
午後に原宿でパーマをかけて、歩いて渋谷のキタムラまで向かってフィルムを一本だけ買った。それから、渋谷のオルというビアバーで今むに会って、少しだけビールを飲んで、暗くなるまで話した。たったの数時間だけど、あっという間にたくさんの話をした。そして、今むは、今を変えたいんだろうなと思った。
もしかしたら、私たちの年頃になると、色々が飽きてくるのかもしれない。それは周りに見える風景だけじゃなくて、自分自身にも。「少し制作に集中しようと思って。」と言ってた。仕事をしばらく休んで絵の時間に使いたいらしい。だけど、どうにもなんだか進まない。なんだかわかる気がした。
想像以上にすいすいと泳げる時代もあれば、自分がどうしてここまできちゃったのか、これから何処へ行けばいいのか、不意に立ち止まってしまうことがある。止めることもできるのに、当たり前のように足は前へ向いてる。誰も何も言ってないのに、もう進んでる。
身体と心は分離するとは言うけれど、そうやって幽体離脱みたいなことが起きても、この歳になると、どういうわけか驚かなかったりもする。それはまさに、アイデンティティの崩壊じゃなくて、アイデンティティの離脱だ。自分が誰でもどこにも所属できるような気がしてくるし、それは大体どこでもいいような気にもなる。多分、本当にスライムみたいにどうにでも何色にでもなれる。
今むちゃんはこないだ40歳になったらしい。5ヶ月で別れた彼女の話をしていた。結婚みたいな話になって、私はどうしてか元気になって直ぐに結婚しちゃったけれど、本当はもっと遊びたかったし、過去を後悔したって仕方ないのだけど、彼氏だか彼氏じゃないBFがいたり、年下の男の子を持ち帰ったりして、もっともっと今を遊びたかったよと話すと、大笑いしてた。
楽しかった。それに、勉強のことで少し悶々としていたから嬉しかった。友達にちょっと会ったり話すだけでも楽になる。頑張ろう。