お土産のラーメン

中華 10.11,2021

お昼はアキチャンがお土産にくれた棒ラーメン。シンプルに卵だけおとした。

午後はふみえさんのアトリエへ。写真を撮って、打ち合わせをした。ふみえさんとの会話は楽しい。ずっと話が尽きない。新しく買った食器棚が可愛かったな。

帰り道、渋谷駅の乗換で後ろ姿が亡くなった友人に似ている女性を見かけた。しばらく目で追いかける。黒髪のショート、身体の線が細くて、肩がゴツゴツしてる。ゆったりとしたパンツをお洒落に着こなして、静かに歩く。名前を呼んだら満面の笑みで振り返るんだと思う。

私が知っている限りだと、あの子が人生の最後にセックスした人は彼女が好きな男だった。見えなくなっていく女性を見ながら不意にそんな事を思い出す。彼は彼女がこの世界からいなくなった事を知ってるんだろうか。

一人になってもうすぐ一年。こないだアキチャンが「大丈夫だよ。」って、男性への不信感を払拭出来ない私に言った声がすっと身体の中に入ったまま、今も胸のところにじんわりとある。

ピェンロー鍋

エスニック 10.11,2021

朝から雨。気持ちがいいな。ベッドに潜って出てこないテコと一緒に10時くらいまでダラダラと過ごした。外から雨の音が静かに聞こえる。いい朝。朝食にスープパスタを作って、起きてきたテコにも朝ご飯をあげた。

午前はメールとか企画の事を考えて、午後は映像の納品、そしてレタッチ作業の鬼となった。ライスプレスの成田さんから電話。何だかちょっと久しぶりだな。元気が無いって言ってたけど、元気そうな声を聞いて良かったとも思った。とはいえ、本人は大変な渦中。どうにか一日でも早く抜け出せますようにと小さく祈った。

あっという間に夜が来て、もう買い物へ行くのも面倒だし、冷蔵庫に残っていた白菜と鶏肉と椎茸で夕飯はピェンロー鍋にした。何だかんだともう10年以上この鍋の虜。12年前、この街に2年だけ住んでいた時に同棲していたBFが感動してた。「何だこの鍋!」って。丁度、20代の途中から後半にかけて、大連に住んでた友人と旅をしてから、中国の食事にハマり始めていた私は小麦料理とか、スパイスとか、ピェンローにもハマった。やっぱり自分にとっての食べ物との出会いは、流行りを纏った街のレストランじゃ無くて、フィールドワークが私の心を撃ち落とす。

マユミちゃんに教えて貰ったドラマの続きを見ながら、鍋を食べ、そのままベッドで見続けた。女優の黒木華さんがとにかく可愛い。可愛いシーンをキャプチャーショットした。派手なワンピースでデートに行く姿。鵠沼駅の商店街を歩く後ろ姿。嗚呼、可愛い。明日にでもプリントアウトしてトイレにでも貼っておこう。気づいたら22時50分。あ、もう寝る時間だ。フミエさんから仕事の事と、周三君から何だかもの凄く長いメールが入ってた。何だこれ。最後のメッセージに “これはLINEの使い方じゃ無いよね。”って書いてある。

うーん。今読むべきか否か。長文で折りたたまれたメッセージを開いた。読めども読めども続く続く文章。ちょっとした本を手に取ってしまったみたい。お母さんの事を書いたとても素敵な文章だった。一昨日に色々話してたからなのかな。3、4年前に書かれたものだったけれど、今も同じ気持ちのままでこの文章が彼の場所にあるのだとしたら、周三君という一人の人間の事がより一層に好きだなと思った。彼が見てきた光景や苦労を少しだけ感じられるような気がした。

それに、私も日記を書いてるから少し親近感が湧いた。日記を書き始めたのは結婚してからで、全く文章とは縁の無い人生の中で、絵や写真を見て何十年も本を読解してきてしまったツケは確実に私の乏しい文章力へと繋がった。初めの頃の “すごい” の多用は半端無かったと思う。日々の食べ物の記録として書き始めた日記だったけれど、今は周三君と同じできっと未来の為に書いてる。苦しかった時期はもう2度とこんな気持ちにならない為に書いているとも思ったけれど、人間はどんどん忘れる生き物だし、どんどん過去を書き換えてしまうから、いつかの不甲斐ない自分の事や、大切な誰かの事を、その時の今をただ持って置きたいと思う。精神科医の名越先生がラジオで面白い事を言ってた。「人間の世界はSFですよ。」思い込みが大半っていう意味なのだけど、聞いたときは、最高な表現だなって感心した。

どんな過去があっても、どんな酷い事に出会っても、受け止め方は色々。忘れたっていいし、バイバイしたっていいし、しっかり手放さずに懐に隠してたって、堂々と自分の一部の様に見える所に被ったって、旗にして掲げてもいい。何でもいい。人生ってきっと何でもいい。だけど、どうせなら楽しいのがいい。だから、ストーリーは面白くて深みがあった方が私は美味しく感じるから、忘れない為に日記を書いてるのかもしれない。

それで、周三君はどういうつもりで世に公開していない素敵な日記のような文章を私に送りつけて来たんだろう。本当の意味は彼しか知らない。わざわざ聞くのも野暮ったいし、私は一人勝手にその理由を想像しよう。だって世の中SFだし。

明太子たまごとカニクリームコロッケ

和食 08.11,2021

朝にアキちゃんと代官山で仕事をして、家に帰って、サミットで明太子とカニクリームコロッケを買ってきてお昼にした。そのままダイニングテーブルの上でPCを開いて色々を片付けてたらあっという間に部屋が真っ暗。もう17時か。明日からは金曜日の納品に向けてまとまった作業が続く。だから、今日は土日返上のオフにしよう。明日の事は何も考えないでいい。夕飯の食材とビールを買いに行こう。

京都の祇園でスナックのママをしてるメグちゃんからメールが入る。「よしみちゃんに紹介したい人がいるの。」撮って欲しい写真があるのだそう。京都かぁ。久しぶりだな。メグちゃんとは20代からの付き合い。色々があった中で、あっという間にメグちゃんはOLから祇園のママに変身した。

お風呂から出てすぐ火照ったままでビールをぐびぐびと飲んだ。最高。準備しておいた湯豆腐と一緒にまたビールを飲む。ドラマでも見ようかな。あ、そうだ。昨日パリのマユミちゃんから面白いドラマがあるよってLINEがきてた。URLを開いてみると、中国語のサイトへ飛んだ。何だこれ。マユミちゃんに連絡して、どこからドラマを見たらいいのか教えて貰った。そのまま何となく年末年始の話をしてると、年始に京都へ行くかもしれないとのこと。「え?じゃあさ、一緒に行こうよ!」

今さっきメグちゃんと京都の話をしてたのに、今度はマユミちゃんと。何だかすごく嬉しい。来年が来る事を子供みたいにわくわくしてる。こういう感覚って久しぶり。変なの。可笑しい。

里芋とゴルゴンゾーラのグラタン

洋食 08.11,2021

今日は講義。今日の講義は少し長かった。色々な実践を終えた後に生徒が二人グループになりブレイクアウトセッション。今日の実践についての感想を伝え合い、話し合う。その後に皆んなの感想を聞いていく。確実にステップアップと共に学びを体現していく事を皆んなが楽しんでる。日々に躓くような事があったとしても、それもステップの一つとして捉えている人が目立った事も印象的だった。それに、「私はこういう考えを持っている人なんです。」と、自分のネガティブな問題を前提として話す人も増えた気がした。挨拶みたいに聞こえていいなって思う。言葉にどんな色を付けるのかは自分で選べるから。

今日は何となく私の問題についてサラッと話してみた。
「気持ち、少しわかります。丁度、昨年の今頃は私も堕ちちゃって、病院通いながらも自分を責め続けたり、もっと頑張れ、もっと出来ることがあるって自分に喝を入れたりしていました。」私が話すと相手の表情がさっと変化するのが分かった。ああ、もしかしたらこの方は堕ちた先の事を知ってるのかもしれないな。

数日前に似ている人を見かけて、気になって今は作家となった宮崎君の事をネットで調べた。宮崎君は酒飲みだと聞いていたけどある時に急にお酒を止めた。それからもうずっと会ってない。記事には、ただの酒飲みの話じゃなくて、もっともっと深い本当の理由について書いてあった。そこに、”自分は強い人間だと思ってたし、それで今まではやってきたのに、そういうんじゃなくて、堕ちていった。” みたいな事が書いてあって、ああ、あそこかって想像するとぞくぞくした。だけど、あの頃は宮崎君の360度どこにもそんな彼に私は気づけなかった。

夕方に周三君と電話をした。どうして話の流れがそっちに言っちゃったのか全くわからないけど、周三君が20代の時にお父さんが倒れ植物人間状態になってしまって、家族のために働いてとても苦労して、お母さんもお父さんの苦労が沢山あって、亡くなった今が第3の人生みたいに生き生きしているのだと話してくれた。私はパンを妹の私の為に焼いて送ってくれる兄ちゃんは、昔は不倫して大変な時があって、姉ちゃんと母が激憤したとか、私が夫と裁判だけはやりたくなくて、元夫の色々を許せない家族を説得したという話をした。「結構、引いちゃう話したよね。」って周三君が申し訳なさそうに言ってたけど、私の話は別として「とてもいい話だよ。」って何度も言った。

人は誰しも過去に苦しみを持っているけど、今がハッピーならそれが答え。そういう答えになる。声を揃えて、だよね、だよねって、相槌を打ちながら話した。

今日は何だか沢山の痛みのある話を聞いて、私も他人事みたいに私の話をした。

もやしラーメン

中華 07.11,2021

今日は編集のアキちゃんと自由が丘で仕事。アキちゃんに会うのは一年ちょっとぶり。最後に会ったのは、夫が帰らない家で餃子会をした夏の暑い日。あの時は、誰かが家に来てくれるだけで、生きてる実感が湧いたように思う。会っていない間に色々な事が起こったけど、あまり話さなかった。

アキちゃんは2年前に離婚してる。初めてアキちゃんと代官山でお茶した日にアキちゃんの会社の近くで話してくれた。「あっという間だったけど長い一年だったよ。」撮影が終わってお昼を食べに行く途中に私が言った。アキちゃんは離婚したあとに日常がちゃんと戻ってくるまで、どれだけ長い年月がかかるのかを知ってる。この1年の事を詳しく話さなくても、何となく大体はわかってたみたいだった。だから、とくに聞いてこないし、私も言わない。

遅い昼に蕎麦を食べながらビールを飲んだ。アキちゃんはいつも明るくて元気だけど、今日は何だか穏やか。色々な話をして、最近の話を聞いて、今付き合ってる人の話も聞いた。恋多き女は、色々を清算し、たった一人の男にゾッコンなのだそう。彼との馴れ初めや、どんな人なんだとか、仕事は何をしているとか、もう一杯お酒をお代わりして色々とお喋りした。芸能活動していた元夫の事をすごくリスペクトしてるけれど、悪い部分もちゃんとわかってる。今の彼にしか無いものが自分にとって必要。アキちゃんの言葉は私の心の声みたいに聞こえた。

「今までずっと陰を持った人とばかり付き合ってきたけれど、今は明るい人がいいんだよね。」

カウンセリングで愛の新定義についての宿題があって、ここ一ヶ月ずっと考えている。最近ようやく答えが見つかった。それは “明るい人”。アキちゃんも話していた明るい人。それは場を和ませるとか、面白い話ばかりするとか、元気な人っていう意味じゃない。生き方が明るい方向へ進んでいる人。それは私と一緒だった。

離婚をしたら沢山恋をしてやると離婚当初は思っていたけれど、愛していた夫と離婚をして簡単に誰かと恋になんて落ちる事が出来ないまま、あっという間に時間だけが過ぎて1年。心はようやく過去から引き剥がされて今を生き始めてる。アキちゃんに今日会ったのは必然だったのかもしれない。幸せそうに話すアキちゃんと一緒にいる時間がすごく幸せだった。それに、笑顔がとても可愛かった。帰り道「今日、よしみちゃんと会えて本当に良かった。」ってアキちゃんが言った。結局最後まで色々は喋らなかったけど、やっぱりアキちゃんは色々がわかってるんだろう。バイバイしてからも、電車の中でしばらくLINEをした。次はアキちゃんの彼と三人で飲もうねって。

晩酌

夕飯 07.11,2021

朝一番で梃子の病院へ抜糸をしに行った。それから、取り除いたお尻の癌の組織の病理検査はグレード1で、正式に全身への転移は見られないものであったという結果が出た。未だお尻の傷は肉が見えた部分もあるけれど、たったの一週間で梃子はみるみると元気になって、いつもの様に家中を走り周ってる。本当に良かった。家に帰って、ほろほろと目から涙が落ちた。

今日は珍しく夜まで仕事をして、夕飯は晩酌をした。ただとにかく、何だか今がいい。

晩酌セット
ロゼ
日本酒とかぼすのソーダ割り
きのこの蒸し焼き
蓮根の醤油麹焼
枝豆
ロマネスコとシラスのペペロンチーノ
カブの昆布和え
モヤシのナムル

納豆ごはん

和食 03.11,2021

昨日は全く仕事をしなかったから、朝に少しだけ仕事をした。慌てて食事と化粧を済ませてダッシュで世田谷線に飛び乗る。案の定、靴下を履き忘れた。何でだろう。慌てると必ずひとつ忘れちゃう。けど、まぁいっか。

今日はちょっと遠くの美術館へ行った。隣の隣の駅におばあちゃんのお墓があるから寄ろうと思ったけれど、全然時間が無くて行けなかった。駅を降りると、11月とは思えない強さの陽が気持ちよく照ってる。正直、仕事を切り上げて、梃子を留守番させてまで遊ぶって何だか面倒で仕方無かったけれど、約束したしな。何度か断ろうかなと思ったけれど、やんわり遠回しにキャンセルを促したけれど、遂行出来なかった。それに、ドタキャンなんて流石に出来ない。ああ、なんて気持ちがいいんだろう。10分くらい歩くと、目の前にまるで海外のどこかみたいな建物がどーんと見えた。すごい。美しい建物。建物だけじゃなくて、その背景に見える景色も全てがパズルみたいにピタッとハマってる。全身がこの景色の中で気持ちがってる。こんな風に身体がふわっと風に舞い上げられるような感覚って東京では中々出会えない。すごく久しぶりに浮き足立った。頬を抜けていく風も気持ちがいい。建築家ってすごいな。

周三君が直ぐにエントランスに来てくれて、見たい展示だけじゃなくて、ギャラリーの下から上までの殆どを紹介してくれた。こんな贅沢な事ってあるのかな。結構集中したし、すっごくお腹が空いた。一緒にご飯でも行きたかったけれど、彼は仕事中だったからチベットの話をちょっとして帰る事にした。帰り際、周三君がモゾモゾとジャケットのポッケからなにやら木の破片を出してきた。二年前に写真家とのフィールドワークで訪れたネパールで買った幸せな手っていうスタンプなのだそう。誕生日プレゼントにどうぞって。

思わず笑ちゃったけど、すごく嬉しかった。今度、私も昔チベットに行った時の写真を見せようと思う。彼がいつか行ってみたい場所だって言ってた。インドのずっと北。パキスタンとの国境の近くで、冬は早くから国内線の飛行機が不安定になるし、情勢の問題で外国人の入国がセンシティブになる場所。私が行った時はそこそこ大丈夫だったけれど、銃を持ったパキスタン側の兵士をよく見かけた。とにかく覚えているのは、あんなに空が近くまでやって来たのは初めてだったって事。高山病の薬を飲み続けながら、自分の吸ったり吐いたりする呼吸の音の中で、ただ青い空を、ただ星が落ちてきそうな空を見た。

またいつか行きたいな。

兄の焼いたパンと兄の漬けたチーズのオイル漬

パン 03.11,2021

誕生日の朝食は兄オンパレード。兄の焼いたパンに兄が漬けたチーズのオイル漬。LINEを開くと、兄と姉から誕生日のメッセージが入っていた。まず、恒例のほぼ日手帳の新調から始まる。新調とは言っても、新しい歳のやりたい事リスト100を思う存分に埋めるだけ。とりあえずそれで書初めを終えた様な気分。

とにかく朝から気持ちがいい。気持ちが良くて仕方がない。この1年を無事に乗り切った。39歳は悪夢で、40歳という年は大変ハードな歳だった。どうにか離婚を決意し、裁判はやらないと家族を説得し、走って離婚届を世田谷区役所へ出しに行き、家を引っ越し、新しい生活を始めた。心療内科は早々に卒業して、44kgまで落ちてしまった体重も太るプロテインと炭水化物で元に戻して、亀の一歩くらい小さな歩幅で普通の生活を始めて、新しい名前に変わりアイデンティティを一気に喪失して、新しい活動名の名刺を刷って、沢山の銀行とか保険とかあちこちに隠れてる見たく無い名字を見つけては変更する作業を死ぬほどやって、仕事も少しずつ始めて、完全に落ちた体力も毎日ちょっとずつちょっとずつのウォーキングで戻して、家具を揃えて、映像を勉強して、映像を撮って、新しい写真のプロジェクトを始めて、カウンセリングへ通って、心理学を学び始めて、梃子の癌の手術を無事終えて本日。数日前に聞こえなくなった片耳は早々に治った。過労とストレスで一時的なものだったみたいで、片耳の問題くらいで心は殆ど動揺しなかった。とにかく1年死なずにやりきった。それだけで、今日気持ちよく生きてるだけで何だか最高なんじゃ無いかって気がしてる。それに、梃子もお陰様で生きてる。

一年前の秋に沢山のお気に入りの指輪達を一つ残らず指からとった。いくつかは渋谷の質屋へ売った。大好きな指輪を死ぬまで付ける筈だったのに、理由はよくわからなかったけど、多分もう見ちゃいけないから、療養で殆ど仕事が出来なかった時期に少しでも生活の足しにしようと売った。私は指輪が好き。祖母や母の影響、姉の影響もある。二十歳を過ぎてから指輪をつけていない時なんてあっただろうか。両手じゃ足りないくらいに指輪をしてきた。一つ一つに思い出がある。それが指輪。何と無く買った指輪なんて無い。悪魔になった指輪達。だけど、指輪が好き。何だかすごく複雑な気持ちの一年を過ごした。

だから、今日、自分で自分に指輪を買う事にした。トラウマに邪魔されて、好きな指輪をつけられないなんて人生どうかしてるよ。おかしい。だから、新しい指輪を買おう。怖くても、もう怖く無いよきっと。だから、とびきりお気に入りの指輪を買えばいい。「これ、いくらですか?」NYでデザイナーをしてる日本人のジュエリー作家。日本じゃ殆ど置いてる所がないけど、たまたま渋谷のセレクトショップにあった。もうずっとずっと好きな作家。「4.8万ですね。」お姉さんがさらりと言った。完全に予算オーバー。「うーん。中々ですね。買います。」だって私、今日、生きてるから。買う。

指輪の箱を鞄にしまい気分良く歩いていると、前から編集の浅井さんが歩いてきた。お喋りに花が咲いて太陽が浅井さんの右顔から私の左顔を通りそのまま夕方へと去って行った。どれだけの時間お喋りしてたんだろう。むちゃくちゃ楽しかった。料理雑誌の副編集長を退職し、今はフリーランスとして活躍されてる。これからの話とか、自然由来の話とか、二人で道路をぴょんぴょん飛び跳ねてしまうくらい興奮した。浅井さんは本当に素敵な大人の女性。すごく憧れてる。「呼び止めちゃってゴメンね。」長話の後に浅井さんが言った。「いや、私、今日誕生日だから遊んでるんですよ。」「え?私も三日後誕生日だよ!おめでとうー!!」なんと私達は蠍座の女同士だった!という話でまた盛り上がって、一緒にいるなら魚座の男がいいよというアドバイスと、誕生日プレゼントにサーモンピンクの電動歯ブラシを頂き解散した。サーモンピンクは私の大好きな色。嬉しい。何だかこんなにハッピーな気分の誕生日っていつぶりだろう。覚えてないぶりに楽しい。帰りに梅ヶ丘のリカーランドなかますでビオのロゼと、美登利寿司で好物の本鮪の赤身と赤貝のお寿司を買って帰った。お風呂に浸かりながら母とお喋りして、夜は梃子とゆっくりと過ごす。幸せだな。ありがとう。私も梃子も、生きててくれてありがとう。

寄せ鍋

夕飯 31.10,2021

午前は心理学の講義。二ヶ月のプログラムが半分過ぎた。あっという間。後、半分で終わっちゃうなんて寂しい。講義は私の様な心理学への知識が殆ど無い人も、心理士の様に専門職の方にも、皆に向けて行われる。だから、毎回感心するのだけど、先生はすごく考えて講義を進めてるのだろうって思う。とはいえ、時々見知らぬ単語も出てくるから、ノートを取るのに必死。だけど、とにかく楽しい。今日はまた一つ興味深い講義だった。私が講義を受けた理由はとにかくもっと心理学を知りたかったからだけど、いつしか自分自身を救うプログラムとなっていた。

講義と一緒に読み進めてる本や、毎日のホームプラクティス。サンプルは自分で、自分がどう感じたか、どうなったかを講義でまた話しあう。色々な意見、感じ方があるけれど、人の心の落ちどころは良い場所と悪い場所が決まってる様にも見えた。全く異なる経験でも、どうにかその場所へ行こうとする回路があるみたい。その回路の太さやどんな形をしてるかとか、個性は有るけれど、きちんと皆んなゴールにやってくる。そして自分達が歩いてきた道について講義で話し合う。そして、この話しあう時間がすごく好き。

いつか私の問題も乗り越えなきゃいけない、乗り越えられる日がきっと来ると信じてきたけど、もうこのまま、痛いままでいいのかもしれない。けど、もしかしたらこの痛みがあるから、心理学っていう学びが瑞々しく身体に浸透してくるのかもしれない。それに、先生も言ってた。問題には乗り越えられる問題と、乗り越えられない問題がありますって。人殺し、自殺、近親者の事故死、レイプ、日常ではあまり出会わないような問題が世の中には存在する。私の問題も片足突っ込んだような問題だった。

夕飯は寄せ鍋。冷蔵庫の余った色々で寄せ鍋って出来るんだなって。味が染み込んでて美味しかった。

枝豆

夕飯 30.10,2021

兄から送られてきた枝豆。ベストな茹で方についても後からLINEが入った。ビールと枝豆が永遠ループだからと言ってたけど、本当みたい。食べながら、youtubeとかインスタで色々な方の街角演説を見る。法律を変える為、生きやすくする為、誰かの為に、こんなに必死に頑張れるなんてすごいな。何だかとても勇気を貰った。ビールのせいじゃなくて、心が打たれて泣いた。

今日は兄と姉の誕生日。いつもありがとう。

ペンネ

洋食 29.10,2021

やっぱり耳が聞こえない。何だか昨日よりも聞こえなくなってる。左耳を塞ぐと耳栓状態。耳の周りもじんわりと麻痺してる。完全にストレスだ。心身共にピンピン何だけどな。だけど、どこかが頑張り過ぎてるって事だよね。今日は仕事するのをやめよう。

「耳の周りの血流がストレスとかで滞ってるのよ。温めてマッサージ!」母からメールが入った。プロジェクトのやり取りでメールをしてたフミエさんからも「自然に触れたりするといいかも!」と、教えてくれた。ベッドでしばらくマッサージして、ゴロゴロして、午後は駒沢公園へ行く事にした。ポストを開くとマユミちゃんからの手紙があった。黄色の封筒にスラスラと書かれたフランス語。ポストに手紙が入っていると、一気に気分が上がる。公園で珈琲でも飲みながら読もう。

珈琲を買って、ベンチに腰掛けゆっくりと時間をかけて手紙を読んだ。二周して、封筒にしまった。手紙は9月26日の事が書いてある。一ヶ月前に、パリの部屋で彼女が手紙をしたためてるのを想像するだけで幸せな気分になる。

夕方に一本だけ堀江さんと電話で打ち合わせ。もう7、8年の付き合い。当時はクリエイティブディレクターアシスタントとして、今はフォトグラファーとしてお仕事を請けてる。

先週の撮影の帰り、恵比寿のスタジオから三茶まで送って貰って、何となく離婚の話になった。私がミュージュシャンと結婚する事が決まって、昔バンドマンだった堀江さんはすごく喜んでたけど、離婚の話を打ち合わせの時に話して目を丸くして驚いてた。それで、簡単に離婚の理由を説明すると、自分の離婚の話をしてくれた。当時の私なら全然聞こえてこなかった話でも、今の私なら全く違う感覚で堀江さんの話が聞こえる。それも、何だか鮮やかに聞こえる。堀江さんは今も昔も変わってないのに不思議な気分だった。私が知れなかった堀江さんは、沢山の苦労を乗り越えてきた人だった。どうしていつも、どんな時も、面倒見がいいとか、嘘をつかないとか、嫌な事が起きてもきちんと向き合ってくれるとか、色々な背景に納得した。出来る事なら、離婚する前に相談したかった。そしたら、もっと傷つかずに傷つけずに離婚が出来たかも知れない。

当時は、大概の人が離婚した方がいいとアドバイスしてくれたし、夫の音楽友達でさえ、離婚も有りだと思うって遠回しに離婚を勧めてきたけど、結局のところ、誰もが離婚未経験者で、離婚がどれだけ苦しいかなんて、離婚後にどうやって生きていけばいいのかなんてアドバイスをしてくれる人は誰一人いなかった。想像と実際に経験するのは全く違う。だから、離婚を選ばない友人達を見て、勇気がないだけ!なんて今は言わない。99%離婚しない方を勧める。苦しむ覚悟が無いなら、やめた方がいい。そもそも今の問題を解決できていないのに、離婚したからって解決できるわけでも無い。もっともっと大きな溝に堕ちる。人生そんなに甘くない。ただ、逆に言えば、覚悟が決められる。

「この仕事が終わったら、こないだの話の続きをしましょうね!」電話を切った。何だか、すごく嬉しい。人生って面白いものだと思った。

新米

夕飯 28.10,2021

午後、母から新米と兄からパンと枝豆のふさが届いた。梃子の手術は昨日終わり、特に合併症なども起こらなかったので、予定通り夕方に迎えに行った。先生と話してた事は覚えてるけれど、受付の方が話してた内容が全く聞こえなかった。抜糸の予約をして家に帰宅。ほっとしたからなのかな。緊張の糸がプツリと切れた音までは聞こえたけど、その先が消えた。耳がおかしい。

手術直前は吐き気がする程に忙しくて、悲しんでる余裕なんて無かったし、絶対にやってやるってメラメラしてたけど、これって自律神経かな。右の耳が水の中にいるみたい。しーんとして重い。心身共に元気だけど、ストレスの重力は想像以上に大きかったのかもしれない。よくわからないけど、右耳だけが重くて静か。

テコは帰宅して喜んではしゃぎ回っていたけど、しばらくするとベッドでずっと鳴いてた。苦しいと哀しいがミックスした様な鳴き声。そうだよね。こんなに小さな身体でお尻を切って、何針も縫って、訳も分からないままにこんな事になって、怖くて痛くて、よくわかんないよね。テコのお尻はフランケンシュタインの様にギザギザの糸が露わで、そこから少しだけ黒い血が固まって見える。

母から何度も連絡がある。「梃子はどう?」
兄からもメッセージが入った。「次は梃子の快気祝いにパン焼くよ。」豆のベストな茹で方についても丁寧に教えてくれた。

梃子の手術が成功して本当に良かった。母と兄、ありがとう。
夕飯は新米と粕汁、糠漬け、カツオの刺身にした。

昨日のおでん

夕飯 25.10,2021

今日は久しぶりの白ホリのスタジオ。先週までの映像の仕事の色々がようやく終わったと思ったら、今週の撮影の進行とか準備とか撮影以外の色々に追い立てられようやく今日撮影が終わって、残すは明後日の撮影で私の安息の待ちに待った二週間ぶりの休日がやってくる!先がようやく見えてホッとして力が抜けた。今夜はゆっくり昨日のおでんと一緒に晩酌にしよう。

ビールを飲みながら、おでんをつまみながら、江口のりこさん主演のドラマを見た。私がしくしく泣いているとテコがベッドルームから起きてきた。哀しいというより、とにかく悔しい。相手を庇い自分を苦しめる江口さんの姿に自分を重ねてしまった。私の離婚は病とお酒が原因だけど、彼の行動の最後はお金と名誉が欲しくて家族を捨てたって感じだった。たったの8年だけど、仕事が無い時も、沢山の人に裏切られた時も、彼が人生を放棄してしまいそうになって、ポツンと世界にひとりぼっちになった時、いつもいつも、本当に何度もいつも、最悪な時に何度も何度も手を差し伸べてきた。営む大赤字の店を手伝い、お金が無くても楽しくなれる様に毎日お弁当を作り、私が居ない時でも一人ぼっちにならない様に冷えた晩食を置いておいた。だけど、ある日突然に彼の目の前にお金と名誉が現れた時、「僕は変わるから信じて。」と、健気に愛情だけは深いんだと愛を歌う男が、一瞬でコロリと変わった。私が怒る暇もなく出て行ったから、何も今だって話してない。何だか江口さんが会社のお金を横領して逃げたパートナーを殴るシーンは爽快だった。私も殴れるものなら殴ってめちゃくちゃに蹴り倒してやりたかった。「あんたはお金の為に私といたのか?」っていうセリフが心に響いた。

すごく悔しい。絶対に負けたく無い。誰に負けたく無いのかって言ったら自分にって言いたいけど、ものすごく疲れてる筈なのに酷く怒ってる。私が泣いた所為でテコはずっと側を離れない。どうしてこんなに可愛い子が、あの男に酷い事をされたって尻尾をふって愛情を振りまく子が癌を患ってるなんて、人生どうかしてる。悔しい。愛情を持って真っ直ぐ生きてる方が損をするなんて、ならば皆んな悪人になって人を騙しまくればいいよね。梃子も私も。

悔しい。今日は久しぶりに猛烈に怒ってる。だから、しみしみのおでんが丁度いい。

目玉焼き

朝食 23.10,2021

朝からすごく寒かった。そして疲れてる。撮影帰りに三茶で今川焼を買って食べた。糖分が身体に染み渡る。何だか頭が今日も破裂しそう。夜は今むが大阪土産と三茶の新しいブルワリーのクラフトビールを何本か持ってきてくれて、寄せ鍋を食べながら仕事の色々や選挙の話をしてバイバイした。とにかくすごく疲れてたけど、いっぱい喋って、いっぱい呑んで、ちょっと心の休息が取れた。ありがとう。

炒り卵ご飯と味噌汁と柿

朝食 21.10,2021

ベッドの中ではパンと決めてたのに、キッチンでお湯を沸かしていたら無性に胡麻油で炒めた少し甘めの炒り卵が食べたくなった。時間は7時過ぎ。なんて平和な朝なんだろう。朝陽も最高だし、寝坊万歳!

息を止める様に仕事を片付けて夕方。ちょっと休憩しよう。お茶を飲んで、ぼーっとすることに決めた。あ、まゆみちゃんに手紙を書こう。書き途中だった手紙を開くと日付は10月10日。嘘でしょ。私の10日間、何処へ。10日前の手紙を読み返すと、超苦しい日に書いた手紙で、梃子が死んじゃう的な事が書いてあった。手術まで数日。梃子は死なないよ。大丈夫。麻酔が切れたら最高に痛いだろうけど、大丈夫。私がついてるから。

来週が過ぎたら、ようやく仕事の色々も落ち着く。梃子の手術をして、一週間もしたら誕生日だ。昨年は近所のしみるさんと今むと下北沢でご飯した。雨の日で、帰宅してからダイニングテーブルの紫陽花を撮ったな。何年も一緒にいた人がいなくて、悲しかった夜。あの家の夜の事を思い出すと苦しくなる。だけど、毎晩がそんな夜だった。

この1年は何だかどうだったのかな。自分でもよくわからない。とにかく生きるしか無いって感じだったのかな。恋の一つや二つしてみたかったけど、想像よりずっと私の全てが傷んでてそれどころじゃなかった。デートをしても気持ち悪くなったし、怖くなったし、好意を抱かれると嫌いになった。何とも難しい。離婚協議を進めてる中で兄が言ってた「アイツはこのままだと逃げ勝ちだよ?」1年前はそういう問題じゃ無いよって思ったけど、今思えば、そうかもねって思う。あの頃の私には裁判する体力はこれっぽちも残って無かったし、誰かが傷つくのを見るのも嫌で、裁判はやらないと懇願し続けた。

次の新しい歳はどんな事が起こるんだろう。来年の今日はどんな気持ちで日記を書いてるんだろう。結婚して1年目から書き始めた日記。あれから6年。長い長い6年だったな。この6年は色々が起きた。全く書けなかった日記も書けるようになったし、料理写真を初めたし、本が読めるようになって、心の病やそういう世界に生きる人の事に詳しくなった。結婚も離婚も経験したし、大切な人が他界して、死ぬ事について沢山考えた。慕ってた友人はいなくなって、新しい友達が増え、梃子とは大の仲良しになった。

10日前より今日はずっといい。だから、きっと来年の今日は今日より良くなってる筈。多分。きっと。じゃないと困る。

サーモンの塩麹丼

夕飯 20.10,2021

今日は朝から辻堂で撮影。遠かったな。それに寒かった。午後は新宿で一本お仕事、編集はお久しぶりの高木さん。相変わらず可愛い。高木さんは外見からカルチャーが溢れてる可愛いむすめ。

そして、恵比寿で打ち合わせして、帰宅して打ち合わせして、ようやく晩御飯。昨晩に漬けておいたサーモン。昨日の私、有難う。あんたはエライ。

一番最後のzoom会議。メンバーは富山のささやんなっちゃんご夫婦、フミエさん、山若君。このメンバーで作品を作る為に少しの期間だけ一緒に生活をする。フミエさんとはこないだ一緒にお泊まりしたし、山若くんとも昨年に小豆島で雑魚寝みたいなのをした。どんな事が起きるんだろう。どんな風な生活が待ってるんだろう。すごくすごく楽しみ。今日もさっさと寝よう。

芋煮

Journal 18.10,2021

朝の5時からバタバタとやってたのが、もう夜。今日は流石に疲れがどんと来て、いつもの乗り過ごしも中々な酷さ。夕方、気づいたら中野のホームに停留中の車内でハッとした。ここ何処?って。水曜日は近所のみっちゃんと夕飯。それまで頑張ろう。最近、私の周りで幸せな話が多くてニヤニヤしてる。何だかじわじわと嬉しさがこみ上げてくる。

今日は寝よう。色々がぱんぱんて頭が破裂しそう。梃子の手術日も決まった。頑張るとかじゃなくって、色々やるしかないよね。

ソース焼きそば

Journal 17.10,2021

早朝に起きて仕事を片付けて、講義を受けて、また仕事を片付けて昼食を食べて、ようやく休日だ!と思って家を飛び出ると、何語だかわからない言葉で喋る若い女の子が近寄ってきた。一生懸命に話してる言葉は日本語だったみたいだけど、彼女は中国人らしく、携帯を貸して欲しいと言ってる。2時間も短パンにサンダルのパジャマみたいな服でここにいるのだそう。話が全くよくわからないけど、何も持って無くて、友人が鍵を閉めて家を出ちゃったんだそう。どうゆうシュチュエーション?と思ったけど、とにかく可愛そうだったので携帯を貸した。

乗りたいバスの時間があっという間に過ぎた。その女の子は「どうしよう?」しか言わない。この寒さの中あと何時間待つ気なんだいって、もう15分くらいここにいる私の方がイライラしてきた。「警察が直ぐそこだから、お金借りて家に帰るのはどうかなって思うんだけど?」「もしくは、今からバイト先に向かう。」「もしくはネットカフェで手当たり次第連絡をあちこちに入れてみる。」どれも不採用で、どうしようしか言わない。ずっとインスタの友人にメッセージで「ナタリーだよ!」と名前を送ったり、出ない電話をかけ続けてる。

私の休日。数時間の休日がどんどん終わっていく。一緒にただ待ち続けるべきか否か、すごく迷ったけど、携帯をどうにか返して貰う事にした。ごめんね。私ならここで待ってるだけっていうのはしないと思う。だから、立ち去る方を選んだ。その代りに、彼女とバイバイしてから、彼女がメッセージを送ってた友人らにどうして私の携帯からメッセージを送ってるのかと、今彼女が困っている事、彼女が立ちすくんでる場所の住所を送った。バスの中での数十分は仕事をしようと思ったけど、彼女のSOSを送り続ける事で終えた。

絶妙な気持ちのままバスを降りて、銭湯へ。久しぶりのサウナ!気を取り直し意気揚々とサウナへ向かったけど、サウナはぎゅうぎゅう。少し待ってから入る事にした。ドアを開けると肉の塊みたいなのが二つ、床にゴロンと虫の交尾みたいにどっからどこまでがそれで、あれなのかわからないのがあった。これ何?!黒いパンツを履いたまるで双子みたいにそっくりの筋肉質の怖そうでイキってるお婆ちゃんが二人。こ、怖い。さっと一回戦目を終えて、二回戦目。肉の塊は、別々らしくて、別々に出て行って、また別々に入ってきた。イキってる双子も出たり入ったりしてとにかく目線が怖い。肉塊の片方が私の足元でゴロンと寝そべった。嘘みたいな光景だよ。大きな肉の塊がどすんってここにある。今にも私の身体に吸着しそう。こんな休日嫌だ。

だんだんと妙な光景の理由がわかってきた。これは、サウナ陣地取りの戦だったんだね。帰ろう、お家へ帰ろう。私が出る時、若い女の子が隅で申し訳なさそうに座っていた。

受付のアイシャドウのブルーが2cmくらいある50代の女性に「スタンプ集めますか?」って言われたけど、断った。

ジェノベーゼパスタ

洋食 16.10,2021

ああ、疲れた。色々な作業が全然終わらない。あっという間に土曜日が終わって、明日は講義。つい数日前が日曜日だったのに、また日曜日だ。時間が早すぎる。どうかしてるよ。

朝、講義の教材としてる本を15分読んだ。内容は “心の抵抗” について。何かしらの心の痛みだとか、しっくりとこない時の不満足な気持ちについて、それは時として苦しみを受け入れたく無いという抵抗なのだそう。本来は生きる為に備わったシステムなのだけど、それが過度に続くと自らを苦しめる事となる。無意識に抵抗している事に気付いてみましょうというエクササイズだった。今日一日を通して、割と簡単にあちこちで捕獲。私の場合、抵抗は基本的に家の中にはあまりいない。梃子の散歩の時とか、スーパーまで歩いている時とか、外出時に何かを見た時に誘発し現れる事がわかった。過去の苦しみの欠片を見つけてばっかりで、本当にいい加減にしなさいよと思っているのに、触覚がざわめき苦しみを見つけてくるらしい。そして、わざわざ自ら見つけてきた苦しみに抵抗を起こす。

厄介だな。大きな恐怖や苦しみは生きる為に私から出て行ってくれないけど、ハッピーに生きる為にはあり過ぎても困る。「はい、抵抗!見つけた。」抵抗を捕獲する度に心の中で大きく言った。「抵抗見つけました〜。」「ていこ。」「梃子」、ん?。てこって言うと、心にパッと花が咲いた。抵抗が起きても、梃子って言うと、パッ。パッ。次々と花が咲いた。

悪魔達との最低な過去を見つけて抵抗する度に、抵抗と言わずに梃子と言い続けた。どうして、私、あんな酷い事を言われたり、されたりしなきゃいけなかったんだろう?!いつしか花畑一面に広がる梃子の温もりの中で私は怒ってた。今日も負けないよ。

やっぱり世界は愛由来の何かで出来てると思う。

ジェノベーゼパスタ
パスタ
バジル
オリーブオイル
パルメザンチーズ
にんにく

兄の焼いたスコーンと食パン

パン 15.10,2021

昨日、カイトと駒沢の駅近くで待ち合わせして、兄の焼いたパンを受け取った。紙袋には、プレーンスコーン、チョコレートスコーン、食パン、それにチーズとニンニクのオイル漬けが入っていた。朝食はいくつかのパンをオーブンで焼いてお茶を淹れて食べた。

テコは朝から声が出ない。昨日の病院で鳴き続けたんだろう。だけど、手術前のチェック検査は良好で、癌の転移も見られなかった。たったの11年の人生で3度目の手術って、こんなに小さな体なのに。人間の様に話せないからただ耐え続ける方を選択するしかないのだけど、前を向くしか選択が無い人生ってどんな感じなんだろう。

今日は朝からミオちゃんと取材。ミオちゃんと会うのは久しぶり。撮影は8時から夕方まで。合間に色々とお喋りした。編集の羽賀さんとも初めて色々と喋った。同棲の話になって、好きな人でも一緒に住みたくないし、結婚も別にって話す羽賀さん。30歳前半の今の生き方はとってもユニークに聞こえて、魅力的だった。同じ物を持っていても、お金とか仕事とか色々が大体は似た様な物であっても、何かが足りないと感じる人もいれば、もう足りていると感じる人もいて、色々な女がいる。

仕事の合間に韓国のフェミニストの本を買った。内容は少し暴力の事も含まれてる。夜、少しだけご飯を食べながら考えてた。きっと暴力の度合いにもよると思うけど、暴力って最初は心臓が張り裂けるくらいに怖いけど、行動の一つと捉える様になると怖く無くなる。段々と慣れて麻痺してくるんだよなぁって。それに、初めて暴力を振るわれた時に真剣に相談した元夫の友人に「そんなのは二人でやってくれや。」と、関西弁で言われた事を思い出した。こんな事を相談してしまって、ああ、私って恥ずかしい女って申し訳なくなったのを覚えてる。9年くらい前の事。当時だって暴力は悪い事だったけれど、今よりもずっとずっと古い時代だった。

何だか今日は考えてた。女の生き方とか、色々。

朝ごはん

朝食 11.10,2021

昨日は完全に飲みすぎた。最悪な朝だ。2時間後には講義が始まる。空っぽの冷蔵庫から豆腐と乾いたネギを出し、乾燥ワカメを入れて味噌汁を作った。ご飯は冷凍をチン。オカズを作ってる時間も無いし、胃袋が求めてるオカズもわからない。梅干しにしよう。

とにかく身体がどんよりしたまま講義は進んでいく。変な緊張やワクワクが無いお陰でスローペースで淡々と講義に集中。今日はバッグドラフトについての話もあった。バッグドラフトについては本で読んだ事があったけど、やっぱり講義を受けて本当に良かったって実感。本で読むそれよりもずっとずっと鮮明に見えた。昨晩、「死にたい」を連呼してたのはやっぱりバッグドラフトだ。過去への依存じゃなくて、前進の合図だった。泣きながら帰宅した私はお風呂に入った後、そのまま夜更かし。珍しくネットでドラマを見だして、ケタケタと笑って寝た。元気を出さなきゃ!と思ってやったわけじゃなくって、自然な成り行きの行動だった。死にたい人がする行動じゃない。

バッグドラフトは、火災の現場で起きる爆発現象の事をメタファーとしてるそう。固く締まった扉をどうにかこうにか開けても、炎が立ち上がった部屋は、外から入った酸素の所為で爆発を起こす。世田谷線の車両の中で一気にドカンと溢れ出た私の爆発。その中には会いたいとか、話したいとか、そんな気持ちも含んでた。だけど、じゃあ会ってどうすんのさ。と冷静となった今、改めて聞きたい。

どんなに酷いストーリーだって、結末は待ってる。感想を述べてみるなら、爆発後は案外スッキリ。炎の中でじっとしてたんだろうね。熱かったろうよ。辛かったろうよ。苦しかったろうよ。私、お疲れ。酷い事をされたからって、ずっと泣いてても仕方がない。トラウマも仕方ないけど、トラウマしてても仕方ない。時々また起こったとしても、仕方ない。散々酷い現実も見ちゃったし、戻せないよ。諦めよう。

講義が終わって二日酔いの怠さにベッドでゴロゴロしてた時に電話が鳴った。動物病院からの着信。「先日の病理検査の結果ですが、腫瘍は癌でした。」テコのお尻にあった小さなイボは癌なんだそう。淡々と話をして、次の予約を入れて電話を切った。少しだけネットで調べた。段々と実感が湧いてくると、涙が溢れてきた。離婚で大変だった時、テコは食事を受け付けなくなったり、血便を出したり、ベッドから出てこない時期もあった。変わり果てた生活の中で私と一緒。ギリギリだったんだと思う。あの頃、姉と毎日電話して泣いていたから、今だにLINE電話の音が鳴ると不安がる。新しい家での生活が始まって、ストレスでまたおかしくなっちゃうんじゃないかって不安がいっぱいだったけれど一ヶ月もすると直ぐに家中を走り回るようになった。離婚してから心に決めた事がある。絶対にテコを不幸にしない。あんな酷い人生を送らせた事を心の底から後悔してるから。

泣くのをやめた。
私が泣くとテコは心配する。だからもう悲しまない。泣かない。今日の講義で面白い話があった。痛みは勝手に起きるもの、自然に湧いてきてしまうもの。だけど、苦しみは痛みに抵抗しなければ、そのうちに消滅する。痛いと必死に怖がって、必死に現実を抵抗するから、意識は痛いをしっかりとフォーカスオン。痛みの渦中へ、ドボン、さらに深くドボン、ドボンと鏡の鏡の鏡の中みたいに堕ちていく。

素晴らしい講義だなと思って目をキラキラさせて聞いていたと思う。よくよく考えてみたら、テコが死んだ未来からタイムスリップして今日に会いに来たのなら、怖くもないし、悲しくもない。寧ろ一緒にいれる今が最高に幸せってなる。だから、サヨナラする日が来るまでは、最高にハッピーな日だけでいいんじゃないか。私はテコが大好き。私達は一緒にいると最高に幸せな気分になる。それできっといい。だから、今日もたっぷりと愛情を注ぐ。そして癌はとっとと取ってポイだ。

何だか可笑しいくらいに、チャージされてきてる。苦しい過去もトラウマも正直面倒。これ以上、私の人生の邪魔をしないでくれと思う。私は今、テコのサポートしなきゃいけないのだから。


10月9日

Journal 10.10,2021

今日は、先月デートしたトモさんと夕飯。話が盛り上がって結構飲んでしまった。トモさんは、私を面白い大人だと終始褒めてたけど、その発言に関しては面白く無かった。

彼が私の世界が広いって言うのは、私がゾンビのいる世界みたいな場所に一度でも降り立ってしまったからだと思う。それは素敵な大人とは異なってる。3度くらいの不倫の末の離婚なら、もっと瑞々しい熟女になれたかもしれないけど、そういう類のものとは全然違う。

夜の22時ちょっと前、ガラガラの世田谷線。NYの路上でライブするアリシアキースの唄を聴きながら心の中で死にたいと連呼して泣いた。次の誰かが出来るまで、又は出来ないまでなのか、この喪失感や虚無感はやってくるのかな。久しぶりのこの世の果てみたいになった。これって、もしかして執着?だけど、何だか違う気もする。

チキンカレー

カレー 10.10,2021

金曜日も中途半端なままに終えた。さっきまで頭がパンクしそうだったし、なんだかやるせなさで一杯だったけど、お風呂に入ってワインを飲んだらケロっとした。今日の失敗も新しい仕事の猛烈な量のニューな色々も、全部受け止めたという事で良しにしよう。足が地面に食い込むくらいに受け止めたと自負してる。だって、あれもこれも全部初めてだったじゃん。

朝に悲鳴をあげるようにパリのマユミちゃんに連絡。「チャミどうした?」「夜に話せる?」色々が落ち着いた頃、2杯目のワインと一緒にビデオ通話でお喋りした。パリはお昼。マユミちゃんはランチを食べてた。顔を見るのは1年ぶり。最後に会ったのは2年前。コロナが始まる頃にパリで。

2時間ちょっとダラダラとお喋りして、通話を切った。悲鳴の理由については半日も経ったから、もう私の中には殆ど残っていなかったし、ささっと聞いて貰った。話さなくても良かったかなと、人の悪口を言ってる様に聞こえて少しだけ後悔もした。先週の心理学の講座のホームプラクティスで、過去の苦い経験の程度を選んでトレーニングするものがある。「あまり苦しみの強いものは選ばないで下さい。もし大丈夫そうなら、もう少し苦しいものを選んで下さい。」日常に落ちてる様なライトな苦しみで試みる。「あ、全然何も感じない。」次にハードな苦しみと、苦しみの段階によって心の温度が変わるのを体感しながらトレーニングを行なっていく。

苦しみの大きさを測るうちに、苦しみにはサイズがある事がわかった。色や形、苦しみの種類で名前をつけたりして観察を進めていくと、苦しみが色々な箱に整理されていく。そうして、不必要な苦しみは捨てて、必要な分は取っておく。それは、これからもっと観察しなきゃいけないから、まだまだ苦しすぎて手放せないもの。

なんだかすごく面白いトレーニングだった。苦しみは面白く無いけど。




きのこスパゲッティとカボス

洋食 08.10,2021

“人生とは、何かを手放すとまた新しい物がすっと入ってくるもんだ。”と、よく言うけれど、半ば諦めてたベッドルームの照明問題。前のライトが失くなってから二日。ハイパーにパワーアップした素敵なライトがやってきた。夜な夜なネットであちこちを探し回っている中で、急にふっと思い出した。「あ、そういえば、春にブルペンで素敵なライトを見たな。」直ぐにネットで調べて、ブルペンに電話。「テーブルライトありますか?」「ありますよ。」「あの、なんとか熊みたいな名前の。」「稲熊ですね。有りますよ。」工場にもネットにも、一点物で作ってるライトの在庫は生産自体もしばらくお休みだと書いてあったけど、店にはあるとの事。編集の野村さんがブルペンで素敵なフロアライトを買ったという話を思い出して直ぐにLINEして値段を聞いてみる。むちゃくちゃ素敵な藤のフロアライト の写真が送られてきた。テンションは、だだ上がっていく。「ブルペンとの別注のライトが可愛いですよ。」「そうなんですね!今から行って来ます!!」何だかいい予感しか無い。ずっとずっと探してきたライト。ようやく今日こそ出会えるかもしれない。長い長い旅だった。

「テーブルライトを見に来たんです。」「こちらのか、別注のはこちら。しばらく作らないので、これが最後の一つです。」「別注の方で!」迷いもせずに別注で決まった。すっごくバッチリな風貌だった。他のライトの事も色々とお話を聞いた。ビンテージの16万のも欲しかったけど、さよなら。今日は無理。もう二度と会えない素敵なライトにお別れをしてウキウキで重いライトを持って青山へ向かう。こんな事ってあるもんだ。まさかのラストワン。こんな近くにあったなんて!

「マックスマーラ前にいるよ」と後藤さんからLINE。行きつけの古着屋へ連れて行ってくれた。私の今年の冬の目標は素敵なユーズドデニムに出会う事。古着先輩の後藤さんと一緒にビルの一室にあるショップへ入った。まるでプレスみたいなショップ。デニムが沢山。中にはガラスケースにも入ったデニムも。「女らしいデニムが欲しいんです。」幾つかデニムを試着して、8万のビンテージデニムもちゃっかり履いて、お気に入りの一本を見つけた。古着先輩と仲良く店員さんがお喋りしてる。そして凄い話を聞いてしまった。「デニムは一生物だからね。」ライトを買ったばかりで今日はお買い物はなぁと思っていたけど、一生物なら仕方ない。母もよく、一生物と良い物に関しては買うべき時に買いなさいと言ってたし、それに今日後藤さんに会えるのが楽しみで仕方無かった。だから、きっと今日は特別。嬉しい日だから買ってしまおう。

大荷物で歩いて数分の居酒屋さんへ。古着先輩が直ぐに予約を取ってくれた。そして、後藤さんの新しい恋の話をたっぷりと聞いて、最高にハッピーな夜を過ごした。こんなに幸せな事ってあるだろうか。嘘みたいな毎日の話を、嘘みたいな現実の光景を、ニンマリしながら話してたと思う。だけど、きちんと過去の苦しみも持ってる。だから今が楽しくて仕方ない。そんな気もした。過去のあの時はそれに必死で通り過ぎてしまった事も、今だから思い返せたりする。過去は過去だからってバイバイじゃない。過去は今に繋がってるし、それが今を作ってる。最悪だった事も最高だった事も今を作ってる。

勉強してる心理学のコンパッションで近しい考えがある。最悪とバイバイしないほうが幸福になれるという人間の心理について。私達人間には苦しみを優しさや愛情で癒す力を持っている。自分の苦しみにその力を向けられるのは他人ではなくて自分。だから、過去とバイバイしたら、癒せなくなってしまう。先生の考え方で色々な言い方があるけれど、チャンスだと云う人もいた。自分を癒せるチャンスだって。そんなチャンスは要らないよとも思ったけれど、誰しもが人生に置いて必ず出会える物。それをどうかよく受け取ってって云う意味なんだろう。

帰宅してお風呂に湯をはってる間に、パンツ一丁で脚立に乗って仮でつけてたIKEAのシーリングライトの撤去と、新しいテーブルライトの設置をした。いつだったか姉が言ってたな。「家の色々な事、男手が欲しい時は特に、ニコが死んで居ない事を辛く思うよ。」って。私はいつも一人でやってきたと思う。ダブルベッドも一人で担いだし、家のDIYも全て一人でやった。3度くらい一緒にした引越しも全て一人でやった。どうしてかな。大変な時にいつも俺は忙しいと出かける元夫が作ったのは犬小屋くらい。梃子は全く見向きもしなかったし、何度も板のささくれで指を傷をつけて、本当に悪魔な代物だと思ったのを覚えてる。だから、パンツ一丁でライトを別の部屋に綺麗にバッチリな感じで取り付ける事も、明日やろうじゃなくってささっとやれる。男仕事を出来る。これが私の特技かもしれない。

お風呂から出て、ベッドルームの最高な塩梅の調光を眺めた。調光は二段階。二段階目の暗い感じも素晴らしい。ぼーっと見つめていたらそのまま朝が来た。ハッピーすぎる夜だった。

栗ご飯

和食 04.10,2021

一週間前に、いやもっと前に買った栗がずっと冷蔵庫に入ったまま。いい加減に栗ご飯を作ろう。休日も休日じゃなく過ごして、今日が何曜日なのかわからない状態の中で必死に栗を剥いた。3日くらい台風がきて、どこも行けなくなればいいのに。そんな気分。

今日すべき仕事があるのはわかってる。けど、あれもこれも、生活の中で溜まってしまった事を片付けることにした。1日くらいやらなくたって、何一つ世界は変わりゃしないよね。せっかくだからと思って近所のみっちゃんに栗ご飯をあげに行って、ワインを買って帰った。

ベッドルームのライトは今日からIKEA。朝にとりあえずでつけたもの。夜になって初めて気づいた。見てるだけで悲しくなるような光景じゃん。なんだろうこの感じ。最悪だ。調光感が最悪だ。IKEAが悪いんじゃなくって、この部屋にこの調光感がたまらなく嫌な雰囲気。部屋に入るのも嫌だったから、寝る直前までリビングでライトの本を読んで過ごした。「本当に最悪だ。」もう、おちおち探してる場合じゃない。たかが調光。されど調光。拘りはそんなに強い方では無いけれど、私の生活においてこれは死活問題。

アップルパンケーキと梅ジャム

パン 03.10,2021

今日は心理学の講座の初日。人生初めてのズーム授業。18人の人が画面に映ってる中で自己紹介するのはすごく緊張した。年齢も性別も住んでる場所も全然違う。職業については心理職の人が半数以上で、関連した仕事の方もちらほら。アウェイ感たっぷりの私は連れてこられた猫のような気分で端っこに座って授業を覗いた。

楽しいと言っていいのかわからないけど、むちゃくちゃ楽しい。リアル体験を例に出す話では、ちょっと苦しそうな話も聞こえてきたけど、とにかく見るもの、触れるものが楽しい。これからどんな9週間になって、その9週間の後の私はどんな視野で世界を見るんだろうって思うと、すごくワクワクした。だけど、しきりに講師からは注意喚起が促された。学びの中で冒険している感覚があるうちは大丈夫。だけどその先には絶対に行かない事。安全な場所からは離れないようにって。私の離婚の事を話した上で受講参加を認めてもらった旨があったから、本講義を受ける前にも何度もその件については連絡が来た。

色々が色々と動いて回ってる中で、講義も始まって、なんだか脳みそがショートしそう。バタバタと支度をして、冷たい白いご飯だけをばばっと頬張って、鎌倉へ向かった。数日前に週末はちょっと自然を見た方がいいと思って近所の今むを誘った。彼も無類の海好き。鎌倉の駅を降りるとザーザーぶりの雨。駅前のエクシオールで雨宿りしてると連絡が入る。友達のたまちゃんに聞いてたけど、本当におばさんみたいな髪の長さだった。いきなりショートになったおばさんの私。おばさんみたいな髪の長さのおじさん。なんなんだろうか。心理学の勉強を改めて始めた事を話すと驚いてた。そこから、脳の話とかになって、今むが読んでる細胞の話になって、雨が止んだから海外に向かいながらもハードにお喋りして、海岸に座りながらも、今度は動物倫理学とか環境の話とか、私がここ一年くらいほってる話をした。結局、穏やかな海の前で、美しい夕方の中で熱弁しあって、大変に疲労困憊して東京に帰る事に。「疲れた。」何度も言ったと思う。私が勝手に熱弁しただけなのに、今むは「ごめん。」って言ってた。

電車に乗ると、今度は今むの将来についての話を聞いて、どうしたらいいのか考えたりして、三茶の中華屋でビールを飲みながらまたさらに、その話の続きをした。とにかく、話しまくって疲れた。

男性の悩みを聞く事ってあまりないけど、男も女と一緒だなって思った。何とも、フルスロットな休日だった。