6月13日

Journal 13.6,2022

朝からバタバタとポートフォリオのプリントをまとめて、急いでバスに乗った。打ち合わせは昼過ぎから。ふみえさんとの待ち合わせに10分遅れて現地に到着。ギリギリセーフだった。これだから田舎は嫌だ。2時間も早く家を出たのにな。

前に書籍の色校で来たことがあったビルだった。今っぽいオフィスからは東京がよく見える。当たり前のように住んでた街なのに、東京にいる方が今でも安心するのに、私の家はもうここじゃない。心が東京にシールみたいに張り付こうとしてるのがわかる。話は意図せぬ感じでトントンと進んだ。ふみえさんは背筋を伸ばして話を続けてる。やっぱりふみえさんって人が好きだし憧れる女性だなと思った。たくましくてかっこいい。ふみえさんがNYや東京でバリバリとテレビの仕事をしていたのがわかる。

担当の編集者の女性は偶然というか夢みたいというか、憧れの写真家の方とチームを組んで撮影されてる編集者さんだった。こんな事ってあるんだろうか。例えるならビヨンセと一緒にツアーを回ってるプロデューサーとテーブルを囲んでるみたいなもの。こんなにどきどきしてるのは久しぶり。心臓が飛び出そう。夢の夢の夢みたいな出会い。地球の裏側の砂漠に寝そべって星の数を数えるとか、アラスカでエキスモーと一緒にアザラシーの血を飲む方がずっと簡単。望んでも会えないような方に会ってしまった。もう今日があるだけで十分だなとも思った。心が弾んでる裏側でこないだの仕事の事がずっともやもやとした。写真が好きだけど、写真を撮ることに自信を失くしてる。最高と最悪が私の心の中を半分ずついるみたい。