労回復ってパッケージに書いてある入浴剤にした。緑色の湯船に浸かって、「最高ー!」って叫んだ。

夕飯は野菜たっぷりの鍋。風呂から上がってビールを飲みながら支度する。外食続きで野菜不足だった干からびた身体に染み渡る野菜。「ああ、最高!」家に帰ってきて、何度、最高ー!って叫んだんだろう。ベッドルームでお風呂でキッチンで、あちこちで「最高!!」と叫んだと思う。この街に引っ越してきて本当に良かった。この家が本当に好き。

「いい事の次は悪い事が来る事は世の中の常なので、先回りして嫌な事があったらラッキー!って言わないと。もの凄くいい目に合いたい人は、もの凄く悪い事に合う事は決定ですから、嫌な事がある人生が嫌だって人はそこそこの人生を努めなきゃですよね。これはルールですからね。なので、自分がどういう風に生きたいか考えないと。」バスの中で聞いてたyoutubeでみうらじゅんさんが話してた事。可笑しかったな。

今夜は久しぶりに私のベッドで寝れる。嬉しい。

アニスの煮物

和食 14.1,2021

2年前、ミッチーが作ってくれたアニスの煮物を思い出した。家中がアニスの匂いたっぷりで、とっても贅沢な時間だったな。何月だったか忘れたけど、寒くて暗い夜だった。

ミッチーの料理は彼氏の野村さんの為の料理。二人は男。二人は普通のどこにでもいる様な仲良しのカップル。時々、三人で食卓を囲んでいると、この皿を独り占めしたい!って夢中になって食べてしまう事があった。あまりに美味しくって、あまりに羨ましくって、全部を私の物にしたいって。アニスの煮物も夢中になった内の一つ。

サミットで大根が1本138円。特価だった。
浅漬けを作って、下の方は買ってきた手羽元と一緒に何となくストゥブ鍋に入れて煮る事にした。お風呂に入って、チューハイをあける。ことこと煮込んでる。醤油とみりんを入れて、黒酢を入れよう。あ、アニスの煮物にしよう!

続いて、アニス、甜菜糖を入れる。しばらく、ことこと。部屋中がアニスと醤油の匂い。美味しい。匂いを嗅ぎながら、ビールを開けた。全然飲むつもりは無かったのに、匂いが美味しすぎて止まらない。美味しい。匂いが美味しい。美味しくって飲んじゃう。お酒は3杯で止めて、いよいよ炊きたての米と一緒に食べる事にした。

夜中まで美味しい匂いは続く。部屋を出ては入っては、何度も美味しかった。

楽しい日と楽しくない時間が交互にやってくる。小さい事で落ち込むかと思えば、小さい事で驚くほど嬉しくなったりする。とにかく、目の前の道を行くしかない。ダッシュしたり、止まったり、ゆっくり歩いたと思ったら急いでみたり、好きなスピードで、上手にやればいいんだなって思った。きっと、そのうちにそれが毎日になっていく。

アニスの煮物
大根
人参
手羽元
黒酢
醤油
みりん
甜菜糖

おでん

和食 11.1,2021

昨晩、自殺する夢を見た。
結局死ねなかったんだけど、正確には多分、薬の量が合わなくて生き残ったのかな。病院で薬を処方して貰って死を迎えようと、どきどきしてた。なんて夢だし、なんて世界だろう。私は時間が来ても、体調はそんなに悪くなくて、おかしいなぁって思いながら知り合いと話しをしてた。”申しわけないなぁ。私、もうすぐ死んじゃうのにな、迷惑をかけないといいな。” って。

そんな夢から目が覚めたのは、朝の5時前。まだ真っ暗。
何だか微妙な気持ちのままデスクに向かうけれど、そんなに気持ちが落ち込んでるわけじゃない。結局、なんだかんだと、世界に少しでも期待してるんだろうな。もしくは、捨てられない世界が未だどこかにある。夢くらい、気持ちよく死んでくれたらいいのに。

一人でせっせとスーパーへ走り、食事を作り、食卓を華やかにする。私って一体なんなんだろ。10年前、写真家を目指し始めた頃に「よしみちゃんはいい主婦になりそう!」って友人が言った。彼女は街中の男と寝てから主婦になって、私は主婦を辞めた。人の人生は色々だなって思う。どんな人でも主婦になれるし、辞める事も出来る。それがその人の人生となるだけ。いい事も悪い事もやっていい。情けない事も恥ずかしい事も何をやったっていい。自分が納得いっても、いかなくてもいい。何でもいい。

今日は朝から途方に暮れてる。夢でさえ生きながらえちゃうのなら、もう何かにしてくれたらいいのに。あったかいスープとか、とろけるチーズとか、なんなら餃子が焼ける音でもいい。この世界で良いものになりたい。

昨晩のおでん、味がいい感じに染み込んでる。朝から沢山食べた。あったかくて、美味しい。やっぱり、スープになりたいかな。人を温める事が出来るって最高だと思うから。

ピェンロー鍋

和食 06.1,2021

午前は下北沢で取材。

撮影は直ぐに終わった。
楽しかったな。

終わってから、編集の野村さんとカレーを食べに行く。私はとにかく早食いだ。そんな話をしてたけど、野村さんはトップレベルの早食いだった。一番最後に私達のテーブルに到着したカレーは、一番早く真っさらになった。時間にしたら5分くらい。早食いが気に入ってるわけじゃないし、競ってるつもりも無い。理由は特に無いけど、ただ、早く食べたい。

取材が終わって、数年前にみうらじゅんさんを撮った時の事を思い出した。何を話しても本当に面白くて楽しくて、最初から最後までずっと笑ってた。

「嫌な事は面白く変換しちゃえばいいんですよ!」

みうらさんの名言をしっかりと家に持ち帰った。

何だかな。私は何を追い求めてきたんだろう。
なんてつまらない刺激を毎日毎日見てたんだろうな。

仕事のしない男が毎晩タクシーで帰って、大声出して、また飲み屋に行って、ちやほやされて、ライブをしてちやほやされて、可愛い人って言われて、家で暴れてる。男が大声で叫ぶ家。捨てられる料理。朝が来たら、ベッドにいるのは、よその猫みたいに小さく丸まった男。毎日、毎日が同じ事の繰り返し。変換の仕方、だいぶ間違えたな。

料理家の中島さんのお宅にHP用の写真撮影に向かう。アトリエにあるキッチンは、料理がしやすい様に色々な物が丁度良く整っていて、その中に中島さんが、可愛い可愛いエプロンをつけて立っている。世の中に可愛いエプロンが中々無い話とか、味噌とか、塩とか、色々な話をして、写真を撮って帰宅した。お土産に長崎の塩を頂いた。満月の夜に作る塩なんだそう。なんてロマンチックな塩。

夜はピェンロー鍋にしよう。塩で食べる鍋。頂いた塩で食べよう。

おせち

和食, 我が家の味 01.1,2021

秋に取材の時にお伺いした catering for me! さん、おせちのチラシを頂いてオーダーをしておいた。色々な料理家さんやケータリングで活動されている方々のおせち。スタンダードなおせちもあれば、エスニックなおせち、洋風に、変わり種はジビエなんてのも。どれもこれも、とっても美しいし、美味しいし、最高。拘り一杯のおせち。うちでは、ぴんくの五目ちらしを作って、実家から送られてきた蟹を焼いて、友達が持ってきれくれたお土産を並べたりして、とっても華やかな正月となった。東村山の親戚の家で食べる関東風のお雑煮を作ったけど、結局食べなかった。お腹がずっと張ちきれそうで、夕飯も結局食べられなかった。

今日が始まると、SNSで沢山の今年の豊富や、昨年の感謝を一斉に目にした。
素敵だな、いいな。

私の今年の豊富、やりたい事はあるけれど、意気揚々とは言えない。どちらかと言うなら、そっと空気を吸って、そっと吐いて、どこかの陽だまりの中でのんびりしたい。積み重なっていく毎日をこれから淡々とこなしていくのだろうって思うと少し、新年早々に少しうんざりもしてる。

過去も明日も要らない。今日だけで十分。おせちが美味しいとか、近所で買ったチューリップが綺麗で仕方ないとか、今日も梃子が可愛い、いい写真が撮れた。それだけで十分。

必要以上に人に会ったり、何かしたり、はしゃいだり、要らない物を作ったり、やったり、見たり。感じたり、想ったり、要らない。

今日も早く寝よう。
母直伝のぴんくの五目ちらし、上手に出来た。

ぴんくの五目ちらし
人参
牛蒡
蓮根
竹の子の水煮
油揚げ
竹輪
なると
紅生姜
錦糸卵
ごま油
甜菜糖

鍋の〆

和食 24.12,2020

クリスマス、明日か。イブだし、なんと無くクリームシチューでも作ろう。

鍋に油をひいて、豚肉を炒める。白菜も軽く炒める。やっぱり、なんかポン酢が食べたい。椎茸のスライス、水を入れて、ゆっくり白菜がとろとろになるまで煮込む。途中、ごま油をふた回し程かける。ことこと、しっかり煮込む。

もう菊地食堂は終わりにしようって思いながら書いてる。
昨年の今頃、彼と私は普通の毎日を、ありふれた普通の夫婦の生活を過ごしてた。一緒に食卓を囲んで、毎日を幸せに平和に暮らしてた。当たり前だと思っていた毎日があった事が、本当に幸せだったな。

料理を作る度に彼の事を思い出す。
うちは〆は麺だった。彼の一択で、いつも麺を準備してた。
鍋も我が家ならではの食べ方があった。懐かしい。美味しかったな。楽しかったな。

病気の事、冷静になればなるほどに感じてる。
きっと出会った時からだった。恋で見えなかったんだろう。お互いに。
7年付き合った婚約者だった彼女と酷い別れかたをしたって聞いた。大まかな話を人伝いに聞いたけど、本当に最低な話だった。今、思うと、その時も病気だったんじゃないか。彼女から、2度と私に関わらないで欲しいと言われてると聞いたけど、私も最期、同じ事を彼に伝えた。そして、彼女は7年、私は8年。同じような年月だった事も気になってる。病気は、定期的にサイクルを回る。この8年間は、季節の様に病気と病気じゃない彼がやってきた。

心から彼を想ってた。ずっと一緒にいたかった。
きっと彼も私といたかったはずだ。だけど、彼には出来なかった。
彼がした事はもう知らない。この気持ちが最期でいい。

今は、身体も心も元気になれて、新しい生活も始まった。
仕事はまだまだ、コロナの影響で安定しないけれど、きっと大丈夫。

昔の日記を読んでて、なんて馬鹿なんだろう私って。強がりで、がむしゃらで誰かみたい。自分がなんでも出来る人みたいに、自分が家族を、彼を守ってやるって必死だった。努力すれば何でも叶うって信じてた。なんてダサいんだろう。私は怠惰な人だったな。人生はそんなに簡単じゃない。

経験してみないとわからない。
誰かに話しても、目を見て話しても、どこかピントがずれている感じがするのは、この話はきっとすごく難しい。よく、悲しみの数だけ優しくなれるとか、人生には超えられる試練がやってくるとか言うけど、そんな簡単な話じゃない。2度と経験したくないし、人生において必要だとは思えない。意地っ張りになってるんじゃなくて、こんな経験をする意味がわからない。刺されたけど、生き残って、あなたは幸せ者ね、笑いなよ。って言われてるみたい。笑えるわけがない。刺された恐怖は一生私の目の中のままだ。一つ学んだとしたら、私は絶対に誰も刺さない。それくらい。人が傷つく光景を2度と見たくない。自分でも他人でも。

今を見渡すと、少しだけ景色のいい場所に来た気がする。これから、上手に登れるかわからないけど、登ってみよう。そして、私を助けてくれた友人や家族の事を、これからも大切にしよう。誰も傷つかない世界なんて難しいかもしれないけど、私の周りの世界は傷つけない。平和な世界にする。

卵ごはん

和食 22.12,2020

お腹が空いて目が覚める。
そんな日はやっぱり、卵ご飯。あとは、豚汁の残りと糠漬け。

なんか疲れたな。
小豆島でシンジくんが、10年前の離婚の事をぽつりぽつり話してるのを思い出した。夏になっちゃんが離婚の事を上手に話せない感じだったのを思い出した。二人とも口を揃えて言ったのは、「よく覚えてない。」今、その気持ちがわかる。話したくない。上手に話せないし、上手に話そうとも思わない。こないだの晩に聞かれて、話さなきゃ良かった。何だか、後悔した。覚えてない、この言葉の意味がすごくわかる。記憶が無いって意味じゃない。

料理本が昔から大好きだった。
キッチンには、母のお気に入りの料理本が戸棚にずらっと並んで、それをめくるのが楽しくて楽しくて、図鑑をめくるみたいに、ただただ写真を眺めた。古い料理本も今の料理本も好きだ。今日は図書館から借りてた30年くらい前の本を読んだ。夫のために、家族のために、当時はそういうストーリーの本が多いように思う。私が母の戸棚で読んだ本もそう。大勢で食卓を囲む本。大きなミートローフを大人数で切り分けて食べる。大きなママレードたっぷりのケーキを家族で食べる。そういう風景の本。

家族や食卓が大好きで育った私が、こうして食卓に想いを馳せてまた本をめくるって、変なの。

いつもの夕飯

和食 07.12,2020

久しぶりにちゃんと食事を作った。
先週に母が冷蔵庫を冷凍庫をパンパンにしていってくれたお陰で、ずっと母の料理に甘えてた。冷蔵庫を開ける度に嬉しくって、ほっとした。

そろそろ冷蔵庫がすっからかんだ。私の料理を作ろう。
気持ちが乗らなかったけれど、手を動かし始めたら、やっぱり楽しい。

昨日作ったチキンスープに牛乳と味噌を入れてスープを作ったら最高に美味しかった。

味噌ミルクスープ
チキンスープ [手羽元、キャベツ、人参、大根をことこと煮込んだ白濁のスープ]
ブロッコリー
豆腐
味噌
牛乳

夕飯

和食 01.12,2020

姉と電話で話す。

「ママってデリカシー無いよね。」
「そうそう、そういう人なんだよ。結局さ、文句言いながらもパパと一緒にいるし、離婚の苦しみも、夫が死ぬ苦しみも、わかんないんだよ。」

ママが悪いとは思わないけど、デリカシーの無さに苛々する事がある。だけど、姉の言う通り、わかんないんだろう。それが例え親であっても、わからない。

いいとか、悪いじゃなくって、わからない。
夫が大病であっという間に死んで、看病の疲れや、悲しみに更ける間も無く、アメリカで三つの裁判に巻き込まれて、今、姉が、私によく言う言葉は「わかるよ。わかる。」「私なんて、酷い時はニコの骨壷に手を突っ込んで泣き叫んだからね。」

変な運命だと思う。蠍座の姉と、蠍座の妹。今までだって仲良し姉妹だったけれど、姉とは、姉妹を超えちゃった気がしてる。同じタイミングで私達に起きた事は、異常だった。こんな話、今まで知り合いの知り合いにだって聞いた事がない。どうして、こんなに世界が狂っちゃったのかわかんないけど、だけど、今の姉がいてくれたから、私は一人にならないですんだ。

10年前の今。ニコチャンはアメリカで流行り始めたブルーマンのツアーで忙しくしてて、私達はヘレナの小学校の友達のゲイカップルファミリーの豪邸にお邪魔して、映画みたいに大きなクリスマスツリーの前で最高な気分で乾杯した。まさか、こんな人生が待ってるなんて、人生って本当、どうかしてる。

和食 24.11,2020

胃が痛い。急に気持ちも滅入って午後から横になる。疲れた。全部が疲れた。この家に来た日から今日までの色々が頭の中でリプレイしてる。

悲しみは妄想だって、本で読んだ事がある。だから、悲しまなくっていいっていう内容の本。この半年以上、私は私の妄想の中で毎日、毎日、泣いたんだ。そんな妄想なんて欲していないのに、泣き続けた。会いたいとは思わないけど、記憶の中の彼が今日を壊していく。後、少し、あと数日でここから出れるのに。

彼の夢を見る。新しい女性と一緒に住んで、当たり前のように生活をしていた。悪びれたそぶりも無ければ、堂々としていた。夢の中の私は、驚きもしないし、悲しんでもいなかった。そういう事ができる人だって事を知ってるから。ただ、胸が鉛の様に重かった。泥のように重くて真っ黒な何かが、私の胸の中に住み着いていた。きっと、ずっと前からいたんじゃないかな。気づかなかった。だけど、どうにも出来ない。ねっとりとしたそれは、簡単には消えない気がした。

今の私に出来る事があるとしたら、一つ。彼と同じ事はやらない。死んでも、そんな惨めな事はやらない。今や自分や過去から逃げない、この苦しみを誰かの所為にしたりしない。絶対に。

これは私の問題。ベッドから起き上がって、荷造りを始める。
やるしかない。胃薬飲んで始めよう。今を乗り越えたら、いい事があるかもしれない。もし無かったとしても、今とは違う場所にいける。この悲しみに飲み込まれちゃいけない。


炊いた米
しらす
アボガド
納豆
マヨ
小豆島のヤマロク醤油のこの時期だけの菊醤


鮪丼

和食 21.11,2020

午後、絵描きの田中健太郎さんの個展へ行った。発熱のスタッフが出たみたいで、中止。今日をとっても楽しみにしてたけど、きっとまた近いうちに見れる。健太郎さん会いたかったな。すっごくカッコいいお兄ちゃん。愛のあるお兄ちゃん。憧れる人。

そのまま、青山にある、パリって勝手に呼んでるカフェで瞳ちゃんと会う。私は麦酒を、瞳ちゃんは白ワインを注文。辺りは直ぐに夜になって、遠くに東京タワーが赤く光ってる。心が安心してる。こんな時間を感じられる事が幸せ。

「新月の日にコスメのお仕事が出来ます様にって紙に書いてたの!」瞳ちゃんは新しいコスメの仕事が始まるんだそう。彼女は編集とライターをしてる。とっても嬉しそう。私も頑張ろう。頑張りたい。

私の人生はカバンをひっくり返したみたいに、全てがどっさり落ちて、すっからかんになった。ここに在るのは、私とテコと写真だけ。全部大事な物だった筈なのに、気づいたら失くなってた。だけど、大切なものは、ここにある。そんな気がしてる。

鮪丼

ご飯
青ネギ
醤油麹

芋煮

和食 20.11,2020

心が元気になればなるほどに、頭の中にやるべき事がわんさかと降ってくる。
仕事が出来なくなってしまった頃、今まで一度だって溜めた事が無い請求書が気づいたらあっという間に溜まっていた。酷い時は、1時間も吐き気で外出が出来なかった。電車に乗るのも精一杯。ほんの数ヶ月前の話。ようやく、私は私を取り戻してきた。生きる事って、こんなに楽だったんだって事を今、毎日を思い出してる。この半年以上の出来事が、まるで夢みたい。来る日も来る日も、胸が潰れる様な出来事が重なっていくと、人間は正気を失っていく。最期はずっと消えたいと願ってた。消えなくて良かった。

今日は久しぶりに穏やかな夜。コロナの前みたい。その時は、私の夫という人がこの家にいた。

にーちゃんからLINE。
「なんか人が変わったみたいに、電話が来た。今日は敬語だった。全部、終わらすって言ってるけど、未だ納得がいかないみたい、。俺は悪く無い、追い出されたんだとか、関係の無い事を主張してた。酷かったから少し言ったら、黙ってた。」

情けない。

妻である以上、彼の病気を救うと必死に頑張ってきた私の傲慢さは、私の罪だと思ってる。一度でも殴られた時に、一度でも大声で喚き散らされた時に、一度でもテコを蹴飛ばされた時に、荷物をまとめて、ここから逃げ出す事が出来た。それが愛かどうかなんて、わからない。ただ、反省してる。

病院の先生にどうして逃げなかったんですか?って、何度も聞かれた。
「犬がいるし、両親には心配をかけるから実家には帰れなかったんです。」私の答えは答えになってなかった。私が逃げない事を選択した。

離婚を選んだのは、怖かったからじゃない。苦しかったからじゃない。出て行ったからでも無い。病気でもいい、逃げてもいい、裏切っても、弱くても良かった。そういう彼を私は好きになったから。全部知って、悪い所もいい所も含めて彼を愛して結婚した。「もうお酒で傷つけないから一緒にいて欲しい。」彼の言葉を信じて、未来に希望を持って一緒に生きていく事を決めた。

「俺は今年1000万稼ぐから、お前とは違うんだよ!俺に構うな。」
一緒にいた8年間の殆どを無職で過ごした男が、すっかり依存症が始まって、心も身体もおかしくなった時に友達に貰ったお金や何かを手にした。色々なタイミングが揃って彼はおかしくなっていった。彼が荷物を持って出て行った日に私に言った言葉。あの日の顔も、あの日の声もよく覚えてる。何かの糸が切れて、それから私はあっと言う間に身体を壊した。

こんな人といたくない。私が好きだったのは、優しい彼だ。
ただただ情けなかった。人として、男として、ダサくて嫌だった。そんな男を救おうとする私も、もう許せなかった。離婚を決断した理由は多分、一つ。それだけ。

芋煮
ごま油 (肉を焼く時に使うのと、最期に風味付けで入れる)
味噌 二種(焼き付けるのと、最期に入れるよう)
豚肉
きのこ
里芋
人参
こんにゃく
青ネギ

湯豆腐

和食 17.11,2020

渋谷の駅前で結婚指輪を売ってきた。45,000円。この指輪が大好きだった。
心がプラスチックになった気分。何も感じない。

今、この世界に違和感しかない。
一生、隣にいると約束した人が死んでも無いのにいなくなった。彼は、暴れて、喚いて、暴力をふるい、家族をゴミみたいに、ぽいっと捨てていなくなった。世界で一番信じてた人が、目の前にある世界を壊してゆく。

どうして、こうして、自分は今、ここにいるんだろう、って。私の力じゃ無い何かが私を推し進めてくれてる。空っぽな自分が歩いて、空っぽな自分が食べて、空っぽな自分が笑ってる。今、目の前にある世界は本当に私の世界なんだろうか。

今夜は湯豆腐。
引っ越しの手続きで忙しい。小豆島の醤油の蔵元で買ったポン酢で食べた。

湯豆腐
昆布
豆腐
ポン酢

夕飯

和食 16.11,2020

久しぶりの東京。
本当は東京に帰るのが少し怖かった。姉にメールする。「月末に引っ越しが決まったから、何かあっても私に直接伝えないよう、皆んなに言って。とにかく、姉を通して。」

元気を取り戻せば取り戻す程に、あの場所への恐怖が大きくなっていく。もう2度と、あそこへは行きたくない。もし、また大きな哀しみに襲われたら私はもう帰って来れなくなる。そんな気がしてならない。家に入ると、二つ鍵をしてチェーンをかけた。絶対にもう来ない事はわかってるのに外せない。

また堕ちたら、引っ越しなんて出来なくなる。やっと、ここまで元気を取り戻したのに。8年間想い続けて、何よりも誰よりも大切にしてきた人が、今だに私の毎日を襲い続けている。

家を出て行った次の日に彼と電話をした。9月の初め。「俺は忙しいから邪魔すんな。2度と連絡すんな。」2、3分、彼は怒り散らして電話を切った。沢山伝えたい事はあるのに、何も話せない。私達には話す事が沢山ある筈だ。夫婦を続けるにしても止めるにしても、未だ夫婦なのだから。

彼の声を呆然と聞きながら、見てはいけないものを見た気がした。人が人を殺すとか、人が人を騙すとか、人が人をどうにかしてしまうような、言葉には出来ない何か。もう2度と見たく無い。死んでも見たく無い。

あの時は私は胃癌の検査の再検査中で、体調がとても悪かった。勿論、彼も知っていた。どういう気持ちであの電話を切ったんだろう。結局、私達は一度も話合う事が出来ないまま。来週に5年住んだこの部屋を出る。

夕飯
梅干しご飯
具沢山のお味噌汁(パプリカ、セロリ、人参、ひき肉)
麩チャンプル



目玉焼きご飯

和食 10.11,2020

朝に納品を済ませて、新宿のマップカメラにレンズを返却しに行く。時間が少し空いたので、明治神宮を歩く事にした。

清々しい。涙が出てくる。
伊勢神宮に行ってから、こういう場所が好きになった。祈る事がずっと胡散臭いと思っていたけれど、祈るのは、願い事を叶えるわけでも、信仰の為でもなく、ただ、祈る事で目の前を見る事が出来る。瞑想みたいに、今、ここ。って。病気や災害、自分一人の力では乗り越えられない、どうにもこうにも出来ない時に、人は祈るんだろう。祈る事で救われる。起きてしまった現実は決して変わらなくても、今、ここにいる事が見える。お腹が鳴ったら食事をして、哀しみが今は襲って来ないのなら、ゆっくりする。今がある事を知ると、少し元気になれる。いつだって、今なのだから。

彼の中には二人の彼がいた。
一人は優しくて私を家庭を大切にする、モラルも道徳もある彼。もう一人は、酒を浴びるように呑み、女と遊び、汚い言葉を喚き脅し、人を傷つける事を厭わない彼。

私の心は両方を行ったり来たりした。全て現実だから、そうするしか無かった。本当に疲れてる。彼がお酒の時期に入ってしまってから、もう8ヶ月。あの頃に戻れそうな気がしてならない。もう一人の彼が帰ってくるのを、どこかで待ってる私がいる。

新しい家が決まった。私は今を生きなきゃいけない。

目玉焼きご飯
ご飯
目玉焼き
ニンニク醤油
小梅

夕飯

和食 08.10,2020

結婚してから書き続けている日記がある。久しぶりにぱらっと読み返した。日々、夫の事を記してる。怒ってしまった事、言ってしまった事、喧嘩した事。私の気持ちは書いてない。私が改める事と、今をどう楽しむか知恵を振り絞る事ばかりを記している。
手帳の最後に今年叶えたい夢100という頁があって、毎年同じ言葉をゆっくりとした丁寧な字で綴ってある、綺麗に並べるように綴ってある。

夫の音楽がうまくいきますように
夫が仕事で稼げるようになりますように
夫の夢が叶いますように

夫に会社を作ってあげた呑み友達が酔っ払って言う。「あなたは悪い所、無いの?」その日は夫が仕事を放って泥酔して行方不明になり大変だった夜。私は家で夫を待っていた。電話の向こうで、いつも無口な男が饒舌に意地悪を言って笑ってる。時間は夜中の1時過ぎ。結局、いつもの様に朝まで寝れなくて、一度泣いてから撮影に行った。

過去に記した言葉が私を救う。もう私を責めないでいい。私、夫を大切にしてきたんだった。

今日は頭が痛い。だけど、楽しかった。だんだん撮れるようになってきた。数週間前、カメラを持つ手に力が入らなくなくて、怖くなった。あれから、少しずつ、少しずつ。少しずつ、写真を撮ってる。もう大丈夫。しっかりと手に収まってる。

撮影の後、お喋りしながら笑って帰った。写真も、写真に関わってくれる人もありがとう。本当にありがとう。

夕飯
ご飯
きのこと茄子の味噌汁
アボガドと納豆
焼き鮭とキムチマヨ

夜食

和食 21.9,2020

早朝、家の前に出した荷物を何も言わずに夫は運んで行った。ずっとそわそわした。ダメだ、気持ちの一ミリだってもう戻っちゃいけない。だけど、これが最後だと思うと伝えたかった。

「僕は変わりたいんだ。もう絶対にお酒で傷つけない。だから一緒にいて欲しい。」ポッケに入った婚姻届、折り曲げられた婚姻届を見て素直に嬉しかった。その数ヶ月後に私達は籍を入れた。2016年の事。お酒の事はずっと誰にも話せなかった。それから1年後にまたアレは始まった。

夫にメールする。「何の話合いもないままで離婚で本当にいいの?私達は8年間、ずっと一緒にいたんだよ。」

返答は無し、ずっと夫は無視だ。4月から。ずっと無視。どんなに酷い事をしても無視。「お前が悪い。」酒を飲んで夜中に泥酔して言う言葉はいつも同じだ。「うざったい。俺の好きなようにさせろ。俺は忙しい。」

夫が出ていってから、私はずぶずぶと溺れて行った。ずっと夫を救いたかった。夫を助けなきゃ!助けなきゃ。苦しくても助けなきゃ!そうやって半年が過ぎた。「助けを求めない溺れる人を助けると溺れますよ。」夏に夫の事で行った心療内科の先生の言葉。ちゃんと聞けば良かった。

夜みたいな一日がいる。秋の風が気持ちがいい筈なのに、身体に当たるそれが怖い。頭がついていかない。空は青くて晴れてるのに、太陽の温かさが届いてこない。私、たぶん溺れた。

夜食
ご飯と梅干し
しじみ汁

モツちゃんぽん

和食 18.9,2020

久しぶりのラーメン!ラーメンをよく食べてたな、だけど、私はそれをいつ食べてたんだろう。急に変な事を考え出した。

夫は月の1/3位いない事が普通だった。昼間は地方のリサイクルショップを巡って自分のコレクション探しとご当地グルメを食べる、夜はライブして、お金が無いから、タダか安く泊まれる場所で雑魚寝してお酒を飲んでって。それがツアーっていう仕事なんだって。赤にならなければいい。俺はいい方だっていつも言ってた。何が良くて何が悪いのよくわからなかった。ツアーに行くと夫からの連絡は無くなって、聞いてもいつ帰るかわからない事もあった。時々、お土産を買ってきてくれて、東京に帰ったら直ぐにそのまま友人と出かけてしまう。そうだった。私は独りぼっちの夜にラーメンを食べていた。健康診断でラーメン食べてる数が多いから減らしましょうって言われてやめた。そっか。そうだった。独りの夜はラーメンだった。

昨日の早朝に友人からメールが入る。
4時とか5時は現実を受け止められないなぁって、思考がループしてる時間。半分起きてて半分どっかにいる。だけど、こんな時間はもう一生来ないんじゃないかって。辛いけれど大事にしようと思ってる。私には羽が無くなっちゃったんだけど、鳥だから飛びたいんだよね、みたいな。方法は知ってるのに持ってない。諦めるとか諦めないじゃなくって無いんだもの。まるで時間に張り付いてしまったような時間。今日が来てくれなかったらきっとそこから抜け出せない。朝陽が無理やり私をベッドから剥がす。さぁ、朝だって。

テコを連れて散歩に出る。友人からのメールを開く。直ぐにわかった。この子、私を一生懸命に救おうとしてる。メールの最後についていたモラハラリストっていうのを一つずつ、一つずつ、ゆっくりと読んだ。綺麗にクリア。何回もリストを読んだけれど何回もクリアする。昼がきて何回読んでもクリアした。私たち夫婦の事を知ってて、今しかないって思って送ってくれたんだろう。あの子は本当に真面目な子だから、口先や感情で言葉を発さない。私に伝えるまでに沢山のあの子の時間を費やしてくれたんだろう。私は今悲しく無いし、怒ってない。モラハラについては未だうまく飲み込めないし、本当にそうなのかわからない。だけど、頭は理解した。夫には夫の考えがあってそうなったんだと思う。夫が私の背中を押したとしても、そこに立っていたのは私。私が私である以上、その現実は私のもの。

姉から3日前に入ったメールの事をずっと考えてた。いつもは「おはよう」「頑張らない。」「今日のご機嫌いかが〜」なんてのがやってくる。だけど、3日前にきたメールに「今は本来の自分を取り戻す時間」とあった。本来の私って??1日、2日、3日と考えた。本来って何??夫の為に、家族の為にって、8年間走り続けてきたように思う。夫は大変な人だったから、人の倍苦労するのを覚悟して結婚した。お酒の事で別れたいって話をした時に、もう二度と酒で傷つけないと夫は私を引き止め誓った。結婚が始まったのはそこから。だけど、酒はまた始まり帰らなくなった。死ぬまで一緒にいると約束した人が、ある日突然に生きてるのにいなくなる。生活が狂って世界が真っ逆さま。ずっとわからなかった。私の意味なんて、もう、無い。

だけど、今日写真を撮ってて、楽しくて、なんだかちょっとわかった。姉が言ってる事ってこの事かもしれない。今日は私らしかった。

夕飯

和食 16.9,2020

何だか疲れた。寝よう。さっさと今日は終わらそう、夕飯を食べて。


夕飯

鯵のたたきとカボスと大蒜醤油
茎若芽
糠漬け
納豆しじみと若芽のお味噌汁
ご飯

山形のだし

和食 12.9,2020

昨日から人生をお休みする事に決めた。お休みって言っても、特に何かするわけじゃない。ただ、もう頑張るのが疲れた。考えるのも疲れた。何もしたく無い。

午後に会ったアカリちゃんに伝えた。「ちょっとお休みしようと思う。全部。写真も料理も。ぜーんぶを。」

ずっとずっとわかってたけど、頑張るのをやめられなかった。夫の酒乱に気づいたのは4月のいつか。夜22時を過ぎた頃に心が震えて、携帯を持つ手の感触がおかしかった。震えてる。「もしもし?どうしたの?」アカリちゃんに「助けて」と伝えたかったけれど、しばらく声が出なかった。本当はわかってた。あの夜から、ずっとずっと私には限界が来ていた。2年前のトラウマが私をしっかり掴んで離してくれなかった。

人生をお休みすると決めて、2日目。やっぱり朝から憂鬱。頑張らないって、どうしていいかわからない。とにかく休もう。ベッドに横たわると、いつしか寝ていた。大きな問題を抱えてるけれど、夫に連絡しなきゃっていう夢を見た。目が覚めて、現実と夢が曖昧になってしばらくぼんやりしてたけれど、夫に会えた気がして嬉しくて、ほっとする。そして、不思議と心の恐怖と喪失感は薄れていた。

夕方、兄ちゃんの友達で編集やってる栗さんの紹介で料理写真家の梶原さんっていう方に写真を見てもらう約束をしていた。ポートフォリオを持って市ヶ谷の方にある事務所へ向かう。出会った瞬間、マスク越しでも優しい笑顔が溢れてるのがわかって、それだけで今日は来て良かったって。一枚一枚ゆっくり写真を見て、話をしてくれて、私の話も沢山聞いてくれる。こんな嬉しい事はない。本当に嬉しくて、勇気が湧いた。もう辺りは真っ暗だったけれど、いつもの怖い夜じゃない。御礼を言って事務所を出て駅まで歩く。

やっぱり、人生をお休みするのはやめよう。

どんなに苦しくても、悲しくても、嬉しくても、最高でも、どんな日だって料理も写真もやめない。今日もご飯を作って、写真を撮りたい。

やっちゃんのレシピ、山形のだし
きゅうり、茄子、みょうが、大葉をみじん切り
お好みで鰹節や切り昆布
味付けは麺つゆ又は味どうらくの里などの出汁醤油で。

昼食のこと

和食 08.9,2020

午前はトレーニングに行って、そのまま病院へ。胃ガンの検査にひっかかってた。帯状疱疹のお薬を薬局で受け取る。午後に夫と話をしようって約束をしてる。本当に今日は帰ってくるのかな。そんな事を姉と電話しながら帰宅した。

遅い昼食を終わった頃に、急に “今から帰る。”とLINE。
数週間ぶりに帰宅した夫。当たり前のように畳に横になってる。「話をしたいから起きて。」「頭が痛いからこのままがいい。」向き合いたく無い時の夫はこういう感じだ。帰宅した事で精一杯なんだろう、きっと。「疲れた」何度もそう言った。目は優しくなくて、とんがっていた。

夫の症状は、依存症よりも双極性障害の方が強く出ているように思いますって、病院で言われた。その病気の症状を調べると、ぴたっとパズルがハマるように夫の事だった。夫の定期的に起こる難しい個性だと思っていたのは、病気の症状。昨年の秋からここ数ヶ月はずっと静かだった。1度寝込んだ時にまた鬱が始まったのかなって心配になったけど、1週間くらいで戻って気のせいかなって。だけど、今はまた躁状態が続いている。ずっとノリノリな状態。人から、嫌な話も聞こえてくる。偉そうだ。勘違いしてる感じ。言い方が強い。上から人をバカにするような発言。自分が何者かになったかのよう。優しい夫とは全然別の人格となる。

「俺は1000万今年稼ぐから。お金の事は請求書出して。」荷物をまとめながら言い放った。「もし、仕事必要なら店舗撮る仕事回してやってもいいけど。」私、建築写真家じゃないし、なんで嫁が夫に請求書を出すんだろう。この人バカなのかな。バカなんだよ。本当に無知で幼稚で、バカなんだよ。いいおじさんになるまで街でぷらぷらして社会を知らないんだもの。

躁状態の時はいつもそうだ。そうやって沢山の人に迷惑をかけて、助けてきた。俺の言う通りにできないなら離婚でいいって言ってる。本当にバカすぎて涙も出ない。夏の間、家出していた夫に青柚子胡椒を食べさせてあげられなかった。今年も上手にできたのに。気持ちが動転してる。

昼食
鯛のお刺身と青柚子胡椒
トマトとキャベツのお味噌汁
糠漬け
納豆卵
大根おろしと紫蘇の醤油漬けにマヨ

卵たまご素麺

和食 03.9,2020

あと2ヶ月で誕生日。
別に私の誕生日なんてどうでもいい。年をとる事が嬉しい年齢でも無い。ここ数年はずっとそう思ってた。友達や家族、夫の誕生日が嬉しくて仕方なかった。だけど、いつもと違う今年はいつもと違う事をしたいと思った。人生で一番最低な年。だから、誕生日までの2ヶ月くらい最高な事をしよう!誕生日がきたら、もっともっと最高をしたい!

疲れきった心に作戦を練る余裕なんて無い。今までの方法でここまで歩いてきて最悪な事態となった。何が良くて何が悪かったなんてわかんない。だから、今までじゃない方を選んでみよう。いつも通らない道、いつも買わない色、いつもなら諦める事、いつもなら譲る事、いつもなら我慢する事、いつもなら恥ずかしくてやめた事、いつもじゃないを選ぶ。哀しい時は泣く。嫌な時は帰っちゃう。嬉しい時はもっと喜ぶ。その先の理由なんてのは無視して、いつもじゃ無い方を選ぶ。好きな写真を撮りまくろう。失敗してもいい。食べたらさっさと寝て、今日を終わりにしよう。いい日をやろう。それでいい。

いつもと違う今日がしたい。もうこの今日は要らない。最高な今日がいい。

卵たまご素麺
生卵

たらこ
素麺
青ネギ
麺つゆ