カテゴリー: 朝食

アボガドトースト

朝食 11.2,2025


ギブスをしても料理はつくれる。けど、大根は切れないようす。身体も洗えないので、二日に一度は周ちゃんと入って洗ってもらうことにした。悪いねって言うと、梃子のことも洗ってるからって。ちょっと複雑な気分。

夜は映画を見た。勉強?いいよ。別に落ちたって。また来年受ければいいし、本当に受かっちゃったら写真が撮れなくなるかもしれないし、これからのことを、今年はよく考えなきゃいけない。

朝食

朝食 19.1,2025


先週から、金曜日は家族で夕飯を食べる時間っていうのにした。それから、私の月曜日は日曜日から始まって、週休0.5日制というルールも決めた。院試が終わったら、また普通の生活に戻る。だからって、昨年みたいに、週休0日だと心がやられる。

というわけで、今年は0.5日の休日と+家族の時間っていうのを作ることにした。

あと、今年は日記もちゃんと書こうと思う。2016年から始めた日記は、昨年、忙しさのあまり、月1回みたいになり、日記危機が訪れたけれど、やっぱりダメだ。日記は原点だと思い立ったのが昨年末。

大学でも記憶は忘れるものだということを学んだ。なんか寂しい気がしたけど、別にそれでもいい気もした。けど、やっぱり書きたい。特に意味はないけど、書くと気持ちがいい。

苺サンド

朝食 14.3,2024


最近、写真が楽しい。写真がうまくなると写真が下手になる。ここ数年は、その問題にぶちあたった時だったんだろう。フォトグラファーの熊谷直子さんがyoutubeで話しているのを見て、仕事の写真になっていくことに疑問を持つのは私だけじゃないんだと思った。熊谷さんはファッション誌でよく見かけていたし、100%コマーシャルの人だと思っていたけれど、そうじゃなくなりたいという話をしていた。師匠の笹原さんも、確か私ぐらいの時にスランプがきたって話をしていたことを思い出す。春になったら聞いてみよう。

2月20日

朝食 20.2,2024


周ちゃんは朝早く出かけた。私は今日はスクーリング。だんだんストレスも佳境。試験もあと少し。もういい加減に写真が撮りたい。あと少し。3月からは自由の身だ。むちゃくちゃ遊んでやろうみたいなことは思ってないけど、何がしたいって旅に出たいとか、写真が撮りたいとか、もう全部を一回ストップするのもあり?なんて思ったりもした。

あれが怖い、これが怖い。つまらないつまらないと言ったって、結局のところ色々を真面目に誰かの通りにやろうとするから上手にできないのであって、全部そんなの捨てちゃえばいいじゃんと思ったりもする。

なんだか窮屈にしてるはいつも自分だ。昼に周ちゃんに、正直むりってメールをした。また我慢したらいいかなとも思ったけど、なんだか我慢しなくてもいいかなとも思った。どっちだっていいけど、何もかもをコントロールしたら、きっと全部つまらなくなる。

私をかまって、みたいな女になる気はない。ただ、このままだと、大人ぶったりすることに慣れていくと、きっと毎日が退屈になりそうな気がして嫌だった。

パンケーキ

朝食 28.1,2024


あっという間に今週も終わった。何をしてたのか覚えてないくらいに一瞬だった。昨日は久しぶりにプールの後に居酒屋へ。周ちゃんはノンアル、結局、私は4杯飲んだ。そして、今日は寝坊。何やってんだか。だけど、なんだかデートみたいで楽しかったな。

1日しごとして、少しだけ勉強して、あとは次のワークショップのことをまとめたり、写真のプリントして。走っても走っても前に進まないような毎日。底なし沼みたいな日々を過ごすことは、慣れてるとまではいかないけれど、淡々とやるしかないことは体が憶えてる。昔話なんてしたって仕方が無いけど、身体は過去をきちんと憶えてるし、人の痛みには耐性という力だってあるくらいだ。

最近、作業中にj-waveを聞いて、そこで流れるjpopなんかに耳を傾けるたびに、元夫のことを思い出すようにもなった。もし、流れたらどうしよう。昔はそんな恐怖があったのに、今じゃ流れるはずないとさえ思ってる。流れても別にいい。

昼に母から電話があって、「あっちゃんがね、よしみは弱いって言ってた。」と話してたけれど、もうそういうのはどうでもいい。弱くても弱くなくても日々はやってくるし、私は生きるし、他の人も生きてるし、人の何かがどうこうとかどうでもいい。それに、みんな弱いのだから。心理学を勉強してより思う。みんな同じでみんな違う。だから、強くなる必要なんて多分ない。弱いなんて、敢えて言うこともない。ただ、生きたらいいだけだと思う。

「ママ、あっちゃんがカウンセリング行こうか迷ってるって話、止めないで。本人は行きたいからママに相談してるんだよ。いいんじゃないって言って欲しいんだよ。弱い人がいくとか、そういうことは言わないでいいから。」母は「わかってる。」と言ってた。

カレートースト

朝食 18.11,2023


週末は仕事と勉強。周ちゃんも家にいるらしかった。過去のデータを探していると、自分が今まで撮ってきた写真のこと、忘れていた日々のことを思い出したら、忘れちゃうのは勿体ない気がした。今週のレポートは社会心理学でテーマは離婚。社会的交換理論について書いてる。

夜、ベッドでこないだ見せた写真のことを、周ちゃんが「あれ、作品にしたら?」「あそこに持ってみてもらったら?」と言ってくれたけど、言葉を返せなかった。いつしか商業カメラマンになってしまった私は多くを失ってしまって、どこからどう引き返したらいいのかわからない。

「作家の道を少しでも通って来なかったら、今はきっともっとつまらない写真になってたと思うよ。」って言うと、「行ったり来たりしたらいいんじゃない?」と言ってた。そんな事、出来たらいいけど、同じように作品を撮っていた時に「仕事は出来ない」と言って、作家になった先輩や友人を知ってる。そして、彼等は今でもしっかりと作家として生きてる。彼等の活躍を街で見かけると嬉しくなる。けど、少しだけ虚しくなったりもする。

さ、勉強しよう。仕事しよう。

パンケーキ

朝食 07.10,2023


午後に銀座のトリコロールでリリさんとブライダル写真の打ち合わせ。私はエクレアと紅茶を、リリさんはエクレアとコーヒーを頼んだ。白いお皿に小さいエクレアが二つ。一つはチョコレートがかかってる。口に含むと、一瞬で実家にトリップしたようだった。母の作ってくれるシュークリームの味だ。ついでに姉や兄の顔も浮かんだ。それから、母が好きだった洋菓子の本のシュークリームの頁も。あの頁には、スワンのシュークリームが載っていて、いつだったか似たようなものを作ってもらったことがある。頁の中を泳ぐスワン。食べれるスワン。まだ色々な世界が分断されていない子供の私の頭の中は一体どうなっていたんだろうか。想像するだけでも楽しそうだし、あの頃の思い出と言えば、いい思い出しかない。

夜は編集の成田さんが予約してくれたダバインディアで大人数でご飯を食べた。カメラマンの太田さんとは写真の話がしたかったけど、結局全然話さなかった。神保町の駅前のロイホでパフェとワインを飲んで帰った。

帰りは参考書を持っていたけど勉強をしなかった。電車に揺られる身体。気持ちも同じように揺れ続けてる。夜中にこんな気持ちになるのは苦しかった。掴めそうで掴めなくて、だけどどうにもならなかった。

朝食

朝食 04.10,2023


結局5本目のレポートは出すのをやめた。あれやこれやと詰め込み過ぎて、後になってヒーヒー言うのは自分だ。それに、このバタバタの最中に月末にキャンプの約束をしたのもある。休みなんて取ってる時間はないはずなのに、やっちまったなと思ったけれど、きっとキャンプに行く頃にはもう絞った雑巾みたいになってるはず。息抜きにいいかもしれない。

来週からは映像の制作がしっかりと入ってくる。こんなに長い時間かけて企画を考えたのは初めてだ。仕事だけど、仕事とは言い切れない料理家の角田さんからの依頼。私が出来ることは何か、周ちゃんに聞いてもらって、何度も何度も話を重ねてコンセプトを作り上げた。仕事ならきっと答え合わせは簡単だったと思う。だけど、今回は、前提に角田さんとの関係を大切にしたい。丁寧に関わっていきたい。この気持ちが一番にあった。

ぼんやりと来週のことを考えながら、春までの勉強のスケジュールを立てた。それから撮影データーを送って、午後は試験勉強をした。夕方になる前に新宿に向かって、キタムラで機材の相談をしてから、ルミネの無印で勉強用の文房具を買った。そうこうしているうちに強い雨が降ってきて逃げるようにスタバに駆け込みティーラテを注文。夕方のスタバはなんだか落ち着かなかった。

丁度雨が小降りになってきた頃に六本木へ向かった。今夜は、ライターの柳澤さんと、リンネル編集部の藤本さんと吉野さんと4人でザリガニを食べる約束をしてる。スウェーデンでは、ザリガニ料理は夏の風物詩らしく、どこの家庭でも友人同士でも、夏の間に数回、ザリガニパーティをするのだそうだ。こないだ撮影に来たときに知り、じゃあ食べにこようとなった。10月の頭ならまだ食べれるらしい。

子供みたいに夢中に貪り、ベチャベチャになった手でワインを飲んだ。味は蟹みたいで、頭の部分は蟹味噌そのもの。お酒は二杯だけ飲んだけど、体調はむしろ良かった。きっと楽しかったんだろう。柳澤さんはいつものように沢山飲んで顔を赤くしていた。帰りがけに藤本さんが持ってきてくれた色校を見せて貰った。秋らしくて素敵なページのデザイン。雑誌って今よりも少し先の月の話となる。これからくる近未来のことを想像するのはわくわくする。来月の発売が楽しみ。

帰りは三つ先の駅に住む柳澤さんと本を売る話とか戦争の話とか、いろいろな話をした。駅を降りると夜はすっかり冷え込んでいたけど、秋の匂いが肌に触れると、思い出がどんどん身体に浸透していくみたいだった。最近、過去の記憶がどんどん塗り替えられていってる。悪いこともあるのは知ってるけど、夜は果てしなく夜でいい夜も沢山あった。夜中は大体タクシーで家まで帰る。

夜中の246だとか、山手通りが好きだった記憶はちゃんと残ってる。

桃トースト

朝食 24.9,2023


午後に原宿でパーマをかけて、歩いて渋谷のキタムラまで向かってフィルムを一本だけ買った。それから、渋谷のオルというビアバーで今むに会って、少しだけビールを飲んで、暗くなるまで話した。たったの数時間だけど、あっという間にたくさんの話をした。そして、今むは、今を変えたいんだろうなと思った。

もしかしたら、私たちの年頃になると、色々が飽きてくるのかもしれない。それは周りに見える風景だけじゃなくて、自分自身にも。「少し制作に集中しようと思って。」と言ってた。仕事をしばらく休んで絵の時間に使いたいらしい。だけど、どうにもなんだか進まない。なんだかわかる気がした。

想像以上にすいすいと泳げる時代もあれば、自分がどうしてここまできちゃったのか、これから何処へ行けばいいのか、不意に立ち止まってしまうことがある。止めることもできるのに、当たり前のように足は前へ向いてる。誰も何も言ってないのに、もう進んでる。

身体と心は分離するとは言うけれど、そうやって幽体離脱みたいなことが起きても、この歳になると、どういうわけか驚かなかったりもする。それはまさに、アイデンティティの崩壊じゃなくて、アイデンティティの離脱だ。自分が誰でもどこにも所属できるような気がしてくるし、それは大体どこでもいいような気にもなる。多分、本当にスライムみたいにどうにでも何色にでもなれる。

今むちゃんはこないだ40歳になったらしい。5ヶ月で別れた彼女の話をしていた。結婚みたいな話になって、私はどうしてか元気になって直ぐに結婚しちゃったけれど、本当はもっと遊びたかったし、過去を後悔したって仕方ないのだけど、彼氏だか彼氏じゃないBFがいたり、年下の男の子を持ち帰ったりして、もっともっと今を遊びたかったよと話すと、大笑いしてた。

楽しかった。それに、勉強のことで少し悶々としていたから嬉しかった。友達にちょっと会ったり話すだけでも楽になる。頑張ろう。

ピザトースト

朝食 28.8,2023

昨日、夢で石井ちゃんに会った。「よしみちゃん。久しぶり!」「石井ちゃん!久しぶりだね。何やってたの?」って聞くと、「私ね、赤ちゃん産んでたんだよ。」って。

石井ちゃんとは3年ぶりだった。最後に会ったのは埼玉のどこかの街の葬儀場。石井ちゃんは、いつ会っても笑っていたのに、あの日はずっと目を閉じていた。私の横でやっちゃんが涙をすすり、後ろにゆうやくんが静かに立っていた。あと、当時はまだ友達じゃなかった藤原さんがいた。あの日は終わってからみんなで話したけど、電車でやっちゃんが隣に座っていてくれて良かったと思う。やっちゃんが隣にいて、向かいにゆうや君と藤原さんが座ってる。みんなで同じ場所にいるんだと肌に触れる温もりを感じるだけで、日常になれた気がした。

久しぶりに会った石井ちゃんは少し派手になっていた。だけど、相変わらず華奢で、その身体には不釣り合いなぐらいに大きい赤ちゃんが胸に当たり前のように抱かれていて、そして、やっぱりいつもの笑顔だった。赤ちゃんの名前を聞くと、確かアトムとかロマンみたいな感じの名前で、どうやって書くのかなと想像したりした。

そして、もうひとり誰か友達がいたけど、誰だったかは覚えてない。皆んなは先に歩いていき、赤くて大きな神社に入り、私は追いかけている最中に岩の隙間に携帯を落として、綺麗に真っ二つに割れた。私の携帯は何故か赤色。一瞬、げって思ったけれど、まぁいっかと思った。綺麗で面白かったからそう思った気がする。それから本屋の中村さんが出てきて、いつものようによくお喋りをしていた。そして、なんだかとにかく楽しくてはしゃいだ。みんながその場所がとにかく全てがハッピーだった。

目を覚ましたのは周ちゃんの声。「よしみ?さっき「携帯壊れました!」って大声で言ってたよ。」周ちゃんが隣で笑ってる。2人で大笑いした。時間は夜の12時半過ぎだった。石井ちゃん、元気だったな。夜中なのに無性にみんなに連絡したくなった。「石井ちゃんに会ったよ!」って。

それから、吉本ばななさんの “はーばーらいと” を読んだ。夜中に本を読むなんて珍しい。普段なら絶対にしない。それに、明後日はレポート提出日で忙しい。けど、どうしてだか無性に読みたかったし、そうしたかった。熱も少し下がっていたからか、夢中になって読んで、辛くなって、嬉しくなって、本は途中で閉じた。怖かったから時計を見ずに寝た。

吉本ばななさんは、哀しい話が上手だ。作家さんに上手だなんて失礼な話なのだけど、どうしてあの場所のことを知ってるのだろうと前にも同じように思ったことがある。あのことを知ってないと書けないような描写があまりに鮮明で苦しくなる。

あの一年は色々あった。私がひとりになって、親友のように慕っていた友人とは縁を切った。そして、石井ちゃんがいなくなって、梃子が癌になった。数ヶ月毎に起きる色々に翻弄されるなか、世田谷のマンションにしがみついた。とにかく日常に戻れるようにと必死に。本の中にも同じようなことが書いてあった。不幸に遭った家族が日常に戻るために、日常をまた取り戻したことを。

日常にいれるようになってから時々、そのことを忘れてしまうことがある。結婚しておいてこんな事を思うのは酷いけど、周ちゃんがいきなり酷い事をしてくるんじゃないか。手をあげたり、殴ってきたり、怒鳴ったりするんじゃないか。はじめの頃はそんな変な幻想がまとわりついて離れなかった。だけど、日常が日常になる頃にはそんな事も忘れるようになった。そうやって日常は当たり前のような顔をいつしかしていた。

けど。ここは今なだけで、いつかまた消えるもの。だからって何というわけでもない。それが生きてるってことなのも知ってる。

石井ちゃんに会えてよかった。あの時間は一生ここにある。

朝食 31.7,2023


試験は来週と再来週に一つ。それで一旦落ち着くはず。ようやく。先週はいきなり海に行ってしまったけど、もうずーっと日記もきちんと書けてない。来週の試験が少し楽だといきなりXになったツィッターで同じ大学の学生が呟いてるのを見て、書きかけの日記を一気に更新した。

請求書も書かなきゃだし、作りかけのデータも、編集も、全部終わらせたい。今月は色々なことを思った。少しだけ書き始めた日記はいくつか捨てたけど、過去の少しだけ書いてやめた日記を読んで、ああ、そうだったんだとも思い出した。編集の野村さんが副編集長になったと聞いた。りゅうちぇるが亡くなった。あと、元夫の知り合いから電話があった。それからの数日は少しだけ怖くて、今やってる教科のせいもある。じんわりと辛い日々が続いた。

3年前の7月のいつか。三茶の駅から茶沢通りを歩いてすぐのところにある心療内科、「それで、旦那さんのことじゃなくて、あなたは死にたいと思うことはありますか?」先生が言った。あの日がどれくらい暑かったかは全く覚えてない。けど、病院の壁の色がグレーだったとか、廊下が暗くて夕方がいつまでも終わらない時間だったことは今でもしっかりと覚えてる。私、死にたいなんて思ってない。先生のその言葉に皮膚の奥がきゅっとしまるような感覚になった。

「旦那さんを救いたいのはわかるけど、旦那さんを救おうとして、あなたまで一緒に溺れますよ。」先週に行った別の病院でも同じことを言われた。それに、世田谷区からは何度も着信があって、ずっと無視していた。昔の友達が、お酒の事や暴れる事は区に相談するといいよとメールをくれたからだった。電話した時は担当者がいなかったからだろう、かけ直してくれていた。何度も。無視しても何度も。

私は、溺れかけているらしい私を救うのか、溺れているのに助けを求めない夫をこれからも救わなきゃいけないのか。どっちが正解なのかわからなかった。日記を書いてないから覚えてないけど、病気のことを教科書で読むのは全身が疼くようで辛かった。過去が勝手に溢れてくるみたいだったけれど、無視をして勉強を続けた。

明日は7月の最後らしい。先月の試験は合格したと連絡が入り一安心したけど、梅雨が終わったとも聞いたけど、なんだかどこかに私を忘れてしまったような感じがしてる。

だから、こないだはきっと無理矢理にでも海へ行って良かったんだと思う。来週も試験が終わった翌日に海へ行こうと話してる。海ではしゃぐ周ちゃんの顔が忘れられない。あんな笑顔の周ちゃん、私は知らなかった。もっともっとバカになったらいいのにと思う。周ちゃんは真面目だから、そんなに簡単にはなれないのだろう。だから、私みたいなのがお手本になったらいい気もした。特別に欲しいものもないし、えらくなりたいなんて願望もない。バカになるのに私は適任だ。

西瓜

朝食 28.7,2023


ぐうの音もでないや。

「調子に乗ってんじゃないよ〜。」笑いながら姉が言った。その次の瞬間ふたりで大笑いした。私のちいさな書斎に姉と私の笑い声が鳴り響く。外は今日もひどい暑さだ。

L.Aは夜の21時過ぎ。マルコが今友達の家のプールで遊んでいるらしく、これから迎えに行くと言っていた。

「勉強を始めて、遊べないし、前みたいに稼げない、好きな服を買えない、友達に会えない。朝から晩まで勉強してて、とにかく時間がなくて。本当にこんな生活してていいのかな。」私が姉に愚痴ったこと。姉は「よっちゃんさ、なんで勉強してんの〜?」と言い「え、。したいから。」と私は直ぐに返した。

あ、。いつしか勉強出来ることが当たり前だと思ってた私って、本当に馬鹿。勉強が出来る環境があること、例えば、経済的に、環境的に、健康的にもそう。「まぁ、わからなくなっちゃうよね。何かに夢中になってると。わかるよ。けどさ、有り難いことなんだよ。」

幸せみたいなもの、夕陽が部屋に差し込む時間とか、少しづつ大きくなるサボテンも、大皿に盛った料理だってそう。ある日突然に全てが失くなることを私は知ってる。永遠に誓った筈の言葉も、簡単に消えてなくなる。

今があまりに今みたいな顔をするから、どうゆうわけか調子に乗ってしまう。ずっとこの幸せが続くような気になって、なぜかワガママ言いたくなってくる。

姉に電話して良かった。勉強、頑張ろう。

ピーナッツバター

朝食 10.7,2023


GWに行った千葉で買ってきた落花生。周ちゃんにピーナッツバターにしようか。と言ったら、週末にせっせと作ってくれた。私はといえば、ずっと勉強してる。

7月8日

朝食 08.7,2023


周ちゃんの妹のみつきさんが昨日から泊まってる。コロラドからトランジットでオアフを経由してきたらしく、「せっかくだから、少しだけ海に入ってきました。」と言っていた。丁度、うちの姉もバカンスしにオアフにいたみたいで、二人でLINEでやりとりをしていたのだそう。知らなかったけれど、姉はみつきさんと仲がいい。姉からみつきさんの話を聞き、みつきさんから姉の話を聞く。最近yogaを始めたのは、姉に自分のことを大切にしなさいと言われたからだとみつきさんに聞いて良かったと思った。私の姉と義理の妹。そういう仲があってもきっといい。なんだかとても素敵に見えた。

朝食はパンをきらしていたので昨晩のトウモロコシご飯と、春に作った麦味噌の味噌汁、残りもののおかず、納豆。それからメロンやグレープフルーツを切って並べた。日本らしい朝食が久しぶりだったからなのか、美味しい美味しいって嬉しそうに食べていた。

食後になんとなく他愛もない事を話し始めたはずが、二人して目を真っ赤にしていた。周ちゃんはさっきまでキッチンにいたのに、いつのまにか2階に上がったようだった。みつきさんに初めて出会ったのは昨年の6月。あの時も姉とみつきさんは泣いてた。みつきさんは私と同じような時期に離婚して、子供が3人いる。

「お姉さんは大学の勉強、カウンセラーになりたいんですか?」みつきさんの日本語は少し変だ。周ちゃんは気付く度にその間違いを指摘するけど、変な日本語には慣れてる。姉にしろ、ヘレナにしろ、ちょっと変な日本語は日常的だから。だけど、その独特な話し方は心地がいい。日本人同士でも相手が何を伝えてるのか本当に全てをわかっているとは思わないし、わかってるでしょ。わかってますよ。みたいな感じが、時々疲れる。だから、一層のこと半分くらいわかってるよ。それぐらいがいい。後は優しさみたいなものでカバーすれば、もっとコミュニケーションはスムーズになるんじゃないか。自分の心のことすらしっかりとわからないのだから、ことこまかな了解より、その色さえ感じられたら十分なはず。

みつきさんは今でもカウンセリングに通っていて、認知行動療法で治療を続けている。心の葛藤のことや、過去の事も。少しだけ話を聞かせてくれた。私はカウンセラーになりたいと思ってるわけじゃないこと、心理学が勉強したいから勉強していることを話した。

「どれくらい病院とか、どれくらいかかりましたか?」みつきさんが私に聞いた。みつきさんは数回、同じ質問をしてきたけどそれはきっと私の返事がよくわからなかったからだろう。私もわからなかった。途中までは覚えてる。だけど、その先の記憶がハサミでチョキンと切ったみたいに途切れてるみたいにわからなかった。

「なんか、酷いこととか、、忘れてるみたい。」「わかります。」同じじゃないけど、みつきさんの夫も心の病気だった。私達はきっと共に沢山話したい事があったと思う。だけど、うまく話せいまま時間だけが過ぎていく。本当はもっと助けになれるようなことを話したかった。だけど、なんでだろう。記憶が何も言ってくれなくて悔しかった。

昼過ぎに車で駅まで送り、別れ際にハグをした。これから秋田に向かうんだそう。小さくて華奢で、周ちゃんと同じ綺麗な目をしていた。

トマトトースト

朝食 01.7,2023


今日から7月。あっという間に今年も半分が終わった。今日は明日の試験のため、ずっと勉強してる。外は雨が降ったりやんだりして、夕方にはまた晴れた。周ちゃんは今週も家。明日は外出すると言ってた。それは、私が内省を大事にしたいと言ったからだそう。

先週にアメリカで開発されたギャラップ社のストレングス・ファインダーという適性検査を受けた。簡易バージョンのものだったけれど、思ったよりも面白かった。性格診断テストみたいなもので、最近、臨床心理の授業で心理検査を勉強し始めてからというもの心理検査という分野に少し興味を持ってる。面白そうだから周ちゃんもどう?と誘って一緒に受けてみたけど、周ちゃんは周ちゃんらしい回答で、私は確かにそうかも、。という診断だった。

私を代表する資質は、責任感、戦略性、内省。内省は哲学のように一人でじっくりと考えること、例えば日記を書いたり、ものを作ったり、部屋にこもって自分と向き合うことで活かされる素質を持つ人。作家、芸術家などにも多い素質らしく、それをすることで自分らしくいれる性格。

「内省の人がひとり部屋にこもっても、それは誰かが嫌だとか気分が悪いからじゃなくて、内省の人はひとりでいる時間が大切だからなんだって。だから、側にいる人はそうゆう時間なんだって理解してあげるといいみたい!」すごく気分が良かった。ずっとこの言葉を探していたんじゃないかって思うくらいに。周ちゃんの回答は「毎週末、どこかに泊まったりして家を空けた方がいいかな。」だった。

「違うよ、そういうことじゃなくて。」周ちゃんは白黒思考だ。それがいいなと思うこともあるけど、なんでも軽量スプーンを使って料理をしようとする姿に苛立ちを覚えるのと同じ、空気の中にあるニュアンスのようなものを読み取るのが下手くそだ。本に書いてあることは一字一句きれいに記憶したり理解できるのに。

私が伝えたかったのは、私にはひとりの時間がとにかく大切ってことだけ。けど、実際のところ週末の夜に部屋でひとりでいる私を想像してみると、正直心が躍った。最高じゃんって。



ポテサラオープンサンド

朝食 10.6,2023


今日は少しだけお休みすることにした。再来週の試験に、来月の試験。また祭りが始まりそうな予感と共に、試験前に周ちゃんの妹さんがアメリカから来るかもしれないとの知らせが入った。本当ならゆっくりと一緒に食事にでも行きたかったけれど、前回の試験前の過酷な日々を考えるとむりだ。

ああ、どうしてこうやってタイミングが合っちゃうんだろう。何泊か泊まるそうで、試験前の受験生のような生活の私が客人をもてなすことなんて出来るわけがないし、けど結局、色々とやることになるのもわかってる。睡眠不足と疲労でピリピリしてる中で、ひとり苦しむのが想像できる。まじで最悪だ。それなら、私が実家へでも帰ろうかとも一瞬考えたけど、そういうことをすると何がなんだかわからなくなるか止めよう。

せっかく日本へ来るのに申し訳ないなという気持ちと、どうして1年は365日もあるのに、そこ?という苛立ちと不安。この試験は前回の次に大事な試験で、この2年のなかでもトップクラスに入る重要度の高い試験。私っていうのは貧乏くじの達人か?と自分を責めたりして、けど、死ぬわけじゃない。いや、これくらい乗り越えなよ、と。ひとり葛藤する中、今できることをやろうと決めた。今から思いっきりに走ればいいよ。もうどうにでもなれ、コノヤロー。負けてたまるか。周ちゃんには本当に申し訳なかったけれど、史上最悪みたいな顔はした。だって、本当にそうなんだもの。

カナちゃんに送るクッキーを隣駅に買いに行き、そこから電車で池袋の中国スーパーのフードコートで昼食をとり、食材を買い、山手線で恵比寿まで向かい、写美で写真を見て帰宅した。久しぶりの写美。今井 智己さんの大判のプリントが良かった。私は3階の展示だけ見て、周ちゃんは2階と3階を回った。2階は興味ないからベンチで本を読んでると言うと、少し周ちゃんはむっとしてた。そういうの、めんどくさいから。と思ったけれど、面倒な女は私なのかもしれない。きっと普通の女は一緒に観に行くはずだ。とにかく今の私には時間がない。ベンチでの20分だって貴重だし、読みたい本も溜まってるし、日記だって時間を見つけて書いてるようなもので、とにかく時間がない。やりたいことが山のようにあって苦しいじゃなくて、たのしい。だから、面白くないことはできるだけ避けたい。なんてわがままなのだろうと思うけれど、本当にごめんねとしか言えない。

少し不機嫌そうな周ちゃんに聞いた。「展示どうだった?」周ちゃんの感想はさらっとしてた。大体いつもそう。周ちゃんは時々ロボットみたいになる。テキスト二行みたいな言葉が返ってきて終わる。「よしみは?」観たこと感じたこと、あの作家は、あの写真家は、作品のこと、細かく感想を伝えると嬉しそうにうんうんと聞いていた。学芸員魂なんだろうか。酷く関心していた。「すごいな。そんな風に感じるんだ。今井さん好きなんだね。中平さんもよかった?意外だったな。」「いや、あの人はすごい人だよ。あんな撮り方できないよ。フレーミングが中平さんなんだもの。」「記憶なくなってからが好き?」「うーんと。そもそも、私は作家や作品を掘らないから、記憶なくなってからしか知らない。」周ちゃんはそれからずっとご機嫌だった。たぶん、勝手な予想だけど、私と結婚して良かったって今日は思ったんじゃないか。いつもはきっと、ちょっと後悔してるかもしれないけれど。一応、私だって写真作家の端くれみたいなことをしていたのだもの、写真の一枚や二枚のことは語れるでしょって調子に乗って言おうかなと思ったけどやめた。周ちゃんの嬉しそうな顔を見て私まで嬉しくなった。写真やってて良かったな。

久しぶりに少しお休みをして気持ちがよかった。以前は今日みたいな時間が沢山あったのにと思うと、時間っていうのは不思議なものだなとも感じる。時間貯金できたらいのに。けど、そんなことしたら、多分飽き飽きするかもしれない。うまくいかないからきっと楽しい。明日からまた気合いをいれてこう。勉強も写真も映像のことも。淡々ともくもくとやる。

お茶漬け

和食, 朝食 15.4,2023


パリからの手紙。今日は淡いピンク色の封筒だった。そして、その中身も同じように淡くて温かくて、ああ、恋。そうだ、恋ってこうこう。からだが3cmくらい地面から浮いちゃう感じ。ふわふわして柔らかくて、まるでそうピンク色の毎日の連続だ。その子はもうすぐ結婚する。結婚までの時間をカウントダウンする中、ふたりだけのふたりの時間が紡がれていく日々のことが書かれていた。

最近は忙しすぎて心が何処かへ行ってしまってる。来月にレポートの提出が4つ。そもそも、レポートなんて大学で書いた覚えがない。だけど、自分で決めたことだから。勉強、仕事、勉強、作品を1日にぎゅっと詰め込み過ぎてる。家事は正直もっと周ちゃんにお願いしたいけど、苛々ばかりが募っていく一方でまだ言い出せない。

勉強を始めてからいい事も沢山ある。より一層に写真が鮮やかに見えるようになった。なんだか写真を始めた頃みたいに。ファインダーを覗くだけで世界が少し特別に見える。何かが起こるような何かを見つけられるような。それこそ恋みたいなものかもしれない。

長い事撮ってるんだから、もっと巧妙に考えながらやった方がいいとも思うのだけど、目の前にある光景に深く呼吸をして息を吐くように、スゥー。ハァー。って、最近は写真を撮ることが気持ちが良くて仕方がない。

ご飯と味噌汁

和食, 朝食 10.3,2023


13年前と同じだった。

師匠に会ったのは2009年の秋。大学生みたいに肩からトートバッグをかけて、何かが始まったばかりのような、これから始まるような初々しさ、いや春の新芽のような清々しさに近い。本当にこの人がフォトグラファー?少し拍子抜けした。

“アシスタントを募集していませんか?” コマフォトに載っていたメールアドレスにメッセージを送ると、”募集はしてないけどポートフォリオを見ることくらいなら。”と返信があった。それから3年間、写真を撮る師匠の横で、同じ目線で被写体をそして師匠を見続けた。

「お久しぶりです!」「あ〜お久しぶり〜。」
歳を重ねれば重ねるほどに思う。この人がいなかったら私は写真を生業になんて出来なかった。どこまでもとにかく真っ直ぐで、強がったりかっこつけたりしない、誰かのことを馬鹿にしたりなんかもしない。向き合うのはいつも自分だけ。弱い自分の事を弱いんだと言いながらも、カメラを構える姿に胸を強く打たれた。

今日会うのは3年ぶり。そしてあの日を境に元夫は家に帰らなくなった。

きっかけを作るのは時間の問題だったと思う。きっと大切な人のせいにしたかったのかもしれない。久しぶりに師匠から手伝ってくれない?とLINEが入った。アーティストの撮影でお台場で朝までの長丁場。それまで週6日で撮影をしていた日々はコロナの影響で仕事がパタパタとキャンセルになり暇を持て余していた。

帰宅したのは7時前くらい。玄関を開けると酒気の中でゆらゆらと溺れている夫がいた。病は年末あたりからじんわりと始まっていた。それは数年ごとにやってくる悪魔。やめたお酒を当たり前のように飲み、大声で発狂したり暴れたり。急に激しく喋りだしたかと思えば、死んだかのようにパタリと連絡が取れなくなったりもした。

元夫の奇行はアレみたいだ。マリオがスターを見つけると完全無敵になるやつ。だけど、あれはゲームの中の話。生身である人間の身体が同じことをしたら身体中が傷だらけになるだろう。よくわからないのだけど、元夫は全身のすべて、心も完全に麻痺してるみたいに見えた。痛みの全ては何処かに消えてしまったようで、アドレナリンに縫い付けられた身体がマリオみたいに爆走していた。

コロナが始まり私を恐怖のどん底に追いやったのは、コロナだけじゃない。元夫と一緒になってからというもの、私は変わった。誰かに「大丈夫?」と声をかけられても酔っ払い相手だし酔拳みたいな暴力だしさと笑い飛ばした。私はミュージュシャンの妻だ。こんな事で泣き言なんて言ってられない。頑なに私は宛もない誰かに牽制し続けた。これが愛なんだって。家族だから私が夫を助けなきゃいけない。だけど、もう我慢も限界で、久しぶりに師匠の顔を見ると直ぐにそれを認めた。

「また嘘ついたの?またお酒のんだの?お酒やめるって言ったじゃん。」夫を叩き起こし責め立てる私の声が部屋中に響き渡った。喉のあたりがジリジリと押し潰されるみたいに苦しくなって、目からは涙がどんどん溢れていく。そして、半年後に離婚した。

元夫はお酒が酷く入ると師匠の悪口を言った。「お前の師匠は中途半端に音楽やりやがって。」って。

悔しかったんだろう。仮にもメジャーデビューしたのに、フォトグラファーをやりながらもミュージシャンとして、今でもラジオや街で曲が流れているSpangle call Lilli line。それに比べ、自分の音楽はどんどん衰退していく。師匠が音楽をやっていたのも、元夫がミュージシャンだったのも、全てはたぶん偶然だけど、もしかしたら必然にしたのは私なのかもしれない。元夫は苦しかっただろう。私は写真も音楽も真っ直ぐにひたむきに頑張ってる師匠が大好きだった。

「よしみちゃんの料理写真は情念があるんだよ。それに、本当に情念の人なんだよ。昔は僕が師匠だったけれど、今は学ばせて貰ってる。」師匠は少し酔っ払っていたのかもしれないし、そうじゃないような気もした。ただ、久しぶりに会ったことを喜んでくれてるみたいだった。毎年送ってる年賀状も楽しみにしてると言ってくれた。今日はフォトグラファーの松村さんも一緒。3人で吉祥寺の暖簾がいい感じの店でビールを飲んだ。師匠は誰もが知ってるようなミュージュシャンのジャケットを撮っているし、松村さんはコウケンテツさんの料理や暮らしの手帖など憧れの雑誌で撮ってる。尊敬する二人のフォトグラファーの前で自分の写真が褒められるだなんて恥ずかしいやら嬉しいやら、何て言っていいのかわからなくて上手く返せなかった。

だけど、もし師匠の言うように私が情念というものを持っているのなら、それは間違いなく師匠から貰ったもの。「僕は本当に自分のことしか考えてないから。」と何度も言ってたけどそうじゃない。なんとなく応募した1wallで、するりと何度か審査を通ったくらいで、ギャラリーに所属したりもしたけど、結局のところ写真作家としてパッとしなかった。言い方は変かもしれないけど、酔っ払っては何台もカメラを壊していたような私を引き取ってくれたのは師匠だ。それまでの人生、世の中を斜めばかりをみていた私に真っ直ぐと前を向いて写真を撮ることを教えてくれた。

何も出来ない私に師匠が怒ったことは一度だってない、嫌に思ったこともない。師匠の車で流れる音楽が好きで、夕陽だとか光が綺麗な時間に「綺麗だね。」って短い言葉だけを交わす時間も好きだった。多分、もしかしたら遠いい過去に同じような場所で生きていたんじゃないか。例えば互いに海の生物だったとか。水の奥底でしか見えない景色を知ってる。そんな感じだった。だけど、私はあんなに立派じゃない。だからこそきっと憧れた。

私が失ったものは沢山あったけど、今日もこうして写真を撮っていられるのは師匠のお陰だ。師匠の強さは私の人生を変えてくれた。

パンケーキ

朝食 08.3,2023


私が焼くパンケーキはぺっちゃんこだ。そして、試験の結果も惨敗だった。

勉強が楽しいっていうのと、大学で勉強をするっていうのは近そうで遠いいい場所にあるんだと知った。判定はD。あんなに勉強したのに。だけど、試験での手応えは全く無かった。ちんぷんかんで苛立ちさえ覚えたくらいに。

中学2年で勉強を止めてしまった私のIQ。エスカレーター式というモラトリアムを推進するようなシステムのお陰で全く勉強をしないで自分のことだけを考えて大人になれた。四国が何処にあるのか知ったのは5年前くらいで、ジャニーズの嵐が誰なのかを知ったのも同じ頃。社会の事も政治の事も歴史の事も全然知らなかった。同じくして子供の頃から芸能活動や音楽に勤しんでいた姉に限っては、結局20代でアメリカへ行ってしまったので四国どころか生まれ育った関東、そして北海道と沖縄以外は知らない。

勉強よりも大切なことがある。確かに親の言う事は間違ってはいなかった。姉は昨年ミュージックカンパニーを立ち上げ、私もフリーランスのフォトグラファーとして食べてる。確かに勉強なんてしなくても生きていけた。だけど、大人になってわかった。強いては、大学での勉強を初めて気づいた。私ってIQがものすごく低いっぽい。教科書が読めない。どうやって勉強していいのか分からない。

ここ数年はリリさんのお陰で本を少しずつ読めるようになったけれど、教科書の独特な文章が理解できなくて、沢山の参考書やyoutubeで知識を深めている。そしてこれはこれで楽しい。だけど、判定Dというのは落第だ。なんとも言えない気持ち。私、大学で本当に勉強を続けられるんだろうか。今日は数学の本を買ったけど未だ開いてない。不安ばかりが募っていく。

夕方に美容院へ行き、そのままサウナへ行った。

パンケーキ

朝食 26.1,2023


男の人は褒めるとずっと同じことを繰り返す生き物だと思う。周ちゃんが作るパンケーキはいつしか朝食のスタメンになった。とても有難い話だけど、気分屋の私にとってルーティンほど怖いものはない。こんなにパンケーキミックスを買ったのは人生で初めてだと思う。これから味でも色でもなんでもいいから変化してくれることを願うしかない。とりあえず今日も焼き加減は最高だった。ふたりで暮らすのは楽しい事も沢山あるけど、自由がきかないことも増えていく。出来るだけ互いが互いに編み込まれてしまわないようにしたいのだけど、日々の暮らしは思ってる以上にスムーズに浸透していく。結婚当初から口を酸っぱくして言っていた結婚のルール。今じゃ殆どが何処かへ行ってしまった。

ここ数日、料理家の角田さんとメールでやりとりしてる。前にゲイの友人と文通のようなメールをしていた事を思い出した。言葉だけど言葉じゃないような感じのやりとり。角田さんは、とても忙しい方だと思うし、遊び半分のような事は言ってはいけないと丁寧によく考えながらメールを返答してる。数日前のこと、私が前に撮った映像をどうやら気に入ってくれたらしく、角田さんの心を強く動かしたみたいなことが書いてあった。本当は飛び上がってしまうくらいに嬉しかったけど、あまり調子に乗らないようにと言い聞かせた。けど、やっぱり嬉しい。

角田さんは料理家だけど、アーティストみたいな感じだったり、経営者のようだったり、とても不思議な方だ。周ちゃんはうちの姉に似てると言ってた。「どこが?全然似てないよ。」「懐が深い所。」姉はとんでもない性格だ。だから、アメリカに行っちゃったし、ギリシャ人と結婚したし、未亡人になり裁判3つやっつけて、今では自分の音楽の会社を作り女でひとり子供達を育ててる。私とは真逆だ。あの強さは一体何なんだろうかと思う。だけど、強く生きているのと同じくらいに、辛い事もしっかりと受けとめてきてる。口先だけの優しい人は沢山いるけど、それが悪い人だとも思わないけど、姉は心底優しい。私を助けると言ったら、世界中の全てを敵に回したとしても絶対に助けにきてくれる。周ちゃんの言ってる事が少しわかる気がした。角田さんが作る料理をまた撮りたい。

朝食

朝食 03.12,2022


昼に新宿ヨドバシに行って、そのまま紀伊國屋、伊勢丹とおつかいを済ませてから幡ヶ谷のサプライへ。いまむちゃんとゆうちゃんと15時に待ち合わせ。いまむちゃんは最近パスタにハマってるし、ゆうちゃんはワインが好き。私は二人を紹介したい。という事でサプライを1週間前に予約した。

2ヶ月ぶりのゆうちゃん。今日の髪はミルクティー色だった。ゆうちゃんに初めて会った時は、なんて素敵な黒髪だろうと思った。昔の蒼井優みたいな黒のロングヘアー。いつからかゆうちゃんは金髪だったり、ショート、刈り上げと、色々な髪型に挑戦するようになったけど、それはそれでゆうちゃんらしかった。対象的にいまむちゃんはいつもの通り全身真っ黒で登場。勿論髪も真っ黒。昨日自転車にひかれたんだと、左腕の湿布を何度もさすってた。

何を話すわけでもなく、とにかく飲んで食べて、お喋りした。「東京が恋しくなった?」二人が下北の話で盛り上がってると、いまむちゃんが私に聞いた。恋しいも何も、東京は大好きだけど、今の生活も大好きだから、正しく答えるならば、「今も恋してる。」。だから、こうして東京にいる友人達とワインを傾ける夜が私の最高の今だ。引っ越した当初は寂しく思う事もあったけれど、今は大分見え方が変わってきた。東京の良さも知ってる。だけど、世界はそれ以上に広かった。田舎暮らしで知ったことは、地方や海外には東京には無いものがある。何十年と住んだ東京よりも、とても魅力的に見えた。

それに好きだった東京の夜も、もういいかなと思うようになった。曖昧にぼんやりとした夜の中を気持ちよく流れるままに身を預ける。明日になったら忘れてしまうような誰かとの形にならないような話や、ヘッドホンから聞こえてくるダウナーな音楽、昔の好きだった男の淡い記憶とか。そんな夜が好きだった。終電を逃したらタクシーに乗ればいいし、気持ちが良ければ歩いて帰ればいい。夜は朝が来るのを忘れたみたいに時間は止まり、自由で、無敵な感じがした。だからって、子供とクリスマスツリーを作る夜に憧れてるわけでもない。それはそれで素敵だろうけれど、周ちゃんが帰ってくるのを待ちながら、静かな夜を冷えた缶ビールを飲みながら夕飯を作るような今で十分だ。

いまむちゃんが眠い眠いってうるさいから今日は早めに帰ることにした。もう少し飲みたかったけれど、「またね。」と言ってバイバイした。朝食はスクランブルエッグと駅前で買ったパンと果物。それから、いつものバナナジュース。

林檎トースト

朝食 23.11,2022

生理2日目。とにかく気持ちがいい。出血はいつもの生理よりも多いけれど、今までの全ての不安が流れでていくみたいで清々しい。午前は明日の梃子の手術に備えてお尻の毛をカットしたり、駅前に食材の買い出しと、大学の履修科目生の授業料を払いに銀行へ行った。明日の手術の事を考えると気持ちは落ち着かないけれど、なるべく普段の通りに過ごすようにした。午後は少しだけ仕事の事をして、夕飯のカレーを作った。今日はチキンカレー。そして今日はいい夫婦の日だ。昔、この日に結婚した友達がいたけど、彼女は今でも幸せにやってるんだろうか。結婚式にセックスフレンドが7人来ていたと後に聞いたけど、その中のひとりは友人のカメラマンだ。もうひとりは友達の旦那さんの同僚。何度かその奥さんとお仕事をした事もあった。何とも複雑な想いの結婚式で、その後、その子とは何となく近所に住んではいたけど疎遠になった。数年前に2駅先に新居を建てたと聞いたけど、やっぱり遊びに行く気にはなれなかった。

周ちゃんは夜に撮影の立ち合いがあるか何かで帰宅が遅い。ひとりで早い夕方にチキンカレーを作って食べた。勿論、お代わりだってした。ダメだってわかってるのに、カレーと炊き立てのご飯。相性が良すぎる。スパイスはこないだハラールフードで買ったパキスタンのマサラ。思っていたよりもずっと美味しく出来た。そのまま夜はデスクワーク。梃子がずっと今日は離れない。膝の上でいびきをかいて寝てる。いつもならこの時間はベッドなのに、何かをわかってるんだろうか。今日は一日私から離れない。19時を過ぎた頃、リリさんからのLINE。驚いて直ぐに電話をかけるといつも通りの元気そうな声。今日の昼にリリさんの事を思い出した所だった。もしかして結婚破棄になったんじゃないか。ちょっとドキドキしていたけど、すごく嬉しい。聞きたいことも話したいことも沢山あったけど、明日が新居への引っ越しだというので20分くらい手短に話をして電話を切った。自分が思っている以上に私の色々が嬉しかったんだろう。珍しくお風呂で鼻歌なんて歌ってた。そして湯船に浸かりながら少し泣きそうになった。

昨晩の周ちゃんの日記。最高だったな。私の日記を読んだ後に書いたようで、私の心が読めなくてこわい〜って小学生がお化けを怖がるみたいな字で書いてあった。周ちゃんは背筋がピンとしていて、それなりにマッチョで、学芸員で、黒縁メガネのイケメンだ。背は176cm。絵に描いたような男だと思う。頭もいいし、ハキハキ喋るし、下手に今っぽい感じの服を着ないのでそこがまた好感ポイント。そして紳士で、しっかりもしてる。勿論、実際には色々とあるけれど、一見、非の打ちどころが無さそうな周ちゃんが、”こわい〜。”なんてミミズみたいな字を書くなんて誰が想像するだろう。可笑しくて堪らない。

鮭茶漬

朝食 12.11,2022

昨晩はそんなに呑んでないのに、なんだか少し二日酔い。カメラマンの松村さんと、料理家の角田さん、編集の野村さんと一緒だった。一軒目で角田さんが帰宅して、二軒目では一杯だけ。野村さんは飲み過ぎたようで最後は少し辛そうだった。ちゃんと帰れたんだろうか。

二日酔いの日はやっぱり汁物だとか、しょっぱいものが欲しい。朝食は、鮭を焼いて、冷やご飯の上にのせて、玄米茶をかけてお茶漬けにした。昨晩に野村さんが話していた事と、こないだふみえさんが話していたことがリンクしてる。それが小さな小骨みたいに喉に軽く引っかかってる。私とは関係のない話だと話半分でしか聞いていなかったけれど、気になるからそこにいるのだろう。売れるって、そんなに大事なことなんだろうか。売れるものを作り、誰かの為になることはいいことだけど、誰かの事ばかり考えていたら自分は蔑ろにならないのだろうか。頑張った代わりに、地位や名誉やお金を貰えたとしても、放っておかれた自分は寂しくならないのだろうか。私は強くもないし、上手く出来ない性格だから、きっと孤独になってしまうと思う。頑張れば頑張るほどに独りになる。褒められても嬉しいのは束の間で、また寂しさを癒すためにがむしゃらに走って欲しがってしまう。

それに反してとゆうか、あっけらかんと話す角田さんのお喋りがとても面白かった。「売れるってさ、特別なことをするんじゃなくて、日々の積み重ねというか、小さな事だったりするんだよね。」誰もが知っているような企業で売れるという仕組みを仕掛けた事のある角田さん。その時の話をしていた。アーティストの坂口恭平さんの本にあった、売れるっていうのはスムーズなこと。水の流れのように広まっていくこと。っていう文章を思い出した。がむしゃらに何かを、欲望の飢えを潤すように何かを得ることではなくて、必然的にそうなっていくのだとか。角田さんは料理家だけど、とても不思議な魅力の人だなと思った。話を聞いていてなんだかすごくわくわくした。

昼前から周ちゃんと梃子とドライブした。北欧ビンテージの家具を見に行って、メッツァビレッジに寄って、帰りに回転寿司を食べた。とにかく車で走った1日だった。少しずつ少しずつ運転も慣れてきた。遠くへ行ける車は楽しい。