カテゴリー: 野村浩平さんとミッチーとのプロジェクト

eat LOVE day 11 /// NO TITLE

野村浩平さんとミッチーとのプロジェクト 16.11,2018







「愛を食べていれば大丈夫。ぼくはそう信じている。」ページをめくったら、涙がぽろぽろと落ちた。先週の土曜日から、中目黒のBRICK&MORTARのZINE SONIC 2018に参加する。3人で作ったeatLOVEのジンを少部数ながら販売する事となった。

ミッチーが料理を作って、私が写真を撮って、のむらさんが言葉を書く。私達は淡々とそんな事を半年続けてきた。その間、皆それぞれに色々な事があった。仕事のことだったり、作品のことだったり、家族のことだったり、友達のことだったり、それぞれの毎日に数え切れないような色々があった。良い事も悪い事も。大人になると人には言っちゃいけない我慢しなくちゃいけない辛い事がたくさんある。本当なら泣きじゃくって、誰かの胸で泣いたり、甘えたり、よしよしってされたい。「もう大丈夫だよ。」って温かい場所で抱きしめられたい。

そんな時に、ふっとあの食卓のことを思い出す。

ぐつぐつと煮える鍋から香るココナッツの匂い、スプーンでカレーをすくう誰か、綺麗に盛られた皿の中できらきらと光る人参や禰宜、明日になったら忘れちゃうようなたわいも無い会話。

生きるのは、とてもよくわからない。ぜんぜんウェルカムじゃないのに、明日はどんどんやってくる。慌てて食べ物を口に入れて、入れて、そうやって今日も生きてゆくために食べまくる。丁寧に作った肉じゃがでも、ロブションのディナーコースでも、セブンで買ったおにぎりでもマックでも、とにかくとにかく生きていく為に食べなくちゃいけない。

席につき、料理を皿に分け合ってテーブルを囲んだ。 “明日をまた生きよう。”そう約束してるみたいって思った。生きる為に分け合ったものは、愛だって思った。

eat LOVE

Thank you,

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eatLOVE

https://aiwotaberueatlove.wixsite.com/eatlove [Recipe]

/ 野村浩平 料理 / 伊藤通洋 写真 / きくちよしみ
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eat LOVE day 10 /// Hello, 世界。

野村浩平さんとミッチーとのプロジェクト 23.9,2018

Hello, 世界。

私たちは食卓を囲むことをプロジェクトにしてる。

シェフ担当のミッチーはシドニーに留学をしてた時にレバノン人と一緒に住んでたからかな、ちょっと変わったご飯を作る。ご飯の時はいつも猫とひそひそ話をしてる。人間と話すときは3秒くらい返事が返ってこない。地球から月までの光の時間が1.3秒だそう、たぶん彼は月と更新してるのだろうね。

野村さんは絵を描いたり、文章を書いたり、時々、星の話をしてくれる。毎回の食事作文をeatLOVEHPに書いてる。ふいに神がかった絵や言葉を魔法みたいに世界へふわりと振りまく。だけどいつもはぺちゃぺちゃおしゃべりが止まらない。わたしは多分妖精だと思ってる。天使やドアーフじゃない、ティンカーベルみたいな感じ。

私はそんなふたり(ふたりはパートナー)と猫たちのお家へお邪魔して昼とか夜とかの食事の写真を撮ってる。理由は食べ物には成分として愛が含んでると勝手に信じてるから。ここの食卓では愛が撮れるって確信してるから。

今日は金木犀の香りがお家を包んでた。

土曜日の昼さがり、ミッチーはいつものように食事を作る。のむらさんはいつものようにぺちゃぺちゃおしゃべりしてる。猫たちは好物の海苔に夢中。今日も庭の洗濯物はきらきら光ってる。

いただきます、ごちそうさま。

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eatLOVE
東京郊外に
男と男のカップルが猫10匹と住んでいて、
平凡で奇妙なその暮らしを女が写真におさめる。
食卓を囲みながら他愛のない話をしている時間はつかのま家族。
血のつながりも年齢も性別も関係なく、
ただその場を大事にご飯を食べる。
eat LOVEは、そんなニュー家族の写真と文による記録です。

https://aiwotaberueatlove.wixsite.com/eatlove [Recipe]
/ 野村浩平 料理 / 伊藤通洋 写真 / きくちよしみ
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eat LOVE day 9 /// 9月16日に、LOVE YA!!!

野村浩平さんとミッチーとのプロジェクト 16.9,2018

今日のテーマ曲。

なんで歳をとるたびに、数を数えるんだろう。9月16日。みっちーの37回目の誕生日。みっちーは別に何も変わらないって言ってた。私もそう思う。何も変わらないよ。誕生日が来ても、私は私のままで、この手もこの足も、ちょっと視度が悪い目も、何も変わらず今日を見てる。何も変わらないじゃん。ずっとそう思ってた。サプライズなプレゼントがある日、家族が集まってパーティする日、美味しいものが食べれる日。そういう日だと思ってた。だけど、今日は何で誕生日があるのかちょっとわかった。誕生日は愛しているよ。って言う日なんだ。

食事をし終わったあと、のむらさんのリクエストでふたりの記念写真を撮った。たまたま、私たちは3人とも写真とかに慣れてる仕事をしてる。だからきっと全然抵抗がなくって、ちゃっちゃとやった。まばたきみたいに、目の前のことを写真に撮った。ひとりでぺちゃぺちゃ宇宙とかよくわからない話を楽しそうにするのむらさん。はにかんで笑っていたかと思えば急にどこか遠くへ物思いにふけてしまうみっちー。今日は何だか特別にみっちーが大好きだったし、みっちーの誕生日を嬉しそうにしているのむらさんも大好きだった。玄関の前にいるふたりが本当に大好きだった。9月16日。みっちーの誕生日。今日は、ああー愛しているよ!いるよ!いるよーー!!っていう日なんだ。

eat LOVE day 8 /// 食べるは幸せです。

野村浩平さんとミッチーとのプロジェクト 03.9,2018

食べるは幸せです、
だって美味しいんだもの。

最近の私は苛々してた。なんだか色々に追われて、沢山のスマート化にばっかり目がいってしまって本当に美味しいかどうか忘れてた。なんも考えずに、むしゃむしゃ、お味噌汁をごくごく。久しぶりに食べることに夢中になった。みっちーの握ったおにぎりが太陽の匂いたっぷりのベッドみたいに、温たかくて、ふかふかで、その中へどーんって気持ちゆく沈んでいった。今日も昨日も明日も明後日もずっーと美味しいがいい!

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eatLOVE

東京郊外に
男と男のカップルが猫10匹と住んでいて、
平凡で奇妙なその暮らしを女が写真におさめる。
食卓を囲みながら他愛のない話をしている時間はつかのま家族。
血のつながりも年齢も性別も関係なく、
ただその場を大事にご飯を食べる。
eat LOVEは、そんなニュー家族の写真と文による記録です。

文 / 野村浩平 料理 / 伊藤通洋 写真 / きくちよしみ
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eat LOVE day 7 /// 月が綺麗な夜に

野村浩平さんとミッチーとのプロジェクト 19.8,2018


今日は1ヶ月ぶりのeat LOVE で写真を撮りに八王子へ行った。京王八王子の駅を降りると、何だか風が冷たくて「秋だよね。」「秋だー。」「ああ秋だよね。」「やっぱり秋ー!」って、迎えにきてくれた車の中でのむらさんと秋って言葉を連呼しては、秋を一緒に感じてた。そんなWelcomeオータムン!から、昨晩の秋みたいな夜の話をした。急に蒸し暑さがなくなって涼しくて、旦那さんがいつもみたいに朝方に帰って、何だかなかなか寝つけなくて、朝の4時に寝たんだよねって。そして「なんか、夜に秋が急にきて怖かった。」そう付け加えた。のむらさんが「え。あのね。」って、季節が急に来て怖い事を前に文章にしたら、人に笑われたんだよー。同じ事思う人がここにいたのね、ほほぅって感じで頷いた。それから、呼んでもいないのに勝手にある日突然やってくる季節が「怖い!怖い!!」って怖い怖い!を連呼。そのうちにお家に着いた。

ミッチーのご飯は今日も温かかった。当たり前のように座って、当たり前のように光の当たったテーブルで、当たり前のように寝ている猫たちと、当たり前のように言葉や沈黙を咀嚼して、当たり前のように「またね。」と言って帰る。たぶん、次の、その次の秋でも、突然それがやってきちゃって怖くなったとしても、東京の夜の中で怯えてる、のむらさんを思い出したらきっとちょっと笑っちゃうかな。真夜中にね。今夜は月がとっても綺麗な夜でした。

eat LOVE day 6 /// ピクルス

野村浩平さんとミッチーとのプロジェクト 04.7,2018

マリンバ奏者の千田君がピクルスいっぱい作ったから人にあげますって言うので、送ってくれて。だけどね、みっちーはピクルス食べれないんだって。美味しいよ。ちょっと食べてみなよ〜。のむらさんがいつものふわふわ浮いた声で言う。みっちーはいやーって首を横に振ってるのに、大丈夫だから!食べて、食べて!私もしつこく強要すると、ちっちゃくパクリ。ね!千田くんの味がするでしょ!!と、のむらさん。みっちーは頭を傾げて笑ってた。

食後は、みっちーは猫と遊んで、のむらさんは星の復習と一緒に私の星を見たりとのんびり過ごした。ご飯を食べてハイ、ごはんおわり!じゃなくって食事の余韻っていうか、食前もそうだけど、時間の流れっていうのは、なだらかで美しいよね。梅雨が明けて夏がきたよ。eat LOVE day 6

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eatLOVEは、のむらさん、みっちー、私、3人の愛を食べようプロジェクトです。
のむらさんは文章を綴り、みっちーはご飯を作り、私は写真を撮ります。

絵描きで文章を綴るのむらさん
http://lee.salondepink.com/

のむらさんのカレの料理をつくるみっちー
http://micci.salondepink.com/
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eat LOVE day 5 /// すきがふえていくよ。

野村浩平さんとミッチーとのプロジェクト 13.6,2018







ありがとう。すきがふえていくよ。

本当の家族はいろいろあるけれど、ここにくるとすきがふえていく。猫もそうだし、チーズトーストもすきになった。食後のスイーツも、久しぶりのアニスも、ふたりの事はもっともっとすきになった。今日はのむらさんのちっちゃな誕生日会。大家さんも一緒にご飯を食べてみんなが家族みたいでとってもとっても嬉しかった。大家さんが買ってきたケーキがすごく立派だからお皿から倒れちゃうもんで、倒れる度にみんなできゃっきゃして、みっちーがたくさん笑ってて、なんだ笑うんじゃん!ってね。

ここにいて、私はすきがふえていくよ。eat LOVE day 5

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絵描きで文章を綴るのむらさん
http://lee.salondepink.com/

のむらさんのカレの料理をつくるみっちー
http://micci.salondepink.com/
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eat LOVE day 4 /// 愛を食べている感じ

野村浩平さんとミッチーとのプロジェクト 01.6,2018

すっごくおいしかった。

いつもとても丁寧でおいしいミッチーご飯だけど、今日はなんだか違った。スープがとろとろと舌を流れていくのも、赤の中に垂らしたごま油がふわりやさしく香るのも。焼いたパンの上にちょうど良く置かれたチーズとコーンの具合に、自由に散りばめられた胡椒がかじるたびに爽快な気持ちになるのも。美味しいが、今が愛おしいになった。ふたりが住むこの場所や9匹の猫たちにだんだんと私が馴染んできたのかな。理由はよくわからないけれどおいしくておいしくて食事をしているこの時間が少しでも続きますようにって思った。




eat LOVE day 4
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絵描きで文章を綴るのむらさん
http://lee.salondepink.com/

のむらさんのカレの料理をつくるみっちー
http://micci.salondepink.com/
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eat LOVE day 3 /// やっぱりふたりのことが好き。

野村浩平さんとミッチーとのプロジェクト 14.5,2018


 

5月14日、少し晴れて少し曇ってる。
朝にみっちーが焼いたっていうパンはふわっふわで、テーブルの上に置いたオーブンでチーズトーストにした。リュバーブのジャムは軽井沢で買ってきて作ったのだそう。パクチーのオムレツはSydneyでルームメイトだったレバノン人がよく朝に作ってくれたって。
どっちが彼氏なのか、どっちが彼女なのかはわからないけれど、やっぱりふたりがすき。理由はよくわからないけれど、本当にどれもこれも美味しいの!そういう感じ。どれもこれも塩梅がよくって心地よくって、わたしは真ん中に座って食事をするのだけど、太陽と月を一緒に食べてるみたいな感じ。

こないだ塩檸檬をあげたら、みっちーが塩檸檬のケーキを焼いたよって食後にだしてくれた。のむらさんが、いつもだけど今日も面白い話をしてくれた。いつもみたいにきょとんとした目をして「来週から世界が変わるんだって。楽しみだね!」って。eat LOVE day 3

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絵描きで文章を綴るのむらさん
http://lee.salondepink.com/

のむらさんのカレの料理をつくるみっちー
http://micci.salondepink.com/
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eat LOVE day 2 /// ふらふらと蜜に寄ってきた蜂みたいに

野村浩平さんとミッチーとのプロジェクト 04.5,2018

展示の打ち上げをした。一緒に二人展をした絵描きののむらさん、冊子作りをやってくれたカレのミッチー、のむらさんのお友達で会期中にライブをしてくれたマリンバ奏者のせんだくん、そしてわたしの4人。みんな体調NGなデーだった。わたしとミッチーは咳と喉の風邪で。のむらさんもそんな感じで。せんだくんは朝まで二丁目で飲んでから来たって。私は薬のせいなのか体調のせいなのか、電車を乗り間違えたりと家を出てから2時間もかかって八王子へ到着し皆を待たせてしまってスタートは15時を過ぎていた。


ミッチーが作ってくれたもの。
ほうれん草の白和え
おしんこの盛り付け
クミン風味の車麩の揚げ物
おいなりさん
お揚げの和え物

私が作ったもの、持って行ったもの。
煮豚
キムパ
塩レモンと情けの酒っていう焼酎

先週に会ったばかりののむらさんとミッチーなのにすごく嬉しかった。だけど喉が痛かったからあまり喋れなくて全身でいっぱいいっぱい見た。あーいい匂い!みたいに、あーふたり!ってした。せんだくんとは今日で2回めだったけど、とても人懐っこくてポチって感じ。そして彼はちょっと独特。急に笑い出したり、話しを聞いているんだか聞いていないんだかだし、とにかくしっぽを横にフリフリして嬉しそう。そして話も途中で眠い〜と言ってハンモックでぐーすかした愛犬ポチ。

全然違うのに、ふらふらと蜜に寄ってきた蜂みたいにここに座る事となった私たち。きっと味覚が合うのかな。そう思った。きっとそれは、何色ともいえないようなこっくりした色で、はじけるようでいてそうじゃない、ジューシーだけどねっとりもしてる。そんな味かな、甘い甘い本当に甘い蜜の味。

eat LOVE day 1

野村浩平さんとミッチーとのプロジェクト 16.4,2018

4月11日水曜日、春風のつよい日。
野村浩平さんと、カレのミッチー、そして9匹の猫ちゃんたちのお家へお邪魔したのは3月のニューHello, 展の打ち合わせに行った以来だった。今日来たのは二人の食卓を撮らせてもらうため、そしてそれを分厚いものにしたいから。

ただ、ご飯を撮りたいんじゃなくって、本当に食べてるご飯が撮りたい。見たいのは生きてるご飯。レストランのご飯が死んでるってわけじゃなくって、撮影用に準備されたご飯が死んでるわけじゃなくって、どう言葉で説明していいのかわからないけれど、ここにいるご飯みたいなの。eat LOVE day 1、鍋の中でぐつぐつしたアニスの香りがキッチンを包んだ夜は、アニスみたいに不思議で温かい夜だった。