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チキンカレー

Journal 14.3,2021

昼に成田さんとリリさんが家に来て、みんなでカレーを食べた。りりさんがお土産に変わった色のチューリップを買って来てくれて、成田さんはホワイトデーだからって、とらやの苺羊羹を買ってきてくれた。たいがい、恋の話をしてたように思う。二人は私よりずっとずっと若くて、これからきっと沢山恋愛をするんだろうなって想像したら、何だか嬉しくなった。私は大人になるまで、社会にあまり属さないで遊んでばかりいたし、仕事より恋愛の方が大事だと思ってたから、恋愛はそこそこ多い方な気がしてる。いつだって誰かが大好きだった。どうしても今すぐに会いたくって、夜中に会いに行ってしまったり、その人が気になって気になって仕方なくって何も手がつかないとか、四六時中、私の細胞の全てが大好きな人に犯される。結局のところ、あの経験が何に活かされているのか全くわからないけど、果てしなく酸っぱくてどうにも出来ない淡い感情は誰かを想ってるから見える。よくわからない場所に思い切りにダイブしてしまう勇気は、その衝動はイかれてるって思うけど、誰かを想う事は、恋愛をする事は楽しい。

昨日、どうして日本人はもう愛していないのに、不倫もしてるのに、離婚しない夫婦が多いの?って、台湾の子が口を揃えて言ってた。私は不倫もした事が無いし、夫を嫌いになって別れたわけじゃないから、その人達の心はわからないけど、何だか何でも、楽しみたいって思った。気持ちよく生きたい。きっと色々はどんどん失くなっていく、だけど、代わりに新しい物もどんどん入ってくる。

チキンカレー
アボガドとピクルスのサラダ
ブロッコリーと味噌マヨ
先週漬けた白菜キムチ

3月10日

Journal 10.3,2021

RiCEの撮影。楽しかった。
映像の大場さんも来て、ちょっと大人数の現場だったけど、そういうのも楽しい。帰ったのは21時前だった。

何だか、立て続けに仕事がキャンセルになったり、何だか上手くいかない事が続いた。こんだけ散々な目にあってようやく前向きになれた所に、私って本当になんだよー!って思ったけど、気にしない。気にしたって仕方ない。だけど、代わりにちょっと嬉しい事があった。撮影が終わると、色々な友達や知り合いから、たわいもないメールが沢山入ってた。たまたまだと思うけど、何だか嬉しい。

大場さんと撮影の合間に映像の話をした。「とにかく、写真もだけど、我流すぎて、映像の方に私が作ったもの見せたら、なんだこりゃーって言われちゃいそうです。本当に無茶苦茶で、楽しいけど技術的な事がわかりません。」笑いながら言うと、「技術とかは結構どうでも良くて、我流で形にしていった方がいいですよ!」大場さんが言った。何だか、納得。昔に飲食店を撮ってる友達がいて、湯気をフォトショップでつけるって聞いて、嫌だなぁって思った。写真は絵みたいなものだから、どうにだって嘘もつけるし、別に忠実に現実に近くなくてもいい。だけど、湯気が美味しいとは限らないし、作りたてがベストショットとも全然思わない。夕方に飲む冷たい味噌汁って美味しいし、鍋に残ってる冷たいカレーだって最高。ただ、時間が過ぎてだれてしまった野菜は不憫だし、伸びてスープを吸ってしまった麺も無愛想で申し訳ない気持ちになる。きっと映像も同じでいいのかも。我流で形にしていこう。下手くそだけど、下手くそが味になったらいいかもね。

3月7日

Journal 07.3,2021

朝から何だか胃炎。
天気もあんまりだし、しばらくベッドで過ごしてから仕事を始めた。昼は梅干しと昆布出汁に卵を落としたおかゆにしよう。作業を始める、何だか眠たい。梃子と一緒にベッドに潜った。1時間くらい寝たのかな。夢でどこかの部屋にいる。いつもなら、彼にまた酷い事をされたと怒ったり悲しんだりしてるのだけど、今日は私は彼とはもう別々だった。夢の中で私が一人になれたのは初めて。目が覚めて、なんだかすごく気分が良くて、横にいる梃子を抱きしめる。ようやく私は現実を理解し始めてる。夜もおかゆにした。

ベッドで開いたインスタで、美容家の神埼恵さんがインスタライブをやってた。バツイチで子供が3人。今は再婚してる。綺麗な人だな。これで45歳だなんて信じられない。ぼーっと見ながら、何だか思った。この世の中は苦しんでる人がきっと沢山いる。だけど乗り越えられるんだよな。この人がここにいるのは乗り越えたからで、そうやって綺麗になったんだろうなぁ。世界って面白い場所かもしれない。

神埼恵さんの雑誌のインタビューでいいなって思った話があった。読者からの悩み相談で、「悪い彼と別れることが出来ません。どうしたらいいですか?」っていう悩みに「この世には悪い男っていうのがいるけど、あなたの時間が無駄になるからさっさと退散しましょう!」みたいな回答だった。潔い回答に、ああ、この人は経験済みだなって思った。酸いも甘いも人生。綺麗な女は違う。姉から「やってみたけど、やっぱりマッチングアプリ気持ち悪くて無理!」とLINEが入ってた。そうだよ、気持ち悪いのは最初からわかってる。私だって毎回気持ち悪いと思ってアプリを立ち上げてる。だけど、どんな事でも初めては違和感の連続だし、直ぐにいい気分になんてなれなくて当たり前だと思う。マスクと同じ、直ぐに慣れるし、目的はマスクをつける事じゃない。そうわかったら、何とか気持ちとの折り合いもつく。いつだってここから逃げたいと思ってやるから怖くなるだけで、行きたいって思えば、きっと前に進める。

発酵白菜と塩豚の鍋

Journal 06.3,2021

サミットでビールを買って帰った。
冷蔵庫を開けるけど、なんだかな。とりあえずお風呂。昨日茹でたブロッコリーをマヨネーズにつけて、かじりながら冷蔵庫を眺める。先週に常温で漬けておいた発酵白菜。少し黄身がかかっていい色してる。一口食べてみると、最高に酸っぱい!今日は鍋だな。何日か塩漬けにしておいた塩豚が冷蔵庫の奥にある。一緒に発酵鍋にしよう。ビールを飲みながら、鉄鍋に塩豚を放置。一時間くらい煮込みながら、メールをする。2本目は酎ハイ。水が減ったところで、発酵白菜とその汁を鍋に入れる。あー勿体無いって思いながら入れた。本当はそのまま全部食べてしまいたい。今はちょっと酎ハイを飲みたいから、グツグツさせておく。もう少ししたら春雨を入れて、美味しい煮汁を吸わせよう。

3月5日

Journal 05.3,2021

午後から市川で撮影。楽しかったな。
本当に写真があって良かった。写真は楽しい。それに写真の仕事で会う人も、仕事も。何だかとても穏やかになる。

姉から今朝LINEが入ってた。一昨日の夜中に離婚を後悔してる事を吐露した。「まだ彼の事、想ってるんだ。だけどリレーションシップがなかったよね。大事な事だよ。」姉からの返答。わかってる。私もそう思う。

今、まだ彼を想ってるのか、ただ今が苦しいから過去に戻りたくなるのか、正直どっちなのかわからない。企画で始めたマッチングでさえ、何だか後ろめたい気持ちになってしまう。もう誰とどうなろうが自由なのに。

姉は彼が結婚式直前に気分で会社を辞めてきた事を嫌がっていた。私は仕事なんて重要じゃないよって伝えたけど、姉が嫌がってたのはそういう事じゃない。今になってわかる。家族の約束を平気で破るのも、嘘をつくのも、夜中飲み歩くのも、定職につかないのもそう。他にも沢山沢山あった。地方ツアーだという旅行も赤にならなきゃいい方だと言ってた。飲み友達に貰ったお金で隠れて作った会社や店の事も。保健所に通さない飲食店をやってるのもそう。家出してからは、CEOと名乗ってると聞いたけど所得税だって払った事がない。どうやったらCEOなんて言えるんだろう。とにかく夫婦で一緒に幸せになる話をしたかった。何度お願いしたんだろう。PMSからすっぽり抜けた私は、姉の一言でスルスルとまた色々がわかってくる。リレーションシップか。どんなに信じても、どんなに希望を持っても、そんな物は結局意味を成さなかったって事。

記憶を勝手に書き換えようとする私がいる。良く無いな。この事はきちんと清書してでも取っておこう。こないだ春名さんも言ってくれた。「私は覚えてるよ。」あの言葉も心にとても響いた。真剣に話を聞いてくれた人達が、今、私にくれる言葉はいい。

白菜と豚バラの春椒煮

Journal 28.2,2021

“大丈夫、大丈夫。”
デスクの壁に書いて貼った。

苦しい事を持っていても、不幸でいなきゃいけない決まりなんて無い。昨年に沢山の友人が「大丈夫だよ。大丈夫。」って言ってくれた。だから、きっとこの言葉が今、出て来たんだと思う。この家に引っ越して3ヶ月。あっという間。だけど、とても長い年月の様にも感じる。テコはこの家にすっかり慣れてくれた。

本を読む時間が出来て、本を読める位に心が落ち着ける様になって、ベッドに、食卓に、リビングにと読みかけの本が重なってる。今日は欽ちゃんの “ダメなときほど運はたまる” を読み終えた。タイトルが気に入って読み始めたけど、想像とはちょっと違う内容で、だけど何だか変で可笑しくて、とてもいい本だった。家族の話は泣いちゃった。多分、泣くところじゃないけど、うちの家族を思い出したのかな、家族っていいよなって思って涙が出た。それに、最後が一番良かった。

嫌な事があっても弱音を吐かず、いつも人にやさしくしていれば、運は自然とたまっていくの。ってとこ。

運がどうかじゃなくって、生きるってそうゆう事だよなって。だけど、本の殆どは運の話。何だかね最高な本、おかしかった。明日から3月、今日はいい夢が見れるといいな。

食卓

Journal 27.2,2021

夕飯のあと、綺麗な食卓だった。姉がボランティアを始めた。3つ目の裁判が終って色々が片付いた頃に、アルコール依存症だったBFとも別れた。ぐったりしてる姉に曲を作ってとお願いしたら、早速ラインに送られてくる。綺麗な曲。やっぱりピアノが一番好きだな。私もいつまでも苦しんでるわけにはいかない。だけど、未だに苦しいし彼がした事は最低だったと許せない気持ちがべったりとくっついて離れない。急に手にしたお金や何かは、家族を捨ててまで欲しかったんだろうか。病気や酒、暴力だけが理由じゃない。

姉がボランティアを始めたきっかけは、苦しいからだった。それに、誰かの役に立ちたいって。直ぐにマルコの学校に相談へ行き始めた。

2月は何だか前に進めなかったな。過去に苦しんだって仕方ない。そんなことはわかってる。身体は完全に元気を取り戻した。療養をちゃんと取った分、しっかり運動不足。一昨日、写真をやめたら離れられるのかなって考えてた。全く違う仕事したら、料理写真からも離れたら、もっと忘れられる、もっと楽になれる。写真集だって正直辛い、記憶を掘り返す様な作業になる。何で写真を撮ってるのかな。どうして、当たり前の様に撮り続けようって思うんだろう。考えても大した理由は出てこない。ただ、好きなだけ。

私が撮りたいからやるんだけど、誰かの役に立つ様な写真が撮りたい。

Journal 22.2,2021

「確定申告終わったら、早い夕方から鍋しよう。」近所のみつみちゃんと鍋をする事にした。サミットの前で待ち合わせて、具材を買って鍋と簡単なつまみをつくる。

みつみちゃんの恋バナで盛り上がる。むちゃくちゃ楽しかったな。恋が実ったら、私に駅前のクレープをご馳走するっていう約束をした。何クレープにしようかな。バナナか苺かで迷うけど、春のうちならやっぱり苺かな。

寄せ鍋
ブロッコリーとバンバンジー
スナップエンドウのナンプラーマヨ
発酵野菜のおしんこ

晩酌

Journal 19.2,2021

横浜で仕事。ほんの数カット。1時間くらいで終わって、久しぶりに会ったハルさんとお茶をする。たぶん、2年ぶり。前に会ったのは清澄白河のTABF。

新しい名刺を渡して、離婚した事を伝えた。あの苗字が嫌になったから、苗字は捨てる事にしたって事も。今日から直ぐによしみさんって呼んでくれる、ハルさんは台湾人。日本は結婚する時に女性が名前を変えるのが普通。だけど、離婚すると女性は苦労する。その事について、変だよねって。台湾は夫婦別性。子供はどちらかの苗字を名乗る。

それに、自分は結婚するかどうか考えてないとも言ってた。長年付き合ってるパートナーがいる。だけど、大切な人と必ずしも結婚する事が自分にとってメリットだとは思わない。それよりも自立した関係でパートナーといたいし、台湾は2人に1人は離婚してる。結婚も離婚も特別な事だとは思わないって。

台湾人は家族や食卓を大事にするって聞いた事がある。家族が揃って食卓を囲む。私が一番好きな時間。気になってその事についても聞いてみた。だけど、離婚する事と、家族を大事にする事は違うよって。ハルさんの言う通りだな。それは全然違う。

昼頃までお喋りをして、一緒に東京に帰った。

日本の女性の生き方はやっぱり海外に比べて閉鎖的に思う。アメリカの姉と話しても、ヨーロッパの友人と話しても、日本はってなる。東京で沢山の女性に出会ったと思う。日本の中心都市だけど、日本はって言うのによく当てはまる。時代はどんどん変わっているけど、まるで逆光してるみたい。どうしてなんだろう。どうして皆が同じ方向を見て同じ方向へ行こうとするんだろう。本当にそこは明るいのかな。

苗字を捨てた時に自分が誰だかわかんなくなったあの感覚がまだ残ってる。私の育った家族は大好きだけど、明らかに今の私に旧姓はマッチしてない。完全に着せ替え人形みたいで、着せられた紙の服はずれてる。結婚でも無い、家族でも無い、じゃあ私は一体ってなるけど、今を幸せに感じてる。まだ過去を拭い切れはしないけれど、寝不足で真っ黒だった顔はすっかり晴れたし、スーパーに夫の世話にと走り回らないないでいいし、忙しすぎて苛々が爆発するのを抑える事もなくなった。それから強がらないで良くなって、私は妻だからって安堵を掴みながら背筋を伸ばすのもやめた。そう思うと、楽だし、幸せだし、独りになってすごく気持ちがいいと感じる。

それに、夫がいた方が寂しかった。夫が嘘をついて帰らない夜は飛び切り寂しかった。
結婚って一体なんなんだろう。何だか、やみくもに結婚っていいよって言ってきた自分が恥ずかしくなる。結婚は別にしなくてもいいやって思った。

2月17日

Journal 17.2,2021

たまちゃんが作ってくれた鍋を食べてる途中だった。一瞬で全身が硬直した。心臓が今にも破れそう。夫と関わる全てから離れた筈なのにどうして。

夫の友人に会ったんだそう。私を心配してるだの、なんだのって。そのまま、夫についての話は続いていたけど後はあまり覚えて無い。とにかく器の中の何かを口に運んで、運んで、「その人は嫌いな人だから。」と伝えた。

その友人は暴力の事はずっと知ってた。だけど、それ以上は何も考えたくない。今までの人生で酷く傷つく事は沢山あっても、人を信じたく無いと思ったのは初めてだと思う。平穏な毎日が一瞬でまた真っ黒に襲われる。二度と関わりたくないし名前を出すだけで吐きそう。あの世界には二度と関わりたく無い。共依存の本をぽつりぽつりと読んでる。夫婦や親子関係における共依存は、日本の文化背景がある事。それは生きる為に必要だったから備わった感覚なんだと。

いつも夫の名前や、子供の話ばかりを続ける友人達の顔が数人思い浮かんだ。中には私に共依存を教えてくれた子もいる。母であり妻であるから耐える事が、家族の幸せになる。女性がそうしないと生きられない時代があって、そうゆう親を見て育った女の子達は自ら我慢とゆう選択を選ぶようになるのだそう。

「病気だから仕方ない。」「子供の為だから仕方ない。」「私は妻だから。」それが共依存の答え。その言葉の上澄みからは平和な音が聞こえる。父親に殴られて育った男の子は、暴力を権力として、自己表現の一つとして、親から学んだ生き方を自分もやる。弱者を殴る。女や子供を。

彼もそうだった。お酒が入った深夜、強そうな人には悪態でさえつかなかったけど、タクシーを乗ると直ぐに運転手に激憤した。家につくまで私は通りに光る街灯を見ながらじっと黙った。翌朝に話せば、空のごめんねだけ。いつも。

私は自分の世界を捨てたんだ。依存したくなかったから、捨てた。本を読んでわかった。それに共依存は生きる術だって事も。決して非難するような事じゃない。世界は、生のある全ての物は、明日を生きるために今がある。病気でもそうじゃなくても、それは問題じゃない。その人にとって生きやすい方を選んだって事。お酒を飲み続けて死んじゃったら、そう生きたかったから。可哀想なんじゃない。やめられないのも生きる為。そしてそれを支えるのが役目だと信じるのも生きる為。

よく誰かが、私は夫の世話を焼いてばかりいると言ったけど、本当はそうじゃない。私は、フェアになりたくて、自立して欲しくて、彼を放った。その度に彼は私に助けてとお願いしてきた。子供みたいに立ち上がる私の裾にしがみつく。何度も何度も、断った。誰も知らない事。どうして助けたの?と聞かれるけど、べったりと助けてきたわけじゃない。何百回と悩んで突き放した。

明日は朝が早いからと家路についたけど、帰り道は寒くて真っ暗だった。すごく厭な夜。お風呂に入って、髪を乾かしてる時に思い出す。「よーよは、幸せな家庭に育った人なのだから、幸せになって。」雑誌の編集長をやってる兄の親友、栗さんが言った言葉。うちの家族の事をよく知ってる。全てじゃないけど私が苦しんでた日々を知ってる。離婚する前はこの言葉に後ろめたさがあったけど、今は私に勇気をくれる。朝になったらきっとこの暗闇は明けるはず。

昼食

Journal 14.2,2021

昼前に駅前でひとみちゃんとルイちゃんと待ち合わせをして、みんなで近所の神社に参拝。辺りが暗くなるまで、美容の話か恋の話とか、永遠にお喋りは続く。

何も考えずに、わっと友達と騒ぐ時間って大事だなって。楽しかったな。

昼食
カリフラワー、カブ、人参のぬか漬け
人参のドライの柿の和え物
ウドのフルーツ漬け
菜の花の醤油麹和え
豚キムチ
台湾風煮物
塩豚と大根
雑穀米


ひとみちゃんが持ってきてくれたワイン。
ルイちゃんが持ってきてくれたメルシーベイクのケーキをデザートに。

2月13日

Journal 13.2,2021

夕方、アカネちゃんに会いに家からバスで20分くらいの所にあるSISTER MARKETに行く。店ではやっちゃんと待ち合わせをしてる。数年振りのアカネちゃん。嬉しいな。バス停から小走りして店に向かった。久しぶりの買物。嬉しいからお金なんて気にしないで好きなものを買おう。別にいいや。楽しい時に買物するといいって聞いたし、嬉しい場所で買った物はその先もずっと嬉しい物になる。

店に併設してるカフェで三人でお茶をした。アカネちゃんの上の娘が未だ赤ちゃんで腕の中にいた時、上原のマンションの一室にあるお店で出会った。あれから13年だねって盛り上がる。13年前の私は、師匠に就いてアシスタントをしながらNHKでバイトみたいな事をしてて、自転車で家に帰る途中に時々遊びに行った。ちょっとだけ私の報告をすると、アカネちゃんが自分の話をしてくれた。初めて聞いた話。アカネちゃんの子供時代の苦しかった事。それから、ずっとその苦しみが大人になっても残ってたけど、ここ数年は本当に幸せだよっていう話。だからどんな事があろうとも、時間っていうのは解決してくれる。これは本当だからねって。

それに、私はよっちゃんの選択が良かったと思う。向き合うのは自分だから、それは彼にしか解決出来ない問題。今、一緒にいれなかったっていう事はお互いに違う場所に行ったっていう事だよ。

久しぶりに会ったのに、言葉がよく聞こえてくる。何でだろう、すごく嬉しい。

L.Aのブランドのピンクのパンツと、カーキのコーデュロイの帽子、NYのデザイナーの赤いビーズのブレスレットを買って、ブレスレットはそのまま着けて帰った。最近はinstaでラジオをやってるんだそう。私の番組はすっごいくだらないんだよーって笑ってた。

ありがとうね、アカネちゃん。

フレンチトースト

Journal 11.2,2021

昨日は久しぶりにメイムさんに髪を切ってもらった。半年ぶり。毎月のように美容院に行ってたのに、変な感じ。まるで髪の毛の存在を忘れてたみたい。朝目覚めて、ベッドの中で携帯を見る。L.Aの姉から庭で採ったグレープフルーツでジュースを作る動画が送られてきてた。Parisにいるまゆみちゃんからは、雪が降った街と鳥と散歩してる犬のお尻の動画。ベッドの中で、世界の今を見る。平和だな。

冷蔵庫に賞味期限が昨日までの卵が入ってる。朝ごはんはフレンチトーストにしよう。

今日は何も考えない。

フレンチトースト
6枚切の食パン
バター
テン菜糖
卵2個
蜂蜜

朝と昼の間のご飯

Journal 09.2,2021

午後から日本橋で仕事。何だか今日は穏やか。天気がいいからかな。終わったら、近所のたまちゃんも誘ってみんなでBASEMARKのAWの展示会に行こうって話してたけど、たまちゃんがお腹が痛くなって、ミオちゃんも仕事だったし、私も何となく図書館に予約してた本を取りに行こうって思ってやめた。

この街に帰ってくると、ほっとする。あたりは真っ暗だけど、踏切の途中に立ち止まったサラリーマンが今にも終わりそうな夕陽を携帯で写真を撮っていた。こんなにも毎日が平和なんて、ちょっと不気味なくらい。おかしい感覚だと思うけど、少し物足りない毎日に未だ慣れない。よくわからない何かを必死に解読しようとしてた毎日に、思い通りには全くいかない毎日に、途方の暮れる毎日に、何かを置いてきたみたい。夜なのに真っ暗なのに、深く深呼吸するみたいにべたっと身体が安心してこの街に落ちていく。

予約してた本は二冊。スティブンショアーの写真集と、臨床心理士の信田さよ子さんの共依存についての本。なんだか、なんでだかわからないけど、臨床心理士みたいな心理学に関する仕事か、写真の仕事か、17才の時に未来に希望を抱いた私は二つの選択肢で人生を考えた。心理学ならアメリカに行きたいとも考えてた。フロイトに憧れて左腕にフロイトの言葉を入れたのもその頃だったと思う。あれから何回恋をして、何回引っ越しをしたんだろう。時間がこんなに経ったのに同じような事を考えてる。

心理士の夢はさっさと捨てたけど、手にしている本を借りたのは8年も依存症の人と過ごせた自分が共依存だったんじゃないかって気になったから。誰もがしない選択を敢えてした自分に後悔しているし、もし病気への知識があったら彼を救えたんじゃ無いかと後悔してる。だから、苦しむ時間がここに未だあるのなら、もう少しだけ、どうしてなのか知ろうと思った。私はこの先、きっと一生、後悔し続ける。だから逃げたく無い。

雑穀米
ポークカレートパクチー
えのきとわけぎの味噌汁
納豆
蒟蒻の炒り煮

目玉焼き

Journal 31.1,2021

雪が溶けるように、少しずつ少しずつ何かが消えていく気がした。そして隠れてた何かが見えてくる気がしてる。出張続きで身体がずっと重かったけど、ようやく普通の毎日になってきた。やっぱり心と身体は繋がってる。身体が辛い時は心も一緒にダウンするみたい。人間って本当に単純。

料理家のみなくち先生のところで買ったフライパン。すごく可愛い。ガチャガチャとすぎて行く時間を失った毎日がなかなか慣れない反面、道具をじんわりと愛でるような時間が出来た事が嬉しい。

高知県の朝

Journal 24.1,2021

目を開いたらいつも、新しい。そうしよう。何だか、ホテルで目覚めた時にそう決めた。疲れたら目をつぶろう。そして開いたらまたスタート。

茄子とトマトとモッツアレラと鮭のスパゲッティ

Journal 23.1,2021

出張で数日間、家を空けてた。
久しぶりの我が家、明日からの出張で梃子はずっと千葉に預けてる。家の中がとにかく静か。いつもの私がやってる独り言は、独り言じゃなくって梃子と話してたんだって気づいた。独りで話すのが何だか寂しくなった。私の声が壁に跳ね返ってくるみたい。

旅に出ると、気持ちが私から離れるのに今回は離れてくれなかった。山口県はとても自然豊かで、沢山素敵な場所や人を訪ねた。同行したライターの船橋さんとも色々お喋りして楽しかったし、ご飯も美味しかったし、新しい何かに触れる度に心が弾んだ。だけど、私はいつになったら楽になれるのかな。ゴールの無いゴールに向かって、急ぐことも無く淡々と歩いているみたいって、山道を揺られて走る車の中で何度も何度も思った。

「もう本当にいや。」

最近、私の心の口癖になってる。頑張ろう、とはもう何だか思えない。頑張っても変わらないから。逃げてもいいから、辛くてもいいから、弱くてもいいからあの場所にいても良かったんじゃないか。前に進む意味がよくわからない。進む事は出来るし、どうして進まなきゃいけないのかもわかってる。離婚して180度、世界が変わった。本当に良かったんだろうか。生活も友達も私がやろうとしてる事も私自身も変わった。山若くんに頼まれてるマッチングアプリも相変わらず、プラスチックな気分で続けてる。どういうつもりでこの人は私に「ご飯作って欲しいです。」ってメールしてるんだろう。会った事も声を聞いた事も無い。気持ち悪い。返信するのをやめた。

ポストにパリに住むまゆみちゃんから手紙が届いてた。まゆみちゃんの字を初めて見た。こういう字を書くんだ。彼女の筆跡は私の知らない一面でちょっとびっくりした。いつもクールだし、このコロナの中でもフランスで一人堂々と生きてる女の子だ。だけど、今日はずっとずっと子供に見えて、可愛いって思った。

冒頭に、2020年12月31日の夜に書いてるって記してあった。カードにぎっしり詰まった言葉は、まるで私へのラブレターみたいに感じて何だかすごく嬉しい。初めて会った日の事が書いてある。うふふって私が笑うのが良かったんだそう。2021年はうふふって笑ってね、って。私は自分がガハハって笑うのかと思ってたけど、うふふって笑うんだ。彼女が見ている世界は優しい。どうか、私はその場所にいれますようにって思った。カードは土に埋めると植物が生えてくるとフランス語のイラスト付きで書いてあったけど、しばらく側に置いておこうと思う。大事にしたい。

もう何も失いたく無い。誰も、誰かも、知らない人でも、もう哀しい世界は見たくない。溜息みたいに出てくるこの世の果てみたいな気持ち。こんなのはよく無いから、これが出る度に違う言葉を吐き出そうかなって考えてる。全然関係の無い言葉。「hello」とか。「would you like something to drink?」とか。心が拍子抜けしちゃような全然違う何か。

今日はちょっとだけ泣いてから寝よう。明日は朝一で羽田空港。こないだは、ターミナル間違えちゃったから、明日は間違えないようにしよう。

京都風たまごサンド

Journal 20.1,2021

昨日、上原にある永井さんの事務所にお邪魔した。写真を見てもらったり、永井さんの新しいプロジェクトのお話しを聞いたり、たわいも無い事をお喋りしたり。

人って、それぞれだなって。当たり前なのだけど、何年経っても何度会っても変わらない。穏やかな人、静かな人、楽しそうにしている人、真面目な人、真っ直ぐな人、優しい言葉を使う人、強い言葉を使う人、不安そうにしてる人、直ぐに怒る人、いつも誰かの話ばかりする人、自慢する人。永井さんは夢を叶える人。遊ぶみたいに夢を叶える。

考えてみたら、そうだ。永井さんの周りで哀しんでる人を見たことが無い。誰か困ってる人がいたら「哀しんでないで、僕らと遊ぼうよ!」って仲間にいれてくれる感じ。そういえば、15年くらい前に永井さんと仲良しメンバー5人くらいで一緒に幕張に写真を撮りに行ったな。人と写真を撮りに行ったのは、あれが最初で最後だったと思う。楽しかったな。

永井さんの家には8年飼ってる猫がいて、こないだ写真が3000枚もある事に気づいたんだそう。絶対にペットロスになるって言ってた。写真って辛いよねって話をした。写真って記憶を忘れさせてくれない。いいんだけど、時々すごく辛い。写真をやってない人が羨ましくなる。

キャベツの餃子

Journal 19.1,2021

いつもは白菜の餃子だけど、明日から出張だし冷蔵庫に残ってるキャベツで餃子を作る事にした。それに、昨日はお酒を我慢したから、今日は麦酒を気持ちよく飲もうって決めてたので絶対に餃子一択。作りながら、和え物をつまんで麦酒。餃子を巻きながら麦酒。私の餃子はたねに、ごま油をたっぷり入れるので黒酢だけで食べる。

ひじきご飯と目玉焼き

Journal 17.1,2021

「マッチングアプリして!」
編集の山若君から相談を受けたのは、小豆島のレストランで。あれから数ヶ月、本当にマッチングアプリをする事になった。私は私じゃなくなって、誰かと出会う。そういう企画。

何だか抵抗あるなっていう気持ちと、どんな世界なんだろうっていう興味。だけど、いいよって返事したからにはやろう。勇気を出して登録。写真が苦手だから、私の顔写真が携帯の中には殆ど無い。昨年に伊勢神宮に行った時の写真を思い出した。友達とのライングループからダウンロードして登録。

「自分じゃない人になって欲しい。」そういうオーダーだったけど、そもそも、今の私は自分が誰なのかわからない。ついこないだまで、私は別の姓をなのって、死んだら入る墓は大阪だったのに、今はまた別の名前だ。マイナンバーカードは、次の更新まで新しくならないみたいで、大きく表示されてるのは今の私の名前じゃない。備考みたいな箇所に米粒より小さな文字で、今の名前が書いてある。きっとあと6年間、マイナンバーカードを出す度に、私の名前は違うんですって備考欄の本当の名前の事を説明しなきゃいけない。だけど、一体、本当の私ってなんなんだろう。

午後、山若君と駒沢のスノーショベリングに中村さんに会いに行った。「マッチングアプリで誰かになって、と言われても、今の私は空気みたいなもんだから、既にもう誰だかわかんない。」って、二人に言った。だけど、その意味が理解出来ないって言われた。そりゃそうだと思う。私だって今の自分がわからないんだもの。上手く説明出来ないよ。

「今の私を例えるなら、理科室の端っこにある人体模型。半分出てて、ヒリヒリするでしょ。不安でしょ。半分無いよね。」中村さんは、それいいねー!って喜んでたけど、結局、二人には理解されないまま話は終えた。

マッチングアプリでメッセージが来る人との私との会話もよくわからない。私は誰と対話してるんだろう。よくわからない見えないメッセージのやりとりを続けてる。

夕飯

Journal 15.1,2021

「今夜は仕事が遅いから、電話できるよ。」元気が無い姉が気になって、夕方にメールした。いつもは私が早く寝ちゃうから、時差の関係で中々夜は電話出来なかった。

23時ちょっと前。帰宅して、缶ビールとポテチを食べてたら、姉からのLINE電話が鳴る。今日撮ったデーターをPCにダウンロードしたり、少しレタッチしたり、麦酒を呑んだりして、お風呂に入って、歯を磨いて、お喋りはずっと尽きないままにベッドに潜った。そこからしばらく話は続いた。

ジェニファーロペスとか、ケイティーペリーとか、著名な女性が苦難を乗り越えたドラマをまとめた番組のyoutubeが一昨日にメールで送られてきた。

「見た?」
「見たけど、悲しそうな事しかわからない。」
「単語を拾えばわかるでしょ。」
「早すぎてわからないし、とりあえず悲しそうな事はわかったから。」

姉は最近になって気付いた事があるんだそう。

「皆が同じ事を言ってて、すごくわかるんだよね。絶望的な瞬間が来て、その時に一人ぼっちになって、孤独になって、恐怖の中に落ちてしまったって。ケイティーはコンサートの直前に夫から “離婚しよう” ってメールが入ったんだよ。ジェニファーは、家庭環境があまり良くなくて、子供頃から自分の居場所を探し続けて2度離婚を経験した。彼女達は、自ら一人ぼっちを選んだ事で、人生を変える事が出来たって。孤独はあまりに恐怖だった。だけど、行動を起こした。簡単じゃなかったって。自分の道を見つけるまで本当に苦しくて、大変だったって。お金や名誉があったから出来たんじゃ無い。皆と同じ様に孤独は恐怖なんだよ。だけど、そこに立ち向かった。だからね、悲しまないで。よしみは強かったよ。強さが無いと、選べない事なんだよ。」

急にそんな話を言われて、声が詰まって目が熱くなった。本当にそうなのかな。

妻だから、経済的に心配だから、子供がいるから、家族だから、もういい歳だから。自分の周りで、そういう声を沢山聞いてきた。その気持ちがとってもわかるし、納得してた。それが答えだって思ってた。私もそうだったから。

もしかして、夫を、彼を好きだから離れたくないと言わなかったのは怖かったの?一人になる事が不安だっていう気持ちが潜んでたのかな。怖い。私と同じ、怖かったの?

姉の友人のアッコちゃんが日本への移住を決めた。コロナで半年くらい日本に帰国してた。アッコちゃんは、20年前に姉とはモデル仲間として知り合った。数年後にL.Aに移り住んでチャイニーズアメリカンと結婚した。こないだ、四人の子供達と旦那さんと家族会議をしたんだそう。「ママは日本に住みたい。ここがママが暮らす場所だってわかった。だから、ママはこのまま日本に残りたい。皆んなはアメリカに帰ってもいいし、日本にいてもいい。だけど、どうしてもママとアメリカで暮らしたいって言うなら考える。」アッコちゃんにとって家族はとっても大切な存在。本当にいつも仲良しな家族。だけど、家族の前に、彼女は自分の選択を尊重したんだそう。

「私達には出来ない選択だよ。だけどさ、もう変えよう。自分にいつだって選択肢を与えないといけないよ。」


「実はさ、私、一回、キッチンで包丁を握ってる時に、このまま殺したら楽になれるかなって頭をよぎった事があるんだよね。」私の打ち明けた小さな秘密に、姉は大爆笑した。

「わかるー!私も、凶器そうな物を家に見つけては、これで殺せるかな。って考えた事あるよ。こりゃ一発でダメだなぁとか。」

「実は、もう一つあって。もう本当に耐えられなかった時、彼は病気だから怒っちゃいけないって友達に止められてた時、勿論、暴力なんて絶対にふるえないし、とにかく私は耐え続けなきゃいけなかった。どんな事をされても。病気が最悪だった大地獄の時期の事。夜中に泥酔して帰宅した彼のリュックが玄関に転がってて、そのリュックにはPCが入ってて、リュックを手に取って足元に何度も何度も真っ暗闇の中で落とした事があるよ。PC壊れてしまえって思って。今、考えると相当にイっちゃってるよ。」

姉は声をあげて笑ってる。

「相当やばいね!だけどさ、そこまで自分を追い込んで耐えないで良かったんだよ。逃げたら良かったんだよ。ずっとずっと早くに逃げるべきだった。自分が選んだ事。もう、これからは楽に生きようよ!」

私達は似てる。全然違うけど、似てる。夢中になったり、頑張りすぎて、誰かの為に自分を見失う事がある。なんだかすっごくスッキリした。夜中の2時。むちゃくちゃ笑い続けた。

楽でいよう。
ぐーたらしたり、頑張らないとかじゃない。不安を放置したり、今から目をそらす事でもない。楽しい方を選ぶ。自分が楽かどうかって事。もし、傷つけられたら許さないでいい。だけど、心に負った傷が、同じ様に誰かを傷つけない為に、そこから離れる勇気を持つ事も大切かもしれない。笑うだけが人生じゃない。だけど、笑う為の決断はできる。

東京で一緒に住みたいって姉が言った。
私の家には、デンマーク製の丸いテーブルに椅子が三つ。もう一つ欲しい椅子があって、それを買ったら、私と姉家族と一緒に食卓を囲める。ちょっと値段が高い椅子。欲しいな。今日はマグロ丼。三茶に破格な八百屋があって、その前にいい魚屋があって、先ず人がごったがえした中で野菜を買って、次にゆっくりと魚を買う。とっても楽しいコース。美味そうな若芽と、立派な鮭を2枚、夕飯用にネギトロを買って帰った。

夕飯
マグロ丼
セロリとワカメとはんぺんなどの味噌汁
小松菜とひじきのオイルとコレーグース煮
大根と柚子の浅漬け
納豆

1月14日

Journal 14.1,2021

当たり前の事なんて無い。

「マックのドライブスルーに並んでる時に悲しい事があった。」姉からLINEが入った。

「ドラッグや酒を買って欲しく無いから、浮浪者にはお金はあげないけど、食べ物を渡すようにしてるの。それで、好きなものを頼んでって言ったら、彼は小さなハンバーガーセット一つだけ頼んだ。話を聞いたら、41才で、もう家族とは4年会ってないって。何台もの車に邪魔だから、どけって言われてて、車で戻って声をかけたの。それに、今日、ヘレナの学校の仲が良かった用務員のおじさんがコロナで亡くなった。今日は辛い。」

「いい事したんだから、気を落とさないで。」って伝えると、「当たり前の事をしただけ。」って。それに、「最初は彼がいるのを知ってたのに、直ぐに声をかけてあげられない自分がいて、何だか情けない」って。

当たり前に人を傷つける人がいるように、当たり前に人の為に思い遣れるわけじゃない。「その行動は、今日、その人を生かす食事となったんだよ。悲しまないで。」ってLINEした。

丁度、昨晩にベッドで考えてた。
どんな事をしようが、人に酷い事をしようが、人は幸せに生きれる。考えても仕方ないんだけど、行き場の無い何かが夜中に留まった。人を殴っても、人を裏切っても、今、楽しく笑って酒と女と遊んでると考えると、寝れなかった。きっと夜が悪い。いい加減にして欲しい。こんな事を考えてる私がいやになる。

どうして、姉は辛かったんだろう。どうして、姉が傷つかなきゃいけないんだろう。世界って間違ってる。当たり前の優しさなんて無いのに。少し泣いてから、もう一通LINEした。「私は神様を呪ってるよ。」

「うん。けど、きっと、それは違うと思う。」

うん、わかってる。

食べる話と生きる話の写真集

Journal 10.1,2021

17時、渋谷は緊急事態宣言が出ても、まだ人が結構いる。編集の山若くん家の近所のカフェまで歩く。並木橋の交差点で信号が赤になった。丁度半年前くらいに、同じ交差点で同じ様に信号を待ったと思う。未だ夏のど真ん中で、暑いのか暑くないのかよくわからなくて、とにかく世界がずしりと重かった。

信号が青になるまで、不思議な時間を過ごした。
ここに立つ私も、私の前を走る車も、反対側で待つ人や、信号機に、ビルや街も夜も全てが軽やかだ。私にのしかかっていた何かはいつしか消えたんだ。あの重みは、一体何だったんだろう。

よく、事故の前にスローモーションに見えるって言うけど、私は私を苦しめるものがいなくなって、世界の重力が消えて見える。まるで自転車の重いギアから一番軽いギアに入れ替えたみたいに。くるくるとこげる。そういう感じ。寧ろ軽くて怖いくらい。

生きるって楽だったんだね。可笑しいな。軽いよ。とってもここは軽い。変だけど、全身が軽い。信号が変わって、カフェまで急ぎ足で向かう。

「写真を見てくれない?」そう、お願いしたのが半年前。あっという間のようで、果てしなく長い時間だった。話してなかった事を、ゆっくりと話す。夏はきちんと話せなかったし、出来なかった。ただ気持ちよくて撮ってた写真じゃないし、私が世界に嘘を吐き続けた年月があまりに長くて、どこからどう話していいのかわからなかった。

こんな日が来るなんて、変だな。変なの。山若君は本が好きな人。私が知ってる本好きの中でもダントツで好きな人。私の話を聞きながら、メモに何枚も何枚も、すらすらと装丁のイメージを描いてる。この人に相談して本当に良かった。楽しそう。

タイトルだけ決まった。
ずっとやってた菊地食堂じゃなくって、新しく始めた日記のタイトルになった。「新しい日記のタイトルを変えたの!eat new meっていうタイトル、可愛いでしょ!!」new meは、英語で心機一転とか、新しい自分とかそういう意味。「こんにちは、はじめまして、新しい私だよ。」私的にはそういう感じでネーミングしたけど、山若君はなんかエッチっぽいって笑ってた。だけど、カタカナで描くとすごくいいって、はしゃいでた。どっちにせよ、楽しそうで何より。私はタイトルが決まって嬉しい。

内容はこれから。思ってたより内容のボリュームがあったみたいで、纏められないってなった。「1500Pの写真集なんて無いよ!」って。確かに、ハリーポッターに出てきそうな魔女の本みたいになりそうだね。デザインも誰にお願いしていいのかわからないし、お金も数十万の話じゃなかった。ちょっとハードな内容になるし、何かを言ってくる人もいるかもしれない。だけど、人生は簡単じゃ無いし、仕方ないよ。生きてるんだから。毎日はそんなに美しく無いし、美しいのだから。

希望のある本になるといいな。

夕飯

Journal 08.1,2021

10年ぶりくらいに上町のオオゼキに行った。雑多な感じが無くなって、綺麗なスーパーになってた。オオゼキは野菜や果物、魚がいい。宝物探しするみたいな気持ちになる。それは昔から変わらない。

嬉しくって、ぐるぐるスーパーを歩き回る。楽しい。何も考えずに、ぽんぽん買い物かごに入れて行ったおかずは今夜のつまみとなった。

今夜はレバーのソース煮、牡蠣と蕪の豆乳煮、するめいかとブロッコリー、セロリの中華炒め、大根のぬか漬け。後、麦酒。

レバーのソース煮は、ソースと少しの醤油、ローリエで煮込む。ローリエがポイント。ポトフとかシチューじゃなくて、炒め物や炒め煮に使うと、ローリエの深い底力を知れる。なんて言ったらいんだろう。しっかりとした安定感。音符にしたら、ドの音って感じ。絶対にファとか、ラとか、そういうんじゃない。

レバーのソース煮
レバー [冷水でよく洗い、汚れや血を綺麗に取る。ここで手でちぎって食べやすい大きさにする]
ソース 大さじ2
醤油 大さじ1弱
水1カップ
ローリエ1枚

明太スパゲッティ

Journal 07.1,2021

夕方に緊急事態宣言が出た。
その頃、私は宗政君の家でプリントを刷ってた。

「もうくっついたり、離れたりは嫌だから、結婚しませんか?って、言ったの。」宗政君の奥さんが言った。付き合うっていうか、直ぐに結婚したんだそう。宗政君はお酒が回ってるからなのか、終始嬉しそうにはしゃいでる。こんな風に誰かと所帯を持つなんて想像もつかなかった。結婚って本当に不思議だなって思った。

家には明日パリに帰国する奥さんの大学時代の先輩がいて、パリに長いこと住んでたナオちゃんと友達だってわかった。「ナオちゃん、広尾においでよ!」。一時間もしないうちに、銀座にいたナオちゃんと皆んなですき焼きを囲んだ。何だかとっても面白い夜。

もう、くっついたり、離れたりは嫌だからって。なんかいいな。
恋愛が面倒だと思わないけど、面倒な人とは付き合いたく無い。友達でもそう。誰とでもそう。それに、一緒にいたらさよならする日がくる。大切な人とのさよならだけは二度と厭だ。

最近、私はちょっと人より早く、さよなら体験をしちゃったのかな。そう想う事にしてる。私と同じようにさよなら体験をしてる人は世の中には沢山いて、だけど、そういう人の事を知らなかった。年老いたら、そうなるのかなって、何となく、薄々は気づいていたけど、怖くて知らないふりをしてた。

ちょっとだけ想像してたさよならは、現実とは全然違かった。「いつか死んじゃうと思ったら、大切にしなきゃね。」そんな程度の問題じゃない。さよならは身体がちぎれる位に痛かった。いやちぎれてる。完全にちぎれた。だけど、仕方ない。ちぎれちゃってるものは、どうにもこうにもならない。

もし、私を好きになってくれる人が現れたら、聞いてみよう。「もうくっついたり、離れたりは嫌だって。」

ジャンクな明太パスタが好き。病み付きな味。私は美味しいくらいしかわかんない人になった。これは決していい事じゃない。人として見てはいけないものを見てしまったからだと思う。いいも悪いもわからない。もう、美味しいとしか、言わない。

目玉焼きご飯

Journal 05.1,2021

朝か昼かわからない時間に目玉焼きご飯をした。
後は味噌汁、白菜漬、明太子、ブロッコリーを茹でたもの。

今の米が美味しくなくて、ちょっと悲しい。

夜は香川出張で出会った鎌田さんと代々木八幡のポルトガル料理を食べに行った。

「おめでとうございます!」
香川の夜、離婚する事を伝えると笑顔で彼女が言った言葉。あの時は裁判をするかどうか大変な時だった。一瞬で心がぱっと明るくなって、何だか拍子抜けした。私に「大丈夫?」って声をかけてくる人はいても、「おめでとう!」は始めてだった。

私より10くらい歳が離れてて、可愛いくて、しっかりしていて、自分に正直。とても聡明な女性。世の中捨てたもんじゃない。こんなに可愛い女性が同じ世界で楽しく生きてるのだから。

とにかく美味しくて楽しい夜だった。

今、悩んでる話を聞いた。悩みだって前向きな悩みだ。じゃあ私の悩みって一体何だろう。よくよく考えてみると、傷はあっても、もう悩みは無かった。

五目ちらしとたぬき汁と兄の白菜漬

Journal 02.1,2021

昨日の残りの五目ちらし、たぬき汁、兄の白菜漬け。それから、昨日たまちゃんがお土産で持って来てくれた蒲鉾、納豆。

今年の兄の白菜漬はちょっとしょっぱかったな。今日は寝正月だ。

午前はベッドで本を読み、昼になってもごろごろ。パジャマの上からコートを羽織って梃子の散歩に行き、遅い昼食を食べながらお酒を呑んで、これからお風呂。そしてまたベッドで読書と映画。朝にベッドで決めてた。今日は何が何でも私はパジャマを脱がないって。

LINEに金髪のマルコスがきな粉餅を食べてる写真が送られてきた。スーパーサイヤ人が正月に餅パーティをしている様子。平和だね。平和っていい。

私も完全に平和主義者となった。
刺激的な毎日なんて要らない。刺激レス。全然レス。誰に何と言われようが、誰かがお金をいっぱい持って遊ぼうって声を掛けて来ようが、君が僕の人生にとって必要だから来てくれ!と言われようが、私は私の楽しい事しかしない。この平和な世界を邪魔する人がいたら、永遠に無視だ。あと、意地悪な人や、暇を弄ぶ為に声を掛けて来る人もお断り。人に危害を加える人なんてもっての他、目を合わせるどころか見てもやらない。嫌な事があったら嫌な事を言う人がいたら、即刻退場。私がね。そんな世界は一ミリも惜しむ事なく私から退場する。

世界を平和で最高の寝正月な今日にするのは私。
明日も明後日も、同じく。平和が一番。

たぬき汁 [有元葉子さんのレシピより]
こんにゃく 1枚
豚肉 100g程度
長ねぎ
ごま油

味噌

食卓

Journal 31.12,2020

目が覚めて、ベッドで変な事を思った。
私、もう誰かとセックスしていいんだ。

諦めていた事とか、無理だった事とか全部できるんだ。何でも手に入るし、何でも経験出来る。すごく、わくわくした。昨日と今日はそんなに変わって無い筈なのに、20歳の誕生日を迎えた時みたい。急に世界が広がった。

6時過ぎ。綺麗だな。朝になる時間がやってくる。


梃子はまだベッドで寝てる。一人で作業しながら時々窓に目をやる。朝陽が入る前も、入ってきてからも、この時間を見れる事が、毎日見てるのに、嬉しい。刻々と変わる静かな綺麗な時間。何度見ても飽きない。

今日まで日記を少しずつまとめてきた。大晦日までに終わらせたいって思って、終わった。数ヶ月前からずっと決めてたけど、中々、心が追いつかなくて手につけられなかったけど、1日1時間とか、1日2時間とか、少しずつ少しずつ、スピードを加速して、少しずつ、私の心に免疫をつけて進めてきた。向き合う事はやっぱり辛い。だけど、終わった。嬉しい。やればなんとかなるもんだ。

午後は、年賀状を書いた。ほんの数十枚だけど、仕事でお世話になった人とか、伝えたい事がある人、師匠、数人の友人、想う人にだけ。名前が変わるから、何だか今年はやめようかなって思ったけど、コソコソしたくないから書く事にした。ぎりぎりまで迷ってたけど、運良く年賀切手も買えて、それが可愛くてまた嬉しい。

こんなに大晦日を大切に過ごした事は無いと思う。今の所、人生で一番清々しい大晦日。一年の掃除と、一年の整理と、来年の支度をゆっくりと時間をかけてやる。いい日。

綺麗になった湯船に浸かりながら、ぼーっとする。夕陽が曇りガラスを照らしてる。この家の好きな所の1つは風呂の中に夕陽が落ちる。毎日、この時間にお風呂に入りたいって思ってた。入れない日の方が殆どで、何だか毎日惜しい気持ちになったけど、今日は入れた。

いい一年だったとは言わない。だけど、今日はいい。いい大晦日。お風呂から出たら、ビールを飲もう。母が送ってくれた鮭とばも焼こう。じゃあ、ご飯も炊こう。

フレンチトースト

Journal 30.12,2020

今年の初め、編集のリリさんに本を何冊か借りた。
「リリさんセレクトでお願いします!」

読書が苦手な私の今年の抱負は読書。初めて手に取るような本がどさっと我が家にやってきた。色々もあって本を読める様な気持ちになれず、見知らぬジャンルに中々手が出せないままに結局、年の瀬。リリさんごめん。このまま返す訳にはいかない。読もう。

さくらももこさんの、”おんぶにだっこ”

1日10分でいいから読もう。寝る前におんぶにだっこを枕元に置いた。子供の頃の話なんて、全く興味無いよ。そう思ったのは5分位、読み始めて直ぐにケタケタ一人で笑い始めてる。

さくらももこさんが、何でちびまる子ちゃんっていうベストセラーを生み出したのかよくわかった。そういえば、子供の頃、世界があまりに未知で恐怖で摩訶不思議だった事を思い出した。私の恐怖は蜂だった。私は成人式を迎える前に蜂に殺されると信じていたし、どうしたら大人達はそんなに堂々と外を歩いてるんだろう。いつ蜂に刺されて殺されるかもわからないのに、本当に呑気で信じられない!って一人で苛々してた。

他にも沢山ある。私のベッドは朝ぐちゃぐちゃだけど、誰にもそれが見られたくないし、自分でも見たくないから、朝方にもぞもぞと綺麗に整えて朝を迎える。ぐちゃぐちゃのベッドを家族に見られた日は、苛々した。まだ、ここに来るのは早いよ!って。思い返してみれば、子供の頃は、苛々と恐怖の連続だった。

大人になって、子供っていうのは穏やかで伸び伸びと生きているね。なんて、決めつけるようになってしまったけど、子供には子供の悩みがあって、大人と同じ様に世界に必死だ。本、読んで良かった。りりさんありがとう。この本を手にしなかったら、あの頃の世界を忘れたままだった。いつだって人生に必死。何だか滑稽で可笑しい。

朝食はフレンチトーストを焼いた。蜂蜜をたっぷりかけて。

フレンチトースト
豆乳
甜菜糖
食パン

蜂蜜

ボールに卵を割り入れて、豆乳、甜菜糖を大さじ2入れて、よくかき混ぜる。パンを2枚入れて、上下にひっくり返して全体に卵液が染み込むように。フライパンを熱し、油を引いて、卵液の食パンを並べる。食パンの上に、余った卵液を垂らして、焼き目がついたらひっくり返す。中はふわふわ。外は少し焼き目をつけて。出来上がり。