クリスマス

夕飯 24.12,2022

朝から大掃除。クリスマスソングが流れる中で私はキッチンをメインに、周ちゃんは1階と2階の窓や拭き掃除をしてくれた。夕方前に駅前に夕飯の買い出し。周ちゃんはお酒が苦手だけどフルボディーのワインなら飲めるのだそう。とは言っても、一杯だけ。じゃあ、レバーパテでも作ろうとレバーとバゲットを買って帰宅。

「周ちゃん、なにか質問して。」「どんなクリスマスがしたい?」「うーんと家族で集まって食事をするクリスマスがいい。」「じゃあ、今日だね。」「だってクリスマスってそういうものでしょ。」特別は要らない。美味しい食事やワインとお喋りでお腹が一杯に満たされるなら、それが最高なクリスマスだなと思う。

クリスマスの献立
塩豚のカルボナーラ
スペアリブのミネストローネ
樋口さんのレシピのレバーパテ
バゲットとチーズ
地場野菜のホットサラダ
スーパーで買ったチキン
柳瀬さんに貰った林檎でアップルクランブル
赤ワイン

こてっちゃん

夕飯 20.12,2022

今日は機材の修理に行きがてら、昨日漬けたキムチを新宿で編集の柳瀬さんに、青山で中西くんに、夕方に渋谷で今むちゃんに渡した。大量に漬けたキムチがあっという間に失くなってしまうのは少し寂しい気もするけど、美味しくできたものを誰かに食べて貰えるというのは寂しいよりもずっと嬉しい。それに、人に会う度に、今年もどうにか生きていたんだなと静かに嬉しくなる。たったの一度死にそうな経験をしたくらいで大袈裟だなと思うけれど良かったと安心してしまう。

最後に会った今むちゃんとは渋谷の駅前のDEAN & DELUCAでお茶をした。いつも通り少し遅れる私と、いつも通り時間丁度にくる今むちゃん。到着するとやたら大きなマグカップに並々のコーヒーを指でさして「これ、間違ったかな?Mなんだけど。」と笑ってた。私のは普通のサイズのカップに入ったMサイズのホットのアップルサイダー。「私のはMだよ。」エムとエルの発音をしながら笑いあった。秋にイタリアに行ってからパスタにハマってる今むちゃん。今でも毎日パスタを食べてるのだと嬉しそうに話してる。プロみたいな包丁が欲しいんだ、アルミのフライパンってなに?フライパンってそもそもいくつ必要なの?質問攻めの嵐だ。「ごめんね。話せる人がいないからさ、楽しくて。」「いいよ。来年はパスタツアーしようよ。」

今むちゃんのパスタの話がずっと続いた後に質問した。「あのさ、ちょっと悩みがあって。」「え、なになに。」「いや、なんか話しづらいんだけど。」「え、何。」「あのさ、うーんと。実は勉強がすごい楽しくて。きっと田舎暮らしを始めたり、東京を出たことも理由だと思うんだけど。」「うん。何よ。」「あのね、私、きっとこのままだと、勉強が楽しくて友達がどんどんいなくなると思う。」きょとんとした顔の今むちゃん。次に大笑いした。「なんだよ。それ、超面白いじゃん。」「えーちょっと待ってよ。私勉強が本当楽しいんだよ。けど、勉強すればするほどに、なんとなく遊んでた友人達の話が全然楽しめなくなっちゃって。前は、見てるだけで可愛くて仕方ないって感じだったのに。なんか。」「なんとなくって言っちゃってるじゃん。」「え?違う!友達だよ。友達は悪くない。悪いのは私が変わったんだよね。そうだよ。」

「わかるよ。僕もあるよ。いや、結構そうだよ。」「え?」それから、しっかりとひつこく説明した。今まではきっと楽しめていたのに楽しめなくなっちゃったとか。なんだか自分だけアウェイに感じちゃうとか。それで、寂しいってことも。「うん。わかるよ。けど、いいんじゃない?だって楽しいんでしょ。今。」「そうなの。だから相談してるんじゃん。すごく楽しい。心理学の勉強が本当に楽しい。勉強すればするほどに楽しい。どんどん世界が広がっていくし、社会学も哲学も生物学も色々と派生するんだよね。本当に楽しくて仕方ないんだよ。だけど、どんどん離れていく気がして寂しい。話が合わないっていうか。なんだろう楽しくなくて。私が悪いんだよね。」「うん。いいんじゃない。」

答えはきっと私も気づいていたんだと思う。静かに諭されて、そのまま心理学から進化論の話になっても、そのままに納得してた。「結局、人間は動物なんだよね。だから僕は動物描いてるんだよ。」今むちゃんが言った。「けどさ、人間の脳はどれだけ環境に影響を受けてるか知ってる?」「え?なにそれ。」そう、昨日に勉強していたこと。人間は遺伝的な影響も十分に受け取るけれど、どんな親に育てられ、どんな友達や恋人と過ごし、何を見て何を食べそれをどう心が捉えるか。そして、今いる時代の社会がどんな風に成り立っていたかなど、環境が人間としての性質に与える影響はとても大きいのだそうだ。そして、それを受けとる側の私達の個性にどう活かせるか。活かすっていうのは、きっと楽しいってことだと私は捉えてる。世界にはどうしても変えられないこともある、例えば丸い鼻や小さすぎる耳とか、それこそ親だって変えられない。だけど、その変えられない何かを覆すくらいに大きく変えることも出来る。それは今日そのもの。私が変わっていくのもきっと自然なこと。新しいものに出会えば、古いものが小さく見えたり、つまらなく見えることもある。そうやって人はどんどん進化していく。だから、寂しいけど、きっとこれでいい。「今は違うかもしれないけど、また一緒に楽しめる時もくるかもしれないし。それに、新しい友達作ればいいじゃん。」いまむちゃんが言った。

牡蠣キムチ

韓国料理 19.12,2022

昨日、花沢さんの家で漬けたキムチ。今年も恒例のメンバー。花沢さん、瞳ちゃん、じゅりえちゃん。じゅりえちゃんは先日に結婚をした。キムチがつけ終わる頃にじゅりえちゃんの夫となったしんいちろう君も参加。ワインを3本空けた。もう冬も深くなってきてる。久しぶりの三茶、懐かしかった。

夕飯に牡蠣キムチを出すと嬉しそうに食べる周ちゃん。やっぱり食卓っていい。誰かの為に作る食事。毎日同じことの繰り返しなのに特別じゃない毎日が好きだ。

食卓

Journal, 夕飯 16.12,2022

今日は金曜日。昼に渋谷のスタジオで一本撮影。編集は瞳ちゃん。現場では久しぶりにライターでありヘルスケアの色々をご指導されてる石塚さんにもお会いした。和やかに撮影を終え、おにぎり弁当を食べて帰宅した。平和な日。

里芋グラタン

野菜, 洋食 15.12,2022

こないだ料理家の角田さんから今井真実さんの話をちらっと聞いて気になって買った今井さんの料理本。いい日だった、と眠れるように、の私小説は読んでいたけど、レシピを作るのは初めて。それにとゆうか、角田さんと仲良しだと聞いて、今井さんがどんな料理を作るのか、きっと、いや絶対に美味しい筈だと思っていた。

周ちゃんが隣で唸ってる。マッシュした里芋とゴルゴンゾーラ、モッツァレラ、余っていたブリーチーズがいい感じに口の中で混ざり合ってゆく。あまりに熱すぎて喉がやけどしそう。だけど、思い切りに頬張った。

今日は3時に起きたから眠い。受験生みたいに勉強に夢中だ。昼は納品を2本済ませて色々と事務作業。明日の撮影は瞳ちゃんと石塚さん。和やかなことは間違いない。だけど、撮影前夜はどうしても気持ちが少しキュッとする。それに、生理が来なくて少し不安定な日が続いてる。妊娠をしてからなんだか身体が変わったような気がしてる。こないだ中西くんの友達が3回流産して子供ができたって言ってた。また中西くんとお茶したいな。

餃子

Journal 13.12,2022

今日は嬉しいことがあった。嬉しくてどうにかなってしまうかと思うくらいにその朗報は私を幸せで一杯にしてくれた。2年前の私達は「結婚なんてさ。」と言ってたと思う。別にわざわざ籍をいれなくてもパートナーでもいいしねって。誰よりも結婚や男から離れていたのに、私もだけど、チャミもあっという間に恋らしきものに堕ちた。互いに全くそのつもりはなかった。

“結婚する。” なんの前ぶれもなく急な手紙からの報告に目頭が一気に熱くなった。とっさにとった携帯だったけれど、海の向こうに住むチャミは多分朝だろう。LINEで祝福のメールを送った。

チャミの小さな毎日を沢山知ってる。最近はこんな友人と遊んでるとか、バイトのこととか、冬になった春がきたよとか、気になる子と初めてデートした日のこともそう。東京にいた時よりもずっと私達は近くなったかもしれない。じわじわと目から涙が溢れた。

手紙を読み進めた。”なんか最近、彼と倦怠期なのか好きじゃなかったんだけど、また昨日から好きになったよ。”と書いてある。わかるわかると頷く。私もそうだ。大好きな日と好きじゃない日が波のようにやってくる。多分、周ちゃんはずっと平坦に周ちゃんのままなのに、どういうわけかそうゆう日がやってくる。これが女心というものなのか、単純にホルモンバランスとも言える。それに機嫌が悪いのは本当に嫌いなわけじゃない。ただ、今日嫌いなだけ。

「周ちゃん。お祝いしに行きたいんだけど。どう?」「うん。すごくいいと思う。」本当のところ、来年の春か秋に少しだけお休みをとって遊びに行こうかなと思っていたのに、まさかこんな話になるなんて。振ってもいない缶ビールから溢れてゆく泡みたいに私の喜びは止まらない。

夕飯の餃子、最高だったな。周ちゃんは餃子と麻婆豆腐が最高と言ってた。少しだけ飲みすぎたのか夜中に恋人みたいにセックスをした。結婚してからもうすぐ1年が経つ。

柚と豚肉の鍋

和食 12.12,2022

11時半に中西君と待ち合わせ。青山の事務所近くにあるふーみんでランチをした。前回も檸檬のラーメンを食べたけど、今日も檸檬のラーメンにした。正確な名前はなんとかの辛味麺だったような。約束していたHOUSEHOLDのカタログを渡して、私は酸っぱ辛いラーメンをすすりながら、中西君は日替わりのすき焼き定食を頬張りながら色々な話をした。店を出て骨董通りのスタバへ移動。私は14時から表参道で一本取材がある。中西君は午後から事務所で撮影をすると言ってた。お互いの時間が許すまで、多分2時間くらいは話したと思う。

新しい家のこと、田舎暮らし、中西君の仕事の話。そして、妊娠したことや流産。そして、その経験で人生はやりたい時に動かないと駄目なんだと思ったこと。そうして、大学の科目履修生を始めてみたこと。中西君は10年前に松陰神社でご近所さんだったけど、4年前くらいに逗子に引っ越した。私より一足先に田舎暮らしを始めた先輩だ。

「田舎暮らしを初めて、妊娠のこともだけど、世界が広いなってなったの。東京では全然見えなかったんだよ。」「そうそう。そうなんだよね。車を持つとまた世界観変わるしね。」「働き方とか仕事への考え方や向き合い方も変わったよ。やりたいことも増えたし、本当になんだろう。世界って楽しいね。」感覚的な話だけど、中西君が田舎暮らしで感じたことと、私が感じたことはとても近い感じがした。東京にいた時はまるで世界の中心かのような、何でも手に入る、何処にでも行けると勘違いしてた。だけど、もしかしたら私達は東京に縛られていた者同士だったのかもしれない。田舎暮らしを始めて、東京には無い景色を目の当たりにした時に多くを失ったのと同時に自由を手に入れたようなとても清々しい感覚を覚えた。誰に頼まれてるわけでもないのに勝手に窮屈になったり、有りもしないような競争に参戦していたのかもしれない。少なからず私はそうやって余計なことばかりに時間を使っていたんだと思う。自由の身になったら、大切なことの為に時間を使いたいと考えるようになった。写真も仕事も人間関係も一分一秒も全て。

中西君は今日もすごく穏やかで可愛かった。スタバで私がいつものデカフェのオーツラテを頼むと、「僕もそうする。」とデカフェをオーダーしていた。話し方や仕草、ゆったりした空気感。相変わらずの坊主だし、変わらない。今度周ちゃんに紹介しよう。引っ越し祝いにとヒバの香りのニューヨークのブランドのハンドソープをくれた。ありがとう。

鯖とトマトと檸檬のカレー

カレー, Journal 09.12,2022

撮影を終えて帰宅。なんだか今日は料理をする気がしなかったので、出かける前に鯖を檸檬とスパイスに漬け込んでおいた。あとは朝にやった野菜をスパイスで炒めて、サラダを適当に作って、カレーを作った。買ってきたワインを飲みながら、いつもよりも長く夕飯をした。周ちゃんは私が今日学んだ勉強のことを興味深く聞いてくれた。もし、私が正規生で大学に入学したり、大学院にまで入学するような事があったら、それは周ちゃんのお陰だ。背中を教えてくれたのもそうだし、勉強の楽しさを教えてくれたのも周ちゃんだ。まだ来ぬ未来のことだけど、周ちゃんに有り難うと伝えた。それに、勉強を初めてから写真の見え方も変わるような気がしてる。心理学は思っていた以上に日常の少し突っ込んだような学びだった。いつまで勉強が続くかわからないけど、続けていく限り。きっともっと世界の写り方が変わっていくように感じてる。

ピェンロー鍋

, 冬の料理 07.12,2022

朝一番で梃子の抜糸。採取した癌細胞の検査も良性だと先生に詳しく説明を受けた。別室で痛そうに鳴く梃子。抜糸されるのが痛いのか悲鳴のような鳴き声だった。そわそわとしながらも周ちゃんにLINEしたり、10時からのオンライン打ち合わせに遅刻することを連絡したりとメールを続けた。

午後は柳瀬さんと一本取材。今日もやっぱり平和で穏やかな取材だった。やっぱり、仕事って人なんだよなぁ、としみじみ。取材先の人も丁寧でかわいい柳瀬さんにご機嫌そうだった。柳瀬さんの彼が林檎農家の息子だと聞いてから、青い空の下にどこまでも広がる林檎畑がぼんやりと頭の中に広がっていくようだった。今日みたいな晴れた空の下になる真っ赤な林檎。綺麗だろうな。そんな木の下で育った男ならさぞ優しかろう。

それからミオちゃんと駅前にあるブルックリンなんとかっていう新しいカフェで待ち合わせ。春に渋谷でランチして以来。「元気?田舎暮らし大丈夫?」「もう大丈夫!今はすっごく楽しいよ。」アンチ結婚と超がつくシティーガールだったらしい私のあまりに急な展開に誰よりも心配していたミオちゃん。「元気そうなら良かった。」と何度も言ってた。それから、ちょっと仕事を休んでいた事と、その理由が妊娠と流産だったことも伝えた。「よしみちゃんの人生は激動過ぎるけど、よしみちゃんらしいと言えばらしいよ。望んでいないのに子供が出来るとか、導かれてるとしか思えないよね。元気そうでよかった。」呆れながらも私の今を喜んでくれてるみたいだった。「私がおかしいみたいに言わないでよ。イスラエルのシェルターの話する女も中々いないよ。」私の言葉に目を丸くして笑ってた。ミオちゃんは秋に2週間ちょっとイスラエルに滞在していた。流行のレストラン、歴史的なもの、街、それからパキスタンにも少し渡ってみたり。軍服にはお洒落なメーカーがあるみたいな話から、戦争や経済の事まで私でもわかるように簡単に教えてくれた。宗教的なものや、国家的なものまで、独特なイスラエルの文化について、とにかく色々と勉強になったと話していた。「だいたいロンドンもNYもシティーはどこもそんなに変わらないでしょ。」「うん。そうだよね。楽しいけどね。」「そうそう。やっぱりこういう文化的なことを学べる経験はいいよね。」自分が持っていたイスラムへの偏見が間違っていたと、特に恥じる事もなく淡々と話すミオちゃんはやっぱりそれこそミオちゃんらしくて好きだなと思った。それから、ミオちゃんのお父さんが常連だった青山の蔦っていう喫茶店のマスターが倒れたっていう話も聞いた。前に取材帰りに連れて行って貰ったお店。カレーが美味しかったけど、他の人が頼んでるサンドウィッチも美味しそうだった。ミオちゃんも小さい時からお父さんに連れられてよく通っていたらしい。「私、やろうかな。いきなりコーヒー屋とかになってたらごめんね。」「うん。いいと思うよ。」

人生なんて何が起こるかわからないし、何になったっていいし、人が何と言おうが思われようが、それで失敗しようが大丈夫。畑を越えたら全然違う話をしてるみたいに、人が欲しい物もやりたい事も全然違うのだし、年齢も性別も生きてきた環境も、なんなら貧困の差だってある。大体誰かは批判して、大体誰かは賛同してくれる。いきなりコーヒー屋になるのはすごくいい。

12月5日

Journal 05.12,2022

朝に取材を2本終えてから上原にあるナイマへ向かった。やっちゃんと会うのは1年以上ぶりだ。彼氏が出来た事も結婚した事もきちんと報告出来ていなかったから、どこかで話したいなと思ってた。前はよくナイマで夕方から飲んで、12時を過ぎた頃に歩いて自宅へ帰った。そんな日は大体、元夫がツアーに出ている時。やっちゃんの彼も音楽家だからか、社会に不適合に生きる男の良識が互いにある気がして、まるで励まし合うかのように飲んでいたのかもしれない。お互いの近況を報告しあって夕方に荻窪へ向かった。

駅前に出来たサウナに2時間しっかり入って待ち合わせのレストランへ。今日は編集の野村さん、先輩カメラマンの松村さん、料理家の角田さんと和彦さん。スタイリストの朴さん。後は初めてお会いしたカメラマンの清永さんと鈴木さん。鈴木さんはカレーの本や按田餃子の本を撮ってる方。

松村さんは前に飲んだ時に見知らぬ人とも直ぐに友達になると話していたけど、皆んなと仲が良くて、こういう大人って素敵だなぁと思った。鈴木さんにどうして料理撮り始めたの?とか、色々と横で聞いていた。かと思えば料理家の角田さんは、遠くに座るスタイリストの朴さんが着てる猫のセーターをどこで買ったの〜?と突拍子も無い質問をし始めたりして、今日もやっぱり角田さんらしくて素敵だった。野村さんは今日は病み上がりで体調不良みたいで途中からお茶を頼んでいた。

夜遅くまで雨はしとしと振り続けてる。楽しかったな。

ダルバート

カレー, Journal 04.12,2022

今夜はダルバート。日曜日だけど一緒にいる。夕飯は周ちゃんが作ってくれた。少し前の私なら目くじら立てて、私の日曜日を侵害されたと怒っただろう。だけど、今日はありがたく頂いた。自覚は無かったけれど、やっぱり流産後のホルモンの所為だろうか。とにかく周ちゃんや結婚が嫌だった。周ちゃんが大好きだし結婚も後悔してるわけじゃないのに、なんだか嫌で嫌で仕方無かった。

来週はいよいよ梃子の抜糸。

朝食

朝食 03.12,2022


昼に新宿ヨドバシに行って、そのまま紀伊國屋、伊勢丹とおつかいを済ませてから幡ヶ谷のサプライへ。いまむちゃんとゆうちゃんと15時に待ち合わせ。いまむちゃんは最近パスタにハマってるし、ゆうちゃんはワインが好き。私は二人を紹介したい。という事でサプライを1週間前に予約した。

2ヶ月ぶりのゆうちゃん。今日の髪はミルクティー色だった。ゆうちゃんに初めて会った時は、なんて素敵な黒髪だろうと思った。昔の蒼井優みたいな黒のロングヘアー。いつからかゆうちゃんは金髪だったり、ショート、刈り上げと、色々な髪型に挑戦するようになったけど、それはそれでゆうちゃんらしかった。対象的にいまむちゃんはいつもの通り全身真っ黒で登場。勿論髪も真っ黒。昨日自転車にひかれたんだと、左腕の湿布を何度もさすってた。

何を話すわけでもなく、とにかく飲んで食べて、お喋りした。「東京が恋しくなった?」二人が下北の話で盛り上がってると、いまむちゃんが私に聞いた。恋しいも何も、東京は大好きだけど、今の生活も大好きだから、正しく答えるならば、「今も恋してる。」。だから、こうして東京にいる友人達とワインを傾ける夜が私の最高の今だ。引っ越した当初は寂しく思う事もあったけれど、今は大分見え方が変わってきた。東京の良さも知ってる。だけど、世界はそれ以上に広かった。田舎暮らしで知ったことは、地方や海外には東京には無いものがある。何十年と住んだ東京よりも、とても魅力的に見えた。

それに好きだった東京の夜も、もういいかなと思うようになった。曖昧にぼんやりとした夜の中を気持ちよく流れるままに身を預ける。明日になったら忘れてしまうような誰かとの形にならないような話や、ヘッドホンから聞こえてくるダウナーな音楽、昔の好きだった男の淡い記憶とか。そんな夜が好きだった。終電を逃したらタクシーに乗ればいいし、気持ちが良ければ歩いて帰ればいい。夜は朝が来るのを忘れたみたいに時間は止まり、自由で、無敵な感じがした。だからって、子供とクリスマスツリーを作る夜に憧れてるわけでもない。それはそれで素敵だろうけれど、周ちゃんが帰ってくるのを待ちながら、静かな夜を冷えた缶ビールを飲みながら夕飯を作るような今で十分だ。

いまむちゃんが眠い眠いってうるさいから今日は早めに帰ることにした。もう少し飲みたかったけれど、「またね。」と言ってバイバイした。朝食はスクランブルエッグと駅前で買ったパンと果物。それから、いつものバナナジュース。

麻婆豆腐

中華 30.11,2022


今日は久しぶりにリリさんに会った。左薬指の指輪を見て、嬉しくてちょっと泣きそうになった。出会った頃のことや、カフェで泣いてた日のこと、別の日も泣いてた。酔っ払ってる日もあった。あんな男を好きになったなとか、つい先日も借りっぱなしのノルウェーの森の話をした。「今の私にとって大切の本だから上巻だけ貸しますね。」と言って、ブックカバーを外して家に置いていってくれた。色々な想いや色々な時間がゆっくりと込み上げてきた。

夜に周ちゃんに昨日届いた大学の教科書とシラバスを見てもらった。「医療の専門書みたいなんだけど。」と不安気にいうと、「大学は専門を学ぶところだからね。」って笑ってた。そうか、そうだった。お遊び心理学じゃなくて、学術的なものを学びたくて受講するんだった。それにしても本当に大丈夫なんだろうか。けど、やらずに後悔するよりも、やって後悔した方がずっといい。やっぱり勉強無理ってなるかもしれないし、それなら十分に諦めもつく。とりあえずのお試しの科目履修生。高校生の私は心理学じゃなくて写真を選んだけど、また心理学。結局、好きな事は変わらないし、夢っていうのはいつまでも夢みたいだ。諦めたり嫌になったら終われる。左腕のフロイトのタトゥーはフロイトの造語。高校生の時に考えたもの。稲妻が走ったみたいにフロイトに憧れていた時期があった。けど、実際にフロイトが何なのか未だによくわかってない。だからこれから勉強するのかもしれないけど、わたしの人生ってなんだかな。恥ずかしいことだらけだ。

周ちゃんはずっとシラバスを見てた。シラバスを見るのが趣味なんだとか。それから、私の寝相が悪い話になったけど、こんなに悪い女に出会った事がないと言ってた。歯軋り、いびき、寝言、ベッドの上で自由奔放にやってるらしい。「恥ずかしいからもうやめて。けど、そんな寝相の悪さに愛着を感じてるんでしょ。」と聞くと、「だって仕方ないでしょ。本人悪気がないんだから。」と言ってた。寝顔が可愛い女になりたかった。添い寝してる男にキスで起こされるような女がいい。だけど、夢の中の私は現実よりもずっとずっと伸びやかに健やかに生きてるようでちょっと嬉しくもあった。

今夜は麻婆豆腐。

里芋ご飯

和食 29.11,2022

朝、近所で里芋を買った。芋煮にするか迷ったけれど、今日は里芋ご飯。2年前、うちで作った時にやっちゃんが美味しい美味しいって食べてくれたのを思い出した。山形出身のやっちゃん。元気かな。

牡蠣と水菜のおろし鍋

28.11,2022

今夜は牡蠣と水菜のおろし鍋。藤井先生のレシピ。少し前の仕事で、レシピを考えて欲しいというご依頼があった。多分予算が無いからなのだろうけど、それは難しいとお断りした。料理家さんがどれだけすごいか、全然わかってない!と苛立ちさえあった。そんな事を夕方に編集の瞳ちゃんにLINEで話すと、”わかる〜。”とのこと。私は料理の写真を撮るのが好きなだけであって、料理家じゃない。簡単な遊びレシピなら全然紹介出来るけど、この素材を使ってなんて言われると困る。それに、そんな時に頭にきてしまう自分も嫌だ。そうですね!じゃあ。こんなのどうですか?なんて、柔軟に動けない。正直、本当に馬鹿だなって思う。だって、料理家さんってただ料理を作れる人じゃない。「超リスペクトだよ。」周ちゃんに言った。「そうだね。」「でしょ。こんな美味しい鍋、すごいよね。よく考えられてるんだよ。」「50代の夫婦のご飯って感じだね。」「まさに!」このレシピは藤井先生のふたり ときどきみんなでご飯っていう料理本の中の一つ。子供が巣立って、夫婦二人での生活を想定したレシピ本。なんて素敵な本なんだろう。

編集は若名さん。カメラマンは竹内さん。超リスペクトメンバーだ。こないだ角田さんの所で頂いたお鍋も最高だった。ああ、本当に天才的。お鍋が最高の季節がやってきた。

生姜の味噌汁

和食 27.11,2022

朝からゆっくりと過ごした。ここ数日、梃子の看病でずっと一緒にいる気がする。合間を見て互いに仕事へ出かけたり、デスクに向かったりはしたけれど、殆んどが一緒だ。小さな灯火をずっと守り続けてるみたいにそっと寄り添ってる。梃子は昨晩からまた少し元気になった。多分、傷口が塞がって痛みも弱くなってきたんだろう。明朝にまた病院なので少しホッとしてる。

午後は2ヶ月ぶりに家族会議をした。結婚記念に写真をいつ撮るか、お墓参りのこと、それから、先日にうちの母が言ってた、二人の目標を作りなさいって話。「家はどうするの?」「どうするって、なにが?欲しいなんて思ったことはないよ。嫌だよ、同じ場所にずっと住むなんて。」「けど、資産にだってなるし。」「ママ、今の時代何が起こるかわからないでしょ。そもそも家なんて欲しくないんだから。」母は季節に一度は何かのCMかのように家を買った方がいいと言い出す。だけど、私にきっぱりと断られるのもいつものオチだ。結局、家を買わなくても、結婚して二人の目標みたいなものを持った方がいいと話は変わった。「お母さんが言ってた目標の話、考えてみようか。それいいなと思って。」周ちゃんが言った。「短期、中期、長期。それから40代、50代、60代で設定してみない?」「それ、なんとか本みたいだね。」私が笑って言うと、周ちゃんが言った。「自己啓発ね。」

じゃあメモ程度にノートに書いてみるね。私が自分が考えてる事を書き始めて、周ちゃんのも聞きながら書いた。面白いものだなと思う。周ちゃんが望むものと、私が望むものはやっぱり違う。ふたりの目標であっても、私達それぞれが異なるように、しっかりと異なってる。例えば、私は海が好きだから泳いでいきたい、だけど周ちゃんは本を読みながら向かいたいから船に乗っていきたい。みたいに。けど、目指す島は同じ。そこでしたい事も同じ。

それに、周ちゃんは子供がいるパターンと、子供がいないパターンとで分けて考えていたのも新鮮だった。逆に私は全くボーダーラインを引かなかった。前の私ならしっかりと引いていたと思う。それよりも、子供が出来たらサポートして欲しいとお願いした。私がやりたい事を諦めるという選択肢はし無かった。それから、来年の事も少しだけ話した。先ずは新婚旅行がしたい。周ちゃんは「北欧もいいな。」と言ってたけど、流石に2度目の新婚旅行も北欧だなんて酷すぎる。「アイスランドいいよ。すっごくいい。けど、砂漠で結婚写真を撮るのもよくない?」こういう時の私って天才って思う。さっと次の展開に持っていける。周ちゃんはニンマリ、きっと頭の中でモロッコを想像して嬉しそうにしていた。「モロッコ。サハラ砂漠。スーク。ベルベル人。タジン鍋も買いたいよね!砂漠で写真、いいでしょ、めっちゃよくない?」「うん。いいね!」

夕飯は周ちゃんが作ってくれた。自然薯のすりおろしたもの、鮭のちゃんちゃん焼き、納豆、昨日のサラダ、ご飯。ちゃんちゃん焼きは料理家の角田さんのレシピ。私が作ろうと本に付箋をしていたのを作ってくれた。周ちゃんは少し汁気が足らなくなったと言ってたけど、十分に美味しかった。それに、最近時々作ってくれる生姜の味噌汁。これはもう周ちゃんの18番と言ってもいい。今日も最高だった。

発酵白菜鍋

エスニック 25.11,2022

今年初の発酵白菜の鍋。今日も梃子は辛そうだった。周ちゃんは早い夕方に帰宅。今日も何か映画をみようと話してたけど結局見なかった。姉から感謝祭の様子が送られてきた。今年は結局、キャンピングカーを借りることも、スキーもやめたのだそう。飼い犬のココに「Coco, Happy thanksgiving」と言いながらご馳走をのせた器とローソクを床においている動画が送られてきた。姉がしつこく言うからココは困ってた。来年の感謝祭は一緒に過ごせたらいいなと思う。今週末は梃子の看病。ミサちゃんとヒロさんと新大久保ツアーをお願いしていたけど、日程を変更して貰った。来月楽しみだな。ダルバートやスパイス屋、それから新大久保のどんにも紹介してくれるのだそう。

誕生日ケーキ

お菓子 24.11,2022

朝一番で梃子の病院。今日は退院日。支度をして急いででかけた。病院に着くと梃子が鳴いてる声が聞こえる。呼ばれて診察室へ行くと、今は痛み止めが効いてるからなのか、迎えにきた私達に興奮しているのか、想像していたよりずっと元気そうだった。静かに毛布に包んで帰宅した。久しぶりの家に嬉しそうな梃子。だけど、時間が経てば経つほどに辛そうだった。

一階の和室に布団を敷いて、周ちゃんと交代で梃子の側にいてあげる事にした。傷口の所為で身体を横に出来ないみたいで苦しそうに寝ていた。昨晩に周ちゃんに相談した。梃子の傷が塞ぐまで皆で和室で寝ようって。畳に大きな布団。修学旅行みたいで少し楽しい。「私の妊娠の時みたいだね。」周ちゃんに言った。何だか数ヶ月前の生活を思い出した。あの時も絶対安静で布団から動けなかった。まるでずっと昔のことみたい。

周ちゃんは今日は代休をとってくれた。午後からは借りたレンタカーを返しに行って、新しい車の車庫証明や保険の手配をしてくれてる。包帯に滲んだ血も、痛くて呻く声も、私達は一緒にいてあげる事しか出来ないけど、ただ身体に触れているだけでも、安心して眠りについてくれるようだった。日常を送りながらも、ふたりともいつもの1.5倍は明るかった。明るくいようと努めた。

早い夕方から布団で映画を見ることにした。Don’t look upというNetflix限定のブラピ主演の映画。テンポのいいアメリカ英語やアメリカらしい食事や店や家、雑でオーバー気味なリアクション。アメリカっていう文化がやっぱり好きだ。いま直ぐにL.Aに行きたくなった。周ちゃんは何が好きなのかわからないけど、アメリカ映画は好きみたいだった。何となくそこは合うんだなと思った。今っぽくていい映画。地球滅亡は無いけど、なんだか自分の身の周りにあるような話だ。売れたいの、有名になりたいの、お金が欲しい、理想の生活がしたい、自分じゃない誰かになりたいと欲望の虜となる人々と、欲望ではないものを望む人々。けど、結局どちらの生き方も間違ってない。どっちだって人間らしい。欲望が無かったら生きていけないし、欲望ばかりでも生きるのが苦しくなる。

映画の最期、地球滅亡の直前に「僕たちは沢山を持っていたんだ。」とブラピが言った。大切な人達と最後の晩餐を囲むシーン。生き方に正解なんてものは無いと思うけれど、欲しがっているばかりの人を見かけると、何故か寂しそうに見える。きっと私もそういう人だったからだろう。欲しいものばかりで、そうじゃないこと。例えば、自分の人生を大切にするとか、目の前にいる人の人生を大切にするとか、今という時間を大事にすること。そういった当たり前に出来そうな事がすっぽりと抜け落ちたように出来なかった。稼がなきゃ、とにかく働いて立派にならなきゃ、楽しいとか楽しくないとか関係ない。一つでも多くの仕事を取って、誰よりも多くの写真を撮らなきゃ。休みなんて要らないし、ストレスが溜まったら新宿の伊勢丹に仕事帰りに寄って好きなものを買ったらいい。とにかく沢山の情報を詰め込んで、話題の料理本を全てチェックして。私は強いから大丈夫。我慢出来るし、努力は報われるから。

映画は麦酒とポテチで始めて、途中で夕飯を食べながら見た。台湾風のスペアリブの煮物の丼、麺なしフォー、蕪のトムヤムサラダ。周ちゃんは煮物が気に入ったみたいで嬉しそうに食べていた。アニスの香りが甘くて、味の染み込んだ大根も最高だった。映画を見終わってから、周ちゃんからのサプライズ。昼に大きなケーキ箱を抱えて帰宅したのは知ってたけど何も言わなかった。こないだ誕生日ケーキが食べたいと言ったのを覚えていてくれたみたいだった。それに来週は梃子の誕生日。

キッチンからローソクが小さく光るお盆を持って歩いてきた。一つは丸い大きなチーズケーキにローソクが4本並び、真ん中に私の名前が入ったチョコレートのプレートがのってる。もう一つはクリームがたっぷり入ったシュークリーム。こっちも”テコおたんじょうびおめでとう”と書いたチョコレートプレートがのってる。梃子は人生初のチョコレートプレートだ。あまりに可愛くて、ぎゅぅっと胸が熱くなった。梃子の人生はきっと犬世界の中では波乱万丈な方だと思う。あっちこっちと引っ越す主人の所為で寝床がひっきりなしに変わり、一度や二度じゃない今回で4回目の手術。主人が直ぐに恋に堕ちるから、見知らぬ男とは2回住んで、1回旅行に行った。やっと家族になったと思った男とは離婚。せっかく懐いていたのに、ある日に突然さよならも言わずに消えた。何処へ消えたのかも知らない。犬は帰ってこない主人に対して、自分は捨てられたと感じると何かで読んだ事がある。本当に散々だったと思う。最近また甘えん坊になった梃子。周ちゃんにかまってだの、おやつを頂戴だのって我儘ばかり言ってる。ようやくだ。梃子はようやく落ち着いて暮らしてる。私もそう。この家族にこの家にどっぷりと浸かり、平和で安全に暮らしてる。来週に13歳。人間だと大分おばあちゃん。80歳くらいとかかな。もう、これ以上苦しい思いも哀しい思いもさせたくない。死ぬまでずっと幸せにしてあげたい。このまま、このままの今日をずっとずっと死ぬまで。

夕食

夕飯 23.11,2022


病院を出て、真っ暗な夜を車で走ってる時に車の中で静かに泣いた。あの時の夜みたい。ニコちゃんの葬儀の夜とか、離婚が決まって新しい家に引っ越した夜。心が剥き出しになって呆然とする夜。悲しいのか、苦しいのか、痛みが身体の何処にあるのかすらわからなくなる。ただ、夜だけがあって、私は途方にくれながらそこにいる。

梃子のお腹の皮20cmくらいのホルマリン漬けを先生が見せてくれた。梃子の知ってる乳首がいくつか水の中でふんわりと浮いていた。私がいつも撫でていたお腹にある乳首。私が大好きな梃子の。梃子に面会する前に周ちゃんに言った。「正直、この手術が本当にいいのかわかってない。」周ちゃんは出来るならば、手術はしようと最後まで一択だった。母や姉がこの手術を反対していた理由もわかる。犬の寿命からして、あと数年の命なのにわざわざ痛い想いをさせてまで手術をする必要があるんだろうか。そのうちにやってくる死。経験しないで死なせてあげた方がいいんじゃないか。周ちゃんの気持ちもわかる。一緒に考えて出した答えだ。だけど、生きていく中で痛みは少ない方がいい。

周ちゃんはすごく幸せに生きてきた方だと思う。辛い事も沢山あったと思うけど、人が死んだり、自分が死にそうになったり、そういう痛みを見た事がないんだろうと思った。自分から逃げられるうちはまだ幸せ。泣いたり悔やんだり頑張ろうとか明日があるなんて言えなくなる痛み。もう切り刻む所がないのにそれでもまだ痛めつけられる痛み。梃子はあんなに小さな身体なのに4度目の大きな手術。痛みは毎回新しい顔をしてやってくる。慣れるものじゃない。ただ、重なっていく。

梃子の痛みを想像するだけで身体のあちこちが疼いた。聞いたことの無いような声で鳴いて、抱き抱えると身体を押し付け私の胸から離れなかった。梃子の温もりがずっとそこにあった。この温度に何度、私は生かされたんだろう。一つ目の家族がなくなっても梃子だけはいてくれた。真っ暗な夜に怖くてどうしようもない夜に小さい身体が私を温めてくれた。名前の由来はてこの原理。初めて見た時に思ったこと。この子、こんなに小さいのに、わたしに大きな愛をくれる。

夕飯はスーパーのお惣菜。昨日のご飯と余ってた赤蕪の甘酢漬と納豆、ブロッコリーをボイルして蕪と牛蒡の味噌汁を作った。こんな事してはいけないってわかってる。答えがないこともわかってる。だけど、痛みに耐えられなくて、私は私を責めてる。

林檎トースト

朝食 23.11,2022

生理2日目。とにかく気持ちがいい。出血はいつもの生理よりも多いけれど、今までの全ての不安が流れでていくみたいで清々しい。午前は明日の梃子の手術に備えてお尻の毛をカットしたり、駅前に食材の買い出しと、大学の履修科目生の授業料を払いに銀行へ行った。明日の手術の事を考えると気持ちは落ち着かないけれど、なるべく普段の通りに過ごすようにした。午後は少しだけ仕事の事をして、夕飯のカレーを作った。今日はチキンカレー。そして今日はいい夫婦の日だ。昔、この日に結婚した友達がいたけど、彼女は今でも幸せにやってるんだろうか。結婚式にセックスフレンドが7人来ていたと後に聞いたけど、その中のひとりは友人のカメラマンだ。もうひとりは友達の旦那さんの同僚。何度かその奥さんとお仕事をした事もあった。何とも複雑な想いの結婚式で、その後、その子とは何となく近所に住んではいたけど疎遠になった。数年前に2駅先に新居を建てたと聞いたけど、やっぱり遊びに行く気にはなれなかった。

周ちゃんは夜に撮影の立ち合いがあるか何かで帰宅が遅い。ひとりで早い夕方にチキンカレーを作って食べた。勿論、お代わりだってした。ダメだってわかってるのに、カレーと炊き立てのご飯。相性が良すぎる。スパイスはこないだハラールフードで買ったパキスタンのマサラ。思っていたよりもずっと美味しく出来た。そのまま夜はデスクワーク。梃子がずっと今日は離れない。膝の上でいびきをかいて寝てる。いつもならこの時間はベッドなのに、何かをわかってるんだろうか。今日は一日私から離れない。19時を過ぎた頃、リリさんからのLINE。驚いて直ぐに電話をかけるといつも通りの元気そうな声。今日の昼にリリさんの事を思い出した所だった。もしかして結婚破棄になったんじゃないか。ちょっとドキドキしていたけど、すごく嬉しい。聞きたいことも話したいことも沢山あったけど、明日が新居への引っ越しだというので20分くらい手短に話をして電話を切った。自分が思っている以上に私の色々が嬉しかったんだろう。珍しくお風呂で鼻歌なんて歌ってた。そして湯船に浸かりながら少し泣きそうになった。

昨晩の周ちゃんの日記。最高だったな。私の日記を読んだ後に書いたようで、私の心が読めなくてこわい〜って小学生がお化けを怖がるみたいな字で書いてあった。周ちゃんは背筋がピンとしていて、それなりにマッチョで、学芸員で、黒縁メガネのイケメンだ。背は176cm。絵に描いたような男だと思う。頭もいいし、ハキハキ喋るし、下手に今っぽい感じの服を着ないのでそこがまた好感ポイント。そして紳士で、しっかりもしてる。勿論、実際には色々とあるけれど、一見、非の打ちどころが無さそうな周ちゃんが、”こわい〜。”なんてミミズみたいな字を書くなんて誰が想像するだろう。可笑しくて堪らない。

夕飯

夕飯 21.11,2022

生理がきた。生理が来ることがこんなに嬉しいのはきっと人生で初めてだと思う。直ぐに病院に電話して検査の予約をした。待ちに待った生理。確かに昨日はずっとアクビが止まらなかったし、もしかしてと思ったけど、女の人の身体って本当にすごいなと思う。夜に帰宅した周ちゃんに伝えると「昨日不機嫌だったのって、それが理由??」って。「違うよ!」周ちゃんの顔がどんどん曇っていく。「え、そうなの。じゃあ何で。」「また話すよ。二人の日記にも書いたしさ。大したことじゃないよ。それよりさ、生理がきて、ようやく身体が元に戻ったんだよ?痛みだってもう無くなるし。」周ちゃんは私の身体の事よりも自分の心の方が心配みたいだった。妊娠でどれだけ女性の身体に負担がかかるのか、男性は生理を一度も体験することが出来ない、痛みっていうのは共有できないものだし、仕方のない事だとはわかっていても、少し寂しい気持ちになった。

それに、結局昨日怒った事も同じようなこと。夕飯は昼に買った近所の野菜と冷蔵庫にあるもので作った。10月の食費に驚き何だか買い物に行く気になれなかった。

夕飯
魚介のトマトスパゲッティー
白菜のオリーブオイルとバルサミコのサラダ
焼き里芋と塩
赤蕪の甘酢漬け
砂肝と葱のナンプラーバター

11月20日

Journal 20.11,2022

14時、青山。二ヶ月ぶりの美容院。今日の堀江さんは黒いシャツ。いつもは白いけど黒かった。「黒か白しか着ないんですか?」って聞くと、今日はセミナーで出張だから黒いシャツなんだそう。先月に髪を黒くしてからというもの、黒い服を着るようになった。黒い髪も黒い服もずっと敬遠してたけど、いつもと違うことがしたくなって思い立ってやってみると思いの外良かったし、黒い服も着てみると案外直ぐに馴染めた。そんな話をすると、「僕はグラスホッパーが好きでいつもグラスホッパーで買ってますよ。」と教えてくれた。店はサロンから歩いて10分くらい。ユトレヒトの直ぐそばにあるのだとか。

それから川島小鳥さんの展示に今むちゃんと行って、神田の味坊へ。席についてまず中瓶の麦酒を頼んだ。それから、板春雨のサラダとラムの串焼き。先月に3週間ヨーロッパに行ってた今むちゃんからお土産だというイタリアのリゾットのレシピを貰った。レストランで配布してるフリーペーパー。調味料を買ってきてと言ったのにな。「これ、日本語だから。」と言ってた。確かに嬉しいけど、有難うと言って受け取った。私からは近所で買った柚子と、北海道で思わず懐かしくて買ってしまった狐の巾着袋。中には飴か何かが入ってる。渡すと想像してたよりもずっと喜んでくれた。「これ、よく知ってるね!」「北海道と言えば、この狐だよ。」「嬉しいなぁ。すごいね。よく見つけたじゃん。」ほくほくの顔で喜んでる。札幌出身の今むちゃんに私も実は母の方の血が北海道なんだと驚かせたかったのに言い忘れた。

お肉は苦手だけど、北海道で道内のラムを食べてから、肉って結構いけるんだとわかった。脂身の多い魚みたいで、するすると美味しく食べれた。今日も挑戦してみたけど、やっぱり匂いが苦手で一本だけ何とか頑張って食べた。今むちゃんは今日も昨晩のお酒がまだ残っているのか体調が悪いのだとか。最近、会うたびにそんな事を言ってる気がする。馬鹿な奴って思うけど、お酒がやっぱり好きなんだろう。それから、何杯か飲んで、聞いたことがないような難しい名前の料理を頼んで、旅行の話や、旅行中にミュンヘンの友達の家で作ったパスタが美味しくて、最近料理にハマってるとか、パスタの乳化について教えてあげたり、最後は大体料理の話をしてた。全然まだまだ話し足りないけど、今むちゃんも体調悪そうだし、うちも遠いいし、遅くならないうちに帰ろうとなった。

駅から歩いて帰宅して、周ちゃんのいる風呂場へ直行。今日は乗継良く帰れた事とか他愛も無い話をした。周ちゃんとの話がどんどんずれていく。まただ。お酒が少し残っていたからか、腹が立って黙った。悪気がないのはわかってる。ただ周ちゃんは話に夢中なだけ。けど、周ちゃんの一人朗読会みたいな話は疲れる。私がどんな顔をしてるのか、どんな風にそれを聞いているのか、一切見えない。周ちゃんは一人でいる事が好きだし、一人で何でも出来る。それはそれで素晴らしいけど、人とのコミュニケーションが下手くそだ。その一章を読み切るまでの時間は案外長くて、段々と冷えていく熱々のスープみたいで寂しくなる。終わる頃を見計らい、適当に「へぇ。そうなんだ。すごいね。」と言う。正直。こんな会話はつまらない。だってそこに私がいなくてもいいような会話だから。

腹を立ててベッドへ直行。今日の日記は私の番。日記を開くと周ちゃんが昨日書いた日記の頁だった。5行位の短い日記。昨年にミュージアムで、周ちゃんが企画した展示で周ちゃんが描いたというイラストと文字を見かけた。手書きのかわいい感じの文字だった。こちらは打って変わって、書き殴ったような汚い男の人っていう感じの文字。文体もすごくダサい。日本昔話のような、もしくは古い漫画の中の主人公みたい。ビックリマークが3つも並んでたり。あまりに可笑しくて思わず笑ってしまった。今日の事やお風呂の事を少しだけ書いて寝た。

ラーメン

中華 19.11,2022

昨日見つけた中古のフィット。走行距離5万キロ、ハイブリッド。状態もとてもいい。帰宅した周ちゃんに話して直ぐに電話をかけた。朝一番で周ちゃんと電車に乗り草加駅へ。写真で見ていたよりもずっと綺麗。Hondaの担当のおじさんも「まぁそこそこ良いです。」とのこと。遠くにふんわりとマサラの匂いがした。「よしみはどう思う?」「私はいいと思う。」「うん。俺も。」一通り話を聞き購入を決めた。「周ちゃん見て。あそこ、カレー屋さんかな?」車から50mもしない通りにハラルフードの店をつけた。「あ!ほんとだ。」今朝、丁度そんな話をしていた。Hondaのユーセレクトの店舗の辺は埼玉でもパキスタン文化の色濃くあるエリア。午後にミュージアムに遊びに来るヒロさんの本にも書いてある。周ちゃんの目が子供みたいに爛々とした。

周ちゃんはすっかりヒロさんの大ファンだ。リスペクトしすぎて、その緊張が溢れちゃってる。ヒロさんの本だけじゃなく、ウェブに転がっている記事や、You Tube、ヒロさんをくまなくチェックしている周ちゃん。北海道に行った時も、ヒロさんのような生き方に憧れると高速を走りながら話していた。

来年からインドに移り住むミサちゃんからカレーリーフを受け取り二人と別れた。2時間くらいミュージアムのあちこちを丁寧にアテンドしてくれた周ちゃん。最後の最後まで、ヒロさんに子供みたいに本の色々を聞いていた。周ちゃんはそのまま仕事に戻り、私はミサちゃんのカレーリーフとヒロさんに貰ったデーツを持って帰宅した。

昨日からまた5年日記を始めた。年始にミオちゃんとの仕事で頂いたほぼ日手帳。1月末から婚約前の周ちゃんの事が書いてある。新居に引越したあたりから忙しくなったのか夏の妊娠頃まで空白。妊娠の日々の記録が少しだけ続きパタリとまた途切れた。過去の日記を読み返している時にふと思って周ちゃんに提案してみた。一緒に日記を書かない?って。最近の私達は色々と難しい。それはきっとどんなに努めてもパズルみたいにぴたりとはまれないもの。叩き壊して粉々にしてしまえば、若いときのようにぐちゃぐちゃになって一つになれたんだと思う。だけど、良くも悪くも歳をとるっていうのはそう言う事だろう。私達はお互いにそれぞれの味やそれぞれの形のままでしかもういられない。だから、日々想ってること、小さな声でもいいから、別の方向を向いてでも、何を見ているのか知れたらいいなと思う。ジャンケンで負けて私からスタートした。

ハヤシライス

夕飯, 洋食 18.11,2022

夕飯はハヤシライス、朝採れの春菊のオリーブオイルのサラダとからし菜の胡麻油とマヨの和えサラダ。採れたてが食べたくてサラダがふたつ。後は鰯のつみれの味噌汁と納豆。蕪と昆布の浅漬は出し忘れた。

結局、朝一番で大場さんには断りのメールを入れた。メールの前に大場さんからも、もう一人、テレビのカメラマンの助っ人が来ますとメールが入っていた。そのメールには関係なく断るつもりだったけれど、良かったと思った。昨日ひさびさに連絡した写真家の菱沼君。「菱沼くん、映像やってる?」と聞いたその答えは「今は福島で暮らしてます。」だった。こないだ朝井リョウさんの書籍で菱沼くんの写真が使われたとインスタか何かで見たけど、きっと今も菱沼くんらしい硬くて強い写真を撮ってるんだろう。東京に仕事に来たときは呑もうね!と約束した。

大場さんの事を周ちゃんにゆっくり相談したかったけど、昨晩はなんだか色々と忙しなく夜が終わった。多分、もう自分の中でわかってた。夜にベッドの中でも思った。何かの為にとか、誰かの為にっていうのはやめよう。それから、そうゆう言い訳も。

私は映像が好きで撮っているんじゃない、料理が好きで映像を撮ってる。だから、被写体がミュージュシャンなら本末転倒。ぜんぜん楽しくない。映像が好きなわけじゃない。こないだふみえさんにも言われた。「よしみちゃんが嫌なら映像はやらなくてよし。」って。あの時は少し心に何かが引っかかったけれど、答えは違う。映像については好きでも嫌いでもない。私が好きなのは料理。料理とか料理を作る人を見ているのが好き。大場さんには申し訳ない気持があったけど、なんだかすごく清々しい。

塩おでん

夕飯 18.11,2022

パリのまゆみちゃんからバースデーカードが届いた。女の人が裸で走ってるイラストが描いてある。なんとも海外らしい洒落たカード。このカードの理由は、いつも走ってるイメージの私らしいって。私が知ってる私は、直ぐにしゃがんだり、後ろ向きで歩いたりもすれば、大体は寄り道ばっかりだ。真っ直ぐに走れたらどんなにいいものかと誰かと比較しては少し自分のことが嫌になったり。けど、私の知らない私は走ってるのだとか。へぇ、そっかと思った。

昨晩に映像の大場さんから仕事を手伝って欲しいとLINEが入った。”技術的に不安があります。”と言うと、”僕もそうやって上がってきました。”とのこと。本当の理由はそれだけじゃない。心が動かない仕事を受けるのには抵抗がある。新しい何かを学ぶことが嫌なわけじゃなくて、私の時間が冷え切ったご飯みたいにこちこちになるのが嫌だ。感じないで仕事をする。そうゆう事も沢山やってきたけど、もういいやと思ってる。そういう時間は要らない。だけど、困っている大場さんの事は助けてあげたいと思って話を聞いた。代官山の駅前で40分くらい立ち話をした。

私は私のペースでいい。これをやっとけ、あれが得だ、世の中がそうだと言われたって、今の私がそう思わないのならば、そうじゃない。もし、未来に困ることがあれば、その時に考えたらいいと思う。失敗するのは私であって誰かじゃないのだし。それに、失敗なんて問題じゃない。離婚したらまた結婚すればいい、喧嘩したら謝って仲直りしたらいい。それでもどうにもならない時は後悔したらいい。後悔だって生きる為の大事な糧だ。

帰宅してまゆみちゃんに返答を書いた。”なんだか今日はすごく迷ってるよ。” 今の気持ちをだらだらといつも通りに綴った。大場さんの事もだし、新しくやってみようと考えていたことも、よくよく考えてみると誰かの為ばかりで私は楽しめていない事に気付いたり。それに梃子の手術。来週に予約を入れてるけど、人生2度目の癌の手術だなんて。淡々と書いた。最近手紙を書きながら思うことがある。まゆみちゃんがこの手紙の封を開けるのは、ずっと先のいつか。今、私が悩んでいることはどうにかなってる。人生なんてそんなもんだと思うと、迷ったり悩んでる自分を少しだけ放棄出来るようになった。どうしようなんて考えは3度くらいループすれば十分。だったら夕飯の献立を考える為に料理本を眺めてる方がずっといい。

今夜は塩おでん。先日に料理家の角田さんに本当に美味しいですよと聞いた。台所で角田さんの塩の料理帖という本を開き、塩おでんの頁にやかんを置いて、大根を切るところから始めた。おでんがぐつぐつと煮えていく。今夜も冷えてきたな。あっという間に冬がやってきた。

発酵生姜の鍋

夕飯 15.11,2022

昨日食べる予定だった発酵生姜の鍋。朝にヨーグルトメーカーのスイッチを入れ忘れて、発酵出来なかった生姜は今夜の夕飯となった。長芋とシラスのグラタン、人参のラペ、マカロニサラダを作って、周ちゃんの親戚に頂いた練物を焼いた。後は周ちゃんが柚子を絞ってポン酢を作ってくれた。近所で採れた濃い味の柚子と東京で作っているキッコーゴ醤油。この組み合わせが何とも最高でシメの乾麺にまでかけて一滴残らず綺麗に食べた。

今日は先週に初めてお会いした料理家の角田さんと。編集は佐々木さん。ライターは森本さん。やっぱり料理のお仕事が好きだなと思う。料理を作る人がそれも、食卓の為に作る人が。撮影を終えて、角田さんにこないだ聞けなかった話や出されてる本の話を聞いた。出来ることならこの時間を独り占めしたいと思うくらいに聞きたいことが沢山あった。角田さんは、行政の仕事で東京の農作物を広める仕事をしている。多摩地方の農家さんのお話や、私も同じく移り住んだ武蔵野の土地で最近感じている、舌を通して知った地場野菜の美味しさや存在について。この歳になって野菜の概念がガラリと変わった。私が今まで食べてきた野菜がまるで違う食べ物なんじゃないかと感じてしまうくらいに。

料理を通して、それは別に料理を作ることだけを意味せずに、ただ人を豊かにしたい、きちんと自分の声も大切にしながら。そんな角田さんの想いは、まるで自分ごとかのように私の胸を熱くした。私がいた東京では見えなかった世界だ。今はまだ右も左もわからないけれど、ひさびさに新しい場所を歩いてるような気分。20代の時に初めて訪ねたロンドンとか、初めて訪ねたNYとか。

ダルバート

カレー 13.11,2022

ピルを飲み始めて6日目。段々と調子が落ち着いてきたものの、夕方の腹痛はやっぱり治らない。それに、なんだ昨日あたりから生理前にやってくるPMSみたい。それも過去の感じの。離婚時は最悪だったけど、そのもっと前のPMS。苛々したり、少しアンダーな気分になるやつ。そして、何故かビールとポテチを片手にNetflixを見たくなる。夕飯はラーメンか酸辣湯。これも決まってる。大体ひとりでこのコースをだらだらと続ける。

今日は何故か日曜日なのに周ちゃんがダルバートを作ってくれた。日曜日は別々に過ごしたいと口を酸っぱくして伝えてるのに、さらに体調だって悪いのに。早い夕方からだらだらとビールとNetflixは始まってるけど周ちゃんは出かけたまま帰らない。「もう、本当にカレーは作らないでいいから。」なんて言えないし。お腹も空いてるし。お腹が痛いから早くベッドに入りたいし。周ちゃんのカレーは最高に美味しいけど、想像の3倍は時間がかかる。ああ、もう厭。今食べたいのは、10分もかからず作れる熱々で優しいラーメンやスープなのに。

周ちゃんのカレーは今日も最高に美味しかったけど、最高に辛かった。

鮭茶漬

朝食 12.11,2022

昨晩はそんなに呑んでないのに、なんだか少し二日酔い。カメラマンの松村さんと、料理家の角田さん、編集の野村さんと一緒だった。一軒目で角田さんが帰宅して、二軒目では一杯だけ。野村さんは飲み過ぎたようで最後は少し辛そうだった。ちゃんと帰れたんだろうか。

二日酔いの日はやっぱり汁物だとか、しょっぱいものが欲しい。朝食は、鮭を焼いて、冷やご飯の上にのせて、玄米茶をかけてお茶漬けにした。昨晩に野村さんが話していた事と、こないだふみえさんが話していたことがリンクしてる。それが小さな小骨みたいに喉に軽く引っかかってる。私とは関係のない話だと話半分でしか聞いていなかったけれど、気になるからそこにいるのだろう。売れるって、そんなに大事なことなんだろうか。売れるものを作り、誰かの為になることはいいことだけど、誰かの事ばかり考えていたら自分は蔑ろにならないのだろうか。頑張った代わりに、地位や名誉やお金を貰えたとしても、放っておかれた自分は寂しくならないのだろうか。私は強くもないし、上手く出来ない性格だから、きっと孤独になってしまうと思う。頑張れば頑張るほどに独りになる。褒められても嬉しいのは束の間で、また寂しさを癒すためにがむしゃらに走って欲しがってしまう。

それに反してとゆうか、あっけらかんと話す角田さんのお喋りがとても面白かった。「売れるってさ、特別なことをするんじゃなくて、日々の積み重ねというか、小さな事だったりするんだよね。」誰もが知っているような企業で売れるという仕組みを仕掛けた事のある角田さん。その時の話をしていた。アーティストの坂口恭平さんの本にあった、売れるっていうのはスムーズなこと。水の流れのように広まっていくこと。っていう文章を思い出した。がむしゃらに何かを、欲望の飢えを潤すように何かを得ることではなくて、必然的にそうなっていくのだとか。角田さんは料理家だけど、とても不思議な魅力の人だなと思った。話を聞いていてなんだかすごくわくわくした。

昼前から周ちゃんと梃子とドライブした。北欧ビンテージの家具を見に行って、メッツァビレッジに寄って、帰りに回転寿司を食べた。とにかく車で走った1日だった。少しずつ少しずつ運転も慣れてきた。遠くへ行ける車は楽しい。