
今日は母の誕生日を祝った。71歳になるのだそう。だけど、どう見たって私よりも元気だ。顔は瓜二つなのに、どうしてこんなに違うんだろう。昨晩に出張から帰ってきたばかりと言ってたけど、綺麗にアップした髪も、黄色のセットアップのスーツも、ピンク色の口紅も、全てはいつも通りで可愛かった。
頼んだコース料理を食べながら、お喋りはずっと続いた。昔は母と上手くいかない時もあったけれど、そういう時間を経て、今があると思うと余計にいいなと思う。母だって、人間で女なんだ。私の母だっていうことは、その中のひとつの側面でしかない。だけど、その上で今でも私のことを娘として家族として愛してくれているのだから、それは当たり前な事ではなくて、母という人間にありがとうだ。
途中で姉からLINEが入った。姉も来たいんだろう。
「あっちゃんはさ、ちょっとまだ心配なのよ。」母が言った。言わんとしてることはわかる。姉は強い。最強だと思う。あんなに強い女、まず見た事がない。だけど、だから、脆い。母曰く、私は母と同じで大丈夫なんだそうだ。それも少しわかる。もし、私が姉のような強さや弱さを持っていたら、きっと、今でも元夫のことで苦しんでいたかもしれない。激しいトラウマの中で苦しみ続けて、それを庇うように何かにがむしゃらになって、そして、。考えただけでも恐ろしい。
“わたし、仕事、やすむ。人生も、ちょっとやすむ。”
ずっと自分は弱い方なのかな、と思っていたけど、離婚でわかった事の一つに、私は案外タフだったって事。離婚時は確かに鬱も患ったし大変だったけれど、ぺっちゃんこに潰されてから亀のスピードで着々と起き上がってきた。そして、ちゃっかり一年後には結婚をし、夢の田舎暮らしまで始めた。あと、念願の免許を取得して車も買った。そりゃ、当時は死ぬほど苦しかったけれど、私がじりじりと這い上がってくる様子を母は静かに見ていたんだろう。最近は、もう野菜やパンが沢山詰まった段ボールも送られてこなくなった。
今年も美味しくできた豆板醤。今度母に持っていってあげよう。