カテゴリー: 和食

糠床

Journal, 和食 25.11,2025

今週はひどい。とにかく、だらだらと過ごしてる。

忙殺されていた夏は、私の身や心だけでなくって糠床もしっかりと駄目にした。急に受験が終わり、手持ち無沙汰になったのか、毎日せっせと手にかけ育ててきた糠床(とにかく色々と試した)は、愛情たっぷり?みるみると元気になり、ついにいい感じの酸っぱさと、どういう訳かフルーティーな香りのする糠床へと変身した。

さらには、一昨日にかぶと一緒に柚子の皮を入れてみると、冬の香りがふわっと優しく残る逸品に。まったく信じられない。だって夏はセメントそのものだったのにな。

はっきり言って、人生最高の糠床かもしれない。


糠を復活させるのに入れたものたち
干し椎茸
昆布
山椒の実
赤唐辛子
長らく味噌のしきりにしていた昆布
とにかく捨て野菜
ゆずの皮

おでんカレー

和食 12.2,2025


久しぶりにおでんカレーを作った。結婚してからは、おでんを作っても周ちゃんとふたりでぺろっと平らげることが多かったけれど、珍しく残った。じゃあ、と、昼食におでんカレーを作った。

ふとナナコにLINEした。”なんかあった?” と返信。私がLINEすると、ナナコはいつも、お父さんみたいになる。けど、ナナコは以前のように、もう強くてどっしりとして、なんでも包んでくれるようなお父さんじゃない。結婚してからは、すっかり女の子になった。いや、きっと元々がこっちだったのかもしれない。私と同じだったと思う。相手を庇うために、自分を変えてでも強く生きなきゃいけなかった。

何ってわけじゃないけど、今、ギブスしてるって伝えると、”やっぱり。”とのことだった。けど、リビングで滑って転んだことを説明すると、”おっちょこちょいだ。” って。懐かしい、この感じ。やりとりのテンポや温度感だとか、やっぱりナナコはナナコだった。

ナナコ、髪は伸びただろうか。結婚はうまくいってるんだろうか。パートナーの病気はどうなんだろう。それに、今は何を考え、何を撮っているのだろう。新しい作品は。色々が頭の中を駆け巡る。ナナコは映画監督をしてる。出会った時はアシスタントだったけれど、今はもう独立したと聞いてる。

久しぶりに誰かと長いことLINEをした。ナナコは、たぶん、特別な人だから。それは映画を撮ってるからじゃなくて、なんだかずっとそうだった。私のギブスがとれたら会おうと約束した。「パートナーにも会いたい。」と何度か書いては消したLINEは結局送らなかった。今はナナコと会おう。

どうして大学院へ行きたいんだっけ、とか。どうして写真を撮りたいんだっけ、とか。写真を撮る仕事がお金だけの為とは言い切れないとか。自分の中で色々が少しずつ整理できてきている気がする。

やっぱり、出来ないことを無理にやろうとしなくてもいいし、だからって諦めなくてもいい気がしてきてる。まだ上手くは整理できないけど、曖昧なままじゃなくて、ちゃんと片付けていこう。

おでんカレーを作ったのが先なのか、ゆうちゃんとメールしたのが先なのか、来週、みっちゃんとうちで久しぶりにご飯を食べることになった。二人とも、歩いて10分のところに住んでたのに、今はみんなバラバラだ。おでんカレーはゆうちゃんが昔、三茶の三角地帯にあるONSENっていうバーで働いてた時に作ったレシピ。あの頃の私たちは若かった。朝まで飲むのは日常茶飯事だったし、毎晩遊んでたし、夜の街を沢山撮った。

ゆうちゃんがinstaか何かに、年老いた自分が嫌だったけれど、そうでもなくなった気がしたって書いてあって、女優でもそういうことを思うんだって、なんだかすごく、ぐっときた。

白子鍋

和食 08.2,2025

慌ただしい週末だった。残りのクッキー全部を独り占めしようとキッチンに戻ったのが悪かった。クッキーを握りしめて2階へ走ったその時に事故は起きた。

古い一軒家の床は、どうしてこんなにもよく滑るのだろうか。床に落ちる時に硬くて脆い音がしっかりと聞こえて、あ、これはやばい、。と思った次の瞬間に頭部が打ちつけられた。ゴトンって。

軽い脳震盪のせいか、しばらく吐き気がでて悪寒が続いた。転んで全治1ヶ月みたいな事故は何度かやったことがある。何とか立ち上がって、強打した左肘アイスノンで冷やし、力が全く入らない左手をだらりとしながら、右手を使って、キッチンクロスで思い切りに圧迫した。ギンギンに冷やして感覚を麻痺させて痛みを和らげさせては、少し休んでを繰り返してるうちに2時間が経ち、周ちゃんが帰宅。

“すっ転んで骨を折ったかも!” 帰宅前にメールした時は、LINEを右手で打ちながら、ひとり笑った。おいおい、ギャグかドラマみたいじゃんって。帰宅した周ちゃんの顔は心配って文字で溢れてる。「緊急病院に行く?」「明日で大丈夫。骨か打撲だと思うし。」破れたキッチンクロスで首から吊るされた私の腕は可哀想というよりも、滑稽そのものだ。

土曜日の午前。駅前の病院でレントゲンをとった。レントゲン室が暗室のような懐かしい薬剤の匂いがした。かれこれ勤続年数30年みたいな看護師さんに「もしかして、、。フィルムですか?」と聞くと、「そう。」とのこと。「写真撮ってもいいですか?」と再び聞くと、「記念に好きなだけどうぞって。」

先生に肘を強打した経緯を話した。「お家で走ったの?」「はい。」「お家では走らないでね。これ、ヒビがね、いってるのわかる?まさか、、とは思ったけど、相当痛かったでしょ。」って。

それから、看護師さんを呼んでギブスをつけてくれた。看護婦さんはまた直ぐにどこかへ行ってしまい、脱いだパーカーが上手く着ることができない私をみかねて、一緒に着せてくれた。ギブスを支えるサポーターをして欲しいと頼むと、しばらく奥でごそごそとやってから、昭和の香りがするパッケージの台湾製のサポーターを「これこれ」という感じで開封し、つけてくれた。何度も、「うーん。わからないな。」と言ってた。

このお爺ちゃん先生は、周ちゃんが出張中に負傷して、中国の病院でMRIだとか散々精密検査してもわからなかったアキレス腱断裂を、周ちゃんの話とそっと触れただけで診断し、その直後に「今から紹介状書くから、この足で直ぐに行って。」と、漫画に出てきそうな名医の如く周ちゃんを救ってくれた先生だ。手術した先生曰く、あとちょっと遅かったらまずかったとのことだった。

周ちゃんからはいい先生だと聞いてたけど、待合室で楽しそうに話す老人だとか、診察室から中々出てこない年配の患者さんたちを見ても思った。googleのコメントで病院選ぶのはもうやめよう。

病院は、勿論病気を治すところだけど、私の骨が繋がるのは3週間後だけど、心身ともに痛かったのは最初の2時間だけで、特に私のドジっぷりを悔やみもしていないし、最悪だなんていう風にも思ってない。結局、ロキソニンも家に沢山あるから要らないと断ったから、先生と話して、レントゲン写真を撮って、ギブスして貰っただけだ。ほんの数時間前と、そんなに変わってない。

なのに、すっかりと元気になっていた。毎日はこういう続きできっといんだ。

ここ数日梃子の下痢が続いて、朝に血便をだした。周ちゃんは先週ノロだった。そして私の骨のヒビ。周ちゃんは不穏だと怖がってたけれど、私はなんだかすごくスッキリしてる。リビングですっ転んでヒビ。笑っちゃうよね。可笑しいよ。

いい先生に出会ったな。たぶん、写真やってるのと、心理学勉強してる共通点もここなんだろうとも思った。臨床は個人に対するアプローチだけど、写真も同じで、一つの被写体に向かう。

先生は私がクッキーを独り占めしたから走ったことを知らない。最後に「急がないでいいんだよ。」って、言われて、ちょっと後ろめたさもあったけれど、嬉しかった。人生は楽しい方がいい。急いで一生懸命になることもいいけど、楽しくなかったら意味が無い。きっと私はそっちタイプだ。

大学に入ってからは、卒業しなきゃ!と急いでばかりいたけれど、もう急ぐのはやめだ。

和食 04.2,2025


周ちゃんが牡蠣にあたった。くたっと生気が失ったように寝込んだのが一昨日の夜。それから一気に熱が上がり、昨日は朝一番で病院へ連れて行った。周ちゃんは1.5日ぶりの食事。昨晩は辛そうだったけど、峠を超えたんだろう。起きてきて、げっそりとした青白い顔で「お腹が空いてきた。」と言った。

お粥を作って、甘めの厚焼き卵を焼いて、あとは母が送ってくれた赤蕪の酢漬けと、梅干し、大根おろしのゆずぽんがけを用意して、お茶は周ちゃんのお母さんが作ってる健康茶。

健康が一番だよなと思う。平凡すぎる今日はいい日だったよ。

水菜鍋

和食 14.1,2025


午前は、てこの術後の経過を見に荻窪の動物病院へ。少しずつ、都内の運転も慣れてきた。けど、東京はきっと電車とかチャリの方がずっと楽だなとも思う。パーキングは高いし少ないし、狭いしね。

豚汁

和食 12.12,2024


バタバタと毎日が過ぎていく。ご飯、ちゃんと作ってない。慌ただしく日々を追いかけるように何かをとりあえず口にしている気がする。そういえば、料理家の清水さんからバスソルトをいただいた。今年の御礼にって。明日レモンのケーキでも買いにいこうと思う。

なんかよくわからないけど、気分がいい。むちゃくちゃ忙しいし、背中はバキバキだけど、勉強がぎゅうぎゅうでヤバいけど、写真が楽しくなってきた。今さらじゃなくて、きっと、今だから楽しいんだと思う。小難しい英語だとか心理学の色々ばっかりやってる中で、写真に触れる度に目が喜んでるのがわかる。辛いけど、全然きっと来年も遊べないけど、もうちょっと頑張ってみよう。それから、もうこれ以上、写真の時間は削りたくない。

すきやき

和食 14.7,2024


力のつくものでも食べようととなり、牛肉を買ってきて夕飯はすき焼きにした。引越しまで二週間。週末に家に周ちゃんがいるのは今日で最後。来週はまた出張だ。体調は全快してない、けど、明日から色々が立て込んでる。とにかく、全部しっかりとやりきらなきゃだ。

ふーちゃんぷる

和食 14.5,2024


なんだか良い気分なんだか悪い気分なんだか全くさっぱりわからない。これは平和ボケみたいなものなんだろうか。それとも、ホルモンのバランスみたいなもので、いわゆる調子の悪いやつなんだろうか。いや、相変わらず飄々とはしてる気もする。

けど、やっぱり誰だって私だって、適度になんだか悩みのような、面倒なことは抱えてる。どんなに順風満帆な人だって、、。

実習先、結局、放置して数日。昨日はワークショップだったし、なんだかもう、心身共にいっぱいいっぱいだった。試験が終わって開放感!とは言えないくらいに色々が詰まりに詰まってる。帰りに1時間だけ、買い物をして帰った。私なんてものに財布を持たせたらいいことない。ものの数分で買い物袋いくつ抱えられるかゲームをしたら、圧勝できる自身がある。欲しいものがありすぎる。ダメだと思いつつ、やったれと思いつつ、2枚だけ服を買ってさっさと帰宅した。

あーあ。家も決まらないし、実習先も決まらない。単調に平和な毎日だけが過ぎていく。ただ、一つ。こういう時はぐっと写真が楽しくなる。隣の隣のおじちゃんに「今年はゴーヤやらないの?」って聞かれて「もう、いっぱい出てきちゃって大変なんですよ。」って玄関先に昨年落ちたゴーヤの種から勝手に芽がでた沢山のゴーヤの苗を見せると「うちは今年は3つ植えたよ。」って。この街には友達はいない。だけど、顔見知りのおじちゃんは数人いる。隣のおじちゃんと、その隣のおじちゃんと、野菜作ってるおじちゃんと無人販売のおじちゃんと、トイプーつれてるおじいちゃん。ちょっと寂しくなった。

私はきっとそのうち出ていくよ。

あさりご飯と高橋くんに貰った山椒塩

和食 10.5,2024


昨晩はすごく楽しかった。やっぱり東京で友達と過ごす時間は、私にとってすごく大事。ぐっとチャージされたように思う。周ちゃんが3日前に高橋くんに会った時に、山椒塩をもらった。じゃあと思って、あさりご飯にした。もし、高橋くんが近所に住んでるなら、食べにおいでって言えるのにな。

おでん

和食 13.3,2024


料理家の角田さんの塩おでん。このレシピは本当にすごい。調味は塩と酒だけ。

豚汁

和食, 夕飯 05.3,2024

生姜の豚汁が美味しかった。冷戦が続いてる。たまにはいいかもしれない。それに、ひとりの時間が増えると仕事とか勉強に集中できていい。

寄せ鍋

和食 04.1,2024


年末年始と日本にいなかったからか、余計に日本が恋しくなった数日、ようやく我が家に帰ってきた。アメリカが悪いって意味じゃない。食事ひとつにしたって、日本は繊細で楽しいし、それでいて身体にいいだなんて、最高な国だって思っただけだ。LAは土地柄、メキシコの風土が色濃くある。美味しいメキシカンはそこらじゅうに溢れているし、どんと盛られたタコスに何度心が躍ったことか。けど、大味とはまさにこのこと。アメリカにある景色も人も味もすべてが大味。

リトル東京で伸びたラーメンをすすりながら、泡のないアサヒビールを飲みながら、もう完全に自分の構成要素は日本で出来上がってるんだと感じた。アメリカに住んでみたい。何度も考えてみたけど、アメリカの家族から呼ばれる度に本気で考えてみたりも したけど、それは永遠に叶わない夢。

私はここが好き。鍋がじんわりと全身を温めていく。「最高だね。」周ちゃんと何度も言い合った。そして、帰国早々でまゆみちゃんと火鍋にいく約束はキャンセルとなった。どうやら体調を壊したらしく会えないとのことだった。日本へ帰ってきた私とPARISへ帰るまゆみちゃん。入れ違いになる私たちだけど、別にこれが最後ってわけじゃない。今年のいつかに会えたらいい。

帰ってきて地震のことや、飛行機の事故、秋葉原の殺傷事件。SNSではお悔やみ申し上げますが飛び交っていた。胸が痛い。時差ボケの身体がより一層に重くなるように感じる。けれど、誰よりも今、押し潰されてしまいそうなのは、当事者たちだ。ぬくぬくと温かい部屋から、かける言葉は見つからなかった。石油ストーブの前でニュースをずっとみていた。

せり鍋

和食 16.11,2023


取材が終わってから、新しいライスプレスの事務所に椅子を取りに行き、編集の成田さんとランチしてコーヒーを飲んだ。久しぶりにゆっくりと話した気がする。昔の恋の話なんかをして楽しかった。

夜はせり鍋。

塩麹鍋

和食, 夕飯 10.11,2023


今日は周ちゃんがリモートだった。家事を手伝ってくれるし、テコもずっと周ちゃんの部屋にいてくれるからありがたい。今週提出予定のレポートがなんとか2本終えた。ステレオタイプと記憶のメカニズムについて。今月、来月、どうなっちゃうんだろうか。ここ数ヶ月のツケなのはわかってる。けど、体調もよくなってきたし、睡眠を削っちゃだめだと病院の先生に言われたけど、どうしたって睡眠時間を削るしかない。

久しぶりにスタイリストの雅さんからメールがあった。キリンの仕事を終えてからずっと会ってない。この1年、何回も「会おう」とメールしてる。春も夏もそんな約束をしていたのに、結局時間がなくて秋だ。最後に友達と気兼ねなく飲んだのはいつだろう。7月の試験後にあった後藤さんとミオちゃんかもしれない。

大学なんて入ったからこんな事になってるのだけど、仕事だってしなきゃいけない。身体のことも考えなきゃいけない。恵比寿で一瞬だけ会った田村さんが秋に大学を卒業したからと、今は開放感で一杯だと嬉しそうに話すのを見て、やっぱり頑張らなきゃ!と思った。それに、私の周りの仕事仲間を見ても思う。好きなことの為に頑張ってる姿は応援したくなるし、元気がでる。

来週かどこかで、夏に買った椅子をライスプレスに取りにいく。編集の成田さんも会うと、元気になるひとり。取りに行ったついでにお茶でもしましょうと先日に連絡をいれた。彼を見てると、人っていいなと純粋に思う。それに、私もいい人でありたいなって。心を勉強してからより一層、人に対してフラットになれるようになった一方で、人が出来ることの多さやその凄さみたいなものや、言葉だけでは語ることが難しいようなニュアンスみたいなものも、理解していくことが増えた。先日、角田さんの映像を一旦撮り終えたけれど、角田さんからは心の多くを学んだように思う。なんとも、その心の鮮やかさが素敵な方だった。

月末に石塚さんにワークショップのことで会うことになってる。お父さんを亡くされて大変だった筈だ。だけど、しっかりと歩いてる。久しぶりの石塚さん。優しい笑顔がみたい。なんだかんだとターニングポイントで会っている気がする。独立する時、離婚した時。そして今。doの仕事で撮影させていただいた以来だから1年ぶり。ライターの瞳ちゃんと石塚さんと3人でお茶をしながらケアの話を永遠にしたい。そんな日は、きっと、大学を最短で卒業したって再来年までやってこない。とりあえず、今日も今日のことをやろう。先をみたって不安になるだけだし、とにかく時間はポッケにいれて叩いても増えないから、どんどん食べるしかない。

鮪丼

和食 03.10,2023


1年半も田舎暮らしをすると、もういい加減に昔のようには行かないのだとわかってくる。最近は、現場には待ち合わせより早く到着するようになった。田舎は1本乗り遅れると大変なことになる。30分前に到着して朝のまだ今日が始まったばかりのロビーでレポートを書きながら待った。

今日は新しいカメラを持ってきた。使い方はまだ完璧じゃない。メインカメラを回しながら、途中でサブで使おうかな。軽い感じで考えていたけど、ちゃんと勉強してきたらよかった。前のカメラよりもずっと使いやすくてよかったのに、メニューボタンがどこにあるのかわからなくてモタモタした。

撮影が終わってから、編集の花沢さんと京橋の駅でさっとランチを済ませてバイバイ。駅前で鮪とA4の印画紙を買い、急いで帰宅した。息つく暇もなく書斎へ。途中、脱ぎ捨てた服を散らかしたまま、半分下着みたいな姿でレポート提出の準備を進める。間に合うのかな。間に合わせたい。今日起きたのは4時過ぎ。いい加減疲れてきた。目はかすむし、頭が働かない。声に出して何度もレポートに不備がないかチェックした。

急いで脱ぎ捨てた服をまた着て郵便局へ。16時50分。なんとか間に合った。帰宅すると周ちゃんからメールが入っていた。”今日はイベントで遅くなります。夕飯は先に食べていてください。” イベントって?” 周ちゃんが刺身が食べたいって言ってたから買ってきたのに。いつもなら、”わかった〜。” って返信できるのに”イベントって何?” と、突っかかるようなメールを戻した。もうこうなった時の私は完全にキレてる。スーパーへ直行してビールと缶チューハイを買った。お酒はしばらく断酒してる。病院の先生にお酒は控えて下さいと言われてるから。

周ちゃんにたまに「ビールを飲みたーい!」って言ってみると、苦笑いされる。ストレスで逆に病気になるよと思うけれど、ノンアルや炭酸水とかでどうにか我慢してきた。米を炊き、鮪のさくを切り、缶チューハイを一気に飲んだ。喉を流れてゆくアルコールはイライラも一緒に流してくれるようだったけれど、思ったほど美味しくなかった。全部飲み切らないうちにビールも開けて、やっぱり美味しくなくて捨てた。

馬鹿だな私は。だけど、なんだか嬉しかった。そう。私は馬鹿なんだった。今日は周ちゃんは帰りが遅いのだし、好きにしよう。お湯を沸かして日本茶を入れて、最近、ハマってる工藤静香さんのyoutubeを見た。工藤静香さんの何が好きかって笑顔がいい。犬みたいな顔になるから。

いろいろ饂飩

和食 27.8,2023

一昨日から熱。夏風邪だなんて小学生以来。絶妙な辛さ。熱が高いわけでもないけど、下がってくれない。レポートは案外いいスピードで進んでる。だけど、身体がだるい。辛い。鼻水が止まらない。午後からは布団の横でレポートを進めながら、時々転がって、また書いてを続けた。昼は周ちゃんが饂飩を作ってくれた。かぼすを絞って、最高だったな。

カボス味噌汁

和食 26.8,2023

周ちゃんの退職まであと1週間くらい。週明けのレポートをだして、翌週から夏休みを急遽とることにした。エーゲ海ではなくて、バリへ。今一番見たいのは青い海。それはバリでも叶いそうで、周ちゃんは民族学的な興味で行きたいのだそう。エーゲ海は遠いいけど、バリは近い。安い。それに、帰って直ぐに試験も受けれる。私にはとても好都合だった。

けど、一番の理由は、今すぐにどこかへ行きたかった。レポートの準備をしながら、バタバタとチケットやホテルの予約を急いだ。

ゴーヤフリットと車麩の唐揚げ

おかず, 和食 19.8,2023


相変わらず生理はこない。来週に病院の予約を入れたけど、なんだろう。特になんの不調もないし、いたって困ってない。ただ、少し心配なくらい。別にアンハッピーなわけじゃないけど、なんとなく小さな不安が続いている。

こないだ「不安な時は運転したくない。」と周ちゃんに伝えたらけげんな顔をしていた。「だって、教習所でも言ってたよ。すごく苛ついている時とか、興奮状態にある時とかは運転をするのはやめましょうって。」やっぱり、よくわからないって顔をしてた。

周ちゃんの感情はよくわからない時がある。それは、周ちゃんが見せないようにしているからだろう。比べちゃいけないけど、病を患った元夫は感情がとても豊かで鮮やかな人だった。奇妙な色になることもあったけれど、自然の中に生きている生物っていう感じがした。周ちゃんといると、毎日がとても穏やかで腹がたつことがあっても、静かな湖みたいにずっと同じだ。それは、周ちゃんの人との関わり方なんだということも知ってる。周ちゃんの今年の豊富は “自分に素直になること” 。周ちゃんの言う、素直っていうのは自分の声を聞くことって意味だろう。だけど、それをやっぱりしないのにはきっと理由がある。

世界は不思議な場所だ。それが鮮やかすぎて崩壊してしまう人もいるのに、頑なにそのままでいようとする人もいる。

今日、勉強してたこと。知的障害児の病理。21トリソミー、ダウン症は誰もが知っている病理のひとつ。時々、街で見かけることもある。21トリソミーは顔つきが特徴的で、その性格は愛くるしいとされている。原因は染色体の異常。同様に、いつも笑顔で幸福感の高い性格であるアンジェルマン症候群。ウィリアム症候群は、その性格の穏やかさは共にいる人の心を温かくするだけではなく、病理のない人に比べて音楽の能力が非常に長けているという不思議な能力がある。脳の中の感情を感じる所と音楽を感じる所が連動しているらしい。病であることは大変なことだけど、なんて素敵な才能だろうと思った。

性格は遺伝の影響がある。影響もある。とされているけれど、病の元夫は、双極性障害の特徴的な性格をきちんと奏でていた。鮮やかで綺麗に見えることもあれば、その強烈な色に耐えることが出来ない日も多かった。

こんな風に考えるのは昨日、元夫の悪夢を見たからかもしれない。完全に何年もの前のあの日にトリップした。今が完全に無くなっているわけじゃなくて、今の次にあの日々が続いているような感じ。だけどそこに周ちゃんはいない。池尻のマンションに私達はいた。そして、私はいつものように責められていた。あの時の苦しみは言葉に出来ない。そこに近い言葉だとか、気持ちだとか、当てはまるものがいまだに見つけられない。ただ、ゴールのないトンネルにいるような感じであることは確かで、それは永遠に終わらないこと、一度きりの痛みではないことがわかってるのに、全部を吸い込む。吐き出す宛てもないのにと思いながらも、私の苦しみの行方など誰も知ったこっちゃないみたいな顔した時間がのしかかっていく。あの感じは全く変わっていなかった。そうして、目が覚めた。

結局のところ、若い人みたいに、どんな風に生きたって人に迷惑をかけていなければ、幸せで暮らせてればいいじゃんと言えば、そうなのかもしれないとも思う。だから、周ちゃんが素直になりたいと言って素直になろうとしなくても、それで今を生きているのならいい。私の不安だと言う気持ちがわからないのも仕方がない。周ちゃんは見ないようにしていることを、私は見ようとしているだけなのだから。

ゴーヤちゃんぷる

和食 06.8,2023


「 “ばーか”って大声で叫んだらさ、目の前にいる人がびっくりしてたんだよ。」姉が言った。

春くらいから始めたairbnb。結構順調らしい。客室のために雇った掃除屋が仕事が雑だとクレームが入ったので解雇すると、最近仲良くしてるグアム人がやりたいというのでお願いすると音信不通になり「やめる。」とのメールが入ったのだそう。「彼女、すごくやる気だったから、掃除機とか掃除道具も買い揃えたんだよ。掃除屋にお願いしたら買わないで済んだのに。」そのグアム人とやらは、最近L.Aに引っ越してきたらしく、学校の仕事で出会って仲良くなった。だけど、生活に困っていたみたいで、まだ友達もいないみたいだったしと、気にかけていたのだとか。誰かれ構わず困ってる人を見つけると捨て猫を拾ってくるみたいに放って置けない姉は姉らしくて私はその性格が好きだけど、本人曰く、そんな自分が嫌になるのだそう。

「だけどさ、怒っても仕方ないし。彼女にはOKとしか言ってない。けど、余りにも腹立たしくなって、道路で叫んだらさ、超気持ちよかった。見知らぬ人に。けどさ、おかしくなっちゃって、なんか笑っちゃったよ。」2人で電話越しに大笑いした。

「あっちゃん。叫ぶのはいいけど、人以外にして。海とか木とか草とか。」「海は好きだからいや。」「じゃあ、木と草でいいよ。お願いだよ。」

姉とは最近ちょくちょく電話してる。今日も周ちゃんが朝いなかったから。私と同じ時間に起きた周ちゃん。「早く起きたんだし、もう行っちゃたら?」少し急かしてみると「そうだね!」と嬉しそうに出かけて行った。時間は5時前で少し暗かった。私はそのままいつも通り勉強。それから、1時間後くらいに梃子の散歩をしながら姉と電話した。周ちゃんには言わないけど、家が私だけのものになる時間が好きだ。時々勘違いされるけれど、夫に飽きていたり、夫を無下に扱ってるわけじゃない。周ちゃんのことは大好きだし、今でも付き合いたての恋人とまでは行かなくても、恋人じゃんって思うくらいに愛し合っている。私の人生の中で愛した人は沢山いるけれど、周ちゃんが誰よりも一番好きだ。

だけど、こうして周ちゃんがいない部屋は、がらんとしていて静かで音楽が色みたいに聞こえてくる。窓からの光がいつもよりも光って見えるし、窓辺に飾った花の傾きがいい感じだとか、梃子のちょっと仕草だってカメラを構えたくなる。どういうわけか、ひとりになると世界が美しく見える。正確にいうならきっと、誰かいると色々な感覚はシャットダウンされてしまうのかも知れない。

それに姉との電話も周ちゃんがいる時はあまりしない。だから、今日はちょっと特別。8時過ぎには電話を切って勉強を始めた。それに、姉はこれから寿司を食べるのだそう。





冷やしそばと白ナスのステーキ

和食 02.8,2023

あっという間に8月。明日はスクーリングで来週の試験まで秒読みとなった。ぼーっとしてるわけじゃないけど、8月もあっという間に終わってしまいそう。庭の野菜が一気に枯れて、窓辺にあるゴーヤが一気に実った。茄子もトマトもシシトウもどういうわけかバジルまで枯れた。だけど、ミモザの木はどんどん大きくなるし、ゴーヤカーテンもジャングルのよう。この一ヶ月の精神疾患の勉強で、呪文のような薬の名前もうっすらとは知っていたような病名のことも、着々と頭のあちこちに落ち着きはじめている。

それに、相変わらず寂しい病は続いている。だから、最近は毎朝、姉におはよう。とメールすることにした。また前のように毎日ピアノの即効曲を送ってくれたらいいのにと思うけれど、半年前にお願いしてから全く届く気配はない。コロラドに帰ったみつきさんとはメールしてるけど、時々。パリのまゆみちゃんとも文通以外で少しだけLINEするようになった。だけど、それも時々。

昼はゲリラ豪雨で、昨晩は雷がすごかった。嵐の前の静けさじゃないけど、なんだろう。淡々と毎日が連なってやってくる。

7月16日

和食 16.7,2023

今日は4時半に起きた。最近はずっと2時おきが続いていたけど、今日はしばらく布団に転がっていた。9時から試験がある。いつもみたいに夜中から勉強したら試験中にダウンしてしまいそうだ。

起きて少し勉強。梃子の散歩。姉からママが入院するよとLINEが入っていた。直ぐに母に電話をすると「おはよ〜今ね、蓮の花があって、すごく綺麗なのよ。」「蓮?出張なの?」「写真送るから。」電話がプツリと切れた。入院はただの検査入院らしく、直ぐに姉に電話をいれた。日本は朝の6時、L.Aは午後すぎかな。

姉と少しだけ話してテストだからと電話を切った。「よっちゃん、うまく出来るようになったね。」最後に姉が言った言葉が嬉しかった。少しまえに、なんだかなぁってことがあった。だけど、嫌な顔を1つせずにあしらい、離れた。その一連の流れを褒めてくれた。写真の事となると、きっとムキになりすぎるところがある。最近ようやくそんな事も気づけたのだろう。

試験はめちゃくちゃ勉強したけど、結果はどうだろう。心理統計法は高校でもやらなかったぐらいに数学を勉強した。もう一課目はどうだろう。論述式かと思って概念ばかりを自分の言葉で書きまとめていたけど、心理検査とか穴埋め問題だけだった。専門書を7冊くらい揃えて読み漁ったのに、教科書からの出題のみ。がっかりというか、なんだろう。私の時間返してって思った。

試験を終えて、原宿へ向かった。夜は後藤さんとミオちゃんと広尾でメキシカンを食べた。試験が終わって大好きな2人とディナー。ミオちゃんは少し酔っ払って「なんでパリこないの?」と何度も言ってた。前の私なら考える暇もなくチケット取ってたと思う。だけど、今はちがうみたい。もっと2人と飲みたかったな。

トマトとズッキーニの味噌汁

和食 15.6,2023


なんだ。生理か。朝、生理がきていた。もう殆どPMSはなくなっていたのに、勉強のストレスなのかな。昨日の落ち込みはきっとPMSが原因だろう。今日は打って変わって、スッキリしてる。それに、勉強のことは朝食を食べながら周ちゃんに相談して解決した。

「参考図書。俺なら全部買うかな。」「けどさ、これ6冊もだよ?1冊は買ったんだけど。」一冊3千円くらいする参考書。最初は何も考えずにばかすか買っていたけど、最近は渋るようになってきた。「けどさ、この教科って試験が難関なんでしょ。そしたら、全部買った方がいいよ。先生が何を考えているのか、その動向が少なからずわかると思うよ。」「確かに。」私と言えば、その一冊を買った理由は面白そうだから、だった。あと、表紙のイラストが抽象的な線画でよかった。先生の意図はといえば、そんなことを考える余地もなかった。全く勉強をせずに生きてきた私の選択肢は好きかどうかで、今までの人生においてはそれでも困らなかったけれど、たぶんこのやり方だと試験は確実に落ちる。周ちゃんは流石だなと感心した。

勉強のスケジュールを練り直して、あと1ヶ月でどこまで出来るか、この1年でどこまでいけるかを調整して、この1番難関な試験は3回落ちることを決めた。けど、プラスして2回落ちる余裕も残してある。6回落ちたら留年の可能性大。だけど、ずっと未来のことだから今は無視、むし。とりあえず、不安を全部、机の上に並べて、どう好きになっていくかを考えた。好きになるにはとにかく触れてみること、拘ってみること。私っぽくしてみること。それでもダメなら嫌いになったらいいよね。

周ちゃんも言ってたけど、「落とす先生っていうのは、それだけその教科に情熱があるってことだから、そう考えると悪いことじゃないかもよ」って。食わず嫌いはもったいない。怖いことは、まず逃げるんじゃなくて、とりあえず食べてみよう。