
年末年始と日本にいなかったからか、余計に日本が恋しくなった数日、ようやく我が家に帰ってきた。アメリカが悪いって意味じゃない。食事ひとつにしたって、日本は繊細で楽しいし、それでいて身体にいいだなんて、最高な国だって思っただけだ。LAは土地柄、メキシコの風土が色濃くある。美味しいメキシカンはそこらじゅうに溢れているし、どんと盛られたタコスに何度心が躍ったことか。けど、大味とはまさにこのこと。アメリカにある景色も人も味もすべてが大味。
リトル東京で伸びたラーメンをすすりながら、泡のないアサヒビールを飲みながら、もう完全に自分の構成要素は日本で出来上がってるんだと感じた。アメリカに住んでみたい。何度も考えてみたけど、アメリカの家族から呼ばれる度に本気で考えてみたりも したけど、それは永遠に叶わない夢。
私はここが好き。鍋がじんわりと全身を温めていく。「最高だね。」周ちゃんと何度も言い合った。そして、帰国早々でまゆみちゃんと火鍋にいく約束はキャンセルとなった。どうやら体調を壊したらしく会えないとのことだった。日本へ帰ってきた私とPARISへ帰るまゆみちゃん。入れ違いになる私たちだけど、別にこれが最後ってわけじゃない。今年のいつかに会えたらいい。
帰ってきて地震のことや、飛行機の事故、秋葉原の殺傷事件。SNSではお悔やみ申し上げますが飛び交っていた。胸が痛い。時差ボケの身体がより一層に重くなるように感じる。けれど、誰よりも今、押し潰されてしまいそうなのは、当事者たちだ。ぬくぬくと温かい部屋から、かける言葉は見つからなかった。石油ストーブの前でニュースをずっとみていた。