カテゴリー: パン

ベーグル

パン 29.6,2022

佐藤くんに頂いた新作だというベーグルにサワークリームに蜂蜜を混ぜたものを塗って朝食に食べた。昨晩は話に夢中になった周ちゃんがガスコンロに火をかけているのを忘れてあっという間に表面を真っ黒に焦がしてしまったけれど、今日はいい感じの焼き加減。今日は家族でヘレナの誕生日会の約束をしてる。12時に浅草の月見草で待ち合わせ。母が好きなレストラン。

午後から取材撮影があるから早めにレストランを後にした。姉と一緒に駅まで歩く。駅前のロッカーに兄から預かったらっきょう漬と手作り味噌、カボス胡椒があるから渡したいのだそう。これからオフィスに行くのに、らっきょうの匂いが紙袋からプンプンしてる。どうしよう。「兄の愛だから仕方ないね。」と姉と笑った。駅の改札で何度もハグして少しだけ泣いて笑った。そんなに話はしなかった。お互いにもう十分だという感じだったと思う。だって苦しみを言葉にするのだって面倒。幸せになりたいから。そんなものに費やしてる時間が勿体無い。私達が強いんじゃなくて、あまりに過去が酷かっただけ。ここまでの道のりが長かった分、戻りたくないという気持ちが大きい。もう笑うしかしたくない。今週の土曜日の便でL.Aへ帰る姉。あっという間の1ヶ月だった。「次は年末ね!」と言って地下鉄へ降りた。

夕方、家に帰ってから姉にLINEした。
“気をつけてね。”
“安心してL.Aに帰れるよ。”
“なんで食事会の時に泣き出したの?”
“色々を思い出したらさ、よくここまで来れたなって。よっちゃんが色々と頑張った先にあったのが結婚だったんだって。周三さんの「結婚させて頂きました。」ってみんなの前で言った言葉で色々と溢れてきちゃってさ。”

一年前の夏。7月か8月の暑い日に春から迷っていたカウンセリングに行き始めて、それがきっかけで心理学のワークショップにも通い始めた。前に進んでいる筈なのに、なかなか終わらないトラウマにもう飽き飽きしてた。いい加減にして欲しかった。それに、心理学は15歳くらいの頃から興味を持っていたものだったから、夢のひとつが叶ったような気持ちにもなった。その辺りから、私はまた一つ加速して変わった。同じ頃に見つかった梃子の癌を乗り越えられたのは、梃子は大丈夫。って信じることが出来たからだったし、信じようと決めたら後はもうとにかく乗り越えるだけ。勇気は一緒についてきた。そしてあれだけ私を脅かしていた街を走るグレーのバンも、マンションの前でバタンと閉まる夜中のタクシーもいつしか姿を消した。毎日が平和の続きだった事を思い出した頃に、誰かが忘れたハンカチみたいに周ちゃんが私の前に現れた。

最近になって周ちゃんは出会った頃の話をしてくれる。私は私が知っている以上にやっぱり男に怯えていて、周ちゃんはもしかしたら私を救いたかったんじゃないか。そんな気さえした。周ちゃんに聞いたら違うって言いそうだけど、あの頃の私はきっとすごく怯えていた。初めて恋をして、初めて男に触れた時のことは何となく覚えているけれど、あの時のそれじゃない。男を知っているのに男が見えないのは、オセロの片面しか見えなくなってしまったみたいな世界だったと思う。とにかく今日を生きるのに必死で今と比べると全てがとても生きずらい毎日。最近は腹を広げて寝る犬みたいに安心しきってるけれど、周ちゃんがいきなり怒ったりしないか、周ちゃんがいきなり私の首を絞めてきたりしないか、周ちゃんがいきなり声を荒げて私に。どれもこれも狂った過去の世界が周ちゃんの仮面をしてまで私の日常をしばらく戻してくれなかったのに、いつしかあっという間に綺麗さっぱりとそれはいなくなった。

“周三さんとよっちゃん、すごくいい関係だったよ。
またパートナーが欲しいと思うかはわからないけど、少し羨ましいなと思ったよ。”
“ほんと?私は未だに結婚が全てじゃないって思ってるよ。周ちゃんは問題はないけど、私が私と戦ってるよ。”
“頑張りすぎないでね。”
“わかってる。”

私達の結婚は、私と周ちゃんだけのものじゃない。私達には、姉や兄も含まれているし、父や母も。梃子だってそう。私は私の身をひとつしか持ってないけれど、その私を支えているのは私の家族だ。いや、私の家族だけじゃない。東京にいる友人だってそうだし、世田谷に住んでいた時の近所の友人たちとは一番大変な時期に伊勢神宮へ旅行した。遠く離れたパリのまゆみちゃんだってそう。一通の手紙を通して私を毎月のように支えてくれた。結婚は幸せのゴールではないし、結婚は全てじゃないけど、安心で安全で平和な生活は周ちゃんがくれたものだ。だからとゆうか、私がこれから出来ることは、もっと世界に優しくなったりだとか、もっともっと勇気を持って生きたり、美味しいご飯を作るとか、写真を撮るとか、なんだろう。私にできることを沢山の人に返したり、あげたりしたい。

パンケーキ

パン 12.6,2022

帰ってからずっと体が重くて、胃の調子が悪くてご飯もろくに食べられない。それに、ちょっと嫌なことがあって元気がない。離婚をしてから、あんなに最悪なことがあったから、これから先の人生はそんなに傷つかないだろうと思ったけれど、わりと簡単に傷ついたりするみたいだった。痛みでいったら100分の1くらいでも胸は少しキリキリしてる。瞳ちゃんに聞いてもらって少し楽になった。「よしみちゃん、気にしないでいいよ。」友人の言葉は想像よりずっとずっと効き目がある。再来週は前の家の近所友達と青山のeatripで夕飯をしようと約束をした。こういう時は無性に友達に会いたい。周ちゃんもずっと心配してくれてる。

夕方、池袋でNYに住んでる周ちゃんのお兄さんに挨拶の為に会った。これから仕事でハワイに行くのだそう。周ちゃんとは真逆というか、うちの姉みたいにどっぷりアメリカ人な感じだった。急いで家に帰ってふみえさんと本の打ち合わせ。今日は周ちゃんに企画書の添削をしてもらった。胃がずんと痛くて打ち合わせ中も座ってるのが辛いくらいだったけど、前へ進むことは私の糧になる。やっぱりふみえさんの写真を撮ってきて本当に良かったと思ったし、周ちゃんは思っている以上にこのプロジェクトに魅力を感じてくれてるようだった。もっともっと優しい人になりたい。少し前に仕事の事で困って電話してきてくれた編集の成田さんのことを思い出した。あの時私は彼を慰めてたけど、周りで頑張ってる人の姿は私の勇気になる。

チーズ卵サンド

パン 26.5,2022

昨晩、撮影から帰宅すると日中に梃子が吐いたと周ちゃんに聞いた。夜ご飯もほとんど口にしない。まるで枯れかけた花みたいにくたっとして、夜中もずっと調子が悪そうだった。朝の6時半過ぎ。リビングにいると二階から寝起きの周ちゃんの声。「梃子が吐いたよ!」急いで二階へ上がると血の吐いたあとがあちこちに散らばってる。嘘でしょ。梃子は表情を変えずにただ座ってる。「これ、血だよ。」「え?」急いでシーツを洗って、動物保険の24時間対応の連絡先に電話。「朝一番で病院へ行ってください。」レントゲンをとったり、エコーをしたり、吐き気どめの注射をして帰宅。帰ったのは昼前だった。梃子の顔色は朝よりもどんどん良くなってる。

福島に着いたのは18時半。東京へ行くよりもずっと近く感じた。とにかく、埼玉の今の家は不便で不快な気分になる。昼にgoogleで田舎暮らしについて調べてみると一つのブログを見つけた。代々木上原に住んでいた男性がコンビニまで一時間という田舎へ移り住んだ生活の話。田舎という場所は不便、だけどそれを不快にするかどうかは生活次第とのこと。面白い話だった。目的は不便かどうかじゃなくて、暮らしにとって不快か快適か。確かに東京に住んでいたって、不快な場所はあった。中目黒に住んでいたマンションなんて史上最悪の不快な暮らしだった。山手通りの影響で空気は汚いし、家と家の間は狭くてぎゅっと詰まったような感じで窓を開けると直ぐに誰かの家。家の直ぐ裏は通り魔が出る場所があったり、雨が降る度に目黒川は鼻をつまみたくなる臭さ。駅前にはキャバクラのキャッチのお兄さんがいつも立っていて、夜遅くまでやってる飲み屋も多い。お洒落な街だという側面よりも、息苦しさの方が勝ってた。

周ちゃんにここ数日、不満をたっぷりと吐き出してる。タクシーで東京を走る度に世田谷の家に帰りたいと悲しくなった。田舎暮らしはどうしてこんなに不便で不快なのか、朝のラッシュだって最悪だし、駅のホームで人は無言でぶつかってきて、無言で去って行く。GOでタクシーを呼んでも全然捕まらないし、バスが行ってしまえば次のバスは20分後。東京から家まで2時間とちょっと。重い機材を持って、8時間以上の撮影で消耗した身体を運ぶにはあまりに辛すぎる。全く楽しくない。”こんな生活続けられないよ。” 昨日の帰り道で周ちゃんに酷いメールを送ってしまった。そして、梃子の吐血。なんだか、最悪とは言わないけど、全てはこの田舎のせいだと勝手に決めつけてる自分がいる。

まだ帰らない周ちゃん。梃子が倒れていたらどうするんだろう。怒りをぶつけたい気持ちを抑えて8時半になった頃に周ちゃんが帰宅。テコの映像が送られてきた。ほっとした。私、何やってるんだろう。平然を装って、”ありがとう。”とメールしたけど、モヤモヤは止まらない。なんだか、もう嫌だ。こんな事なら一人で生きていた方がずっとマシ。私のワガママや甘えは壊れた蛇口から出続ける水みたいになってる。

変えなきゃ。生活を暮らしを変えなきゃ。前の暮らしが大好きだったとしても、あの暮らしを終えたのは私だ。大好きな世田谷の家。あんなに素敵な家にはもう二度と出会えないと思う。だけど、今度は違う形の素敵な暮らしにしなきゃ。始まったばかりのトライアンドエラーエラーエラーな田舎暮らし。あのまま東京にいたら、私はきっと東京しか知らずに東京で死んでいっただろう。それも悪くないかもしれないけど、重い腰をあげてようやく東京を出たのだから、もっともっと遠くへ、知らない場所へ、知らない生活を知らない暮らしを体験してみるのはそう悪くないはず。L.Aの姉にいつも言われてた。「よしみ、東京好きだよね。日本人っぽくてダサい。」

姉の言葉には一切反論は無かった。私の視野が狭い事はアメリカに行く度に感じていたし、東京へ帰ればそれが一層に狭まることも知ってた。せっかく周ちゃんのお陰で東京を出たのだから、私が変わらなきゃ。東京は好きな街だった。

ブルーベリートーストと、納豆トースト

パン 21.5,2022

朝から雨。午後はスノーショベリングの中村さんにちょっとタトゥーの取材したい子がいるんだけど、よしみちゃんいい?って紹介を受けた子に会う筈だったけれど、中村さんが午後から地方へ行くらしくてリスケとなった。夕方からはナナと渋谷で待ち合わせしてる。2年ぶりのナナ。午後過ぎまで仕事をして電車で向かった。途中、池袋の花屋で紫陽花の花束を買った。ナナみたいな色の花。

お店には少しだけ遅れて着いて、ナナはやっぱり先に着いてた。生ビールと鯛の刺身とホタルイカの沖漬けを頼んで、まず離婚をした事を簡単に話した。「うん。別れた方がいいって思ってたし、言おうと思ってたよ。」「え?そうなの?!」「うん。だって暴力とか良くないじゃん。」「え?私そんな事言ってた??」「うん。少しだけど言ってた。」「へぇー。」なんか他人事みたいに聞こえたけど、心配してくれてた事がすごく嬉しかった。それから、ナナが彼女と養子縁組で結婚する話を詳しくきいた。あとは犬の話とか、ナナの作品の話とか。ナナはナナだったけれど、ナナじゃないみたいに、犬の真似をして戯けたり、彼女の話を嬉しそうにしたり、左手薬指にあるシルバーの指輪がなんだかすごく、なんだかとても幸せな気分にしてくれた。こんなに笑う子だったっけ。

それから、ナナの彼女は壮絶な過去の出来事があって、心の病があることも聞いた。「そういうとこ、行った?」「うん。」ナナは私の足らない言葉を汲み取るが上手くて、周ちゃんに似てる。人が何を言おうとしているのか、言葉だけじゃなくて感覚的に直ぐに相手の言葉を見つけてくる。「コントロールできてるうちは大丈夫だと思う。ナナの問題ではないのだけど、傷ついちゃうよね。少しずつ、少しずつだよ。」「うん。後から彼女は謝ってくるよ。」「うん。えらいね。二人で話し合う時間を毎月大事にしてるなら、少しずつ。」「うん。だけど、毎月が怖いよ。」「うん。そうだよね。だけど、そんなに苦しい事過去があったのに、少しずつ前に進んでいるのはすごいことだよ。」PMSや低気圧でホルモンバランスが崩れると病気が発症するらしい。だけど、いつ、どんな状況で悪魔がやってくるのかがわかってれば、それは悪魔だってわかる。彼女の全てじゃない。本人が前を向いているならば、隣で一緒に前を見れるのならば、辛抱してみるのもいいと思う。今のナナならきっと、あの子と別れたナナなら大丈夫。もう全てを背負うのをやめて、彼女に出会って結婚を決めたナナだから。

今日のナナはすごく無邪気だった。年下なのに大人みたいなナナじゃない。今度、家へ遊びに行くねって約束して渋谷駅で別れたと思う。ナナの彼女に会いたいし、周ちゃんの事も紹介したい。酷く飲みすぎて、帰宅したのは夜中。どうやって帰ったのか覚えてないけど、酷い吐き気だけが今も残ってる。周ちゃんは夜中の間ずっと「大丈夫?」を繰り返して、リビングで蹲る私は「大丈夫だから、ごめんね。」を何度も何度も返した。私もナナと同じだ。背負うのをやめたら、頑張るのをやめたら、周ちゃんに出逢った。多分呑みすぎたのは、新しいナナの笑顔をずっと見てたかったから。周ちゃんごめんね。

黒糖パンの卵サンドウィッチ

パン 16.2,2022

何だか今日はよく寝た。夢は見なかった。周ちゃんもよく寝てた。梃子が朝ごはんを食べて、ベッドに遊びに戻るまで周ちゃんは起きてこなかった。「穏やかだね。」昨日から周ちゃんが何度か言う言葉。本当にそうだなって思う。周ちゃんがアメリカから帰ってから、結婚の準備や色々でなんだかんだと忙しかった。早く春を越えて暑い夏のど真ん中に行きたい。Tシャツの周ちゃんと西瓜だとか、素麺をすすりたい。新しい家の庭で花火をしたり、今年もゴーヤカーテンを立派に育てて、その中で梃子と日向ぼっこしたい。

だけど、一旦は落ち着いたけれど、まだ家も決まってなければ、引っ越しもこれから。部屋を作るのは好きだけど、それ以外も沢山やることがある。パスポートなんて、コロナで海外に行けなくなったから1回目の結婚の名前のままだ。これってどう申請するんだろう。考えるだけで憂鬱。

“指輪できたって。” 午後に周ちゃんからLINEが入った。いよいよ、結婚するんだ。日取りは指輪を取りに行く日。天気がいい日がいいなって返答した。飄々と返したけれど、正直まだ寝起きみたいに視界はぼんやりとしてる。本当にこれが現実なのか、よくわかってない。とにかく、結婚しよう。そして結婚したらとりあえず30日間くらい、ただ食べてただ寝る生活がしたい。生きることだけに集中したい。

パンケーキ

パン, 朝食 01.2,2022

パンケーキを焦がした。味は全く悪くないし、見た目も案外好き。今日は撮影の準備で朝から忙しなかった。明後日は朝から病院での検査と私の実家へ挨拶。翌日から周ちゃんが6年間住んでた大分へ行く。

チーズトースト

パン, Journal 28.1,2022

「チーズのみ、マヨチーズ、バターチーズ、どれにする?」「バターチーズ!」周ちゃんはバターが好き。それはやっぱり北海道生まれな気もしてる。朝食は私が作って、周ちゃんはバナナジュースを作る。それから洗い物は周ちゃん。なんとなくそんなルールがいつもになってきた。急いで朝食を済ませて支度をする。今日は近所の友達に聞いたブライズチェックの日。三茶にある不妊治療専門の病院へ向かった。正直、本当に子供が欲しいのか未だわからない。家族が欲しいっていう憧れはあるし、産んでみたいとも思ってる。病院は一番の予約だったけれど、沢山の人がひっきりなしに出入りしてた。年齢も様々。男の人も数人見かけた。

看護師さんの話を聞いて、先生との面談。「年齢的に時間がありません。急ぎましょう。」よく聞いていた話だった。最近、生理の調子がちょっとおかしい事と、少し遅れてる話をした。「このまま妊娠してたらいいですね!一週間来なかったら妊娠してるかもしれません。」先生がにこりと笑った。優しい先生だな。不思議な気持ちがする。私、本当に妊娠してたらどうなるんだろう?

お昼はシバカリーワラでカレーを食べ、歩いて帰宅した。今日は穏やかで気持ちがいい。「周ちゃん、先生がさ、一週間生理こなかったら妊娠してるかもしれませんねって言ってたんだけど、何だかすごく不思議じゃない?先生でもわからないんだって思ったよ。」周ちゃんはちょっと嬉しそうな顔をしてた。子供が欲しいんだろうな。いや、正確には子供が欲しかったのかもな。私にプロポーズした時に、私は年齢的にも子供は産めないかもしれないからもっと若い人にした方がいいよみたいな話をした。そしたら、子供はどちらでもいいって言ってた。出会って短い間だけど、子供に話しかけたり、遊んだりしているのを見かけたことがある。街で目が合えば、にこりと微笑んだりしてる。

私はどうなのかな。離婚してから急に子供に興味を持ち始めたけれど、私の生活に子供が入ってきたらどうなっちゃうんだろうか。帰り道に色々と話したけれど、結局実際やってみないとわからない。案外楽しいかもしれないし、よく耳にするように大変かもしれない。考えたって仕方ないよねって。

帰宅してお互いに仕事をする予定だったけれど、ソファーで周ちゃんの首元にもたれかかったまま寝てしまった。1時間半くらい寝てた。周ちゃんはその格好のまま仕事をしてたらしい。周ちゃんって人がどんどん好きになるけど、私がどんどん我儘になっていきそうで怖い。

レバーパテとトースト

パン, 24.1,2022

昨晩早く寝た所為で夜中の2時に目を覚ました。周ちゃんは寝ぼけながら「お腹大丈夫?」と、私のお腹をまださすってる。確か寝る時もさすってくれてたような気がする。昨日、ランチにキーマカレーを勢いよく食べてしまった。お肉が苦手なのにキーマなんてものを食べたのが悪い。夜にはすっかりと胃腸の調子が悪くなった。目をつぶりながらこの子はなんて優しい子に育ったもんだと思った。男の人って男の子に見える時がある。女の人はないのだけど。

朝ごはんを食べてから、周ちゃんはソファーで梃子を膝に抱えて仕事をしてた。私はベッドルームで今揉めてる案件についてADのしみるさんに電話で相談にのってもらっていた。お昼が近づくと、慌ててそれぞれ出かけた。今日も寒いな。電車の中で案件のゴタゴタにどんより気分に浸ってると久しぶりにのむらさんからのメール。以前に撮影した写真の使用許可をお願いしていたメールの返信だった。のむらさんはゲイだけど所謂ゲイっぽく無い。エンジェルって感じ。私達はちょっと色々とあって離れちゃったけど、とびきり大好きな人。メールを開封しただけで一気に温かい風に飲み込まれた。結婚の事は大切な人には会って伝えるようにしたいと決めていたけど、しばらく会えなそうな気がしてメールで伝えた。直ぐに「おめでとう!」との返信。のむらさんが彼氏のミッチーに「ねぇねぇ、よしみさん結婚するんだってよ!めでたいねぇ。」なんて言ってる様子が浮かんだ。のむらさん、元気そうで良かった。”こんな時に出会えるって凄いね。” って書いてあった。そうだな。離婚もだけど、結婚も、自分が意図しない場所に流れてきちゃったって感じ。まさかここ?!みたいに。

帰宅してポストを開けると深緑の封筒が一通。パリのマユミちゃんだ!この瞬間が何とも嬉しい。信号が三連続で青になったくらいに嬉しい。今日の手紙も最高にラブリーな内容だった。どうやら、私が結婚を報告した手紙と、周ちゃんと付き合ったよと言う報告の手紙の順番が逆で届いたらしく、恋してる私がいいねと書いてあった。今日は質問コーナーがある。質問は二つ。一つは最近読んだ本について。もう一つは、しばらく誰かに恋したり、一緒に生活をしてないけど、それってどんな気持ちなんだろう?っていう質問だった。今は暑い場所に行きたくて、日本に帰っちゃおうかなとか、バリは生活しやすいと友達に聞いてバリに行っちゃおうかな、いや別の国かなと考えてるような私には誰かを好きになるとか責任持てないなぁって。風呂上がりに、缶チューハイをぐびぐび飲みながら読んだ。いいよ、いいよ。すごくいい。誰かを好きになる事と、自分が好きな事をするのは全然違う国の話よ。一緒に生活するには生活がしやすいようにルールを設けたり、気を使ったりすることもあるけれど、それと自分の好きを失う事は全く話が違う。彼氏だとか夫が、休日はデートをしたい!と言っても、なんとなくそんな流れになりそうでも、毎週はハッキリ言ってやめて欲しい。だって一人で部屋で本を読んだり、日記を書いたり、梃子と遊んだり、思い立ってマフィンを焼き始めたり。時にはいきなり旅に出てもいいと思う。意図しない自分と遊ぶ時間はすごく楽しい。今日もいつもの居酒屋で、今日もいつもの喫茶店で、今日もいつもの街を同じように手を繋いで歩くような週末はホッとはするけど、退屈。だって、愛しているっていう気持ちは別の所にきちんとある。マユミチャンへの返信用の便箋を出して、”質問の回答です。魅力的なあなたが最高に好き。”と書いた。

一人の夜。最高だな。あー最高に幸せ。今日は早く寝よう。

レバーパテ
レバー [血合いを包丁でとっておく]
ウィスキー
牛乳
バター [レバーと同量]
オリーブオイル

レバーを牛乳に浸しておき、水気を拭いて、フライパンで焼く。温かいうちにバターと一緒にミキサーで攪拌して、タッパに入れて冷蔵庫で冷やし固める。



ベーグルサンド

パン 04.1,2022

今朝はプレーンベーグルに卵を3つ使った少し甘めにしたオムレツにマヨネーズをかけて食べた。L.Aからの帰国する私のスーツケースはいつもプレーンとシナモンレーズンのベーグルがぎっしり。だけど、ここ数年でぎゅっとしたベーグルが日本でも当たり前のように手に入るようになった。もう3年あっちには行ってない。5時半過ぎに目が覚めて携帯を開くと周ちゃんからL.Aの街並みを映した動画が送られてきていた。L.Aっぽい街並み。好きな景色。大きな木と大きな家、白い壁。鮮やかな色の花。日本のような電柱はないし、歩道のタイルはボコボコ。今日は暑くてTシャツなんだそう。冬でも昼間は暑い。ああ、この光、私も浴びたい。

周ちゃんと少しだけ電話した。「おはよう。周ちゃん。」「よしみ、おはよう。」たった一日空いただけなのに、喉の渇きを潤すみたいに一気に私中が満たされていくのがわかる。だけど、この人は本当に私のフィアンセなんだろうか。未だに不思議な気持ちがする。話したい事が山ほどあるけどやめた。会って話そう。一昨日に不妊治療をしている友人の話をしたかった。どこの病院に行ってるのかLINEでちょっと聞いたら、色々を一気に溢れ出たコーラみたいに教えてくれた。あまりに豊富な知識と内容に驚いた。そして、ちょっとたじろんでしまった。彼女が頑張ってるのはその空気だけでも肌を通して伝わってくる。ちょっとピリピリとさえする。けど、朝食にコーヒーとベーグル食べてる途中に鯵の開きを無理矢理口に押し込まれたような気分だった。この感じなんだろう。子供が出来ないことで離婚を選ぶ夫婦もいると聞く。想像だけど、少しだけ男性の気持ちがわかったような気がした。本当に少しだけ。

私達には子供が産まれるんだろうか。私は正直どっちでもいい。周ちゃんもどっちでもいいって言ってた。欲しくないとは言わないけど、絶対じゃない。ただ周ちゃんといれたらいい。前の結婚では子供が欲しいとはあまり思わなかった。周りが産み出して、そろそろかなぁと考えた程度。当時親友だった子は子供が欲しいけど旦那さんが要らないと言うからうちは要らないって言ってた。家族について最近よく考えてる。あの子は自分の願いを殺してまで誰かと家族をする必要ってあったのだろうか。結局、私達はどんなに愛し合おうがどこまでいっても他人なのに。離婚してから我に返ったように思い出した。私の強い願いはもう二度と自分を見失いたくないという事。事実婚を望んでいたのは一番にアイデンティティの崩壊が起きた事への恐怖だったし、事実婚という契約はお互いの尊重へも繋がると信じたかったけれど、私達はいつまで経っても別々の人間なのだからこそ法的な結婚を選んでもいいんじゃないかと思い始めてる。縛られるのではない。それが希望となるんじゃないかって。人間は弱くて儚い。簡単な事で壊れるけど、意外と頑丈で死ねない。だから難しい。そんな時に救ってくれるのはお金でも恋でも仕事でも無くて、希望だと思ってる。希望を抱ける明日や誰か。

兄が姉に話してた言葉がずっと引っかかってる。「ヤッチャンがさ、寂しいって言ってた。」兄の持つ家族は誰が見ても幸せな家庭。郊外に家を買って、子供は3人。休みとなればキャンプへ行く。兄がサーフィンする時はみんなで海に行ったり、週末はいつも回転寿司だの何だのって家族仲良くお出かけしてる。夫婦でよくデートもしているし、とにかくずっと仲が良い。だけど、兄の言葉の真意はわからないけれど、家族がいても寂しいと言う気持ちがちょっとわかる。私も結婚している時ずっと寂しかった。親友だったあの子がいつだったか急に寂しいと言って泣いた事があった。彼女は夫の事を深く愛してた。だけど、あの愛は何の愛だったんだろう。子供が欲しいという人生に一度しか出来ない願いを殺してまであの子は何を愛していたんだろう。彼女の夫は元アル中。今では大分マシになったと聞いたけれど、私がいつだったかの冬の日の朝に家にお邪魔した時に旦那さんが出してくれたのはお茶ではなくてトマトハイ。それは部屋に降り注ぐ朝陽の中で私の身体をどんどん冷やしていった。美味しかったどうかは覚えてない。

色々を捨ててから、私の日常がどんどんと温かくなっていく一方で私が離れる事を決意した友人を思い出す事が増えていく。彼女達が放置したあの場所はこれからどうなるんだろう。助けたいとも違うし、知らないとも言えない。

朝食

パン 28.11,2021

半同棲3日目。先週から怖いくらいセックスしてる。「ちょっと多いよね。」周ちゃんが心配そうに言った。「こういうのは季節物だから。そのうち回数は減るし、いいんじゃ無い?だって、旬はその時に食べないと勿体無いじゃん。」私の回答が明答だった様で感心してた。周ちゃんは私の言葉をよく喜んでくれる。その喜びの内訳についてはよくわからないけど、目をキラキラさせてる周ちゃんを見るのは私も嬉しい。私達が出会ったのはマッチングアプリ。私は雑誌の企画で初めて、周ちゃんは同僚に展示の会期準備の忙しい最中に「仕事ばかりして、くさくさしてる場合じゃ無いですよ!」って、登録する事を勧められたのだそう。そして、数日後に私とマッチングした。「プロフィールの文章に惹かれたんだよ。文章にはその人が出てるから。」もう10回以上、そんな話を聞いた。

結局、今日もとにかく話し合った。それに、周ちゃんの同僚に教えてもらったふたり会議っていうアプリで、マネーリテラシー、コミュニケーション、ライフプラン、キャリア、色々な題材を元にずっと話を続けてる。何だか一緒に会社を設立するパートナーみたい。恥ずかしい話も沢山あるけど、経営の為ならば恥じらいよりも真意について話そう!そんな意気込み。何だか初めての体験がとにかく楽しい。

夕方から編集のリリさんの新居へ編集の成田さんと一緒に遊びに行った。ベッドの横に半年前に私が撮ったトウモロコシご飯の写真が飾ってある。リリさんが子供みたいにボロボロと涙を流した日の写真。昨日、彼氏が出来たんだそう。色々と話をしてくれたけど、とても素敵な彼だった。あの失恋があったから結ばれたんじゃ無いか、そんな気がした。女っていい生き物。失恋したって美しく生きちゃうんだよな。成田さんは少し気になってる子の話とか、仕事が忙しいって話しとか、色々を話してた。リリさんが二人が一緒に働いていた編集部の編集長から “リリ子を応援してる”ってメールを先日に戴いたって話をすると、成田さんの目には涙が溢れてた。何だか、そんな成田さんって人間が本当に大好きだって思う。こうして何年も一緒にいて、いつも会う成田さんじゃ無い成田さんを見つけるのが嬉しい。いつもの彼は誰もが認める元気ハツラツとした好青年だけど、こうして食卓を囲んだ時に見えるすごく繊細で、身体のあちこちに持ってる色々な感情に驚く。すごく素敵な光景だった。どうして今日カメラを持ってなかったんだろう。

家に帰ると部屋には誰も居ない。梃子はベッドで寝てる。周ちゃんがいない家は何だかすごく落ち着いた。やっぱり一人で暮らすのが好き。だけど、周ちゃんに会いたい。周ちゃんがもうたっぷりと好きだ。

夕方、家を出る前に周ちゃんに話をした。「私の色々が、例えば男性とハグをするとか、恋をするとか、セックスも。トラウマだった指輪をつけたいって思ったのも全て周ちゃんのお陰。もし、例えば周ちゃんが誰かを好きになる様な事があっても、それはすごく哀しいけど、周ちゃんにはもう十分に感謝してるから。」

この人は一体なんなんだろう、直感で結婚を選ぶなんて。プロポーズをしてくれた周ちゃんを信頼するよりも、まだ出会ったばかりの人に積もる不安だとか、私のトラウマが彼との距離をしばらく狭めてくれなかった。身の回りの友人等にそっと話をしたけど、出会って10日でプロポーズしてくる男に誰もがぶったまげて、心底心配してくれた。私も200%友人の言葉に同意だった。「結婚を決めたのは直感だよ。喫茶店であなたが話していた事が心にすごく響いて、それで、あなたを幸せにしたいって思ったんだよ。」彼の言うところの直感が私の人生を前へ前へと動かしていく。あっという間に巻き込まれてしまった様にも思う。夕方に何であんな事を伝えたのかわからないけど、彼が好きだけど、彼を私の物にしたいとは思いたくない。私の人生を変えてくれた。この現実がここにあるだけで、もう十分。こんなに沢山を貰ってしまって、これ以上の我儘は言えないよ。

朝食
オムレツチーズサンド
ソーセージとバターだけのサンド
カフェオレ
バナナとブルーベリーのスムージー

パンとバター

パン 19.11,2021

色々が決まってく。来週にアメリカの家族の所へ行く周三君のお母さんが東京にくるそうで、会うことになった。その次の週末は出張先の富山へ彼が来る。

8年かけて大切に積み上げてきた物が一瞬で失くなったかと思えば、1ヶ月前に存在ですら知らなかった人と数十年後の未来について話し合おうとしてる。

よくわかってない。余計な事は考えない。今日は早く寝よう。

兄の焼いたパンと兄の漬けたチーズのオイル漬

パン 03.11,2021

誕生日の朝食は兄オンパレード。兄の焼いたパンに兄が漬けたチーズのオイル漬。LINEを開くと、兄と姉から誕生日のメッセージが入っていた。まず、恒例のほぼ日手帳の新調から始まる。新調とは言っても、新しい歳のやりたい事リスト100を思う存分に埋めるだけ。とりあえずそれで書初めを終えた様な気分。

とにかく朝から気持ちがいい。気持ちが良くて仕方がない。この1年を無事に乗り切った。39歳は悪夢で、40歳という年は大変ハードな歳だった。どうにか離婚を決意し、裁判はやらないと家族を説得し、走って離婚届を世田谷区役所へ出しに行き、家を引っ越し、新しい生活を始めた。心療内科は早々に卒業して、44kgまで落ちてしまった体重も太るプロテインと炭水化物で元に戻して、亀の一歩くらい小さな歩幅で普通の生活を始めて、新しい名前に変わりアイデンティティを一気に喪失して、新しい活動名の名刺を刷って、沢山の銀行とか保険とかあちこちに隠れてる見たく無い名字を見つけては変更する作業を死ぬほどやって、仕事も少しずつ始めて、完全に落ちた体力も毎日ちょっとずつちょっとずつのウォーキングで戻して、家具を揃えて、映像を勉強して、映像を撮って、新しい写真のプロジェクトを始めて、カウンセリングへ通って、心理学を学び始めて、梃子の癌の手術を無事終えて本日。数日前に聞こえなくなった片耳は早々に治った。過労とストレスで一時的なものだったみたいで、片耳の問題くらいで心は殆ど動揺しなかった。とにかく1年死なずにやりきった。それだけで、今日気持ちよく生きてるだけで何だか最高なんじゃ無いかって気がしてる。それに、梃子もお陰様で生きてる。

一年前の秋に沢山のお気に入りの指輪達を一つ残らず指からとった。いくつかは渋谷の質屋へ売った。大好きな指輪を死ぬまで付ける筈だったのに、理由はよくわからなかったけど、多分もう見ちゃいけないから、療養で殆ど仕事が出来なかった時期に少しでも生活の足しにしようと売った。私は指輪が好き。祖母や母の影響、姉の影響もある。二十歳を過ぎてから指輪をつけていない時なんてあっただろうか。両手じゃ足りないくらいに指輪をしてきた。一つ一つに思い出がある。それが指輪。何と無く買った指輪なんて無い。悪魔になった指輪達。だけど、指輪が好き。何だかすごく複雑な気持ちの一年を過ごした。

だから、今日、自分で自分に指輪を買う事にした。トラウマに邪魔されて、好きな指輪をつけられないなんて人生どうかしてるよ。おかしい。だから、新しい指輪を買おう。怖くても、もう怖く無いよきっと。だから、とびきりお気に入りの指輪を買えばいい。「これ、いくらですか?」NYでデザイナーをしてる日本人のジュエリー作家。日本じゃ殆ど置いてる所がないけど、たまたま渋谷のセレクトショップにあった。もうずっとずっと好きな作家。「4.8万ですね。」お姉さんがさらりと言った。完全に予算オーバー。「うーん。中々ですね。買います。」だって私、今日、生きてるから。買う。

指輪の箱を鞄にしまい気分良く歩いていると、前から編集の浅井さんが歩いてきた。お喋りに花が咲いて太陽が浅井さんの右顔から私の左顔を通りそのまま夕方へと去って行った。どれだけの時間お喋りしてたんだろう。むちゃくちゃ楽しかった。料理雑誌の副編集長を退職し、今はフリーランスとして活躍されてる。これからの話とか、自然由来の話とか、二人で道路をぴょんぴょん飛び跳ねてしまうくらい興奮した。浅井さんは本当に素敵な大人の女性。すごく憧れてる。「呼び止めちゃってゴメンね。」長話の後に浅井さんが言った。「いや、私、今日誕生日だから遊んでるんですよ。」「え?私も三日後誕生日だよ!おめでとうー!!」なんと私達は蠍座の女同士だった!という話でまた盛り上がって、一緒にいるなら魚座の男がいいよというアドバイスと、誕生日プレゼントにサーモンピンクの電動歯ブラシを頂き解散した。サーモンピンクは私の大好きな色。嬉しい。何だかこんなにハッピーな気分の誕生日っていつぶりだろう。覚えてないぶりに楽しい。帰りに梅ヶ丘のリカーランドなかますでビオのロゼと、美登利寿司で好物の本鮪の赤身と赤貝のお寿司を買って帰った。お風呂に浸かりながら母とお喋りして、夜は梃子とゆっくりと過ごす。幸せだな。ありがとう。私も梃子も、生きててくれてありがとう。

兄の焼いたスコーンと食パン

パン 15.10,2021

昨日、カイトと駒沢の駅近くで待ち合わせして、兄の焼いたパンを受け取った。紙袋には、プレーンスコーン、チョコレートスコーン、食パン、それにチーズとニンニクのオイル漬けが入っていた。朝食はいくつかのパンをオーブンで焼いてお茶を淹れて食べた。

テコは朝から声が出ない。昨日の病院で鳴き続けたんだろう。だけど、手術前のチェック検査は良好で、癌の転移も見られなかった。たったの11年の人生で3度目の手術って、こんなに小さな体なのに。人間の様に話せないからただ耐え続ける方を選択するしかないのだけど、前を向くしか選択が無い人生ってどんな感じなんだろう。

今日は朝からミオちゃんと取材。ミオちゃんと会うのは久しぶり。撮影は8時から夕方まで。合間に色々とお喋りした。編集の羽賀さんとも初めて色々と喋った。同棲の話になって、好きな人でも一緒に住みたくないし、結婚も別にって話す羽賀さん。30歳前半の今の生き方はとってもユニークに聞こえて、魅力的だった。同じ物を持っていても、お金とか仕事とか色々が大体は似た様な物であっても、何かが足りないと感じる人もいれば、もう足りていると感じる人もいて、色々な女がいる。

仕事の合間に韓国のフェミニストの本を買った。内容は少し暴力の事も含まれてる。夜、少しだけご飯を食べながら考えてた。きっと暴力の度合いにもよると思うけど、暴力って最初は心臓が張り裂けるくらいに怖いけど、行動の一つと捉える様になると怖く無くなる。段々と慣れて麻痺してくるんだよなぁって。それに、初めて暴力を振るわれた時に真剣に相談した元夫の友人に「そんなのは二人でやってくれや。」と、関西弁で言われた事を思い出した。こんな事を相談してしまって、ああ、私って恥ずかしい女って申し訳なくなったのを覚えてる。9年くらい前の事。当時だって暴力は悪い事だったけれど、今よりもずっとずっと古い時代だった。

何だか今日は考えてた。女の生き方とか、色々。

アップルパンケーキと梅ジャム

パン 03.10,2021

今日は心理学の講座の初日。人生初めてのズーム授業。18人の人が画面に映ってる中で自己紹介するのはすごく緊張した。年齢も性別も住んでる場所も全然違う。職業については心理職の人が半数以上で、関連した仕事の方もちらほら。アウェイ感たっぷりの私は連れてこられた猫のような気分で端っこに座って授業を覗いた。

楽しいと言っていいのかわからないけど、むちゃくちゃ楽しい。リアル体験を例に出す話では、ちょっと苦しそうな話も聞こえてきたけど、とにかく見るもの、触れるものが楽しい。これからどんな9週間になって、その9週間の後の私はどんな視野で世界を見るんだろうって思うと、すごくワクワクした。だけど、しきりに講師からは注意喚起が促された。学びの中で冒険している感覚があるうちは大丈夫。だけどその先には絶対に行かない事。安全な場所からは離れないようにって。私の離婚の事を話した上で受講参加を認めてもらった旨があったから、本講義を受ける前にも何度もその件については連絡が来た。

色々が色々と動いて回ってる中で、講義も始まって、なんだか脳みそがショートしそう。バタバタと支度をして、冷たい白いご飯だけをばばっと頬張って、鎌倉へ向かった。数日前に週末はちょっと自然を見た方がいいと思って近所の今むを誘った。彼も無類の海好き。鎌倉の駅を降りるとザーザーぶりの雨。駅前のエクシオールで雨宿りしてると連絡が入る。友達のたまちゃんに聞いてたけど、本当におばさんみたいな髪の長さだった。いきなりショートになったおばさんの私。おばさんみたいな髪の長さのおじさん。なんなんだろうか。心理学の勉強を改めて始めた事を話すと驚いてた。そこから、脳の話とかになって、今むが読んでる細胞の話になって、雨が止んだから海外に向かいながらもハードにお喋りして、海岸に座りながらも、今度は動物倫理学とか環境の話とか、私がここ一年くらいほってる話をした。結局、穏やかな海の前で、美しい夕方の中で熱弁しあって、大変に疲労困憊して東京に帰る事に。「疲れた。」何度も言ったと思う。私が勝手に熱弁しただけなのに、今むは「ごめん。」って言ってた。

電車に乗ると、今度は今むの将来についての話を聞いて、どうしたらいいのか考えたりして、三茶の中華屋でビールを飲みながらまたさらに、その話の続きをした。とにかく、話しまくって疲れた。

男性の悩みを聞く事ってあまりないけど、男も女と一緒だなって思った。何とも、フルスロットな休日だった。

スモーブロー

パン 20.7,2021

朝の4時、外は何だか雲に覆われてる。ああ、どうしよう。ベッドの中で怖くなる。昨年の恐怖にちょっと似てる。もしかして、。ちがう、そんなわけない。霧を搔きわける様に頭の中を心の中を貪り突き進んでみる。何となくわかった。この落ち込みは私自身が招いてる、糸をこんがらがらせてるは私だ。

昨日は月曜日だっていうのに朝から一気に落ち込んだ。昨日までは元気だったのに。どうして。

ここ1週間くらい。ずっと根詰めて作業を進め、日曜日の午後から打ち合わせをしに逗子へ行った。逗子では夏を思いっきりに楽しむ人たちでビーチはごった返してた。何だか同じ地球とは思えない感じで、まるでコロナ前にトリップしたみたい。日常なのに、それは今日にとっての非日常の光景で私の中で何かがずれていった。

夜の22時、姉から長文のLINE。朝から急降下した落ち込みに不安を感じて、カウンセリングへ通う事を決めたと姉にLINEした返答だった。姉はクリスチャン。そんな話がつらつらと書いてあった。私にはGodがいるから、あなたも何かを見つけてみたいな。Godは勇気をくれる、力をくれる、みたいな。それは答えになってないよと思った。まぁいいや。姉に解決して貰いたいわけじゃない。ただのアテンション。寂しかっただけ。

そんなメールの事もベッドの中で考える。神様だとか、何かすがれる、頼れるものがあるのなら、困ってない。トラウマや、過去の日々の事もきっともう悔やんで無いよ。上手に逃げられるのなら忘れてる。カウンセリングの方に連絡をし、受けたい旨と、自分がどうしたい等、今の症状や、頑張れる力はあるのに急に落ち込んでしまった事を軽く話してみると回答はすんなりとしたものだった。

「離婚を昨年にして、今頑張るのは未だ早いと思いますよ。頑張りたい気持ちはとてもわかります。だけど、自家発電が未だ無い状態なんじゃないでしょうか。自家発電、離婚の色々で使い切ってしまったのかもしれません。今は自家発電を貯める時です。」

そうか。一日、何もしないで過ごす。午後になって二子玉にずっと欲しかったハイビスカスと、蔦屋書店で食べ物の書籍を買って帰る。何もしない、何も考えないって、もやもやする。動物園の檻の中の動物になったみたい。安心で安全だけど退屈だ。けど、そもそも、私の自家発電ってどこで作られるんだろうか。

今日の朝ごはんはスモーブローにした。デンマークに行った時に初めて食べたスモーブロー。新婚旅行だった。彼はあの旅行でずっとゲームをしていて、行きたいと行ってた場所に連れて行っても、つまらなそうにゲームしてた。旅の全ては私が決めて、チケット取って、ホテルも各スポットで取って、買い物へ行けば何かを買ってとせがまれる。直ぐにホテルへ帰ろうばかりだった。中には楽しい事もあったけど、楽しくない事も山ほどだった。もしかしたら彼の鬱が始まっていたのかもしれないとも思う。そんな時に食べたスモーブロー。いいも悪いも両方好きで一緒にいた筈。そんな旅も後になったら笑い話になればいいって決めてたけど、数ヶ月後に笑えない話になってしまった。

だから、どうして私は落ち込んだんだろう。スモーブローを食べながら思う。朝はあんなにどんよりしてたのに、リビングは夏の朝陽でいっぱい。気持ちがいい。そうか、わかった。たぶん、打ち合わせが思うように行かなかった。それだ。昨晩に友人が「明日は撮影が早くってさ、6時起きなんだよね〜」って言ってるのを聞いて、?って思った。私は平日でも週末でも、基本的には仕事の為に5時過ぎには起きてる。仕事は撮影だけじゃなくて作品作りもそう。理由のもう一つはそれだ。思えば、6月は作業が忙しくて殆ど人に会ってなかった。

カウンセリングは水曜日に予約してる。
答えはわかった。思うように結果が出なかった。頑張りすぎた。元気が無くなると、弱い部分が出てくる。それだけの事だ。ひとり勝手に恐怖に陥る事はないし、どうして怖いのかを探しに行ったらいいんだ。それに、仕事も作品も落ち込む為にやってるわけじゃない。私の自家発電のエネルギー、探しに行こう。

スモーブロー
レーズンパン
アボガド
トマトと玉ねぎをビネガーと山椒の塩漬で漬けたもの
オリーブオイル

蜂蜜トースト

パン 07.4,2021

昨日、まゆみちゃんから手紙が届いた。1.5€の切手が貼ってある。PARISから東京への値段。東京からPARISへも180円くらいだったように思う。海を渡って遠く彼方の場所で、今の時間も昼夜真逆だし沢山の色々が違うのに、私達の文通にかかる料金が同じって、たまたまかもだけど同じって同じ価値って、何だか嬉しくなる。

手紙には最近の事が色々と小さな文字で沢山綴ってあって、手紙を書くのが私からの手紙を読むのがとても嬉しいんだって気持ちが溢れてた。この文通が時を経て終わる日が来ても、どこかの引き出しにちゃんとしまっておこう。それで、お婆ちゃんになったら、いつかの今日のこの手紙をあげたい。封を閉じた今日を本人でさえも忘れちゃうかもしれないけど、今日に困ったり悩んだり喜んだりしてる事が瑞々しくここに記されてる。まゆみちゃんの筆跡で。

今日は埼玉の友人が安置されてる葬儀場にヤッチャンとユウヤ君と行く。2019年の1月、友人の仕事用のプロフィール写真を撮った。あの時の写真をお母さんに渡そうと思って、早く起きてプリントして、お母さんへ手紙を書く。何だか最近よく手紙を書いてる。パンを焼いて、バターと蜂蜜をたっぷりとかけて、お茶を沸かした。涙がどんどん出てくる。身体のあっちこっちで小さな爆発が起きてるみたい、思い出と哀しみが交互にやってくる。

勇気を貰ったように思う。
今日を有り難く生きるとかじゃない、死を側に感じて自分の身を安堵する事なんかでもない、そんな事じゃなくて、未来を残してくれたように思う。色々があった私にとって、彼女の死は哀しいだけじゃなかった。後悔が沢山あるから、生きたい。

バナナチーズトースト

パン 24.2,2021

午前から神保町で編集の高木さんと取材。それは聞いたある事があるけど、口にはどうにも出て来ないゲームの有名な女性の方を撮った。ライターの男の子が「こういう取材は慣れませんか?」みたいな事を聞いてた気がするけど、明らかにその子の方が緊張してた。やっぱり、人に話をする時はPCとか紙じゃなくって、ちゃんと見た方がいい気がする。たまに思う。有名な女性の方は、最初から最後まで男の子を見て話していた。

世界大会の話とか、どうやってメンタルを保つかとか、海外での身体やマインドのコンディションの整え方とか、とても面白かった。途中に自分が身体が弱い事、実は癌だった事、抗がん剤を飲みながら大会に挑んだ話を聞いた。もっとそこ、男の子、聞いたらいいのにって思ったけど怖かったのかなって思った。男の子は大変だった時期はなんちゃらって早々に終えて次へと進めた。そういう時期に抗がん剤を飲みながら大会に出る。どうかしてると思うその話を私は聞きたかった。いつ死ぬかどうかわからない状態で試合に挑む。だけど、脳がアウトになったら勝てない。だけど身体の話でもある。だけど心にもそれは繋がって負けてしまう。わからなくなった自分の身体と戦う時間の話をもっともっと聞きたかった。

バナナチーズトースト
食パン
バナナ
チェダーチーズ

ホットサンド

パン 16.1,2021

さくらももこさんの本を昨晩に読み終えた。最後のストーリーは、カッとなって、頭をぶってしまったクラスメートの話。その時の微妙な気持ちが綴ってあった。今でも彼を殴った感覚が残ってるって。掴めない朝陽みたいな温かい何かが心に残ったまま、本を閉じて寝た。

自分にしかわからない感覚とか、言葉では上手に説明出来ない事とか、沢山の整理のつかない記憶が自分の中にある。その曖昧な部分を大切にしたい。苦しい事や哀しい事は忘れてしまいたくなるけれど、それは今日の自分を作ってるんだって。

最近、友達が変わった。
曖昧な部分を放棄しない人が好きになった。

バナナピーナッツバタートースト

パン, 朝食 14.12,2020

図書館で借りてきた平野レミさんの本。朝食を食べながら読んだ。
” 人生なんてさ、楽しみましょうよ!美味しいご飯を家族と一緒に食べましょうよ!好きなように楽しんで料理して!あなたのやり方でいい。あなたは間違ってなんていないのよ!!” そんな風に書いてある。レシピとエッセーが一緒になった本。すごく元気が出る。生きる方しか選べないのなら楽しむしかないんだ。

“「よしみさんは、色々を犠牲者ぶってましたよね。」って言われて、、なんか嫌な気持ちになっちゃって。”

昨日、人に言われた事がずっと胸に引っかかって、姉にLINEすると深夜に返信があった。L.Aは朝。「私なら怒るよ。それに、どんな立場の人であろうが、そんな事いっちゃいけない。」

そうだよね。私辛いっていいんだよね。なんだかホッとした。

私に言ったその人はオーラーが見えるらしく色々を伝えてくれた。私がお酒が原因で離婚したって事だけ話して、詳しい事は言わなかった。合ってる合ってないはよくわからないけれど、とにかく哀しかった。占いとかオーラーとかスピリチュアルなものって本当に大変な時ほど役に立たない気がしてる。一緒にいて励ましてくれる人ならいいけど、ネガティブな発言は心に刺さるだけで、説得力の1つもなければ、後悔の波ばかりが押し寄せる。強くて、これが真実だよみたいな言い方は辛い。

痛みに敏感になってから人との距離が出来た。何だか色々が気になってしまう。

「その言葉を選んだら、あなたは気持ちがいいかもしれないけど彼女は傷つくよ。」「その行動はあなたはその場しのぎでやってしまったかもしれないけど、人は不安に思うよ。」私でも私以外に向けられた日常に溢れる何かが気になる。タンスの隅にぶつけた足を見たら、こっちまで足先がじんじんしてしまうみたいに、いちいち色々な痛みが全身を通過する。だから、人とは距離を置いてる。変に嫌いになったりもしたくないし、私の傷を抉られるの嫌。辛い。嫌な現実を目にしても大丈夫な人になりたい。そして、酷く傷ついた人がいたら、私の知ってる優しい言葉を沢山かけてあげたい。強い人になりたい。

バナナピーナッツバタートースト
バナナ 1本
ピーナッツバター
6枚切の食パン

チーズトースト

パン 08.12,2020

朝5時過ぎに目が覚める。
最近、ずっとベッドから出れなかった。夢と現実で行ったり来たりしながら、私の人生を今を後悔し続ける。どうして、私、ここにいるんだろうって。ふかふかのベッドの中で、じっと、考えて、考えて、朝陽の中で布団に潜る。だけど、今日は違う。未だ外は暗い。ベッドからぱっと起き上がり、キッチンに行きお茶を淹れた。

ストーブをつけて、デスクに座ると、あっという間に朝がやってきた。お腹が空いたな。7時を過ぎている。トーストをセットして、スープを温める。テコのご飯を準備して、、焦げた匂いがする。あーやちゃった。だけど、いい香り。トースト、綺麗だな。ちょっとやりすぎちゃったけど、焦げてるくらいが丁度いい。何だか、今日はいい。朝から色々と丁度いい。

携帯を見ると、りょーこちゃんからのメールが入っていた。言葉が入ってくるのと同じタイミングで目から涙が溢れていく。

私はたぶん、幸せになる権利を失った。
「そんなこと無いよ。未だ若いんだから。人生これからだよ!」なんて、皆が 声をかけてくれるのは、すごく嬉しいけど、そんな簡単なじゃない。離婚って、パートナーが死別するのと同じくらいのストレスがかかるって何かで読んだ事がある。姉が前に言ってた「うちは死んじゃったからさ、死んじゃった方が楽だよ。」その時、そうかもって思った。どちらかが死ぬまで、一緒にいようと約束した人がいなくなるのは、簡単じゃない。まるで魚の半身みたいに、半分無くて、半分露わだ。切れた身体は、もう絶対に戻れない。

半分を失って、これから、どんな形をして生きていけばいいのか、どんな風に笑ってどんな風に怒って、どんな風に愛していいのか、正直わからない。人の温もりを思い出そうとしても、わからない。

今朝、ベッドに置いてきたのは、不安だったと思う。

りょーこちゃんのメールが私を温めてくれる。
誰も知らない見えない未来の話なんてしない、今の私を温めてくれる言葉だけが並んでた。

冷めてカチカチになった焦げたトーストは美味しく無い。だけど、熱々で焦げたトーストは美味しい。

ヌテラトースト

パン 17.10,2020

家のドアを開けると、張り替えたばかりの畳の匂いがした。久しぶりの家。ああ、いい香り。窓を開けて、掃除機をかける。石垣島とは全然違う風だな。冷たくて、少しひりひりする。ここの空気は未だ私には優しくない。現実に一気に戻ってしまった。

本当の事を言うと、今も寂しい。
どんなに酷い事をされようが、急にお酒に戻ってしまった夫に、この現実に、一生私は消化出来ないまま死んでいくんだろう。夫を嫌いにはなれない。夫を今でも好きだと思う。夫にお酒を呑ませた人を憎んでる。そんな下らない事を考えても意味が無い事なんてわかってるけれど、彼がいなければ。一日に何度も頭を過ぎる。彼が夫に大量にお酒を呑ませなければ。

飲み友達に作ってもらった会社の事を何度も聞いた。「家族で話そう。大事な事だから、何の会社か教えて。」夫は家で椅子に座る時間でさえ作らなかった。なんだか変わっていく自分から逃げ続けてるように見えた。ほんの数ヶ月前はソファーで肩を並べて毎日の様に一緒にテレビを見て、一緒に食事をしてた。今は違う夫が同じ言葉だけを放ってる。「俺は忙しんだよ!邪魔すんな、うざったいんだよ。」機嫌が悪い時は「お前ぶっ殺すよ。」って殴りかかってきた。ぶっ殺すっていう言葉は夫に会うまで誰かに言われた事は一度も無かったけど、この8年間でシャワーみたいに浴びた。初めて聞いた日は、私は殺されるの?って真剣に受け止めた。

この先も悲しみは癒えないと思う。だけど、仕方ない。心と身体が、東京を離れて元気を取り戻してきた。こういう事なんだ。もう元には戻れない。勘違いしてた。幸せだった頃の私に戻れる気がしてた。平穏だけを知ってる私がもうすぐ帰ってくる。違う、これからは、この傷と一緒に生きていくって事なんだ。胸がえぐられるような気持ちも、人に裏切られた悲しみも、人に手をあげられた苦しみも、男が大声で「ぶっ殺すよ。」っていうのも、全部、私の中のまま。

今日は姉の息子マルコスの誕生日。ヌテラを見るとマルコスを思い出す。ヌテラ狂の甥。石垣島のホテルで小さいパックになってるヌテラを見つけて、嬉しくなって幾つか持って帰ってきた。甘い物はそんなに好きじゃないけど、朝食はヌテラトースト。彼のダディ、ニコちゃんが死ぬ間際に「お前がこれからはボスだからな。」マルコスにそう言ったって聞いた。今日で11才になったマルコス。今、彼の心のどこにその言葉はいるんだろう。お誕生日おめでとう、大好きだよ。

オムレツサンドウィッチ

パン 13.9,2020

久しぶりに明日はサンドウィッチにしよう!前日の夜にそう決めていた。夫は私のサンドウィッチを嬉しそうに食べてたな。本当によく作った。夏は冷えたサンドウィッチが寝起きに最高。だから、朝一番で作って置いて、冷蔵庫で冷やしておく。レタスや胡瓜を挟んだシャキシャキの野菜ハムサンドと卵サンド。トマトを挟んでも美味しい。マスタードマヨにしても美味しい。余ったら冷蔵庫に入れて夕方のおやつにしても美味しい。家の前の人がベランダでパーティみたいのをしてる。うるさい。だけど、わいわいした声は悪くない。わいわいと食事がしたい。家族や友人やみんなで同じテーブルを囲むような。そういう食卓が好きだから。

オムレツサンドウィッチ
食パン 2枚
チーズ
卵 2個

人参オムレツのサンドウィッチ

パン 10.5,2020

サンドウィッチの素敵な所は形状がいい。何だか楽しそうな予感がするのもいい。
私が好きじゃないサンドウィッチは規則的すぎるサンドイッチ。乾いたサンドウィッチ。あと自分勝手なサンドウィッチ。自分勝手というのは、この具とパンの割合って本当に?っていうサンドウィッチ。具沢山もいいけれど、ならばファラフェルみたいにパンの主張も忘れないでいて欲しい。実家に用事があって戻ると、帰り際にさっと小さなサンドウィッチをカバンに入れてくれる母。キャベツを炒めたサンドウィッチとか、ポークケチャップのサンドウィッチとか、その日の冷蔵庫事情で作ってくれる、アルミホイルで包んである片手サイズのサンドウィッチ。早く着きすぎた駅で電車を待ちながら食べる。母のサンドウィッチが食べたい。

人参オムレツのサンドウィッチ
マスタード漬けと和えたキャロットラペをオムレツにする。
トーストしたパンにバター、マヨネーズを塗ってオムレツをサンドして中央をカット。
▽ 材料 ▽
キャロットラペ
卵 1個
マヨネーズ
パン 2枚
バター