ハヤシライス

夕飯, 洋食 18.11,2022

夕飯はハヤシライス、朝採れの春菊のオリーブオイルのサラダとからし菜の胡麻油とマヨの和えサラダ。採れたてが食べたくてサラダがふたつ。後は鰯のつみれの味噌汁と納豆。蕪と昆布の浅漬は出し忘れた。

結局、朝一番で大場さんには断りのメールを入れた。メールの前に大場さんからも、もう一人、テレビのカメラマンの助っ人が来ますとメールが入っていた。そのメールには関係なく断るつもりだったけれど、良かったと思った。昨日ひさびさに連絡した写真家の菱沼君。「菱沼くん、映像やってる?」と聞いたその答えは「今は福島で暮らしてます。」だった。こないだ朝井リョウさんの書籍で菱沼くんの写真が使われたとインスタか何かで見たけど、きっと今も菱沼くんらしい硬くて強い写真を撮ってるんだろう。東京に仕事に来たときは呑もうね!と約束した。

大場さんの事を周ちゃんにゆっくり相談したかったけど、昨晩はなんだか色々と忙しなく夜が終わった。多分、もう自分の中でわかってた。夜にベッドの中でも思った。何かの為にとか、誰かの為にっていうのはやめよう。それから、そうゆう言い訳も。

私は映像が好きで撮っているんじゃない、料理が好きで映像を撮ってる。だから、被写体がミュージュシャンなら本末転倒。ぜんぜん楽しくない。映像が好きなわけじゃない。こないだふみえさんにも言われた。「よしみちゃんが嫌なら映像はやらなくてよし。」って。あの時は少し心に何かが引っかかったけれど、答えは違う。映像については好きでも嫌いでもない。私が好きなのは料理。料理とか料理を作る人を見ているのが好き。大場さんには申し訳ない気持があったけど、なんだかすごく清々しい。

塩おでん

夕飯 18.11,2022

パリのまゆみちゃんからバースデーカードが届いた。女の人が裸で走ってるイラストが描いてある。なんとも海外らしい洒落たカード。このカードの理由は、いつも走ってるイメージの私らしいって。私が知ってる私は、直ぐにしゃがんだり、後ろ向きで歩いたりもすれば、大体は寄り道ばっかりだ。真っ直ぐに走れたらどんなにいいものかと誰かと比較しては少し自分のことが嫌になったり。けど、私の知らない私は走ってるのだとか。へぇ、そっかと思った。

昨晩に映像の大場さんから仕事を手伝って欲しいとLINEが入った。”技術的に不安があります。”と言うと、”僕もそうやって上がってきました。”とのこと。本当の理由はそれだけじゃない。心が動かない仕事を受けるのには抵抗がある。新しい何かを学ぶことが嫌なわけじゃなくて、私の時間が冷え切ったご飯みたいにこちこちになるのが嫌だ。感じないで仕事をする。そうゆう事も沢山やってきたけど、もういいやと思ってる。そういう時間は要らない。だけど、困っている大場さんの事は助けてあげたいと思って話を聞いた。代官山の駅前で40分くらい立ち話をした。

私は私のペースでいい。これをやっとけ、あれが得だ、世の中がそうだと言われたって、今の私がそう思わないのならば、そうじゃない。もし、未来に困ることがあれば、その時に考えたらいいと思う。失敗するのは私であって誰かじゃないのだし。それに、失敗なんて問題じゃない。離婚したらまた結婚すればいい、喧嘩したら謝って仲直りしたらいい。それでもどうにもならない時は後悔したらいい。後悔だって生きる為の大事な糧だ。

帰宅してまゆみちゃんに返答を書いた。”なんだか今日はすごく迷ってるよ。” 今の気持ちをだらだらといつも通りに綴った。大場さんの事もだし、新しくやってみようと考えていたことも、よくよく考えてみると誰かの為ばかりで私は楽しめていない事に気付いたり。それに梃子の手術。来週に予約を入れてるけど、人生2度目の癌の手術だなんて。淡々と書いた。最近手紙を書きながら思うことがある。まゆみちゃんがこの手紙の封を開けるのは、ずっと先のいつか。今、私が悩んでいることはどうにかなってる。人生なんてそんなもんだと思うと、迷ったり悩んでる自分を少しだけ放棄出来るようになった。どうしようなんて考えは3度くらいループすれば十分。だったら夕飯の献立を考える為に料理本を眺めてる方がずっといい。

今夜は塩おでん。先日に料理家の角田さんに本当に美味しいですよと聞いた。台所で角田さんの塩の料理帖という本を開き、塩おでんの頁にやかんを置いて、大根を切るところから始めた。おでんがぐつぐつと煮えていく。今夜も冷えてきたな。あっという間に冬がやってきた。

発酵生姜の鍋

夕飯 15.11,2022

昨日食べる予定だった発酵生姜の鍋。朝にヨーグルトメーカーのスイッチを入れ忘れて、発酵出来なかった生姜は今夜の夕飯となった。長芋とシラスのグラタン、人参のラペ、マカロニサラダを作って、周ちゃんの親戚に頂いた練物を焼いた。後は周ちゃんが柚子を絞ってポン酢を作ってくれた。近所で採れた濃い味の柚子と東京で作っているキッコーゴ醤油。この組み合わせが何とも最高でシメの乾麺にまでかけて一滴残らず綺麗に食べた。

今日は先週に初めてお会いした料理家の角田さんと。編集は佐々木さん。ライターは森本さん。やっぱり料理のお仕事が好きだなと思う。料理を作る人がそれも、食卓の為に作る人が。撮影を終えて、角田さんにこないだ聞けなかった話や出されてる本の話を聞いた。出来ることならこの時間を独り占めしたいと思うくらいに聞きたいことが沢山あった。角田さんは、行政の仕事で東京の農作物を広める仕事をしている。多摩地方の農家さんのお話や、私も同じく移り住んだ武蔵野の土地で最近感じている、舌を通して知った地場野菜の美味しさや存在について。この歳になって野菜の概念がガラリと変わった。私が今まで食べてきた野菜がまるで違う食べ物なんじゃないかと感じてしまうくらいに。

料理を通して、それは別に料理を作ることだけを意味せずに、ただ人を豊かにしたい、きちんと自分の声も大切にしながら。そんな角田さんの想いは、まるで自分ごとかのように私の胸を熱くした。私がいた東京では見えなかった世界だ。今はまだ右も左もわからないけれど、ひさびさに新しい場所を歩いてるような気分。20代の時に初めて訪ねたロンドンとか、初めて訪ねたNYとか。

ダルバート

カレー 13.11,2022

ピルを飲み始めて6日目。段々と調子が落ち着いてきたものの、夕方の腹痛はやっぱり治らない。それに、なんだ昨日あたりから生理前にやってくるPMSみたい。それも過去の感じの。離婚時は最悪だったけど、そのもっと前のPMS。苛々したり、少しアンダーな気分になるやつ。そして、何故かビールとポテチを片手にNetflixを見たくなる。夕飯はラーメンか酸辣湯。これも決まってる。大体ひとりでこのコースをだらだらと続ける。

今日は何故か日曜日なのに周ちゃんがダルバートを作ってくれた。日曜日は別々に過ごしたいと口を酸っぱくして伝えてるのに、さらに体調だって悪いのに。早い夕方からだらだらとビールとNetflixは始まってるけど周ちゃんは出かけたまま帰らない。「もう、本当にカレーは作らないでいいから。」なんて言えないし。お腹も空いてるし。お腹が痛いから早くベッドに入りたいし。周ちゃんのカレーは最高に美味しいけど、想像の3倍は時間がかかる。ああ、もう厭。今食べたいのは、10分もかからず作れる熱々で優しいラーメンやスープなのに。

周ちゃんのカレーは今日も最高に美味しかったけど、最高に辛かった。

鮭茶漬

朝食 12.11,2022

昨晩はそんなに呑んでないのに、なんだか少し二日酔い。カメラマンの松村さんと、料理家の角田さん、編集の野村さんと一緒だった。一軒目で角田さんが帰宅して、二軒目では一杯だけ。野村さんは飲み過ぎたようで最後は少し辛そうだった。ちゃんと帰れたんだろうか。

二日酔いの日はやっぱり汁物だとか、しょっぱいものが欲しい。朝食は、鮭を焼いて、冷やご飯の上にのせて、玄米茶をかけてお茶漬けにした。昨晩に野村さんが話していた事と、こないだふみえさんが話していたことがリンクしてる。それが小さな小骨みたいに喉に軽く引っかかってる。私とは関係のない話だと話半分でしか聞いていなかったけれど、気になるからそこにいるのだろう。売れるって、そんなに大事なことなんだろうか。売れるものを作り、誰かの為になることはいいことだけど、誰かの事ばかり考えていたら自分は蔑ろにならないのだろうか。頑張った代わりに、地位や名誉やお金を貰えたとしても、放っておかれた自分は寂しくならないのだろうか。私は強くもないし、上手く出来ない性格だから、きっと孤独になってしまうと思う。頑張れば頑張るほどに独りになる。褒められても嬉しいのは束の間で、また寂しさを癒すためにがむしゃらに走って欲しがってしまう。

それに反してとゆうか、あっけらかんと話す角田さんのお喋りがとても面白かった。「売れるってさ、特別なことをするんじゃなくて、日々の積み重ねというか、小さな事だったりするんだよね。」誰もが知っているような企業で売れるという仕組みを仕掛けた事のある角田さん。その時の話をしていた。アーティストの坂口恭平さんの本にあった、売れるっていうのはスムーズなこと。水の流れのように広まっていくこと。っていう文章を思い出した。がむしゃらに何かを、欲望の飢えを潤すように何かを得ることではなくて、必然的にそうなっていくのだとか。角田さんは料理家だけど、とても不思議な魅力の人だなと思った。話を聞いていてなんだかすごくわくわくした。

昼前から周ちゃんと梃子とドライブした。北欧ビンテージの家具を見に行って、メッツァビレッジに寄って、帰りに回転寿司を食べた。とにかく車で走った1日だった。少しずつ少しずつ運転も慣れてきた。遠くへ行ける車は楽しい。

夕飯

夕飯 10.11,2022

午前にパルコカードを作って、アルパカのセーターを買った。それから世界堂でレフ用のスチレンボードとペーパーを買い新大久保へ。料理家のふみえさんとネパール料理屋のアーガンで待ち合わせ。アーガンはミサちゃんに教えて貰ったお店。ふみえさんは髪をバッサリとショートに切ってなんだかとてもすっきりしてた。この半年でどんどん髪が短くなっていくふみえさん。それでなくても軽快で心地がいい人なのに、どんどん軽くなっていく気がした。

ふみえさんからハーブティと、氷見のHOUSEHOLDのふたりから預かってるというお土産と昨年に撮影したカタログを受け取った。私は今朝、無人販売所で買った原木なめこを渡した。今度の撮影の話から、最近のお互いのこと、色々な話をした。人の悩みを面白いなんて言ったら失礼だけど、私からは絞っても出てこないような、ふみえさんの悩みはふみえさんらしくて興味深かった。けど、実際にふみえさんは困ってるし、そんな自分の癖が嫌だと感じてるし、変わりたいとも望んでる。それに反して、私が持っていないそれは、いつも羨ましく魅力的なふみえさんの要素の一つだ。ふみえさんのようになれたらどれだけ強く生きられるのだろうと時々思うくらいに。

人って不思議な生き物だ。もう今のままでも十分に満たされている筈なのに、自分には無いものを望んだりする。新宿に三越伊勢丹に行くと欲しいもので頭がいっぱいになる。地下の食品から、コスメ、洋服と、お金が幾らあっても足らない。だって冬だからクリームが必要だし、だって仕事用に汚れてもいいよう黒いけどお洒落なコートが欲しいし、。明日の私を満たしてあげる為に必要そうなものは数えきれないくらいある気がしてしまう。どうしてこんなに止めどなく欲望が湧いてくるものかと、時々うんざりもするけど、湯船に使った時だとか、スープでお腹が温かくなった時とか、陽だまりにいる時なんかに気づく。今は十分に満たされてるって。ふみえさんには申し訳ないけど、ふみえさんは今のままで十分過ぎる程に素敵だし、変わらなくてもその魅力はこれからも絶えず拡がってゆくものだと思った。

帰りに銭湯に寄って、久しぶりにサウナに入った。帰り道に携帯を開くと周ちゃんからLINE。”足を挫いたから病院へ行きます。”それ以上もそれ以下も書いてない。帰宅したのは1時間以上経ってから。左足が包帯ぐるぐる巻になって帰ってきた。「何で連絡してくれなかったの?交通事故にでも遭ったのかと思ったよ。」と言うと、「俺だって大変だったし、そんなに怒らないでよ。傷ついてるんだよ。」と、真剣な面持ち。目は冷たくて硬ってた。周ちゃんは痛みに弱い。そして、それを飲み込むまで少し時間がかかる。そして、それは星の光のようで、私の所にやってくるまでにはタイムラグがある。寂しかったり、少し苛ついたりもどかしかったりもするけど、それが、私達だ。私が選んだ、誰かと生きるとゆうこと。私に出来る事は速く連絡するように促したって変わらない彼の声を、ただそっと信じて待つだけ。私達はただ法的契約を交わしただけで、私には彼を変えてもいいなんて尊厳は持てない。持ちたくない。

夕飯
原木椎茸のオーブン焼き
赤蕪と小松菜の蒸したもの
塩豚
長芋と豚の醤油麹バター焼
ほうれん草のおひたし
納豆
ご飯
原木なめこの味噌汁

夕飯

夕飯 09.11,2022


昨晩飲んだピルの副作用が酷くて午前はリビングでうめいてた。午後は薬が馴染んだのか体調はすっかり戻った。夕方に久しぶりに俳優のゆうちゃんからLINE。ゆうちゃんは前の家から5分くらいの所に住んでいる。最後に会ったのはうちでたらふくビールを飲んだ時。一時期タクシーを乗る度に画面の中にいるゆうちゃんを見かけていたから、そんなに久しぶりな気はしていなかったけれど、確かに、もう1年は会ってない。引っ越したことを伝えるととても驚いてた。結婚したことは言ってない。

夕飯
昨日の鍋の残りで茸のクリームスープ
キャベツのペペロンチーノ
柿と洋梨とモッツアレラのサラダ
ブロッコリーとしらすのオイル蒸し
ニラ玉
納豆

茸鍋

和食, 夕飯 08.11,2022

「今夜は皆既月食見ながら夕飯を食べよう!」朝に周ちゃんと約束をした。夕飯、何がいいかな。秋の味覚を堪能できるようなご飯を1日中考えていたけど、中々決まらない。夕方の病院が混んで、結局帰ったのは18時過ぎ。せっかくゆっくり夕飯を作ろうと思ったのに、皆既月食始まっちゃう。

椎茸の焼売を作って蒸し器で蒸して、魚介のパスタに柿とバルサミコを使ったパスタに茸のスープ?・・。なんとなく考えていた献立はやめて、1時間くらいで出来そうなものに変更。一つ目のコンロに茸鍋の準備をして、二つ目に砂肝と青葱たっぷりのコンフィーを、もう一つのコンロで銀杏をフライパンで炒った。あとは昨日作った蕪の煮物、納豆、ご飯を準備した。

「ただいま〜。」周ちゃんが帰ったのは19時過ぎ。「始まってるよ!」急いでベランダに上がって空を見上げる。「すごいね。」「うん。すごい。地球と月と太陽が一直線にこれから重なるんだよ。」毎年、何年ぶりだとかいう夜空を見上げてる気がする。昨年もスーパームーンと皆既月食が同時に起こる夜があった。夜中に目が覚めた時、カーテンから溢れてくる光に驚いてベランダに出ると、見たことがないような明るい夜だった。離婚から半年くらい経った、まだ心が痛くて仕方なかったころのこと。夜はタクシーの音がする度に元夫なんじゃないかと真夜中と記憶がシンクロして胸の鼓動が止まらなかったけれど、月が明るくて、隅々まで白く光って見える世界にほっとした。

姉から新車を買ったよとLINE。2023年モデルのワーゲンの写真が送られてきた。車には赤くて大きなリボンがついてる。自分への誕生日プレゼントらしい。先月の交通事故では結局車は大破しちゃったけど、身体に問題はないし、新しい車の事を結果オーライと言ってた。なんだか流産から不正出血が続いていて、気持ちが少し晴れなかったりもするけど、そんなに心配することはないのかもしれない。病院からは生理をリセットするというピルが処方された。妊娠でつくづく思ったけれど、女であることは本当に大変だ。子供は私と周ちゃんのことなのに、女の体を持っているだけで、さまざまな身体的困難を強いられる。

ケーキ

Journal, 朝食 06.11,2022


遅く起きてきた周ちゃんに「紅茶のむ?」って聞いたら、「ねぇ。これ見て。」携帯の画面にあるグーグルカレンダーを指した。”何もしない日” って書いてある。書いたのは私。食べるも寝るも別、と加えてある。周ちゃんはやっぱり結婚がしたかったんだと思う。初めての結婚である周ちゃんに、私に構わないでとか、別々でいたいとか、そんな事を望む私の方が我儘だ。きっとお揃いのパジャマを着て、熱々のパンケーキの上を溶けるバターをカフェオレと一緒に流し込みながら朝を迎え、昼はぶらぶら買い物したり食事したりと手を繋いでデートをして、夜は部屋で映画なんかを見たいんだと思う。「今、紅茶を淹れてたから、いるかなと思って。」「うん。じゃあ、いる。」周ちゃんが一昨日に買ってきてくれたケーキを紅茶と一緒に食べた。

昨日は松陰神社に住んでた時に通っていた梃子の病院へ行った。セカンドオピニオンの為。前の家の直ぐそばにあるカンノンコーヒーで珈琲とスコーンとチョコクッキーを買い、角の寿司屋でお稲荷さんを、インド人の肉屋でサモサを買った。そしてThisという雑貨屋をぐるりと見て、下北沢の発酵デパートメントへ向かった。よく買っていた五味醤油さんの甲州味噌と醤油と変わったバルサミコ酢を買った。まるで半年前の生活みたい。

運転はずっと私。初めて東京まで運転したけど思っていたより怖くなかった。それに、道も街も、知っている場所を通るのはなんだか嬉しかった。「あ、あのローソンの上に二十歳くらいに好きだった子が住んでたよ。」環七の信号を止まった時に丁度そんな場所だった。「ここを曲がるとミッチャン家。」「そこを曲がるとこないだうちに遊びに来てくれた子の家だよ。」世田谷、大好きな街。私だけすっぽりとどこかへいなくなってしまったけれど、ここは今も変わらない。

今日はキッチンの大掃除をして、昨日の夕方に買った葉牡丹を鉢に植え替えた。なんだか昨日の世田谷はすごく楽しかった。だけど、私の家はここ。ここを離れる時は淋しいと思うくらいに素敵な場所にできたらいい。

里芋のグラタン

洋食 04.11,2022


午前はパルコの有吾さんと。午後はざおーと仕事。有吾さんに最後に会ったのは、二年前の夏。待ちの時間があって、公園通りのエクシオールカフェでお茶をした。そして、その時に夫が帰って来ないことを相談した。「多分、帰りずらいんじゃないかな。旅行でも誘ってみたらどうだろう。」一ヶ月以上帰ってこない夫に、アドバイスの通りメールしてみると、しばらくしてから「旅行でも行きませんか?」と思いだしたようにメールが戻ってきた。相談していた姉やアカリちゃんにその事を話すと、「何を今更!」って、二人とも口裏合わせたように怒っていたけど、私の心はとっくにどうにかなっていたから、夫に声をかけられるだけで十分だった。そして、夫の横に座っても前のように笑う事ができない私がいることも知っていたからメールは返さなかった。正確に言うと、返すことが出来なかった。

今更になって思い出したけど、あの日が有吾さんと会った最後ではなくて、その一週間後くらいに有吾さんの知り合いと一緒にパルコのビアガーで飲んだのが最後。その時に会った美容師の男の子が帰り際に痩せすぎだからもっと太った方がいいよと西武の前を歩きながら言った。今から7kg痩せてた頃のこと。ストレスで一気に体重が落ちてしまって確か44kgくらいだった。持ってる服の殆どはぶかぶかで、夫や毎日だけじゃなくて、もう何もかもが世界がずれていた。あの夜に1Fにあるeatripの花屋で買った植物は数ヶ月で枯れた。何を買ったのか覚えてない。

午後の現場に向かう前に、隙間の時間でオペラシティーでやってる川内倫子さんの写真展に寄った。川内さんの写真が特別好きなわけじゃなかったけど、大規模の写真展というのが引っかかって寄ってみることにした。こうしてミュージアムだとかアートにきちんと触れる、学ぼうとする姿勢を持ち始めたのは周ちゃんのお陰だと思う。感じに行くというより勉強しにいく場所になった気がする。バックパッカーをやめてから、ずっと家の中、食卓、より内側へよりマクロな世界へと興味を持ってきたけれど、周ちゃんと結婚してから、ぱっと外の世界に惹かれるようになった。北海道へのアイヌリサーチもそう。家から出て、大きいものが見たい。川内さんの写真は生きるとか生命とか、そういう事を見てる写真みたいで、今の私の気分そのもので見ていて気持ちが良かった。アイヌリサーチで試しに借りた中判カメラ。ハッセルブラッドを売ってから久しぶりの中版だったけれど、思っている以上に手応えがあったカメラ。やっぱり買おうかな。どうしよう。山登り用にワタルさんが欲しいと言ってたカメラ。私は何用だろう。世界用かな。

今夜は里芋のグラタン。
伝説の家政婦 志麻さんのレシピ


鶏もも肉 1枚
里芋 小さいのを10個くらい
長ネギ
豆乳 500ml
麺つゆ 大さじ2
ピザ用チーズ


具材を炒めてから、豆乳で芋に火が通るまで煮込んでからチーズをかけて焼く。

ほうれん草のおひたし

Journal 03.11,2022

今日は祝日。昨晩帰りが遅かったので朝はゆっくりと起きた。昨日はレストランで、帰りの電車で、お風呂の中で周ちゃんと沢山の話をした。まるで数週間の色々を取り戻すみたいに互いに互いの傷を癒やし合った。

私はいつからか必死になっていた。穏やかな湖畔でぽちゃぽちゃと水遊びをしてるつもりが、鋭利な言葉で周ちゃんを傷つけることを覚えていた。理由は沢山あるけど、こんな自分は嫌い。私には私の苦しみがあったけど、周ちゃんの心の声を聞いてから、やっぱり虚しかった。どんな理由があるにせよ、人を傷つけることは辛い。

昨晩に周ちゃんに新しい歳の抱負を聞かれたけど、みっつめは言わなかった。ひとつめ、車の運転が上手になること。ふたつめ、穏やかな心でいること。みっつめ、大切な人を傷つけないこと。口に出したら私への約束の効力がなくなってしまいそうで言いたくなかった。

一昨日に出した大学の心理学科の履修科目生の願書。人生二度目の大学生。授業は来月と再来月。楽しみだな。この1年はきっと新しい1年になる。結婚を機に色々がガラリと変わったけど、今年はもっと変わりたい。前のように色々はもう要らないし、急いだり焦ったりも必要ない。遠くへ行きたいとか、多くを望みたいとも思わない。今持っているものを十分に大切にしたい。私が出来ることを丁寧にしくしくとやりたい。


ワタナベマキさんのお浸し
カボス
ほうれん草
麺つゆ

お浸しにカボスを薄くスライスして液に浸し冷やす。

モモ

Journal 01.11,2022

明日は誕生日。離婚した時、これから、誕生日は一人でいようと決めた。私は私を大切にしよう。誰かに幸せにしてもらうのではなく、私のために自分で買ったケーキのローソクには自ら火を灯し、自ら消したい。幸せは与えて貰うものじゃない。あれだけ固く誓った筈なのに、夜は周ちゃんとご飯を食べることになった。一人でいたい、とは言えなかった。それに、やっぱり周ちゃんといたかった。なんだかそれは情けないような、嬉しくもあるような。

昨年の明後日に周ちゃんに出会った。まさかその人の子供を妊娠するなんて思わなかったし、その人の姓を名乗るとも全く想像してなかった。人生って可笑しいくらいに、自由気まま。身勝手すぎる。もっと落ちついてくれないものか。松陰神社駅から歩いて30秒の56平米の一人には広すぎるマンションで、テントを3つくらい立てられるようなベランダで悠々自適に今日も過ごしているはずだった。予定では、時々デートしてセックスしてバイバイするくらいの丁度いい距離感の男と付き合っていて、その人の未来なんて私には関係ない。勿論、明日の誕生日だって一人で過ごすつもりだった。

あの部屋が大好きだったのに、どうしてこんな田舎に引っ越してしまったのか、時々、ふと考えることがある。今日の帰り道だってそう。バスに揺られながら、私は一体何やってんだろうと思った。田舎暮らしは夢だったけど、本当にこれで良かったのかわからない。田舎での暮らしは想像以上に素敵ではあったけど、想像もしていないような不便さや大変さもあった。知らなかった世界を体験出来て、楽しい想いも十分にして、何を今更とも思うけれど、冷静にぼんやりと窓の外の景色が変わっていくのを見ながら思う。今、私は本当に幸せなんだろうか。離婚の時もだけど、結婚もそう。なんだかそんなに頑張ってない。もちろん、上手くいくようにと小さく努めた事は山程あるけど、もう決まってるレシピのようだった。そうしないと美味しくならないような。だけど、今日は美味しくない。周ちゃんとの生活がなんだかやっぱり上手くいってない。

新宿のギャップでクリスマスらしいパジャマを買って、周ちゃんに似合いそうなチェックのパジャマも一緒に買った。昼に久しぶりに瞳ちゃんと表参道でランチして、少し落ち着いた気がする。

幸せって一体なんなんだろう。周ちゃんとはずっと一緒にいたい。だけど、私が十分に今幸せかと言ったら、そうじゃない。思い通りにいかないのが人生だとか言うけど、じゃあ、人生は苦しむ為にあるんだろうか。ベッドに入ってから周ちゃんと話をした。ここ最近のこと、なんだか上手くいってないこと。小さいことは沢山あるけど、きっと妊娠から始まった。周ちゃんは怒ることも、怒られることも苦手。人の怒りに弱い。そして、それを避ける。私は気持ちが溢れてくるのを止められない。わかってるのに止められないし、それが私の生きる衝動にもなったりする。優しい気持ちも悲しい気持ちも、周ちゃんが世界で一番恐れてる、怒りという感情も全部綺麗に吐き出してしまう。

「その、妊娠の時のいつのことを言うんだろう。治したいと思うから具体的に教えてくれないかな。」「周ちゃん、何日の何時何秒みたいな話は無理だよ。感情の話なんだから。私が伝えたいのは、根本的な心の話。行動はその先にあるもの。私の目的は怒ることじゃないし、怒りたくて怒ってるわけでもない。だけど、周ちゃんが怒りが苦手だからと周ちゃんの感情から逃れることは、私からも避ける事を意味するんだよ。」

私達は突然に出会って突然に結婚した。歩んできた人生が全く異なる二人が生活を始めて、上手くいかない方が普通だと思う。価値観は別に合わせなくていいし、それぞれが持っているものを否定したり、強要したりする必要もない。このままでいい。合わないままでいい。だけど、今、私達が一緒にここにいるなら、向き合わないと苦しくなる。塩辛い味噌汁を、「大丈夫だよ、美味しいよ。」と言うくらいなら別にいいけど、とても悲しいのに大丈夫とか、とても苦しいのに気にしないでとか、とても怒ってるのに笑顔でいるとか、そんな事しないでいい。嬉しかったり、優しい気持ちになったりするのと同様、感情は私達の身体と同じ、大切なもの。

どれくらいかわからないけど、しばらくベッドで話した。じゃあ、別々に暮らそう。そんな話は出なかった。自分の努力が間違ってたとか、俺のエゴだったんだとか、周ちゃんから放たれる言葉は悲しみを帯びていたけど、私が苦しかった事を伝えた現実にショックだったんだろう。だけど、そうじゃないよと何度も伝えた。私達は互いに新しい生活の為にそれぞれが出来る事を努めたけど、価値観が合わなかった事も決して悪いことではなくて、問題は今苦しい感情がここにあること。それを解決する為に、過去を悪く言ったり、自分を責める必要なんてない。幸せになる為にやってきたことで、失敗だってある。そんな事よりも、今、気持ちが互いに苦しい事を、今までとは違うやり方で変えていく必要がある。私達は別々の身体を持った生き物なのだから、家族だからといって無理矢理一つにならなくていい。このまま別々であることを楽しみたい。そして、ちゃんと笑っていたい。直ぐに色々を変えるのは難しいけど、生活を少し変えてみようと約束した。

夕飯はモモ。周ちゃんが作った。私の苦手な肉たっぷりのシュウマイみたいなモモで、味の濃いミントのアチャールをたっぷり乗せて3つだけ食べた。

10月31日

Journal 31.10,2022

北海道から帰ってから、バタバタと撮影が続いてる。今日は編集の柿本さんと。柿本さん、本当に好きだな。RiCEの時もそうだけど、一緒に仕事をしていて楽しいと胸がほくほくとしてくる。話してる事がすぅーっと美味しいジュースみたいに自然に馴染んで、どうかしたらもっとほしいと思うくらいに身体の中へと入ってくる。勿論、それは、編集のキャリアがあるからなんだろうけど、それだけじゃない。人柄だったり、他愛もない小さなお喋り一つにしても楽しい。歳は私よりもずっと年上。高校生の娘がいるのだとか。来年に留学するみたいで、その話をしている柿本さんはすっごく可愛かった。私も早くに娘を産んで、こんな風に仕事場で娘の話をしてみたかったなんて羨ましくも思ったりもした。

最近少し疲れてる。周ちゃんとは上手くいってるようないってないような。一緒にいると疲れる。好きとかきらいとかは関係ない、ただ生活がうまく回ってない。

10月23日

Journal 23.10,2022

朝から頭が3つあるみたいに忙しかった。仕事、月末の請求書の作成、来週の撮影の機材の準備、旅に持っていく機材の手配、モニターのキャリブレーション、機材の掃除、返信していないメール、週末にやろうと溜めていた色々。うんざりする。それに併せて連日の撮影でほどよく疲労も溜まっていたし、周ちゃんとは忙しくて話す時間を作ってない。色々を早朝から同時進行で進めてみるも、時間ばかりが過ぎてゆく。夕飯は近所に住んでるキュレーターの高橋くん家でご飯の約束をしてるのに。

周ちゃんに高橋くん家に持っていくお土産を駅前で買ってねと頼み、後から自転車で向かった。頭がすっぽり抜けて何処かへ行ってしまいそう。まだ、あれもこれも終わってない。

周ちゃんと高橋くんはキュレーションのなんたらをまるで科学みたいな言葉を使って話していた。洒落たキッチンで泡まみれになった手でそれを事細かく論ずる高橋くんと、高橋くんに頼まれてニンニクを切りながら、さらに解いていこうとする周ちゃん。キッチンではなく、実験室に見えた。流し場にあるパスタはすっかり茹で上がってる。こうゆう場面に出会うと、私達は違う場所で生きてきたんだなと改めて実感するし、周ちゃんがずっと遠いい人かのようにも感じる。

誰だったかに、学芸員と何処で出会うの?と聞かれた事があったけど、確かに本屋で同じ本を手にすることもなければ、私がハンカチを落とすような街を学芸員が歩くことはきっとない。きっと彼等は、ミュージアムや、アートに纏わる場所で静かに鑑賞してる。勝手な想像だけれど。周ちゃんに限っては、全く異なる土地で生きてきたし、趣味も遊びも違う。ただ、生き方みたいな、大きく言って根本的なところだけが似てる。

周ちゃんがトイレに言ってる間に「実は喧嘩してるんだよ〜」と、こそっと高橋くんに言った。そこから、結婚ってなんだろうね、みたいな話になったけど、疲れ切ってる私にはただ、もう脱ぎたいとしか思えなかった。

ウェットスーツみたいに重くなったものを脱ぎ捨て、すっぽんぽんで抱き合いたい。今は結婚の意味なんかどうでもいい。

枝豆

夕飯 22.10,2022


久しぶりに編集の柳瀬さんとお仕事。「よしみさん、日記見てますよ〜。実は前に私の事を書いてあって、キャプチャーしたんです。」女性の方から時々言われる。実はこっそりと見てるんですよって。そう言われる度に少し浮足だってしまう。仕事用のHPに日記を掲載するなんて馬鹿だなとも思うけれど、以前のついつい体裁を整えてカッコつけてしまう私があまり好きじゃなかったし、もういいやとどこかが吹っ切れて、家の食卓写真と一緒に日記を書くようになった。どうせ服の下はみんな裸なんだしと。

一人目の旦那さんの事を書いていた時はファンだという女性から忠告を受けることがあったり、見たくもない感じのメッセージが来る事もあった。私自信わかってる。私は普通に偏ってる。みんなと同じように普通であり偏りもある。いつも笑ってるような人なんかにはなれないし、口から意地悪が勝手に出てくる日もあれば、自分勝手に当たり構わずジェラシーを蒔き散らす事もある。こんな自分は嫌だって思うくらいに、気持ちが悪い感情がどうにもならなくても書く。それに、ずっと離れてるりょーこちゃんが「よしみちゃんの日記、いつも見ているよ。元気そうだね。」と、連絡をくれる度に安心して、また書こうとなる。朝でも夜でも、私の隣に座り、そっと話を聞いてくれているみたいで。完全に妄想なんだけど、なんだか一人じゃない気がしてまた書く。

今日の現場は穏やかだったな。人って面白いなと思う。誰と一緒にいるかで見える世界が変わる。柳瀬さんの現場はコジコジワールド。ずっと笑顔でニコニコ笑ってる柳瀬さんを見ていると、こっちまでニコニコしてしまうし、ユルイ空気感がじんわりと現場を温めてく。私の知ってる限り、だいたいのおじさんはメロメロになる。それを見るのも結構すき。そうして、日本橋の街を歩きながら写真を撮り、柳瀬さんの新しい恋の話を聞いたりして、新宿で会期中の写真家の中野さんの展示へ向かった。

ギャラリーに入ると、写真家の広瀬さんの名前が記帳されていた。「広瀬さん、今どこですか?」「もう、電車だよ。」「すごい運命的なニアミスじゃないですか!」直ぐに電話を鳴らしたけど、声しか会えなかった。なんだかんだと30代前半から仲良くして貰ってる広瀬さん。今は子育てで忙しいみたいで、作家活動は少しお休みしているみたい。だけど、今が楽しいって言ってた。中々子供が出来なかったけど、ある時に急に出来たのだそう。「俺の年齢だと1%の確率だよ!」としきりに言ってた。あの時は全く妊娠の事を知らなかったから右から左だったけれど、今なら隅々まで溢す事なくしっかりと話せる。2周くらい周りギャラリーを出ると、シティーボーイです。って顔に書いて有りそうな感じの男の子が座ってた。「え?中野さん??」「ああ、お久しぶりです。」「嘘でしょ。全然違うじゃん!」中野さんは元自転車のなにかの選手だったけど、写真家になった。8☓10という大きな箱みたいなカメラを背負って秘境の温泉を撮る写真がとても力強くて、この人はただもんじゃない。と直ぐに好きになって、友達になった。何年か前のアートブックフェアでのこと。「だから、家の中の写真なんだ。じゃあ、この裸かは彼女ってこと?」「ちゃんと彼女に出していいか聞きました。」「偉いね。」中野さんは写真を撮る為に会社をやめてタクシーの運転手になったけど、コロナでしばらく会わなかったこの3年、恋に堕ち、同棲を始めた人生初の彼女と一緒にいる時間が惜しくて写真を撮るのをやめた。「絵なら、遠くに行かなくてもいいし。いつでも書けるし。あと、絵は自分の物に出来るから。だから欲しい物があっても、買わなくても満足するんです。色々と閉じ込めておけるというか。」なんだか、やっぱり中野さんが大好きだなと思う。最近、有名な美術館に作品が収蔵されたのに、今は恋がしたいから、写真はやめた。そして、彼女はスタイリストのアシスタントなのだとか。超ど真面目の中野さんがシティーボーイの成をしていた理由がようやくわかった。

人生ってそういうものでいい。恋だとか愛が一番でいい。広瀬さんも立派な写真家で、中野さんもだけど、ふたりして、写真の中でぐつぐつといい感じに煮込まれていたけど、潔く火を消した。

「なんていうか、すごく安心するんです。」携帯カバーの中に彼女と撮ったチェキの写真を見せてくれた。昨年の大晦日に過ごしたどこかの旅先での写真。中野さんにとって写真は見たことが無いものを撮る行為だったそうで、だけど絵は違うって。私は逆で、見たことが無い景色よりも、写真になにかを希望してるというか、祈りみたいなものを、きっと込めてる。普遍的なもので在ればあるほどに、重なった背景に胸が熱くなる。

面白かったな。すごく。それに、柳瀬さんの恋の話もだけど、なんだかいい日だった。兄から送られてきた黒豆の立派な枝豆を茹でて、枝豆だけを見て食べた。世界は愛や恋に包まれていたけど、周ちゃんとは昨日から喧嘩してる。好きになればなるほどに、相手に求める事が増える。自分の思い通りにしたいわけじゃないけど、より近づきたいと思えば思う程に、上手くいかなくなる。

ほくほくの枝豆。豆がとても大きかった。

ダルバート

カレー 15.10,2022

今夜はダルバート。周ちゃんの18番。白身魚とトマトのカレーとトマトのアチャール。私が知ってるダルバートの中で一番好きなダルバート。勿論、oldnepalのダルバートも、恵比寿のソルティーモードも美味しいけど、周ちゃんの作るダルバートはうちみたいで美味しい。妊娠してた時はこれでもかってくらい檸檬をかけて食べたけど、今日はほどほどにした。先週に左手の薬指を派手にやけどしてしまった。「手が痛いし薬を塗ったばかりだから檸檬をかけて。」とお願いしたけど、かけて貰ってる時に右手でかけれるじゃんと気づいた。

妊娠が終わってから、私達はなんだか急に夫婦らしくなったように思う。妊娠してる時はもう離婚したいと思うくらいに嫌になったけれど、私の体調もすっかり戻り普通の日々に戻ると、周ちゃんの事がもっと好きになっていた。前の好きとは少し違う。私と関係なくして、どうかあなたの人生が幸せであってねと願っていた筈だったのに、今はどうかこの日々の中からいなくならないでと想う。

朝、隣に梃子が寝ていて、その横に周ちゃんの顔が見えると、このままで、ここでもう十分だからと時間を止めたくなる。多分、梃子が最初に死ぬ。こないだ乳腺炎が見つかって、もしかしたらまた癌かもしれない。来月にセカンドオピニオンを受けるまで未だ手術を渋ってるけれど、乳腺炎が原因で思っているよりも早く死ぬかもしれない。周ちゃんだっていつか死ぬ。私だってそうだけど、私達がこうして一緒に同じベッドで過ごす時間が刻々と削られていくような気がして、胸が少し苦しくなる日が増えた。最近はもう写真は好きな仕事で、写真はなにかを表現するものじゃなくていいやと思うようになってきたけれど、それとは別に今を未来の私の為に記録したいと思うようになった。

望んでいたけど、望まなかった家族という形に、私達は日に日に形どられていく気がする。幸せだなとも感じるけれど、なんだか切なくて嫌になる。

10月13日

Journal 13.10,2022

のむらさんからメールがあった。シェフインレジデンスの件と、流産のこと。僕らは男だからよしみさんの気持ちがわからないけどって書いてあったけれど、男も女も同じだよとも思った。私だって、のむらさん側に数ヶ月前までいたのだもの。だって、私という女の身体はどうやら妊娠するらしいという事を頭では知ってはいたけど、それは知っていただけで、実際に本当にそうなんだか知らなかったから。妊娠して、妊娠が想像しているものと全く違うものであり、それが妊娠だという事らしくて、そこに命があるんだと知り、私も母という女の身体から産まれたんだと具体的に想像することが出来た。これは女の特権かもしれないけれど、男がいないと妊娠は出来ない。だからって、同性愛者なのむらさんがそれを経験出来ないわけでも無い気もした。だって私達自身がそうやって産まれたんだもの。もう記憶にはないけど、現実であり事実。だからというか、産まれてくることが、簡単そうですごく難しい事を妊娠という経験を経て知った事をメールで書いた。ここに生きているだけでどうやら奇跡らしいという事も。

“もう自分の中で整理できてるなら、やるだけですよ。” 夕方、渋谷だとか銀座を歩きながら映像の大場さんとLINEした。ここ数日、大場さんとLINEしてる。大場さんのパソコンが壊れたらしく、仕事を手伝うの手伝わないのって話の流れで私の仕事の話を相談した。なかなか厄介な仕事の話なのに、丁寧に長い時間をかけて聞いてくれた。そして、大場さんはクリエイティブに期待してないと言った。そこまで言い切れるなんて、とも思ったけれど、だけど、そうだよなとも思った。裏切られたと想う度に色々が疲れてしまうし、誰かを嫌いになることはすごく傷つく。大場さんの発する言葉は私と真逆だったけれど、まるで同じだ。そして、やっぱり大場さんという人が好きだなと思った。信じたい、そして傷つくのが嫌だからこそ、期待しないようにしてるんだろう。

仕事がすごく好きだし、一緒に仕事をしている人も好きになりたい。誰かだけが喜ぶことじゃなくて、きちんと強度のあるものを作り、作っているチームもしっかりと楽しむ。大場さんとの話で私が望むことがよくわかった。これから始まる新しい案件がある。自分の人生にとってきっと大きな経験のひとつになると思う。大切に丁寧にきちんと、想いを込めてしたいと改めて思った。今回の仕事を経て、大場さんと話して心からそうしようと誓った。

大場さんに相談できて良かったな。「だから、そんな仕事を請けるのが悪い。」と最後まで冷たい言葉をかけてくる大場さんの全てが大場さんの愛に聞こえる。

夕飯

Journal 11.10,2022

二週間ぶりの病院。あっという間だった。嘘みたいに時間が経った。休み明けだからか1時間待っても全く呼ばれる気配が無い。広い待合室でRiCEの最新号を読んだ。いつものように成田さんからのお手紙付き献本。届く度に少しワクワクする。もうずっと前にクリスマスは終えたのだけど、子供の頃みたいな感じ。自分宛てに届いたとっておきのギフトみたいに嬉しくなる。

よしもとばななさんのコラム。全身を撫でられる猫みたいな気分だった。つい2年前まで本を全く読まない私だったけど、ばななさんのうたかた/サンクチュアリだけは気に入って何度も読んだ。いつだったか年上のADの方に「もっとガツガツとレストランに出入りしてシェフと仲良くなったり、もっと流行りの食をチェックしたりした方がいいよ。」と説教された事があった。自分の不甲斐なさに心を少し痛めたりもしたけど、一番引っかかっていたのは、そういう事を望んでいなかったこと。料理を撮るのは好きだけど、自分の塩梅以上は要らない。求められたら仕事だから撮るけど、それで終わりでいい。頂点がいつも誰にとっても素晴らしいとは限らないし、私がそう言ってる。全然望んでない。それよりも、私の望む食卓やキッチンや料理がちゃんとある。ばななさんもコラムの中で、なんだか食に人並みに関心がなくて自分が情けなくなってしまう、だけど、自分には自分がいいと思う食べ方や食の好みがあるから仕方ない。それは変えられないものだからと書いてあった。そこまでいいレストランを予約もしないし、自分の食欲が満たされる程度の美味しさがあれば十分。寧ろそれでいいと。

本当のところ、みんなと同じ様に話題のレストランをチェックできない自分のことを今だって残念に思ってる。料理写真を撮ってるのに、全く世の食の流行りを知らない。普通ならば、料理写真家はグルメだったり、色々な美味しいレストランを知ってる。あそこのレストランが、あそこのシェフがみたいな話に仕事中になっても、見栄を張っても仕方がないし、堂々とちんぷんかんぷんだという顔をしてる。だから、なんだかすごく嬉しかった。それに今回のRiCEも、家での食卓。成田さんが考えてオファーしてくれた仕事。

術後の経過も良かった。口の悪い怖い先生じゃなくて、一番好きな優しい先生だった。「もし、赤ちゃん急ぐならば、次の生理から妊活初めて大丈夫ですよ。」先生は私の年齢に気を使って言ってくれてるようだった。だけど、きっと身体も順調って事なんだろうなと思った。とにかく再手術だとか、何か問題があるとか、そういう知らせじゃなくて良かった。ようやく呪縛が解けたような気分。もしくは、雪どけのような。

夕飯はなんだか男飯って感じだった。もう作るのも疲れていたから、周ちゃんがホルモンを買ってきてくれて、おひたしを作ってくれた。

夕飯
ご飯
大根と玉ねぎ、ニラの味噌汁
ホルモン炒め
撮影で作った失敗した春巻
小松菜のおひたし
納豆

晩酌

Journal 10.10,2022

今日は祝日。周ちゃんにお願いした。「また日曜日を始めたいの。」結婚する前からお願いしてる。日曜日。どうかお互いにとって自由な日でありたい。コーヒーは飲む?洗濯するね。庭の掃除しなきゃ。トイレットペーパーがもうすぐ切れるよ。夕飯はどうする?
結婚も家事も仕事も全部。私だってしない日。約束も勿論しない。空気みたいに揺られるだけ。お腹が空いたら食べて、疲れたら休む。森が見たければ森に行き、空を見たければ空だけを見る。本当は昨日が日曜日だけど、昨日は出来なかったから今日からまた始めようとなった。これは、二年前のカウンセリングで学んだことで、自分で自分をコントロールしない練習。私だけじゃなくて結婚も周ちゃんも、出来るだけ私達の何かを紡がないようにしたい。

周ちゃんは午後から福生に出かけて、私は自転車に乗って駅に行き、帰宅してお風呂に入りワインを飲みながら日記を書いた。カルディーのワイン、500円ちょっと。驚く程安い。夕飯は海老と白菜、卵白の餃子の餡が余っていたので、old nepalで買ったネパールの山椒を入れてお粥にした。こないだ食事をした後に奥さまがご飯と炊いたり、スープに入れても美味しいですよと教えてくれたのを思い出した。ネパールの山椒、ティムルは中国の花山椒とは違い、とても優しい。なんだかその優しい理由が少しわかる気がする。旦那さんのりょうさんが、ヒマラヤの景色の話をしてて、窓から見るヒマラヤの事を思い出した。どうして窓から見るとあんなに綺麗なんだろう。りょうさんの話はとても素敵な話だった。ぼんやりとあの日々の事を思い出す。空気が薄くて苦しかったな。だけど、空があんなに近いのは生きてて初めての体験だった。身体的にはかなりハードな旅だったし、もう二度と行くことはないかもしれないと思ったけれど、周ちゃんとならまた行ってみたい。結婚ノートにネパールでヒマラヤを見たいと書いた。

ひとり晩酌
白ワイン
海老と白菜、ティムルのお粥

夏に作った豆板醤と、那須のぴりっとちゃん(青唐辛子)の醤油漬け

水餃子

Journal 09.10,2022

昨晩帰りが遅かったから、今日は気持ちよく寝坊して、夕方からスーパーに買い出し。駅前がお祭で人がごった返す中、私は案の定、不機嫌となり、周ちゃんは祭りを興味深く動画で撮ってた。夕飯は周ちゃんが水餃子を作ってくれた。休日らしい休日。体調もずっといい。姉に話してからというもの、毎日が浮いてしまいそうなくらい楽になった。そして、周ちゃんにも話した。いつかの夜に、ベッドで。伝えたいことの3割くらいしか理解されていないようだったけれど、話したという現実は私を安心させてくれた。別にいい。だって痛みなんてものは共有できないのだから。肩を並べて聞いてくれただけでいい。生理ひとつにしたって説明出来ないのだし、子宮が痛いもPMSもだけど、その何十倍も辛いものだと伝えても、周ちゃんにとっては入り口も出口もさっぱりわからない場所の話だ。

水餃子を上げるタイミングを教えてという周ちゃんに「ぷっくりとなって、上がってくるからわかるよ。」と伝えた。ふたりでじっと鍋を覗き込んで、私は「いいね。いいねぇ〜。」と横から悶た声を出した。なんだか、ここ数日の私もふわっと茹で上がってきてる。身体の調子がいいのもそうだけど、心が脳が休んでいいと決めたお陰なのか、逆にどんどん元気になってる。楽しくて少し忙しいとさえ感じる。だから、「ゆっくり、ゆっくりね。」と声をかけてる。結局のところ、私を苦しめるのはいつだって私だ。どんなに最低な人や事に出会ってしまっても、私が大丈夫なら乗り切れたりする。

苦しいのは嫌だけど、苦しい事があると世界は変わる。躓いたり、何処かを痛めたりすると、生きようと必死になるからなのか、今が嫌だともがいて悲しんだりするからなのか、気づくと全然違う場所に落とされてたりする。小さい頃にオズの魔法使いのミュージカルを帝国劇場で見た。あの時代の母はミュージカルが流行っていたのか、よく子供向けの劇を見に行った。私のお気に入りはアニーだったけれど、季節が変わる度に綺麗なワンピースを着て色々な劇を見に行った。家がハリケーンで飛ばされてぽとりと何処かに落とされる。そこから色々がトリップしていくドロシー。西の魔女に東の魔女、そして北の魔女。銀色の靴をかかとで三回打つ度に世界が変わっていく。むちゃくちゃな話だなとも思うけれど、誰かの人生にも似たような事が起きているのかもしれないとも思う。毎日が毎日のままに続く人生の人なんてない。誰だって想像しないような人生を生きてる。驚くような出会いを重ねて今日がある。

「周ちゃんは、どうして私だったの?」いつものように梃子の散歩で聞いた。私の友人を紹介する度に聞いてる気がする。「ミサちゃんとかユウチャンみたいな子に出会ってたら、結婚した?」周ちゃんが私を選ぶ理由が全くわからない。どうして学芸員するような人が写真家としても有名でも無いような私と、たしかに面倒臭いくらいに拘りはあるけど、それだって完全に独自な何かだし、性格だって正直いい方じゃない。寧ろ、ワガママで直ぐに怒るし、大人な振る舞いだって出来なければ、いい友人達のお陰でなんとか人生を楽しめたり、色々を上手に出来るような気持ちになったりしてるくらい。仕事だってわかってるのに上手に出来ない。真剣になりすぎて誰かを傷つける事も沢山あるし、怖がりすぎて失敗ばかりする。周ちゃんの事にしたって、何度も何度も傷つけてしまうし、傷つけてしまった事をいつも後悔してる。

「よしみさ、もうこの話、1万回くらいしてるよ。」「今日の件について云うならば3回だよ。」ねえ、私の事を好きと言って。私のいいところを聞かせて。そんな事は全く聞いてない。本当に周ちゃんが私と一緒にいる意味がわからなくないから聞いてる。だって、私の友達はすごく素敵だし、私の友達以外だって世の中には、きっと周ちゃんの周りには素敵な人が沢山いるはずだ。「どんな事があっても、自分で考えていこうとするところがいいってもう何度も伝えてるよね。」いつもと同じ答えを周ちゃんは言ったけど、そんなものは誰だってそうだと思った。どんな人でも、今日より明日。明日よりその次が幸せでありたいと思うから生きてる。私は周ちゃんの返答に未来みたいなものを求めてるんだろうか。周ちゃんの答えを聞く度にがっかりしてる。

今日はいい日だった。久しぶりに少しお酒を飲んだし、少し酔っ払って気持ちよく寝た。そして、結局のところ、周ちゃんは誰だって良かったんじゃないかとも思う。私もそうだったから。ただ、安全に安心して暮らしたかった。

パンケーキ

朝食 06.10,2022

今週も周ちゃんは忙しい。先週から始まった展示のプレス対応で朝は早く出かけて、夜も遅い。お陰で私はひとりの時間を満喫してる。

寒い午後、ネットで北海道行の航空券とホテルを探した。雨はずっと止まない。リビングがあまりに寒くて屋根裏から引っ張りだしてきたホットカーペットが温かくて気持ちがいい。

一昨日の夜に周ちゃんに話した。「来週の西表島はもう無理だし、西表島の秘祭に行けないならアイヌに行きたいの。」私から出た言葉に拍子抜けした顔をしてる周ちゃん。話を進めるうちに、だんだんと瞳が大きくなってゆくのがわかった。リゾート地とか、リゾートホテルが厭なこと。バックパッカーの旅みたいに、土地を歩いたり、ただ景色を見たり、その土地の人が食べるご飯を食べたい。旅っていうより、暮らすみたいにそこに居たい。きっと、昨日からの無理はしないと決めたことも手伝ってる。今は頑張りたくない。私のままでいたい。だから、どうか好きな場所で、好きなタイミングで息を吸ったり吐いたり、歩いたり休んだり、ただただ腰を据えて眠りにつきたい。私の小さな願いを伝えた。現地で別行動でもいいからとも付け加えた。周ちゃんは貧乏性だから、絞りだすくらいに全てを欲しがる。私は無駄遣いが得意だから、欲しい分以外のものは捨てても要らない。だから、きっとそれがいい。

本当のことは言わないで「私はゆっくりしたいから。」と言ったら、頷いてた。

トマトのチキン煮込み

洋食 04.10,2022

今日は新しい絨毯が届いた。人生初のビンテージ絨毯。たまたま週末に後藤さんと新宿のNewmanでポップアップしている所を通り過ぎて出会った。「よしみ、こういうのは出会いだからね。」店員さんが奥から持ってきてくれた大きな絨毯。2m×3m。うちのリビングに入るかな。次の日に周ちゃんともう一度見に行って何時間も迷って購入を決めた。なんだか夢みたい。椅子もテーブルも、一生ものだからとお金をかけてきたけど、絨毯はどうしても踏み入ることが出来なかった世界。なんだか、もう人生の半分くらい願いが叶ってしまったような気分。

昨日にスイッチをパチンと切ってからというもの、ぐっと色々が楽になった。体調は少しお腹が痛いくらいで、健康そのもの。午後に少し映像の仕事をしたけど、思った以上にボリュームがあって体調が悪くなった。だから言わんこっちゃない。だけど、楽しいから大丈夫な気がしてる。

夕方に編集の浅井さんからこないだのサッポロビールの仕事の御礼のメッセージが入った。今度、こっちに遊びにきたいとのこと、それから少し前に聞いたプロジェクトの話、良かったら写真を使わせて貰えないか?っていう相談だった。一つ返事でメールを返した。すごく嬉しい。

今年は本当に目まぐるしく色々が変化してる。再婚して、田舎暮らしを初めて、車の免許を取り、妊娠、そして流産。自分の人生じゃないみたい。1年前の今日の私が聞いたら倒れると思う。周ちゃんと出会ってから未だ1年経ってない。もし、周ちゃんの企画した郷土料理の展示に行かなかったら、私達はデートすらしてなかったかもしれない。周ちゃんはイケメンでシングルだったし、東京のイケイケな美術館のキュレーターに猛プッシュを受けていたし、きっと、私とデートするのも忘れてただろう。私だって同じく。あの頃、よくデートに誘ってくれた30代前半の背の低い男と付き合っていたかもしれないし、ちょっと気になってた東京から田舎に移り住んだ建築の仕事をしてる人とデートしてただろう。多分、きっと。

周ちゃんに出会う前日、渋谷でバッタリ会った浅井さんに電動歯ブラシを貰った。そして、浅井さんがよく出入りしてるデザイン事務所のメンズを紹介してくださいね!とお願いしてバイバイした。人生って本当に不思議だなと思う。大体が思い通りにいかないけど、思い通りになんてしない方がいいのかもしれない。どうにかなるから大丈夫。姉の言葉の通りだ。リハビリ1日目にして、既にすごい回復を感じているし、頑張るのをやめたら楽しい。

夕飯
チキンのトマト煮込み
カブのクリームスープ
ポテトフライ
大根と柿のなます
納豆

栗ご飯

和食 03.10,2022

今日から月曜日。手術をしてから明日で1週間。色々を始めるには丁度いい。先週もその前も、これからの事を色々と考えていたけど、あまり上手くは進めなかったから、今日がきっとスタートダッシュの日だ。身体もどんどん回復して、もう殆ど100%に近いくらい。お酒も美味しく飲めるようになった。だけど、どうしてだろう。なんだかいつものように頑張れない。気持ちが焦るばっかりで、色々がついてきてない。例えば、心とか。

“電話してもいい?” L.Aは日曜日の夜。姉からLINEが入った。”いいよ。5分後に連絡するね。” 仕事のメールを送ってから電話をかけると、いつものようにご機嫌な夜を過ごしてるようだった。多分、少し呑んでるんだろう。年末はアメリカで皆で過ごそうと話していたけど、L.A行のチケットが驚くほど高い事や、最近L.Aでは朝食にコーヒーを飲みにいくだけで20$はするから大変だとか、コロナの影響で起きているおかしな状況について話をした。それから、私の身体の話や、周ちゃんに相談しようかずっと迷っている事を話した。

「あのさ、考えない。いいのいいの、今は考えないでいいんだから。10ヶ月で人間を作り上げようと猛スピードで変化し始めていたものが、ピタっと止まってしまったのだから、身体もホルモンも脳も心も、今までのようにコネクトしなくなってしまうのは仕方ないことだよ。普通に戻そうと頭ではわかってはいても、振り回された身体やホルモンは必死なんだから、。今はとにかく考えない。考えて、頑張ってもなにも変わらないから。やっても意味ない。一生のうちの数週間、数ヶ月だけだよ。大丈夫。元に戻る日が来るから。」

最近、SNSを見るだけで落ち込んでしまうことも話した。こないだ、韓国人の女性作家の本にも書いてあった。人の幸せを見て、自分の幸せを量るのはおかしいって。旅先の最高シチュエーションにいる自撮り写真をする人、何処かの有名なレストランの食事を美食家のような評価をする人、モデルみたいに自分の服装についてレビューする人、などなど。「私って、幸せでしょ。」と言ってるように見える投稿。韓国人作家の言うように、他人の幸せを見て、私、何が幸せなんだろう。そして、どうして、自分がまるで足りない存在かのように感じてしまうんだろう。インスタが辛いと思うようになってしまった。

「やめなやめなよ。インスタなんて。あんなもん見るもんじゃないよ。自分と比べたって何の意味も無いんだから。それから、周ちゃんに甘えていいんじゃない?少しくらい甘えさせてもらいないよ。」自立してたい、頑張らなきゃ。仕事早く復帰しなきゃ。もっともっと、あれもこれも。だって一人で乗り越えてきたから。大丈夫、。呪文のように言い聞かせてきた言葉は私をどんどん苦しめていったのかもしれない。

姉が言うように、今の私は完全にコネクトしてない。仕事は普通に出来るけど、それ以上の事が多分出来ないんだと思う。作品を作らなきゃとか、新しい仕事をする為のポートフォリオを作り直すとか、今持っている以上の物、シャッターを押す以外のことがきっと出来ない。それに、どういうわけか自分が駄目な人間かのように感じてしまう。理由は全くわからないのだけど、そう感じる。好きなこともやりたいことも知ってるのに、今以上を求めてしまうし、今以上にならないと駄目だと信じてる。恐ろしいくらいに。

「あっちゃんに言われたこと紙に書いて張っておくよ。」「OK、風通しのいいところにしてね。水場はやめてくださいね。」「わかりました。先生。」冗談を言い合って電話を切った。妊娠中にもし流産したらやろうと書き留めていたメモ。あの時は、流産が怖かったけれど、いきなりやってきた妊娠が続くのも怖かった。だから、どっちに転んでもいいようにと、未来にやることリストを書いたのに、今はそれも出来ない。だけど、なんだかすごくほっとした。電話を切って、明るい午後の部屋の中で少しだけ涙が出そうになった。私、気づかなかったけど、辛かったんだ。

今日からやること。家の模様替え。ぼーっとする。一人になる。何もしない。読書。何もしない。散歩する。頑張ったりしない。SNSは見ない。考えない。旅に出る。庭の掃除。写真は撮ってもいい。友達とのお喋りもいい。とにかく楽しいことだけ。何もしない。以上だそう。コピー用紙に書いて冷蔵庫に貼った。ここなら明るいし、風通しもいいしね。週末になったら周ちゃんに話そう。わかって貰えるかな。どう説明したらいいんだろう。人生をサボってると思われないかな。

9月25日

我が家の味 25.9,2022

昨日までの台風が嘘みたいに晴れた。一昨日に見た夢はイタリアンレストランで家族だとか友人とわいわい食事をしている夢。自宅での安静を言い渡されてから1週間以上が経過。そして台風が重なり、心身共にストレスが爆発しそうな私にとって、それが例え夢だとしても最高な気分で、あの夢以降、家族や友人と過ごす時間が私には栄養素の一つのように大事なんだという事がわかったし、もう今にも息が耐えてしまいそうなくらいに苦しい事もしっかりと理解した。今週末は数カ月ぶりに後藤さんに会える。その次の週はユウチャンとミサちゃんに会える。

久しぶりの遠出は裏山の向こうにある湖へピクニック。「あれ?今日は仕事じゃないの?」「え?今日は日曜日だよ?」完全に曜日感覚を失ってる。正確にはきっと幾つか間の日がぽこぽこと抜け落ちてしまってるんじゃないかと思う。「じゃあさ、ピクニック行かない?テコも一緒に。本も持って!」早速冷蔵庫にあるもので簡単なお弁当を作った。余った食材で料理をするだけでも楽しくて仕方が無い。お弁当、よく作ったな。20代に付き合っていたBFは司法浪人で私達のデートはいつも図書館。あちこちの図書館へお弁当を持って行った思い出がある。時々、息抜きに彼の車で海やラブホへ行った。だけど、何一つ不満は無かった。BFが勉強している間、私は隣で気に入った料理本を借りてきてレシピをノートにひたすら書き写してた。お弁当の時間は特に楽しみでお腹をペコペコにしてから食べる。それだけのデート。楽しかったな。そして、元夫にも毎日のようにお弁当を作った。ついでに私のも作って、一緒に食べたりした。「今日のお弁当は何?」って聞かれるのが嬉しかったのを覚えてる。たまにオムライスなんかを作ったけど、カレーピラフとか餃子弁当は特に喜ばれた。

お弁当って何でこんなに楽しいんだろう。大した物を作ってるわけじゃないのに、お弁当箱に詰めただけで楽しくなる。20代の時に姉に貰ったアメリカっぽいピンクの象の弁当箱、工房アイザワのランチボックス。こちらも10年選手。ゴムパッキンを一度も変える事なく使い続けてる。お気に入りの弁当箱達。周ちゃんは勿論そんな事は知らない。「好きなお弁当のおかずって何?」「えーなにかな。うちの母さんのは野菜炒めだったからな。腹持ちがいい弁当だったよ。ご飯の上に海苔が乗ってて、その上に野菜炒め、そしてまたご飯と海苔。いつもだよ。」いつもよりも嬉しそうに食べる周ちゃん。何だか私まで嬉しくなった。お弁当ってやっぱり楽しい。

弁当
ベトナム風揚げ春巻き
マサラの南瓜サラダ
ウィンナー
厚焼き玉子
蒟蒻の炒り煮
牛蒡の金平
梅干しのおにぎりと塩むすび
温かい日本茶

餃子

中華 18.9,2022

台風で今日はずっと変な天気だった。この週末、キャンプとか、BBQとか、イベントとか、きっとみんな色々と予定してただろうに。楽しい日が雨になってしまうと考えるとなんだか可愛そうで仕方が無かった。

私は今日も一日パジャマ。髪もボサボサ。ノートパソコンと本とスマホ。退屈な一日をどうにかこうにか嘘でもいいから満たしてくれる物たちを持ってソファーに寝転がった。今夜は餃子。豚とキャベツの餃子と、海老と豚の餃子。栗原はるみさんのレシピで餡に紹興酒をたっぷりと入れる。食べる度にふわっと薫る紹興酒。最高だったな。

ネパールカレー

カレー 17.9,2022


今夜はゆうちゃんとみさちゃん、みさちゃんの彼と周ちゃんの4人でオールドネパールで食事をする約束をしてたのに、私の体調不良が理由で日程を変更してもらった。何週間も前から楽しみにしてたのに。周ちゃんは本まで買って予習してた。初めてのデート以来のオールドネパール。

友達に会いたい。ここ一ヶ月、ろくに会ってない。話し相手はずっと梃子だし、もう枯れてしまいそう。10月になったらきっと大丈夫。体調もきっと良くなる。

今夜は周ちゃんがオールドネパールの本のレシピにあるカレーを作ってくれた。



アボガドトースト

お気に入り, 朝食 15.9,2022

「朝は何がいい?」私がキッチンに立てなくなってから三日目。シェフは周ちゃんとなった。病院からは絶対安静にとしか言われてないけれど、姉からは「料理なんてもってのほか!」と怒られた。「トーストして、アボガドのマッシュをのせて、上からカボスを絞りたいな。」「バターは?」「要らない。」「わかったよ。」

私のいつものアボガドトーストは、アボガドはマヨネーズ多めで、檸檬をさっと絞る。周ちゃんシェフはマヨネーズ少なめ。なるほどね。では、カボスは多めにかけてみよう。この組み合わせが想像以上に美味しくて唸りながらペロッと平らげた。

日々の中で時々、驚く程に美味しいレシピを見つけてしまうことがある。今日はそんなレシピに出会えた日。万歳。

夕飯

夕飯 09.9,2022

昨日の撮影での事を成田さんと互いにLINEした。こんなに嬉しくて楽しかったのは私ひとりだけなのかと思っていたけど、なんだ、成田さんもそうだったの!と、さらに嬉しさは膨らんでこみ上げてくるみたいだった。一日たった今日もまだ楽しい気分が続いてる。写真、やっぱりやっていて良かった。とにかく今日は嬉しかった。夕飯は昨日、ワタルさんに貰った野菜を使った。久しぶりに沢山料理をした気がする。

夕飯
海老と豚と香菜のワンタン
マッシュルームと今夏に作ったドライトマトのアヒージョ
檸檬とヤクナムのトウモロコシ炒めご飯
パプリカのサラダ
オクラのボイルとマヨ
納豆
庭の茄子の麹和え
トマトと生姜と茸の味噌汁