Journal 01.1,2017

食卓が好き、イートニューミー は私が作った料理の写真です。

母は料理がとても上手でした。
うちでしか食べた事がないような料理が沢山あって、だけどなんか恥ずかしくていつも秘密にしていました。キャビアのことも、ラザニアのことも、土瓶蒸しに、テリーヌに、ピンク色の寿司飯、ミートローフのことも。きらきらとひかる食卓がとても美しくてその光景が大好きでした。

8月1日

Journal 02.8,2021

午前はデスクワークをして、午後は友人の紹介で料理関係のデザイン会社の方に会って写真を見てもらった。夕方は三茶で藤原さんと打ち合わせとお喋り。ゆうや君も誘ったけど来なかった。「多分、あの人、武術行ってるんだろうね。」って、二人して笑った。

仕事の話をちょっと相談して、藤原さんの彼氏の話を聞いた。「彼とどれくらいなの?」「どこで出会ったの?」こないだ私も一緒に仕事をした阿部さんの紹介なんだそう。安倍さんの行きつけの珈琲屋さんの男の子。そんな話って現実にあるのか。何て素敵な話なんだろう。

「私、昔は突撃タイプだったんですけど、彼とは本当、少しずつだったんですよ。」

少しずつ?!どうやって手を繋ぐの?とか、どうやって男女の関係になるの?とか、何でもかんでも子供みたいに疑問を投げかけた。最近、頭の隅で考えてた不安や疑問。もう、恋は出来ないんじゃないかって。夜中に電車に飛び乗って会いに行くとか、戻ってこないメールに一喜一憂するとか、今日が明日が何であろうと好きが一番の恋愛至上主義だった過去の私は胸のトキメキを何よりも最優先にして生きてた。32歳で元夫と出会ったのが最後。あれから長い間、恋はお休みしてると思ってたけど、何だか本当にそうなのかなぁという気持ちもあった。だって、「今から会いに行きたい!」って深夜にメールがあっても、今の私なら断る。だって寝たいもの。それに、朝から晩まで電話やLINEが鳴っても、いちいち喜ばない。そっと通知オフにすると思う。

20代の後半で10年お付き合いした方との家を出てから、パッと恋をして別れてを何度か繰り返して、とても健やかな恋愛体験を謳歌した。長い恋愛も短いそれも、情熱的でとにかく翻弄されてしまうあの体験が私の中では恋の黄金時代かの様に勘違いしてるのは、新しい場所への不安な気もした。いつだって、新しい明日は怖い。中学校に上がる時のドキドキ感と不安感の不安な方だと思う。きっと。

だから、藤原さんの徐々に近づいていったという恋愛。私もちょっとやってみたくなった。確実に完全に、若い頃の私とは見てくれだけじゃなくって、中身もすっかりと変わった。だから、今の私に合った恋愛の仕方があってもおかしく無い。

ひっぱり素麺

郷土料理, 和食 31.7,2021

今日は何もしない日。先日、カウンセラーさんに言われた、頑張ることをしない。ねばならないをやらないっていう事をゲームする日。

朝起きて、とりあえず毎朝の日課の瞑想とヨガをやめてみる。自然が見たい。水筒にハーブ水を作って、バスに乗り等々力渓谷へ向かった。30分くらい。ぼーっとしながら、ただただ揺られて何処かへ連れていかれるって気持ちがいい。朝の9時過ぎ、家族連れだとか、カップルが犬の散歩をしてたり、ちらほらと人がいる。渓谷は涼しくて気持ちがいい。境内があって、そこのベンチで木を見る。大きいなぁ。友達から仕事のLINEが入る、知り合いから北海道の写真が送られてきた。淡々とメールを返す。

渓谷を出て、バス停に戻ろうかなと思ったけど、google mapで少し歩いた所にコーヒー屋さんを見つける。オーツミルクの薄めのデカフェを頼む。あ、持ち帰りにすればよかったかな。いやいや、ぼんやりしてみよう。美味しいな。料理家の中島さんと始めた新しいプロジェクトの事を携帯でまとめはじめた。気づくと2時間。あー楽しかった。これはやりたくてやったからクリアとしよう。頭がバキバキしてて気持ちがいい。

d &departmentとか、オオゼキとかを寄り道をして、バスに乗って帰宅。お風呂でざっと汗を流してビールを飲んだ。お腹空いたな。時間はもう15時を過ぎてる。お昼は引っ張り素麺にしよう。

何だかすごく楽しかった。

ひっぱり素麺、山形のひっぱり饂飩のアレンジ。
素麺
[ タレ ]
納豆
鯖缶
紫蘇
オクラ
麺つゆ

ポテトフライ

Journal 30.7,2021

昨日、パリのマユミちゃんから手紙が来てた。ポストを開けると、真っ赤な封筒。あの瞬間が堪らない。嬉しくって部屋に帰るまでに何度も封筒を見る。ああ早く読みたい!

手紙には、パリでの生活が毎日が楽しい。この街の人が好きだって書いてあった。パリの人と日本の人は全然違う。よくそういう話を教えてくれる。私は日本が好きだからここに住んでるけれど、まゆみちゃんのお陰でパリの人がどんどん好きになっていく。会社の役員は男女平等にいるとか、道で転んだらあっという間に若い人もおじいちゃんも助けてに来てくれるとか。同じ時間を同じ人間が生きてるのに、世界っていう場所は本当に面白いなぁって思う。

私達文通の面白いことの一つに、書き言葉に限り、同じ名前で呼び合ってる。よくチャットでふざけるのだけど、それが気づけば名前になった。だから、いつも一人称で会話してるような感じ。「ちゃみへ。ちゃみ、元気?ちゃみより」こんな具合に同じ名前の人間がパリと東京で会話してる。離婚した時に思った事の一つに、名前が変わる事からのアイデンティティの崩壊があった。そして、この世に名前があることを呪った。みんな同じ名前でいいじゃん。みんな鈴木か木村でいいじゃん。何なら、下の名前すら要らない。もう誰なんだか検討つかない私に付けられた宙ぶらりんとなった名前。だからというか、一人称は一緒に包容されてるようで、そして相手への愛着がまるで自分の事のようにも聞こえて嬉しくなる。まるで家族になったみたいに。だから、そもそも何かを分断する名前なんて大して必要じゃ無い気がしてる。

今日はやたらと「私は今日は仕事で、」とか、「最近、ぼくは忙しくって」とか、「私は一人で頑張ってきたから、」とか、要件をさっと言えば良いのに、枕詞にアテンションを付けてくるメッセージが多かった。 “私って人は頑張ってるんだよ!”って、私に主張されてもなぁと、面倒な気分になる。私に言ったらお菓子の一つでも出てくると思っているのかな。

個性ってもう産まれちゃった時点で有ると思う。だから、敢えて自分はこうなの!って訴えて来なくても、みんな違うし、みんな頑張っているし、みんな大変だし、あなたも大変だろうけど、私も大変。いつも仕事の話を枕詞に付けてくる子に限って、ひつこく競争したく無いって言う。すごく自分を守りたいんだろうなって思う。

だからさ、やっぱりみんな同じ名前になればいいのに。そしたら、あの面倒な枕詞メッセージはこの世から消えるだろうし、彼らの不安も失くなるんじゃないかな。みんな同じって思えば、怒りも不安も最小限。それよりも、楽しい話をしようよ。

鮭ちらしと夏野菜の味噌汁にライム

和食 27.7,2021

双子の、千葉に住む兄とL.Aに住む姉が刺し盛り対決をしているのだそう。LINEに写真が送られてきた。姉のは、採りたてをそのまま盛った!って感じのとても食べ応えのありそうな一品。兄のは、綺麗に一枚一枚がずらりとお皿の上に並んだ料亭にでてきそうな一品。同じ日に同じ場所で同じ親から産まれても、こんなに違う二人。姉は悲嘆してたけど、私にとってはどちらも兄と姉、大して変わらない。

どうしても刺身が食べたくなって、夕飯は冷蔵庫に余ってた焼き鮭で鮭ちらしを作った。夏野菜をいっぱい入れたお味噌汁には本当はカボスを絞りたかったのだけど、無かったからライムを絞ったら結構に美味しかった。

山形のだしとビーツと素麺

エスニック, 和食 26.7,2021

7月も終わるみたい。ここに越してきて8ヶ月が経とうとしてる。一人ご飯も大分板についてきたし、朝食の優雅さと言ったらもう大層に気に入ってるのだけど、誰かの為に食事を作るのも私は好きだったんだなぁって気づいた。好きだから作ってあげていると思っていたけれど、好きな人に料理を作り、華やかな食卓を一緒に楽しむのが好きだったみたい。

喜んで食べてくれるのが嬉しいし、皿の中が気持ちよくなくなっていくのも嬉しいし、熱々のままに食べてもらえるのも最高に嬉しかった。目の前で繰り広げられる食卓の色々が楽しくてこの上なかった。面白いものだなぁと思うけれど、実家でも私の食卓でもそうだけど、食卓については人生で一度だって飽きた事が無い。いつだってこの場所が大好きだ。

また、いつの日か、ここに誰かが座る日がくるといいなって思った。熱々が冷めない内に沢山のご飯を食べさせあげたい。

グリーンカレー

カレー 25.7,2021

今日は日曜日。

先日にカウンセラーさんから言われた、「週末だけでも、頑張らないゲームをする日をやってみましょう。」の日。ワクワクと感じる事を何でも積極的にやる。特別な事じゃなくていい、朝起きて、まず食べたい物を食べるとかでいいのだそう。日常の中の小さな事。やらねばならない事は一切に手をつけてはならない。だけど、これが中々に難しい。午前は完全に間違えて携帯を片手にソファーでダラついた。そして、何だかダラつき行為に残念な気持ちになり、ちょっとだけ急ぎの作業に手をつける。翻訳の作業。ワクワクするわけじゃないけど、やりたかった。思えば、私のやらねばの中に嫌いな事はひとつも無い。全部好きでやってる。翻訳の添削を姉にLINEで投げると、電話がかかってきた。「ダラダラしてるー?」「ワクワクだよ!!」そこから3時間くらい電話で話した。私のワクワクタイムがどんどん失なっていった。

夕方に下北沢でカレーを食べる約束をしてる。駅前のパレットプラザで久しぶりにフィルムを買おう。これはワクワクだ!初回の方は200円引きというチケットをアプリを登録してゲットした。むちゃくちゃワクワクする!!!

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『わたしを選んでくれる人』7月26日 ” 雑誌の企画で綴り始めた日記 “

フォトグラファーの宮川さんとヤム邸にカレーを食べに行った。私は駅前のカメラ屋に拠ったが為に遅刻。お店はすんなりと入れて、オリンピックとフィルムのスキャナーの内部になぜか溜まるどうしようも無いゴミの話で盛り上がった。お客さんも後ろに並んでいるし、とお店を早々に出る。「どこかでお茶をしましょうか。」ぷらぷら歩いて、ボーナストラックのテラスでワインを飲む事に。コロナの話になった。「コロナは風邪みたいなものだから、早くて3年かなぁと僕は思っています。そのうちにみんなかかって、それが当たり前になって、世の中が次のステップに進むのじゃないでしょうか。感染者が増え様がどうだろうが、日本では亡くなってる方が少ないから、そういう事だと思っています。それに、日本の医療は整ってますから。安心です。普段から沢山寝てれば大丈夫です。」絶句した。感染したくない。感染者も増えるのは嫌だ!と思っていた私はとてつもなくビミョーな気持ちになった。バイバイして、考える。何だ、よくわからなかったな。だけど、風邪っていう言い回しはとても理解した。コロナの事はわかるようで全然わからない。宮川さんはブラジルに行く前に打った抗体の注射があまりに痛かったから、来週打つ予定のワクチンが嫌だって言ってた。何だなんだ。とりあえず、私の頭の中はニューなワードが沢山入ってきて、錯乱してるうちに自宅に到着。下北沢から歩いたから、汗がすごい。宮川さんってやっぱり賢いかも。

マッチングアプリで誰かに会って最高に楽しく無かった帰り道の無残な気持ちが今夜は無かった。それよりも、私の頭の中にはクエスチョンがすごい。



夕食

夕飯 24.7,2021

長野のカナちゃんが送ってくれた野菜で、午後はずっと料理をしてた。最高な気分。そして、最高なレシピを発見した。バジルと青唐辛子のソースがこの上なく美味しい!今日の私、なかなか冴えてる。

ビーツは絶対にマリネ一択。L.Aに行くと、必ず姉が作ってくれる料理。日本から来る私の色々をデトックスした方がいいと、たっぷり食べさせてくれる。翌日はトイレをピンクにする。排便も排尿も見事にピンク色。だけど、これが何だかまた気持ちがいい。そんなのを数日続けるうちに時差ボケも飛ぶっていういつものルーティン。


夕食
ビーツのマリネ
モロヘイヤと鶏肉のワンタン
バジルと青唐辛子のソース
山形のだしを信州野菜で(ぼたんこしょう、オカヒジキ、なす、胡瓜、麺つゆ、切り昆布)

お酒

バジルと青唐辛子のソースは、バジル、青唐辛子、塩、オリーブオイルをミキサーでソースにします。ジェノベーゼのさっぱり版って感じ。

7月23日

『わたしを選んでくれる人』 " 雑誌の企画で綴り始めた日記 ", Journal 23.7,2021

夕方、長野のカナちゃんからダンボール一杯の野菜が届いた。嬉しい。嬉しくて、ちょっと泣いた。嬉しい。昨日もだけど、何だか誰かの優しさに生かされてるって感じる。嬉しい、ありがとう。

早々にベッドに入ると、うとうとしてた。パッと目が覚める。完全に夢の中でフラッシュバッグした。心臓がバクバクして、あの日なのかいつなのか今日だけど時空の狭間みたいになる。携帯の着信が鳴った。どうしよう。慌てて、携帯を開いても着信履歴がない。もしかして。助けなきゃ。

慌てて姉に電話した。ヤバイ。お願いだから出て。頭がパニックになって携帯を上手に操作できない。次の行動にうつりたいのにアプリがどこにあるのか全くわからない。落ち着こう。キッチンに行って水を飲もう。

“グーグルで着信音鳴るけど、履歴がない。” を調べる。うん、携帯の誤作動だよね。次にフラッシュバッグと一瞬、パニックになったのは、昨日までの22日までの緊張感が理由だろう。怖いことは一つもない。全部、一人劇場だよ。姉から電話が鳴った。「どうした?」話をすると、笑ってた。大丈夫。何も怖い事はないよって。「それに、私もニコが死んだ時は誰も居ない家で誰かに大声で叫んでてさ、今思うと完全にありゃ病院行きだね。確実に。」二人でキャーキャー言って笑った。ただ、感情が哀しみや恐怖にコントロールされてるだけ。それだけだよねって。

私、いまだに自分が犠牲になってでも、あの男を助けようとする思考が残ってる。電話が鳴った瞬間「何とかしなきゃ。」と、咄嗟に思った。なんて事だろう。22日は昨日に終わった、一年前の22日も終わった。もう、大丈夫。心臓をバクバクさせる理由なんて、怖い事だって現実には一つも無い。

翌朝、姉からLINE. 英語で書いてあった。訳すと、来年の今日はもう昨日みたいな日は来ない。あなたに違う生活がある事を私はわかってるから。って。

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『わたしを選んでくれる人』7月23日 ” 雑誌の企画で綴り始めた日記 “

ギターが好きな俊彦さんと等々力渓谷で朝一番の散歩をする約束をした。南口に9時集合。写真とは180度逆の、ワイルドではなく、真っ白のマショマロみたいな男の子だった。ボンボンだなぁと、しみじみ。

うちも負けず劣らず、箱入りの箱入りの、マトリョーシカくらい大事に育てられた。今となっては、その育て方どうかしてるよって思う。いい大人になるまで母は一切お金の話はしなかったし、愛と勇気を持ち女性らしく凛として生きなさいとだけ教えてくれた。けど、そのお陰で姉と私は、大層な世間知らずになった。そうして悪い男の言葉を本気で信じる馬鹿娘達は人生の中盤に大ゴケした。母の所為じゃ無いと、姉妹で口を揃えて言う様にしてるけど、あの育て方は、ねぇと愚痴る日もある。

ボンボン俊彦を見て思った。この子もマトリョーシカかもな。母からの愛情が溢れてる感じがした。渓谷を歩きながら、ボンボンが別れた彼女の愚痴をこぼし始めた。「半年で別れました。仕事が忙しくて一ヶ月も連絡しないって、人としてこの人ダメだなって。連絡ってどんなに忙しくたって出来る訳ですし、あり得ない女ですよ。」理由が本当に仕事なら、今も二人は愛し合ってるんじゃ無いかな。そこに愛が無くなっただけの話で、あなたが心から彼女を好きなら、今でも不服なら、話し合えば良かったのにって思った。それにしても等々力渓谷の素晴らしさたるや。東京とは思えない。なんて気持ちがいいんだろう。自由が丘に移動してカフェでお茶をしてから、カジュアルなイタリアンでランチをした。ボンボンが二軒目に行きたいと会計を始め、早々に店を出て鰻屋さんへ。忙しない男だなと思った。よしみさんは素敵だ。肌が綺麗だ。落ち着いてていい。腕が細い。どんな男がタイプ?僕の家でカレーを作って欲しい。一緒に動物園へ行きたい。彼の話はマショマロみたいに中身の無い話ばっかりで面白く無かった。ただ、渓谷もイタリアンも鰻も最高だった。

週末に会おうとメッセージを頂いてた方が何人かいたけど、やっぱり断った。気軽に返事をするのはやめよう。当たり前の話だけど、興味を持ってから会った方がいい。帰り道の電車の中でフォトグラファーの宮川さんから「ヤム邸、行きましょう!」と、LINEが入った。「めちゃくちゃ行きます!日曜日どうでしょうヤム?」と返答。「日曜日行けますヤム!」と宮川さん。「ヤム!」と私が返すと、「邸!」と宮川さん。この人、本当に賢いんだよなぁとつくづく。私のおふざけへのレスポンスが抜群だ。日曜日、下北沢の旧ヤム邸。楽しみだな。

夕飯

夕飯 22.7,2021

あれ、今日祝日なのか。てっきり平日だと勘違いしてた。近所の子にLINE。「今夜花火やらない?」19時頃にみっちゃんと今ムが来た。みっちゃんが、西瓜とビールと線香花火を持って来てくれた。

本当は今日が来るのが怖かった。すごくすごく怖くて、一ヶ月も前からずっとそわそわしてた。22って言う数字を見るたびに心がざわざわした。「今夜は絶対に帰るから。」彼は当たり前の様に帰らなかった。40回目の元夫の誕生日。代わりに親友ほどに慕ってた友達から元夫の事で電話がかかって来て、彼女の為に泣いた。今思うと、あの電話は要らなかったと思う。友達は自分の夫を守る為に私に電話をかけてきたけど、当時、彼女は私の心の支えで、ただ、奥さんだからという理由で、とにかく泣いて元夫の事を謝罪した。あの時、私の味方は誰なのか全くわからなくて、世界に懺悔し続けてる様な永遠に許されない時間みたいで暑いのか寒いのか、今日がいつなのか夜なのか、全くわからない日でお腹が空くのか空かないのか痛いけどどこが痛いのか苦しいけど全てが苦しくて詰まる息だけが喉の上で鬱積していった。そして、数月後に友達はいなくなった。

ビールを飲みながらご飯を食べて、ベランダで線香花火。40本の線香花火を「夏だね〜。」って言いながら、火をつけては消えてを繰り返す。部屋の中からは山下達郎が流れてる。昨年の私は知らない。こんなに穏やかで優しい今日があるなんて、全く想像もしてなかった。部屋に入って、冷やしておいた西瓜にかぶりつく。甘くて美味しい。西瓜ってこんなに美味しかったっけ。こんなに楽しい夏、いつぶりだろう。

今日の夕飯
素麺
トマトのお浸し
夏野菜のピクルス
ツルムラサキと鳥ひき肉の醤油麹炒め
カツオのたたき
焼き茄子と生姜醤油
トウモロコシ
のカレーバター焼き

『わたしを選んでくれる人』 " 雑誌の企画で綴り始めた日記 ", エスニック 21.7,2021

朝起きて、昨日の事を考えてた。
写真家は写真を撮るから写真家なんだ。私よりシンプルで上手に生きている写真家を見たら目が覚めたような気分。やっぱりもっと料理写真の事をやろう。支度をして直ぐに代官山蔦谷へ向かう。前の家の時は、歩いて月に何回も通っていた。代官山蔦谷は料理本が沢山あるから、コーヒー片手に朝の7時から数時間、日本だけじゃなくて世界中の料理本を好きだだけ思いっきりに読める。今日もお腹が空くまで読み更けた。

昼食はどうしよう。歩きながら考える。台湾人のハルさんに教えてもらった麺線にしようか、パリのマユミちゃんと食べるボブンにしようか頭の中で台湾とベトナムを行ったり来たり。結局、麺線ボブン的な感じの麺を作った。中々ナイスな味だった。

15時から予約していたカウンセリングが始まる。今日はチャットで30分。複雑な話の事を上手く伝えたかったので、離婚の経緯と悩みを簡単にまとめた。始まって直ぐにカウンセラーさんにそれを送ると、3分くらい経って返答があった。「離婚大変だったのですね。」。細かく今の気持ちを聞いてくれる。話はどんどんと前へ進んで行った。突然カウンセラーさんからの提案。

「頑張るのやめましょう。」
「?? あの、私はまだ心が疲れているのでしょうか。」
「500万%疲れてます。」

思わず笑ってしまった。500万%ってどこまで疲れてるんだろうか。カウンセリングを終えると、改めて今日のカウンセリングのアドバイスをまとめられたものが送られてくる。

” 今日はありがとうございました。離婚から2、3年経っている相談かと思いましたが、内容を詳しく聞いて、鳥肌が立ちました。それくらい深くて難しい事を経験されています。あなたの壮絶な離婚、私なら死んでるかもっていう状況ですよ。あなたはすごく強い。たったの半年でよくここまで一人で立ち直ったと思います。こんな強い人は中々いないです。とても尊敬しました。だけど、少し頑張るのをやめてみましょう。今、気分が落ち込むのは当たり前です。自分へ優しさを持ちながら過ごす日を作って下さい。仕事を辞めるとか、バカンスをとるとかじゃなくって、やらねばと思ってる事を週末だけでもやめるっていう風にちょっとゲーム感覚で取り組んでみて下さい。特別なことはしなくていいです。自分へのコンパッション(労わる心)を日常的に持つ事を意識してください。”

今朝、気持ちはすっかり晴れていたし、カウンセリングはやっぱりキャンセルしようかなって考えてたけど、受けて本当に良かった。私の思考の癖は私一人では中々気づけない。自分で自分を追い込み過ぎたんだ。それに、哀しみや苦しみが出てくれば出てくる程に追い込んでた。もっともっと頑張らなきゃ。だから裏切られるんだって。けど、きっとその逆だ。私が頑張れば頑張るほどに、自体は悪化したのは彼との結婚生活も同じ。写真家にならなかったら離婚はきっとしてなかった。私達は同じ歩幅で歩き、同じ酒場で同じ様に過ぎる毎日を二人で消化出来た。

カウンセラーさんが言った。自分で決めて結婚して、離婚をし、一人で立ち直り、今日ここに来た事。よしみさんは十分に前に進んでいますよって。何だかほっとした。それに、また一人で苦しみを抱えようとしてる事に気付けた。私、同じ事を繰り返してる。

週末の頑張らないゲーム始めてみよう。自分の事を俯瞰して観れたら、あっという間に気分が軽くなる。一つ面白い事を思いついた。私のコンパッションを写真に撮ってみたい。

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『わたしを選んでくれる人』7月21日 ” 雑誌の企画で綴り始めた日記 “

全く持って昨晩のデートは乗り気じゃなかった。
先々週あたりに会った同い年のRYOさん。その後に会った38歳のsousiさん。彼らの感じでわかった。30代後半オーバーの男性は魅力的に見えないかも。何だか世の中が怖くない場所だって信じきってる感が嫌だ。メッセージだと紳士的だけど、会うと懐の小ささを感じてしまう。航海エリアが狭いだけじゃん!って。何とも失礼な話だけど。

フォトグラファーの宮川さん。44歳。乗り気じゃない理由はそういう事。また東京湾の話をするのかなぁと思うと億劫だった。だけど、大豆田とわ子を見てる時に腹を抱えるわけじゃなくて唸り悶え爽快に面白さをジンワリと全身で感じるような、あの面白さを宮川さんとのメッセージの随所に感じていたし、いい人そうだし、微かな希望を持って待ち合わせの下北沢へ向かった。だけど、やっぱり面倒なので、パパッと化粧をし、適当に選んだワンピースを着て電車に飛び乗る。そして、小山田圭吾さんのニュースに夢中になっているうちに代々木上原。「ごめんなさい。乗り過ごしちゃって少し遅れます。」宮川さんは新しくなった下北沢の駅で迷ったらしく、私より遅れて到着。あ、気難しそうな人かも。小綺麗な向井秀徳さんみたいな服装だった。今日は早く帰ろう。予約したカレー屋さんに入る。カレーを食べている最中、写真の話となった。誰もが知ってるスタジオの出身で、経歴が面白かった。数学が好きで何とか曲線の勉強で大学院まで行ったけど、その後に写真の学校に行って、20代後半にスタジオに入社したのだそう。独立が31歳。私も独立は32か33歳くらいの時だった。カレー屋を出て、クラフトビールを飲みに行くことにした。宮川さん、独特ですごく面白い。そうして何だか離婚の話になった。「同じフォトグラファーで、すごく感情がすごい人で当時の日々の事はすっかりもう忘れてますね。」と笑ってた。離婚した人って私の知ってる限りだとみんな同じ事を言う。当時の事を抜け落ちた様にすっぽりと忘れてる。記憶が忘却を選ぶほどに辛い体験だったのかな。なんだか思い出せないっていう話を聞いて親近感が湧いた。だけど、私はどうして忘れない方を選んだんだろう。

ギターが好きな俊彦さん。38歳。営業の仕事をしているのだそう。音楽が好きそうだったので詳しく尋ねてみると、三兄弟みんな音大へ音楽を学びに行ったのだそう。長男に限ってはドイツまで行ってしまったのだそう。私の姉も高校から音大付属へ入学し、芸能から音楽の道へ進んだ。少しだけ音楽話で盛り上がった。「いきなり会うのはあれなので、電話で話しませんか?」とか、「オススメの音楽を教えてあげたいからLINE交換しませんか?」とか、遠回しな発言が続く。この人は一体全体なんだろう、こういう臆病はイラつく。「私は、会って話すのが好きです。」「LINEは会ってから交換しましょう。」と返答した。「どうしてこんな素敵な人が離婚されてるんですか?と聞いてもいいですか?」と、また遠回しのメッセージ。またもやイラつく。本当の話を言ったら失神するだろうと思って、ふんわりと返した。男は女に比べて臆病な生き物だと思うけれど、臆病すぎると腹が立つ。

スモーブロー

パン 20.7,2021

朝の4時、外は何だか雲に覆われてる。ああ、どうしよう。ベッドの中で怖くなる。昨年の恐怖にちょっと似てる。もしかして、。ちがう、そんなわけない。霧を搔きわける様に頭の中を心の中を貪り突き進んでみる。何となくわかった。この落ち込みは私自身が招いてる、糸をこんがらがらせてるは私だ。

昨日は月曜日だっていうのに朝から一気に落ち込んだ。昨日までは元気だったのに。どうして。

ここ1週間くらい。ずっと根詰めて作業を進め、日曜日の午後から打ち合わせをしに逗子へ行った。逗子では夏を思いっきりに楽しむ人たちでビーチはごった返してた。何だか同じ地球とは思えない感じで、まるでコロナ前にトリップしたみたい。日常なのに、それは今日にとっての非日常の光景で私の中で何かがずれていった。

夜の22時、姉から長文のLINE。朝から急降下した落ち込みに不安を感じて、カウンセリングへ通う事を決めたと姉にLINEした返答だった。姉はクリスチャン。そんな話がつらつらと書いてあった。私にはGodがいるから、あなたも何かを見つけてみたいな。Godは勇気をくれる、力をくれる、みたいな。それは答えになってないよと思った。まぁいいや。姉に解決して貰いたいわけじゃない。ただのアテンション。寂しかっただけ。

そんなメールの事もベッドの中で考える。神様だとか、何かすがれる、頼れるものがあるのなら、困ってない。トラウマや、過去の日々の事もきっともう悔やんで無いよ。上手に逃げられるのなら忘れてる。カウンセリングの方に連絡をし、受けたい旨と、自分がどうしたい等、今の症状や、頑張れる力はあるのに急に落ち込んでしまった事を軽く話してみると回答はすんなりとしたものだった。

「離婚を昨年にして、今頑張るのは未だ早いと思いますよ。頑張りたい気持ちはとてもわかります。だけど、自家発電が未だ無い状態なんじゃないでしょうか。自家発電、離婚の色々で使い切ってしまったのかもしれません。今は自家発電を貯める時です。」

そうか。一日、何もしないで過ごす。午後になって二子玉にずっと欲しかったハイビスカスと、蔦屋書店で食べ物の書籍を買って帰る。何もしない、何も考えないって、もやもやする。動物園の檻の中の動物になったみたい。安心で安全だけど退屈だ。けど、そもそも、私の自家発電ってどこで作られるんだろうか。

今日の朝ごはんはスモーブローにした。デンマークに行った時に初めて食べたスモーブロー。新婚旅行だった。彼はあの旅行でずっとゲームをしていて、行きたいと行ってた場所に連れて行っても、つまらなそうにゲームしてた。旅の全ては私が決めて、チケット取って、ホテルも各スポットで取って、買い物へ行けば何かを買ってとせがまれる。直ぐにホテルへ帰ろうばかりだった。中には楽しい事もあったけど、楽しくない事も山ほどだった。もしかしたら彼の鬱が始まっていたのかもしれないとも思う。そんな時に食べたスモーブロー。いいも悪いも両方好きで一緒にいた筈。そんな旅も後になったら笑い話になればいいって決めてたけど、数ヶ月後に笑えない話になってしまった。

だから、どうして私は落ち込んだんだろう。スモーブローを食べながら思う。朝はあんなにどんよりしてたのに、リビングは夏の朝陽でいっぱい。気持ちがいい。そうか、わかった。たぶん、打ち合わせが思うように行かなかった。それだ。昨晩に友人が「明日は撮影が早くってさ、6時起きなんだよね〜」って言ってるのを聞いて、?って思った。私は平日でも週末でも、基本的には仕事の為に5時過ぎには起きてる。仕事は撮影だけじゃなくて作品作りもそう。理由のもう一つはそれだ。思えば、6月は作業が忙しくて殆ど人に会ってなかった。

カウンセリングは水曜日に予約してる。
答えはわかった。思うように結果が出なかった。頑張りすぎた。元気が無くなると、弱い部分が出てくる。それだけの事だ。ひとり勝手に恐怖に陥る事はないし、どうして怖いのかを探しに行ったらいいんだ。それに、仕事も作品も落ち込む為にやってるわけじゃない。私の自家発電のエネルギー、探しに行こう。

スモーブロー
レーズンパン
アボガド
トマトと玉ねぎをビネガーと山椒の塩漬で漬けたもの
オリーブオイル

朝食

Journal 18.7,2021

今日は何となく朝からお米の気分。炊きたての米に、糠漬けとメカブと酢煮卵に赤紫蘇の塩漬け。冷蔵庫に入ってる色々を並べる。昼は久しぶりの外食。

塩豚と小松菜のワンタンスープとライム

エスニック 16.7,2021

先週に塩揉みして冷蔵庫に寝かせておいた塩豚をミンチにして、小松菜を刻んで塩揉みし、水切りしたものをボールに入れて、肉と混ぜ合わせ、オイスターソースを少々。鶏ガラスープの素で味付けした夏野菜のスープにワンタンを入れて、最後にライムを絞って頂きます。この夏にハマりそうな味。

素麺

和食 16.7,2021

10時から料理家の中島さんのアトリエの撮影。今日は調味料についてのレッスンを撮る事となってる。AM 5時に起きて、かかんの映像の構成を考える。この仕事はフジモンが紹介してくれた。フジモンは現代精神病について大学で学んでる。たまたまだけど、パリのマユミちゃんとフジモンと9年くらい前に山口君家の飲み会で出会ったのが今と必然的に繋がってる。彼女の学びは昨年の私をしっかりと支えてくれた。

そういえば、初めて二人と出会った日の翌朝にあの男は初めて私に暴力を振るったんだ。凄く久しぶりに思い出した。朝の9時くらい。男が店長をしてた店に来てと呼ばれて行くと、酷く酔っ払った男が店のドアに私の頭を叩きつけた。飲み会の事を怒ってた感じだったけど、よくわからない怒りだった。怖くて逃げるように店を飛び出して、ぶるぶると震える心と一緒にバスに乗った。家に着いた頃、別人となった男が甘えた声で何度も何度も電話の向こうで謝ってる。「御免なさい。もう二度としない。本当にごめんなさい。スーちゃん行かないで。」。

よく何も知らない人が「される側にも問題がある。」って言うけど、そんなに見たまんまの事はそこでは行われてない。世界って場所は、絵本の中の様に簡単で狭くて小さくない。ヒーローも悪役も同じ人間が演じる事となるし、死ぬまでストーリーは終わらない。説明が出来るような事は、氷山の一角。殆どが光に照らされてないって思う。思うっていうか、色々があってから知った。

こんな経験が私の人生において何の意味を持つのかわからないけど、失った事や人がクレーターの様な大きさでも、それとは別に驚くくらいに好きな人が増えたことも事実。映像を撮ったり、今日みたいに、その映像の構成を考えたり、新しい事も単純に増えていく。午後は撮影が終わって、中島さんとのプロジェクトの打ち合わせ。二十四節気の話になった。夏至とか、大寒とか、耳にしたことがある言葉は幾つかあるけれど、それが食べる事と結びついてるなんて知らなかった。新しい何かに出会えば出会う程に、要らない記憶は胃袋みたいに収縮していく。帰って素麺を茹でて、横になったらそのまま寝てた。お風呂にさっと入ってまた寝た。そして夜中に起きて電気を消してまた寝た。驚く位に寝た。多分、10時間くらい。ここ数日、背中にあの男のじんわりとした温もりを思い出してる。

素麺
素麺
酢煮卵
ピーマンとらっきょうの和え物
水餃子
胡瓜のキムチ
トマトの乱切り
胡麻油

マグロとハルミダレ

和食 14.7,2021

ハマってる特性ダレこと、ハルミダレ。
栗原はるみさんのタレのレシピ。昨日は水餃子に、今日は鮪のタレにして食べる。どうしてこんなに病みつきなんだろう。

ハルミダレ
ニンニク
生姜
禰宜

赤唐辛子
ごま油
砂糖
醤油

晩酌

酒の肴 13.7,2021

午前は瞳ちゃんと久しぶりの撮影。やっぱり撮影は楽しい。世代の近い被写体の女性、とても可愛かったな。自分の心を整える為にカウンセリングに通ってるって話をしてた。私も同意見。占いやスピリチュアルはご飯みたいな感じで、その時の栄養にはなるけど、解決の糸口にはならなかった。

同業の友人が、自分にはヒーラー的な力があって、私も受けてる所があるからと親切に教えてくれた事があった。品川の方まで足を伸ばしたけど、結局、高い値段の費用を払って、何をチャネリングしてくれてるのかよくわからなかった。「あなたは大丈夫だから。」と、そのイタコみたいな人は私の何かを感じ取りゆっくりと話をしてくれたけど、結局一人残されたような感じで寂しかった事を覚えてる。何も解決がしないままにまた、同じ日々が始まった。

夏が終わる頃に目眩と不安と動悸が止まらなくて病院へ行くことに決めたのは懸命だったと思う。彼の為じゃなくて、私の為に行った心療内科の先生とは相性が良くてゆっくりと三ヶ月程の治療で終える。治療といっても、薬を要らないって伝える事と、最近のトピックを伝えるだけ。先生は私と夫との関係に常に注視してた。病を持つ家族とそれがきっかけで病になった家族、難しい問題なんだろう。卒業の合図が出てもしばらくは心が定まらなかった昨年の冬あたり、このトラウマについては長期的に治療する必要があると思って年明けからカウンセリングへ通おうと色々と調べてる内に年を越えた。そして、年末年始、物理的に沢山の整理をして、見たく無いものを沢山見たり、書いたりして、私のトラウマは少しだけ過去においてこれたお陰でカウンセリングの事はいつしか忘れてた。そんな日の事を思い出す。

カウンセリング、私もすごくいいと思う。沢山その子と話したくなったけど、何も言わなかった。この人は素敵なんだろうなっていうのが溢れてるような人で、写真を撮らせて貰えることが嬉しく感じた。

夕方、編集の山若君と写真集の打ち合わせ。打ち合わせといっても、ちょっと話したいことがあるから時間を頂戴とお願いした。16時に山若君の知り合いがやってる神宮前のスペースで待ち合わせ。こないだのご飯の御礼にとコーヒーをご馳走してくれた。カフェインレス生活をしてる私の身体中をギュンギュン回るカフェイン。美味しい。スッキリがすごい事になってる。最近どう?みたいなお喋りしてたたらあっという間に1時間以上経過。週末から山若君はまた出張。いつもどこかに行ってる。今回もビッグクライアントの仕事。彼の敏腕編集者ぶりはいつ聞いても痛快。「煙草を吸うからついてきて。」外に出て煙草に火をつける山若君の横で私が言った。

「あのね、写真集の事なんだけど。その、本当に面白い?本当に美味しい?みたいな事を聞いてるんだけど、これ誰かの為になるのかな。なんか、私は好きで写真を撮って日記を書いてる。だけど、これは誰が喜んでくれるのかな。」

昨晩、友人何人かに聞いた。「変な事を聞いてごめんね。私の得意な事って何だろう。」好きな事はわかってるんだけど、会社に行くわけでもなければ、家族がいるわけでも無い、一人でここにいるのは居心地がいいけど、誰かや何かの役に立ってる感じが全然しなくて、すごく不安になった。何の為に写真を撮ったり、生活をしたり、生きてるんだろうって。話の趣旨は少し異なるけど、わからない時は人に聞くと答えが見つかると、中田敦彦さんのYouTube大学で言ってたのを思い出して、早速聞いてみることにした。返ってきた答えは写真とか料理っていうワードが多かったけれど、驚く言葉もあった。シミルさんが言った、”臆さない”って言葉や、リョーコちゃんの言う ”人と仲良くなるのは天性だと思うよ”って言葉。それは本当に私?って思った。すごく臆病だし、離婚をしてるくらいだもの、どんな形にせよ、人とのリレーションシップに失敗した人という事実が重くのしかかってる。不思議、自分っていうのは自分が思っている以上に知らない。

何度も山若君に言う。
「本当に私が写真集作ることに意味あるのかな。誰が喜ぶ?」

「よしみさんさ、何度も言うけど、これ面白いよ。僕は面白い。だから作ろうって言ってるんだよ。今までのよしみさんの作品の中で一番面白い。これは誰かの為に逆説的に元気になれる作品だよ。たった一人でも面白いって思うなら、本にしていいんだよ。」

うん、としか言えなかった。氷が解けてくみたいに速いスピードで安堵していく自分が何だか恥ずかしくて早口になって構成の話を始めたけど、すごく嬉しかった。本当に嬉しかった。何をしていいのか、どうしたらいいのか、一人勝手に不安の渦に落ち込んでしまったけど、ヒョイっと面白いくらい簡単に友人達が私をすくい上げてしまった。わからない時は側にいる誰かに聞いたらいいんだ。

何だかんだで外はもう夜。二人して「お腹空いたー!」って思い切りに声を上げて帰路につく。帰宅したのは8時半過ぎ。今日はもう何も考え無い。Tverで新しいドラマを見ながらビール片手に数日前のリリさんみたいに思いっきり泣いた。家族をシェアしましょうって話だった。

晩酌セット
水餃子と特製ダレ
セロリの台湾風炒め
胡瓜のキムチ
麦酒

スパゲッティー

洋食 12.7,2021

長らく遅れてようやく来た生理。まさかの子宮頸癌の検査の日と当たるなんて。数ヶ月前から予約してたのに、どうしてこうなんだろう、先生と話したいことだってあったのに。なんだかな。7月の生理が遅れて一体PMSはいつ終わって、いつまでそれとも今日まで続いてるのか、心も体も不明な数日がようやく終わったと思えば、要らない血が身体から出て行くのもそうだけど、ジャスト検査日に始まった以外においては今回の生理は何だか嬉しい。

やっぱり、微妙にバランスが崩れてたのかな。ずっと寂しかったな。確実に悔やんでた。あーヤダヤダ。あの日常を止めようと決意したのは私だよ。何を勝手に過去にトリップしちゃってるんだか。この選択を活き活きとさせたいなら、過去は過去にしなきゃいけなのに。蝉の声を聞いた。夏の夜の香りを嗅いだ。いちいち、8年間のどこかの記憶からある日が出てくる。呼んでないよ。やっぱりPMSだな。ただ、PMSじゃなくてもそうでも、その気持ちがあるから出てくる。仕方ないこと。


” 悔やむなら、後悔しないで反省して、末広がりになっていきましょう。” 散歩中に聞いてたyoutubeの和尚さんの話。私はPMSの度に過去にトリップする。まさに水前寺清子さんの、二歩下がって、また進むの、二歩だ。もう、後悔も反省も何が何だかわからないくらいやったけど、こう思えばいいんだ。私はちゃんと末広がってる。一歩が十歩になって、百歩になって、千歩になったら、そこそこ広がってる。

PMS、終わったから今日からステップしよう。またどうせ来月トリップするから。ステップを稼ぐ事が最善なんだ。きっと。

7月11日

Journal 11.7,2021

朝起きると、お酒も昨晩の余韻も残ってた。身体は二日酔いでグッタリと重いけれど、楽しい時間を思い出すと浮き立ってしまうような感じも半分。今日は写真家の広瀬さんと蓮井さんの展示を見に行く約束をしていた。明大前の駅前で待ち合わせ。昨年に広瀬さんは難病を患った。その時に私は心を患ってた。あの一年はお互いに連絡は全く取って無かったと思う。今の場所に引っ越して、身体も心もすっかりと元気になった頃に連絡を取り合う様になった。「元気そうじゃん。」「元気そうですね!」出会って直ぐに同じ様な言葉を掛け合ったと思う。

元気そうだけど、全然違う雰囲気だった。同じだけど違う。きっと私もそうなんじゃないかなって思った。とりあえず、お互いに帰還。生きてここにいる。

色々とお喋りして展示を見に行って、そこで蓮井さんも交えてお喋り。蓮井さんは彗星の如くイギリスから帰国し、若くして一線で活躍された写真家。海外で得た経験が良くも悪くも自分の人生を左右したみたいな話をしてた。私の師匠の様な静かな雰囲気を勝手に想像してたけど、全く違かった。後に広瀬さんに伝えた言葉で言えば、良質なイカれてる素敵な人。とても魅力的な人だった。動きはクラゲみたいでまたそれも魅力の一つに見えた。

それに、全く想像していなかった苦い何かのことも知った。もの凄く苦労したり、もの凄く悔しくて堪らない何か。

私も写真を始めてから、そこそこ嫌な経験はあった。バカにされたり、嫌な事を言われたり。だけど、帰って冷たい缶ビールを思いっきりに喉を流したらスッキリする程度のもの。元夫の病が強くなり始めた時に、人生で初めて身体の奥からふつふつと怒りが沸騰していくのを感じながら写真を撮った。もの凄い怒りだったと思う。こんな人生を生きている自分が悔しくて情けなくて死にたいと思う自分に怒りで爆発しそうだった。とにかくとにかく当てもなく色々な人に写真を見せて、息をつく間も無く働く事に専念した。家でじっとしてアレを怯える恐怖よりも進めない恐怖の方が怖かった。本当に死にたいと思ったから。

前の様な、昨年の鬱の様な、死にたいはもう無いけれど、私は安全で平和な生活を手にしたけども、今も寂しさは拭えない。どうして今の今だって寂しくなってなきゃいけないのかわからないし、悔しい。誰より信じてた家族に家族を目の前で紙を破るみたいにビリビリと、思い出も信頼も愛も長い間かけて丁寧に積み上げた色々を全てをビリビリと簡単に粉々にする男の様を私の記憶は手放してくれない。

今朝、展示に行く前に心のどこかで考えてた。私はもう写真は無理かもしれない。だけど、蓮井さんのいつかの悔しさを知ったら、ぱっと晴れた。もう終わった事なのに安全なのに、今でも疲れ切ってしまう日が当たり前の様にやって来て、悔しさや怒りもしっかりと込み上げてくる。捏ねたパンをずしりと重くて厄介な生地を全力で的中させてやりたい。

帰りがけに、「今度3人で飲みましょう」ってなった。今日は展示に行って本当に良かった。すごく素敵な人だった。もっともっと話がしてみたい。

トウモロコシご飯

Journal 11.7,2021

一昨日に編集のリリさんからメッセージが入った。話があるから会いたいとの事。先月あたりからお互いに日程が合わなくて会えなかった。内容はきっと彼の事だろう。

「トウモロコシをカレーっぽく炒めるのと、トウモロコシご飯どっちがいい?」
ビールはもう2本目くらいだったと思う、16時から飲み始めて、そろそろ夕方を過ぎようとしてる頃に聞いた。「私、トウモロコシご飯が大好きなんです!」にこにこと満面の笑みのリリさん。米を炊く準備をし、昼にカツオをたたきにして、冷やしていたものを薬味と一緒に皿に並べる。捌いておいたイカをワタとニンニク醤油と一緒に焼いて、冷蔵庫で冷やしておいたトムヤム風サラダを出して、昨日の豚汁を温めた。リリさんの声に耳を傾けながら、時々、相槌を打ちながら話しを聞く。料理はどんどん出来上がっていく。りりさんは、始めはさめざめと泣いていたけど、気づけば肩を揺らして思いきりに泣いていた。「いっぱい泣いて。泣いていいよ。」ティッシュの箱をテーブルに置いた。

リリさんはよく泣く。感情を表現するのがすごく上手。彼女は弱い自分が嫌だって悪く言うけど、私は彼女のそういう所が好き。今日も好きだなぁと思って見てた。人前で泣けるって気持ちがいいよ。

色々な恋や愛がある。その人に似合ったって言ったら変かもしれないけど、ある日に突然にそれは初めからわかってたみたいにやってくる。それは、辛かったり嬉しかったり苦しかったりの色々が一つの場所にぎゅっと混在しててどうしようも無い。相手の子は、私もそう思うけど、たぶん心の病を持ってる。愛や恋が病に絡んでいく。解けなくなる前に、絡もうとしてた何かを自分で上手に彼女は解いたんだって思った。上手な失恋だった。ずっと今もティッシュで溢れる涙を拭きながら泣き続けてる。

病とか外見とか仕事とか思想とか宗教とかファッションとかカルチャーとか、その人を成立させている何かというのは沢山あって、だけど恋に落ちる場所はその中のどこかじゃない。もっともっと深い場所にある何かな気がしてる。もしかしたら目を閉じて、隣に座っているだけでもそうなるのかもしれないとも思う。目で見えない物に全身が触発されてゆくから。私が最後に恋をしたのは9年前。一瞬で恋に落ちた。理由は一つもわからない。終わった理由もわかってるけどわからない。

泣き止んだリリさんと色々な話をした。結婚観とか犬の話とか、編集の成田さんの話とか。彼の恋愛について勝手に私達なりの意見を述べ始める。そして、どれだけ私達が彼の事を好きかっていう話で盛り上がった。二人でいると時々出る話題。私はこの話題が結構気に入ってる。今日はきっと校了でヒーヒー言ってるだろうから、応援メールを送ろうとなった。数十分後、成田さんから連投でメールが入ってる。内容はラブばかり。リリさんが電話をかけると、校了は木曜日に終えて、数ヶ月ぶりに羽を伸ばしてるとの事。今は電車の中だと言ってるけれど「ラブでしかない!」を連呼し続けてる。次に出る言葉は、「愛」その次は「ラブ」。そして「ラブでしかない!」相当に酔っ払ってる。楽しそう。本当にこの人もこの人も好きだ。

22時を過ぎてリリさんが帰った。お風呂に湯が沸くと同時にインターホンの画面がパッとついて成田さんが立っている。隣には笑顔のリリさん。二人の終電までお喋りは続く。朝が早かったから少し眠くなったのでソファーに移動して二人の話を聞いてた。なんていい夜なんだろう。ほんとに、ラブでしかないと思う。

晩酌セット

酒の肴 06.7,2021

梅雨だ。梅雨の所為だ。このどんより感。
商店街にある昼だけ間借りしてる倍音っていう珈琲屋さんで仕事をする事にした。ちょっと前に近所に住んでる石塚さんに教えてもらった。私の憧れの先輩、石塚さん。お店で会ったら嬉しいな、なんて思いながら仕事をした。エスプレッソを少なくして欲しいとオーダーして、ほぼミルクみたいなラテを飲む。すごく美味しい。

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『わたしを選んでくれる人』7月6日 ” 雑誌の企画で綴り始めた日記 “

あれからNAOさんから何度かメールが来たけど、素っ気なく返した。貸した傘はお気に入りだったから会おうかなとも思ったけど、傘は買えばいいじゃんって思った。

よみうりランドの辺りに住んでるというRYOさんと数日前に下北沢でお茶をした。同い年、蠍座の男。私と同じ蠍。メッセージの感じがとても丁寧で外見は全く好みじゃ無いけど話してみたいと思った。今転職活動中の事。プロフィールには役員となってたけどな。二人に一人以上の確率で無職か転職中の男がやってきて職を探してると私に言う。私に言われてもねぇ。夏には新しい仕事が始められるように今は頑張ってるんだそう。とても丁寧で穏やかだけど、驚く程に面白く無かった。嘘でしょってくらいに面白く無い。こんなに笑わない会話ってあるものかね。

もう、面白い人がいい。数日前にマッチングしたシュウさん。研究者。それも言葉の。興味がムクムクと膨らんでる。ショウさんの抱いてる犬の首輪とリードのセンスが抜群でそれもいい。けど、数枚登録してある写真は謎めいていた。研究内容は日本文化や古語についてらしい。年齢は35歳。来週末に会う約束をした。

44歳カメラマンの宮川さん。「よしみさんカメラマンさん?」一応、私の仕事は秘密にするのがルールだけど、一発で当てにきた宮川さん。今まで何人もカメラマンとマッチングしたけど、大概が胡散臭かった。だけど、宮川さんは本物だ!と思った。「よくわかりましたね!」ってメッセージすると「白米の起こし方でわかるよ〜。」との事。流石です。先輩。私の苦手な大阪のご出身というのが非常に胸に引っかかるけど、話の言い回しに賢さを感じるし、バツイチだし、とても好印象。誰かに一度でも本気で選ばれてるか選ばれていないか。もう若く無い歳なら、出来れば選ばれた人がいい。

ヤリマンって言うのは派手な見た目の女より、真面目そうな雰囲気の黒髮の女だったりするもんだよって鈴木涼美さんがラジオで言ってた。確かに。私の周りを見渡しても100%そうだ。同じ様な話で、私の元夫もいつも周りにピュアだと言われてた。そして私も彼がピュアだと信じきっていたけど、実際に彼がやってきた事は、ほぼほぼ犯罪。彼の見た目はエレファントカシマシの宮本さんそのもの。顔についてはもっとハンサムだった。挙動感や激動感もそっくりで見て直ぐにバンドマンだとわかる風貌。そんな男が暴れても、心に傷があるんだろうで済まされるし、例えばコンビニで万引きしても何か思い詰めた事でもあるのだろうと酒を奢られるだろう。弱者になりきるのは予想以上に簡単で彼の魅力となっていた。

そう言えば、脳科学者の中野信子さんも同じ事を指摘してた。「表面的な見え方、あまりにそれ過ぎる人、あまりに素敵すぎる人、あまりに魅力的すぎる人はサイコパスの可能性が高いんです。それが彼らの策略です。だから、直ちに逃げて下さい。」彼等の目的は人を騙す事では無くて、自分の欲望の為に人を利用してしまう事。その後の事は考える事が出来ない。死のうが傷つこうがどうなろうが知ったこっちゃない。脳の中のある部分が欠けてしまっているのだそう。だから、巻き込まれる前に非難するのが懸命なんだって事だろう。写真だけでマッチングしていくわけじゃ無いけど、出会っていく為に写真は重要な判断材料となる。写真の雰囲気がそのままの人もいるだろうし、中には彼らの様にトラップの場合だってある。怖い。生きるって怖い。私は一度だって確率の低いロシアンルーレットを当てた女。信じる者は騙される事もよく知ってる。怖い。

晩酌セット
日本酒のソーダ割り
白味魚のセビーチェ
青梗菜のナムル
トマトのカレーピクルス
ズッキーニとしらすの花椒ペペロンチーノ

ゴーヤの卵炒め。

和食 05.7,2021

よし!明日こそ早朝に起きて、作品の編集作業を進めよう。書く方の作業だから集中が必要になるし、この作業は精神的に苦痛だから夜はダメ、朝一番がいい!朝の4時にアラームセットをしたのは昨晩の0時を過ぎた頃。パッと起き上がりこれから鳴ろうとしてたアラームをオフにする。リビングへ颯爽と歩いていく私。まず、歯を磨こう。ハブラシ片手ににソファーに座る。あれ、外が真っ暗。暗い部屋、なんだかこの暗さ嫌だ、後30分寝よう。寒い、寒いよ。何だかデパートと遊園地が攪拌したみたいな夢を見る。あー、6時じゃん。ん?喉が痛い。ベッドの上で寝てたんだ。この悪寒、嫌だ。ゾクゾクが止まらないよ。うーん。辛い。優しさを私に与えてあげたい。そうだ、パンケーキを焼いてバナナを乗せて食べよう。きっと元気になってくれる筈。大きめのパンケーキを焼いて温かいお茶をすする。やや回復。だけど、ややどんよりは残ってる。うん。あれしかない、真っ白なベッドに包まれよう。三度目に起きたのは8時。普通に起きてたら5時半くらい。早起きをしようと力んだばかりに苦しんだこの4時間は一体何だったんだろう。無駄遣いにも程が過ぎてる。もう嫌、梅雨が悪いんだ。

いつものヨガもいつもの瞑想もすっ飛ばして早々に仕事に取り掛かった。そうだ、昨日、プリンターが壊れたんだ。あー知らない。今、やりたい事をやってやろう。好きな仕事の納品をして、好きな映像の編集をして、皮膚科へ行く支度をする。昨年の夏、鏡に写ったどんどん薄っぺらくなっていく私の顔は真っ暗でドブのようだった。その時に決めた。シミを消そう、脱毛も行こう、ボロボロのパンティーはゴミ箱へポイだ。いつか生活の余裕が出来たらしようと後回しにしてきた望みを私は山のように持ってる。この馬鹿男の為に自分の身を削ってきた人生を呪う暇があるなら、一つでも多く現実を変えたいと思った。

そうだ、今日はカフェインも飲んでやろう。昨年から始めてるカフェインレス生活、時々意気揚々と破る。少しだけ早く家を出てスタバへ向かった。デカフェをミルクで割ったものをオーダー。一気に飲んでやった。あー気持ちいい。全身をぐんぐん走り回るカフェイン。最高だね。結構に満足。少しだけ仕事しよう。googleのサーバーにあげていた編集した映像をチェック。見え方ってその人の環境に依存するから、場所やデバイスを替えて見るようにしてる。よくやる作業。面倒だし時間もかかるけどやる。決して嫌いな作業じゃ無い。

恐怖の中目黒の皮膚科へさっと行き、さっと帰ってきた。今日のお姉さん、雑だったな。最近、雑に敏感となった私。悪く無いよ。人は自分に出来る事は他人に出来るから。逆も同じ。気付くことはどんどん気づいて判別した方が楽に生きれる。私は私、あなたはあなた。あのお姉さんは雑だけど私は雑なことはしない。それだけの事。洗濯機を回してお風呂に入ってノンアルビールを飲む。こんな日があってもいい。意外と今日は楽しかった。そして、夜に朗報が入る。アンビリーバブルな朗報!!

ラスベガスで回るプールサイドで感謝祭を楽しんでる姉にLINE。”I knew it !!!! と早速の返答。ビッグリニュースの詳細は話して無い。

7月3日

Journal 03.7,2021

昨晩、久しぶりに姉と電話。1週間ぶりくらいかな。お腹が抉られるかと思うくらい笑った。

「あのね、またスピリチュアルな話しちゃうけどさ、わかってるんだよ。ぜーんぶこれから上手くいくから。」
「出たー!斎藤一人と細木数子で、斎藤数子!!」

「こないださ、知り合いの方があなたに必要だからって急にビジネスカードをデザインしてきてくれて、ビックリしたよ。お金払うよって言ったら、あなたには頑張って欲しいから要らないって言うの。信じられる?だからさ、大丈夫。これから私たちどんどん良くなるから大丈夫。いつも言うけど、私には見えてるんだよ。」
「それ、斉藤数子な話じゃん!」


「ヨシミさ、昨年の今頃、彼の誕生日の時、大変だったよね。今を見てみなよ。」
「うん。昨年の今頃だね。春からの数ヶ月であっという間に彼は彼じゃなくなった。地獄だった。」

「病気だったね。」
「うん。病気。」
「うん。本当に病気だったよね。」
「病気。」

同じ言葉だけをお互いに何度か繰り返した。あの日々の出来事を、あの苦しみや恐怖を、病気って言葉以上にはもう話したく無かった。

自分で自分の身体をぎゅぅっと締め付けてゆく感じがする。何となく、また、あの戻ってこれない錯覚になる。後頭部が疼く。明日の朝、髪の毛がごそっと抜ける気がした。多分そうなる。恐怖じゃなくて、出来はじめのヘルペスが口の周りでピリピリと疼くみたいに確信のある前兆だった。

AM5:00、ぱっと目が覚めた。髪の毛は未だくっついてる。どうやら、私の神経は結構完璧に正常に戻ったみたい。あるのはやっぱりトラウマか。一昨日に撮った映像の編集を始める。楽しい。あっという間に昼になって外出する時間。あれだけ毛嫌いしてた映像。撮るの怖い、とすら思っていた映像。この半年で驚くほどに私にフィットした。自分の事って本当によくわからない。

夜は久しぶりに映画を見た。”そんな彼なら捨てちゃえば” 。作家の鈴木涼美さんがラジオで面白いと言ってたのを思い出して見ることにした。男と女、カップル、既婚者、様々な恋愛が交差する物語。あちこちの箱をひっくり返した様にコロコロと変わるシーンに、笑ったり泣いたりした。次々と幸せになっていく男女。何だか寂しくなる。私にはもうあの時間は来ないのかな。あんなに信じてたのに無くなっちゃうんだもんな。映画の中のカップル達への祝福と虚しい気持ちが混ざる。

それにしても英語がよく聞こえた。先月からまた英語の勉強を始めた。姉と英語で話す様にして、毎日、英語日記を添削して貰ってる。たった数週間の成果。すごい。全然、前に進んでないと感じてしまう日々に最近はもう私は亀でいいよと諦めてる。亀の一歩もステップ出来ない日はデスクの一番上の引き出しを開けて、テープで止めてある黄色の付箋を見る。ドラえもんなんて出てこないし、そういうのもう信じない。”ゆっくり、じっくり、確実に。” 半年前に書いたぺらっとした紙切れが何百回と私を救った。数週間でこんなに英語が聞こえるようになるなんて、自分が思っているよりもずっと私は進んでるのかもしれないな。

斎藤数子の言う通りかも。きっといい事がある。大丈夫。どんどんいい事がやってくる。きっと今は登山中。とにかく信じて登るしかきっと道はないんだ。抜けなかった髪をポニーテールに結わいて、登ろう。


6月30日

『わたしを選んでくれる人』 " 雑誌の企画で綴り始めた日記 ", Journal 30.6,2021

朝からちょっとまた二日酔い。そして、何だかちょっとむしゃくしゃしてる。作品を終えてスッキリしていい筈なのに、急に寂しさがやってきた。何だろうこれ。すごく寂しくて虚しい。何もする気が起こらないし、色々が厭。特に昨日は少し駄目だった。何とか済ませる事だけ済ませて、ベッドで20時くらいから悶えた。本を読むのも億劫。辛うじて出来ることは携帯をオンにしたりオフしたり、その繰り返し。何かを見たいわけじゃ無いけど、ただそれだけをしてた。私の最悪はどんどんライトバージョンな最悪になってきてるし、今までの色々に比べたらこんなのヘッチャラなんだけど、どうにもこうにもペチャンコに潰れたタイヤみたいな感じ。

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『わたしを選んでくれる人』6月30日 ” 雑誌の企画で綴り始めた日記 “

「海いつ行きますか?」NAOさんにLINEした。「就活を始めたので、来週以降でもいいですか?」おいおい、昨日のグイグイは何処へいった?昨日とは打って変わって何だかちょっと素っ気ない。まだ付き合ってもいない男に勝手に一人猛スピードで激しく期待を抱いてしまう私が一人ポツンとしている。

夕方にまたNAOさんからLINE。「やっぱり自分のやりたい事は店だなってわかりました!」???どういう事だろう。「コミュニティーセンターが作りたいんです!」よくよく聞くと、学大の通ってる幾つかのバーの様に、面白い大人が集まって、自分の好きなことを表現できて、地域に根ざしたコミュニティーの場を作りたい!と目をキラキラさせて私に宣言してる。あー。あー。ああ、そうか。非常に残念な思いで私はペッチャンコになった。「未来というものは、不安だけど見えないから未来であって、それは自分の想像を遥かに超えたものになるから安心して。」ちょっと前に将来が不安だと言うNAOさんに送ったLINE。ごめん。あの言葉を撤回するつもりは無いけど、ごめん。

私、あなたと同じ話をする男を100人くらい知ってる。その男達は、何もしないままにおっさんになって、今となっては別の太い理念のある場所に収まっている。男のロマンの一つなんだろう。店づくり。コミュニティーづくり。好きな人や好きな物だけを並べた場所。それを叶えたのが私の元夫で、叶えさせたのは妻である私。「この国は馬鹿なんだよ。だから俺は法律の抜け穴をすり抜けるんだ。」関西人の夫はドヤ顔でズルを重ねた。社会とコミュニケーションを取りたいと豪語する割に非社会的であり、意外と稼いだ小銭は全て自分の財布の中へちゃっかり閉まう。俺様のロマンだけの為に。支え続けた私の所には感謝でさえ返って来なかった。

「よしみさんどう思います?」色々と意見を聞いてきたり、紹介して欲しいとお願いしてくるNAOさん。おいおい就職斡旋所じゃ無いよ。やんわりした答えだけを返答して、携帯を閉じた。あなたの未来を否定したい訳じゃ無い。学大に素敵なバーが幾つかあるんだね。それもわかったよ。だけど、バーっていうのは大概にして地域に根ざしているし、そういう店は五万と世に存在しているもんだよ。変わった場所が作りたいって言うけど、どこもそれなりに個性がある。その中でも秀でた個性のある店にするには貴方が秀で無いと難しいんだよ。それが、店っていう場所なんだよ、それにそれはどんな仕事にだって当てはまると思う。「稼げなくてもいいんです!」なんて甘っちょろい夢は人様に迷惑をかけるだけだからお止し!なんて言わなかった。お金って言うのはただの単位みたいな物であって、実際にお金が回るっていうのは、人の想いや人の力が回るって事だと思ってる。私の人生経験においては。

ああ、悔しい。不覚にも27歳の男に恋に落ちかけた自分が悔しくて堪らない。ああ、もう嫌。NAOさんにとって私は良きアドバイザーだったんだろう。そりゃ親切だよね。だって年上のお姉さんだもんね。彼との未来を一瞬でも考えた私の想像力、怖い。怖すぎる。子供は1歳くらいに育ってた。

昼食

和食 29.6,2021

こないだ紫蘇ジュースのカスで作ったゆかりのふりかけを炊きたての白米にかける。納豆と卵をかける。ぬか漬けを添えて、以上。

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『わたしを選んでくれる人』6月29日 ” 雑誌の企画で綴り始めた日記 “

「三茶に用事があって、良かったらお茶でもどうですか?」NAOさんにLINEをする。夕方にセブンっていう喫茶店でナポリタンでも食べようとなった。私は晩酌セットみたいなご飯と小ビールとお茶がついたセットにして、NAOさんは大麦アレルギーだから普通のセット。2時間くらいお喋りしたかな。お店を出て小雨の中歩いた。「私、これからSEIYUに土を買いに行きます。」「土って買うものなんですね!ついて行ってもいいですか?」一緒にSEIYUへ向かった。時間は夜の19時過ぎ。「軽く呑みます?」「僕は全然いいですよ!」マルコのガレージの二階へ入った。客は私達だけ。掘りごたつの円卓で何だか楽しい。なんだかんだと4杯、5杯くらい飲んで気づいたら23時前。「もう帰りましょう!」慌ててSEIYUへ向かった。NAOさんも一緒にいる。閉店間際の店で土を買う。「土って価格がおかしいんですよ。サイズが大きい方が安いんですよね。」私が欲しい土は25Lで398円。だけど、持って帰れるサイズでは無いので渋々12Lで598円の土を選んだ。店を出てバイバイした。あー楽しかったな。NAOさんとお喋りしてるとあっという間に時間が経ってる。

家に着いて、LINEを開くとメッセージがいくつか。あ、NAOさんだ。「土、大きい方を僕が運んであげれば良かったですね。気が付かなくってゴメンなさい。お家来られるの厭かなって思って。今度、土買って持っていきますね!」何だか嬉しかった。喫茶店でのご飯も実は嬉しかった。小さな虫がテーブルの上を飛んだり歩いたり、私のお皿の脇に来た時に何も言わずにオシボリでパッと捕まえて避けてくれた。それに、いつもなら飲むように食べるっていうナポリタンも、今日はゆっくりと食べていてくれたのだそう。小さな優しさがぐっと沁みた。あれ、なんかいいかも。勝手に私の期待が一気に膨れ上がる。「今日、楽しかったですね!」メールもじゃんじゃんくる。嬉しいな、嬉しいじゃん。深夜のメール楽しい。だけど、絶え間なくやってくる睡魔にあっという間に夢の中へ落ちていった。もうちょっと楽しめば良かったな。

晩酌セット

酒の肴 28.6,2021

朝の5時に起きてプリント作業。今日は昼前からスタジオで仕事の知り合いの子の前撮り。家を出るまでに色々をまとめたい。ここ二ヶ月くらい、淡々と進めてきた作業。今日で終わりにしようと決めてる。今作ってる作品は昔から作ってた作品。大好きな作品。あとちょっと、あとちょっとで終わる。

撮影を終えて、少しだけ作業して終えた。
今月はぐっと集中できた。人には時々しか会わなかったお陰で、気持ちよく作品と向き合えたと思う。姉との電話も控えた。寂しかったけど、その感情は普段、隠れてる何かをきちんと教えてくれる。辛かったけど、きっと良かった。逃げないで良かった。いや、逃げながら向き合ったのかな。

ビールを飲んだら体が一気に泥みたいになる。ベッドにどさりと落ちた。しばらくして自分のイビキで目が覚める。平和なもんだ。本当に平和。辛いこともあるけれど、楽しい。最近、辛いっていうのが楽しくなってきてる。やや、イかれてる私。どうしたものか。よく煮込んだ鍋を開けた時みたいに、これ絶対に美味しくなるよね!って、沸々と美味しさが弾けだしてる。

晩酌
キャベツと浅利の酒蒸し
ワカメと胡瓜と釜揚げしらすの酢の物
アボガドと納豆
中華クラゲと胡瓜の和え物
オリオンビール

チゲ

エスニック 27.6,2021

今日はとにかく疲れた。
この作業、何年やってるんだろう。プリントしたり、スキャニングしたり、ネガフィルムに触ったり、データーを掃除したり。何年も何年も同じ事ばっかり続けてる。嫌いなわけじゃないけど、同じ事をずっと続けてるなぁって。

今日は簡単な料理にしよう。本当に疲れた。鍋に胡麻油をひいて、豚ひき肉とキムチを炒める。そこに、水、お揚げ、キムチの汁、ミニトマト、ニンニク、生姜、玉ねぎ、豆腐、しらす、ワカメ、シャケを入れて煮立たせる。調味は無し。

カーネーション

Journal 26.6,2021

午前に母から小荷物が届いた。段ボールの中には、胡瓜の苗と野菜やパンがぎっしりと詰まってる。それからクチナシの花が濡れたティッシュと一緒に丁寧に入れてあった。思わず溜息が出る。何ていい香り何だろう。テーブルの上には数日前に買ったカーネションがある。その直ぐ横に水を張った皿にクチナシを浮かべた。真っ白な花の先が所々痛んで茶色くなっていた。母は相変わらず私を心配してる。

朝から作品のプリント作業。進みは悪い。きっとPMSが始まってるから。仕事だとか、淡々とした作業なら問題なく出来るけれど、そうじゃない事が難しい。3年前の葬式の写真が出て来た。覚えてるけれど覚えてない写真に泣いた。姉が底なし沼を見るような顔でテーブルに腰掛けている写真。人の顔はあんな風になってしまうんだって。身体中の全ての血がどこかに居なくなってしまったみたい。とにかくそこにいるだけみたいな人が写ってた。

「来るなら、葬式も撮って。」姉から連絡が来てから、急いでL.A行きのチケットを二枚取って母と一緒に飛行機に飛び乗った。元夫には倒れたことも亡くなったことも話せてない。暴れて喚くだけでドラキュラみたいに朝陽と共にどこかに消える日々の中に、怖いよって、大切な人が死んでしまう事が怖くて堪らないよって、アレに言う場所なんてどこにもなかった。あの日の私は一体、どんな顔をしていたんだろう。姉を撮った私も、姉のようにそこに必死に立ってるだけだったんじゃないか。イかれていく夫の事はよく覚えてる。畳の上で首を絞められた事とか、仕事だと行って出かけたのに夕方には酷く泥酔してるとか、中目黒の通りで大声で喚き散らしたのもよく覚えてる。それまでは頭を叩いたり手を出す事が多かったけれど、顔の寸前でぐぅを止めるのはその頃から始まった。最初は怖かったけど、実際には殴らないから直ぐに慣れたと思う。急に始まった酒の所為で別人格になる夫を理解する暇もなく毎日が世界がバリバリと壊れていくのを必死に両手で押さえていた日々。L.Aでの葬式はその中にあった。

何だかな、PMSだからだろう。ここに寂しさがいる。だから色々が悲しくなったりしてるのかな。だけど、そのお陰で感じてる。古傷が疼くみたいに身体中で感じてる。あの日の事は忘れない。私に起きた現実も忘れないよ。母には感謝してる。すごく。

花ってどうしてこんなに綺麗なんだろう。

揚げ浸しと冷やし饂飩

『わたしを選んでくれる人』 " 雑誌の企画で綴り始めた日記 ", 和食 25.6,2021

二日酔い。久しぶりに飲みすぎた。
とても楽しい1日だったな。昼は楽しく料理の撮影をして、夜はデート。久しぶりの外食。どれだけ久しぶりの外食だったんだろう。外でお酒を飲むのもそう。とにかく楽しかったな。お陰で今日はしっかりと二日酔い。午前に少しだけ仕事をして、午後はベッドに倒れた。目が覚めると部屋はもう暗い。梃子が顔をペロペロ舐めてくる。今日は朝に梅干し饂飩。昼に素麺。うーん。夜もつるっと麺がいいな。野菜が食べたいから揚げ浸しでも作って冷やし饂飩にしよう。

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『わたしを選んでくれる人』6月25日 ” 雑誌の企画で綴り始めた日記 “

27歳、学大、広告代理店NAOさんと来週に行こうと言ってた三茶の町中華。3日前にやっぱり木曜日に行こうとなった。仕事から帰って急いで支度。NAOさんが営業の確認を電話でしてくれる。どうやら19時からはお酒が呑めないのだそう。せっかくだし、お酒も呑みたいので、魚しんに変更となった。魚しんは元夫に寿司を投げられた沖縄料理と寿司屋の店。NAOさんは少し早く着いたようで公園で時間を潰してた。あ、ちょっと写真とは違うかも。少しだけぽっちゃりした男性だった。まぁ、楽しく寿司を食べよう。

お刺身の5点盛り、ネギトロこぼし、イワシの握り、島らっきょう、ゴーヤチャンプル。どれを食べても美味しい。彼が先々週に辞めたという仕事の話を聞いたり、私の腕の内側にあるタトゥーの話をしたり、たわいも無い話をしてお店が閉店の20時で店を出る。もうちょっと話たいし、三角地帯に行こうとなった。立ち飲みのお店に入る。少し混み合ってて、マスクをしながらお酒を飲んだ。多分、お互いにちょっと酔っ払ってた。話が徐々に砕けてくる。彼は学生の時から都市論に興味があるそうで、公園という場所は誰にでも平等に与えられた公園の原義であるユートピアでなくてはならないのに、日本の公園では浮浪者が横にならないようにベンチは仕切りをつけたデザインが施され公園という場所の意味合いが異なってきているのだそう。私の知らない話が沢山そこにはあってとにかく楽しかった。そして、「どうして離婚したんですか?」って。余計な事は言いたくなかったから、身近な人に病を患った人がいるかどうか、そう言う経験をしたことがあるか確認してから手短に説明した。「わからないのに聞いてすみません。」と言ってた。この人は素直で賢い。そんな気がした。

お酒も話も止まらない。夜だけがどんどんと更けていく。小腹が空いたねってなって、立ち飲みを出て、商店街の途中にある修羅場に行く事にした。ここも若者でいっぱい。声がぎゅうぎゅう。「僕、声が通らないんですよ。」「私も。」少しだけ顔を近づけて話をした。焼き鳥。揚げ浸し。チーズマカロニ。オーダーしたつまみがテーブルに並んでいく。魚しんでもそうだったけど、料理を食べる度に目をまん丸くして「これ、一番美味しい!」って言ってる。全部、一番じゃんって思った。幸せな人だな。揚げ浸しが大好物だと言ってた。私の作る揚げ浸しは美味しいよって言おうとしたけどやめた。気づけばぎゅうぎゅうの声はいつしか無くなって、客はぽつりとぽつりとテーブルの所々に散らばってる。「あ、終電そろそろですね。」店を出てバイバイして、世田谷線に小走りで向かうと電車は丁度行ってしまった。あーあ。歩いて帰るか。世田谷通りを家に向かって歩く。夜道が急に寂しさに包まれていく。大分この感覚は薄れた筈だったけど、何でだろう、私を女として見てくれる男性に会うと感じてしまう。虚しさがじわじわと心を侵食してく。私は8年もの間、いつも夫と住む部屋に帰った。どんな夜も、明るい夜でも、暗い夜でも同じ様にあの場所へ帰ったのにな。私、何やってんだろう。8杯くらい飲んだかな。そこそこに酔っ払ってる。こんな気持ちは厭だ。私に負けたく無い。携帯を開くとNAOさんからLINE。環七の歩道橋でメールを返信した。「今日は本当に楽しかったですね。」

酸っぱいキャベツのスープ

野菜 23.6,2021

昼からポートレートの撮影。1カット、モノクロ。自然光で撮りたかったけど、真っ黒の雲から雨がザーザーと降ってる。仕方ない。一灯を代理店の方に手持ちで外に窓から飛ばしてもらう。いい感じ。とても素敵な人だったな。話の流れで阿部さんが編集の加藤さんと知り合いだと聞いてビックリ。昨日もうちの近所にある加藤さんの事務所で打ち合わせしてたとのこと。世間は狭い。

帰宅して、三茶の銭湯にサウナへ行く。ああ、最高。幸せ。夕飯は簡単なものにしよう。そうだ酸っぱいスープでいいかな。

塩揉みしたキャベツを酢と甜菜糖で漬けて置くと、発酵キャベツが出来る。酢が無くても酸っぱくなるけど、何となくこの時期は怖いから。今日は数日前に漬けておいたキャベツと、キノコ、ネギ、ニラと鶏ガラスープの素を鍋に入れて中華風に。最後に胡麻油を回しかける。もうすぐ生理だから、あまり身体に刺激物を摂らないようにする。

夜は編集の成田さんと電話ミーティングをして、いつもの様に色々お喋りして、きゃっきゃと散々にやって電話を切った。毎日が楽しい。そして、明日は街中華デート。PMSをやや感じるけど、私をご機嫌に扱う事に徹底してる。面倒な事はやらない。頭に厭なことが浮かんでも放って置く。

「22、2222。two-two-two-two!!!!」
姉と電話してる時に、姉が叫んだ。「No,I don’t like 22!!!」私は22が大嫌いだ。それに、最近22に襲われてる。時計を見る度に22が私の目に入ってくる。22は私の元夫の誕生日。その数字を見るだけで、一気にどんよりする。世界からこのナンバーだけ消えればいいって何百回と心底願った。姉が一気に英語で話してる。全然早口でわからない。「日本語で話して。」「22 twotwoは、エンジェルナンバーなんだよ!知らないの?ネットで調べてみて。これをよく目にする時はサインだから。」また始まったよスピリチュアル。って思いつつ、ネットで調べる。

“あなたがしてきた決断は正しい、今までの努力が報われて新しい場所へ、新しい環境、人との関係が始まります。そして、経済的な豊かさがやってきます。”

わお!最高!!直ぐに姉にLINEした。今日も私の所へは22twotwoのお知らせが絶え間なくやってくる。夕方の銭湯は、パッと目についた22と書かれた靴箱に靴を入れた。

何でもいい。スピでもスピじゃなくても神様を信じてなくてもいい。ただ、私が楽しんでくれたらいい。明日は何を着ていこうかな。