夕飯

夕飯 28.4,2023


今日は藤原さんが泊まりにきた。久しぶりにたらふくビールを飲んで夜更かしして子供みたいにはしゃいだ。開いたままの教科書も、GW前に片付けなきゃいけない仕事も、書斎に残ってる。今夜は何も考えない。

日頃の鬱憤が溜まってるわけじゃないけど、ぎゅうぎゅうに色々が詰め込まれた毎日に少し疲れてる。好きでやってることだけど、やめたいとも思わないけど、勉強をするのは、ずーっと戦い続けてるみたいで時々苦しい。ちっちゃいモンスターから大きくて見たくもないような恐ろしい大物モンスターまでやっつけてもやっつけても向かってくる。そういう時に不意に離婚の時のことを思い出す。そうだ、あの長くて苦しい日々のゴールまでの道のりを考えたら、こんなのつま先の先っちょくらいなものだ。全然、ヨユー。

とはいえビールを思い切りに飲んでる私の頭の片隅には結局ずっと√がいた。最後にどうしても解けなかった心理統計学の問題。あれはどうやったら解けるんだろう。

周ちゃんは平日の夜だからか、「宴もたけなわ、。」と何度も口を挟んできた。周ちゃんだけシラフだもの、仕方がない。私が周ちゃんと付き合ったのはイケメンだからっていう理由だけじゃない。お酒を飲まないっていうのもポイントだった。飲酒しない男、最高だ。

「お酒を一緒に飲めないっていやだな〜。」友人達に婚約者がお酒を飲まない話をした時に何度か言われたことがある。昔の私なら激しく同意しただろうけど、1度目の結婚でお酒で最悪になる男を見ちゃったものだから、男とお酒の因果関係には酷く偏見がある。偏見というか、ほとんど妄想かもしれない。出会って1年が経ち、周ちゃんがある日突然に暴力を振るってくるんじゃないか?みたいな疑心を持つことは今では1%も無くなったけれど、外で男の人の大きな声や荒ぶった素振りや酷い酔っ払いに出会うといまだに身体がビクっと過剰に反応してしまう。そして、本能的に「逃げなきゃ。」と胸の鼓動が全身をノックするみたいに小さく叩いてくる。

周ちゃんはやれやれって顔で寝室へ上がった。それから1時間くらいして私達も寝ることにしたけど、本当はもうちょっと飲んでいたかった。

勉強は楽しいけど時間を奪う。友達と遊ぶ時間は完全に犠牲になったし、日記を書く時間だって惜しいと思ってしまう。だけど、IQが中学で止まってる私が世界を知るには沢山の時間がきっと必要なんだということも理解してる。勉強すればする程に山頂は高くなっていくように見えるし、どうしてこんなに勉強するのか正直よくわからないけど、大学を入ったからには卒業したいっていうのも目標だけど、出来るところまでやりたいっていう気持ちが一番強い気がする。

試したい?挑戦?ちょっと違う感じ。もう逃げたくないの方が近い。今の結婚で幸せを感じると、不意に元夫のことを思い出したりもするのもそう。過去の私はひつこく今でもあの日々を後悔してる。だから、もう逃げたくないんだろうか。よくわからないや。