実習が今日でようやく終わった。長かった2ヶ月間。今朝ずっと電車の中で考えてたけど、結局答えはでなかった。先生が「時間になったら帰っていいよ」って言ってくれたけど、帰らずに最後のカウンセリングが終わるのを待って先生と話すことにした。
私が嬉しかったのは多分、自分が必要とされたことかもしれない。少しでもどこかで自分が誰かの役に立てるんじゃないかって感じたことが素直に嬉しかった。だけど、多分、それは私の答えにはならない。だから、ここで働くのはやめた。ずっとずっと悩んでいたけど、そう決めた。先のことを考えたら、ここで働くことはメリットがあると思う。先生もそう言ってた。
だけど、別に未来のメリットのために生きてるわけじゃない。いい大学を選んどけとか、いい就職先を選んどけとか、今までだって、全部を無視してきたのは、自分じゃない誰かが言ってることが正しいかどうかよりも、どうしたって、私自身がそうしたいと思えないことをやるのは、なんだか辛かった。そういうのはどういうわけかしたくない。自分に嘘をついているみたいで嫌だ。
帰りにミオちゃんと下北の茄子おやじでカレーを食べた。それから猿田彦へ行って、コーヒーマティーニを飲んだ。ミオちゃんはノンアルのコーヒーカクテルだった。金曜日の夜にいつもの友人と街で過ごすのはいつぶりだろう。ミオちゃんは、浦島太郎な私に会うのは1年半ぶりだと言ってたけど、麻布でタコスを食べたのは、つい数ヶ月前のことのような気もした。大学に入ってからの日々の記憶がほとんどない。
最近流行ってるプリクラがあるんだと教えてくれて、途中でプリクラを撮った。どうでもいいことで過呼吸になるぐらいに笑うのは最高だった。それに、私の近況について「死にそうだ」と伝えたら、私らしいというか、どうしていつもよしみちゃんは苦しい方ばっかりを選ぶんだって笑ってた。ミオちゃんはずっと推しの話をしてた。明日は推しの祭典らしく、着ていく服がないんだそうだ。
なんだろう。あっという間に時間は過ぎて、今日は殆ど勉強も仕事もしてないんだけど、なんだろう。何もしてない、朝からクリニックで実習しかしてないんだけど、夜に友達と昔のいつもみたいな夜を過ごしただけなんだけど、なんだろう。ずっと、ここしばらくの間、失いかけてた、いや忘れかけてた自分に会えたような気がした。
多分、もう私はぐちゃぐちゃじゃない。病院では働かないと決めた。心理学はもっと勉強したいことがあるからやめないし、院試も挑戦する。それから、もう、違うと思う写真はやらなくていいし、そうだと思う写真をやろう。