麻婆豆腐

中華 27.3,2021

午前は料理家のエダさんの写真を撮りに渋谷へ行く。いつも明るくて素敵な人。それに聡明。一緒にいて楽しい人って、ホッとするな。エダさんとはもっともっと色々とお喋りしてみたい。会うたびに思う。帰宅してポストを開けると、ビビッドピンクの封筒を見つけた。マユミちゃんからだ。一ヶ月前にパリから送られた一通の手紙。一ヶ月どこにいってたんだろう。時間の間に落ちたね、なんて話てたけど、ようやく来てくれた。手紙とカードとペンを持って近所の喫茶店に行く。窓辺の陽の当たる席が空いてた。嬉しい、ひとり特等席。白ワインを頼んで何度も手紙を読んだ。いつの日か私が言った言葉が中々いいって書いてある。”ネガティブであっていい、ネガティブも抱きしめて、無理にポジティブでいる必要はない”って。マユミちゃんが元気がない時にかけた言葉なのかな。覚えてなかった。

昨日、友人に紹介して貰った方に写真を見て頂いた。正直とても落ち込んでる。多分、今の私にとってはちょっと辛かったんだろう。剥き出しな状態だから、刺激に弱い。最期の希望がまるで失くなったような気持ちになってる。元気な時なら受け入れられるような言葉も、未だ痛かった。あーあ、調子に乗ってたな。この新しい世界と私は仮縫いみたいな状態で繋がり始めたばかり。堂々と世界を歩くのはきっと早かったのかもしれない。

何度も手紙を静かに読む。手紙って本当に不思議。メールだとさっと終わってしまう言葉を何度も読み返し想像する。きちんと手の中に言葉が入るように感じる。最期の方、”あなたは遠くない未来に幸せに暮らすって、予言してる”って書いてあった。何だかな、可愛い人。人には役割がきっとあるんだろう。その人なりのやり方で世界と関わってる。まゆみちゃんはいつもこういう感じ。くすっと感じるような小さいサプライズをくれる。

私は私が言ったように、ネガティブのままでいいんだ。きっとマユミちゃんの預言が当たる日はくる。焦らない。直ぐに幸せに直ぐに元気になりたいけど、そんなに次へ次へ行こうと頑張らなくっていいんだよな。心がずっと激しくボールみたいにどこかに当たっては跳ね続けてる。疲れたな。

マユミちゃんに手紙を書いた。確か、20代前半にベルリンで買ったと思うポストカードに小さい字で、今感じてる事を丁寧に書く。今日が辛い事、手紙に救われた事、気づいたら桜が咲いていた事。2週間後のパリに、時空を超えて今日がどんな風に届くんだろう。

麻婆豆腐
豆腐 1丁
豚こま肉 粗くみじん切り
ニンニクの芽 3本
ピーマン 2個
にんにく・生姜 1片
豆板醤 小さじ2
醤油 小さじ1
ナンプラー 大さじ1
片栗粉
鶏ガラスープ カップ1
塩・胡椒
胡麻油