Journal 28.5,2022

合宿2日目。変な夜だった。話したいような話したくないような。周ちゃんは私を嫌いになってしまったんじゃないか。そんな気がしてならない。「低気圧の影響でまだ少し体調が良くないよ。だけど、今日は結構勉強できたよ。」顔がおかしい。調子が悪い時の周ちゃんの顔は糊で貼りつけたみたいな顔になる。そこには温度が一切消えていて、紙ぺら一枚みたい。真ん中をびりっと破いたら、うずくまった周ちゃんが隠れている気がする。だから、それ以上は触れられない。

電波が悪いみたいで話が途切れ途切れになった。何度も周ちゃんから「ちょっと聞こえなかったよ。」と言われて、同じ話を何度もした。「途中少し聞こえなかったかも。」しばらく黙った。別に聞こえても聞こえなくてもいい。ただ、生活が上手くいってないことや、梃子のことで不安になった気持ちだとか、丁度色々が重なったタイミングの状況について、それは私達の問題じゃないからと伝えたかっただけ。田舎暮らしを始めたのは私達の問題だけど、私が不具合を起こしているのは私達の問題じゃない。そこは私が解決するところだ。周ちゃんは十分に助けてくれてる。こうして、家を空ける度に梃子の面倒を見てくれたり、仕事で帰りが遅い時はご飯を作ってくれたり。十二分な程に頑張ってくれてる。私の問題。

1時間半くらい、よく繋がらない電話を続けた。会って話したい。私の感情が溢れる度に周ちゃんは私を嫌いになっていく気がしてならない。周ちゃんの笑顔が失くなったのは、本当に低気圧のせいなのか、私のせいなのかわからない。私は気持ちを素手で掴んでしまう。周ちゃんはそれを壊れ物かのようにそっと扱う。私達は似ているようで全然違かった。