2月28日

Journal 28.2,2025


田村さんと、ゆかちゃんの展示を見に東銀座へ行った。マガハのすぐ裏にあるビルの一角にある小さなギャラリー。光が一切入らない部屋は、なんだかちょっと息苦しく感じた。

「理作さん、よしみちゃんのこと気に入ってたよね。」ゆかちゃんのそれは、今の私にとってパワーワードすぎた。なんだか、あれから、激動みたいだねと、私の人生について付け加えられた言葉は、さらに私を息苦しくした。ゆかちゃんは天真爛漫でなにも悪気もないし、いつものように明るくて可愛い。だけど、一人勝手に喉を詰まらせてる私は、「名前が何度か変わったんだよ。」と、よくわからない返答をした。あと、今は作品は撮ってなくて、、仕事で料理を撮ってるって。

記憶に大事に残していることがある。写真家の鷹野隆大さんが授業を見に来てくれた時に、「この子、写真うまいんだよ」と言ってくれた理作さんを覚えてる。鷹野さんは渋い顔をしてハッセルで撮ったモノクロのプリントを覗き込んでたけど、なによりも理作さんが私を説明する言葉があまりにシンプルで嬉しかった。誰もがもう忘れてるあの日のこと。

あの時も写真で迷ってた。もうやめようかなと思ってたと思う。だけど、やめなかった。やめない代わりに理作さんに写真を見てもらおうと思った。

帰りの電車で、田村さんと写真とか心理学の話を少しだけした。もっと話をしたかったけど、私は霞ヶ関で降りて、田村さんはきっと恵比寿に戻ったんだろう。桜が咲いたら代々木公園で話そうって約束をした。そういえば、こないだベンちゃんとも桜が咲いたら代々木公園で会おうねって約束をした。

イギリス人のベンちゃん。NIKEの撮影で、マシューに呼ばれてアシスタントしに行った時に、池尻大橋のロケバスの中で仲良くなった。よく一緒に写真を撮って遊んだ。誰かと写真を撮りにいくことなんて、たぶん、ベンちゃんとしかしたことがないと思う。私もだけど、ベンちゃんもいつも自由気ままで、いきなり帰ったり、いきなり会ったりして、結構仲良しだったと思う。マシューとはどこで仲良くなったのか覚えてない。だけど、よく富ヶ谷あたりで夜中に遊んだりしてた。そう言えば、数年前に、どこかですれ違った気がする。いつだろう。忘れた。