鮭のサルサがけ

洋食 07.12,2023


SNSで繋がってる同学年の学生とメッセージでやりとりをした。来年から実習が始まる。実際に、病院や心療内科で10日ほど研修を行う。と、学校から送られてきた書類に書かれているけど、実際には、何をしたらいいのかよくわからなくて、相談させて貰った。カリキュラムで決められてるからとはいえ、そもそも、何で、私、実習に行くんだろう。素朴な疑問があった。

聞くところによると、彼女は高校教師をしていたらしく、その経験を活かして青少年の支援をしたい。とのことだった。超成績優秀。3年時編入して1年でほとんどの単位を取得してしまったのだそう。さらには、実習先も決め、明日に最終面接らしかった。志があるというのは、ここまで人の原動力となるのか。話を聞いているだけで、とても勇気づけられた。そもそも、ただでさえ単位を取るのが難しい通信大学で、留年する方が珍しくない。彼女のしていることは、まさにスーパー大学生。尊敬しかない。そんなことを考えていたら、目がギンギンになって、夜は寝れなくなった。

そして3時。幾分かは寝たみたいだけど、目が冴えさえだ。ベッドからもぞもぞとでてきて、自分の進路について、宛のない便りをやみくもに探すようにネットで調べてみたけど、何やってんだろう、と我にかえる。せっかく起きたのだし、こんなにゆったりできる時間も早々ない。心理学者のロバートエリスの論駁法の本を読みながら、やっぱりエリスさんの心理療法は痛快だよなぁなんて考えてみたり、哲学者の永井玲衣さんや、コピーライターの佐々木桂一さんの本をペラペラと読んで、そうかそうか、と納得したり真夜中を堪能した。けど、結局、勉強を始めた。

若い友人と話してると話がいつも違う。それって、すごくいいなと思う。逆に同世代の友人や年上の方と話しているといつも同じ話が繰り返される。それも悪くない。けど、どこでどう今を生きようが、いまは消えていく。昨晩に周ちゃんが食卓で言ってた。一昨日に認知症や脳はどう衰えていくかっていう話の続きだった。「記憶がどんどんなくなっていくって、悲しすぎない?今までやってきたことがなくなるんでしょ?」答えはYES。人のエピソード記憶というもの、いわゆる思い出というものは、歳と共に山の上から滑るスキーの斜面くらいに、その記憶力の推移を表した統計グラフは、教科書の上で美しい直線が気持ちよく降下していた。記憶には医学でいうものと、心理学でいう心的作業としての記憶がある。どちらも脳の機能の話をしているけれど、説明の仕方が少し異なっている。

記憶がなくなると聞いても、ピンとこないけれど、心理学的に言うなら、失っていくのは心なんだと知ると、どうしようもない気持ちになる。けど、あれだけ好きだった過去の男たちのことを、どう好きだったのかですら覚えてない、なんて事実が今ここにある。デートした場所だとか初めてキスをした日だとか背伸びして入ったレストランのことも覚えているけれど、熱い気持ちが冷めたところで心のいろいろは終えてる。ぷつりと切れた糸みたいに。