ニラキーマとアボガド

カレー 28.9,2020

朝から天気が良くて洗濯機を二回まわした。14時から心療内科の電話診療だ。緊張してる。

14時を過ぎた頃に電話が鳴る。
「菊地さんのお電話ですか。今から電話診療に入りますね。先生に変わります。」

ドキドキする。看護婦さんに伝えていた内容を確認しながらゆっくりと先生は話す。友達のお父さんみたい。丁寧で気さくな感じ。

先生が言った。
「イネイブラーって知ってますか?お酒を飲む人を家族が支えてしまう事を言います。」
「今夜、旦那さんが帰ってきたらどうしますか?」
「もう荷物を全部持っていったので帰って来ません。」

私の生い立ちだとか、先生の質問は続く。しばらくして、先生がまた同じ質問をする。
「今夜、旦那さんが帰ってきたらどうしますか?」
「もう、帰って来ません。荷物も持って行ったし、それに…」

先生は、夫が今どこにいる?とか、どこに泊まっているの?とか、やたら夫の事ばかり聞くなぁって思った。私の話を聞いてほしいのに。

別の話をする、体調はどうですか?どんな感じですか?

しばらくすると、先生がまた言った。
「今夜、旦那さん帰ってきたらどうしますか?」
「もう無理です。夫が来るのが怖いから。」「もう離婚なんです。」
私は私の声にびっくりした。

「あなたが離れる事を決めているなら、もう大丈夫。これから状況は良くなりますよ。もう大丈夫です。」

先生の質問の意図がようやくわかった。私の意思がきちんと自分で理解出来ているのか気付かせたかったんだろう。そして、私は鬱病だと風邪ですよっていう感じで先生が言った。不眠も頭痛も恐怖も涙も止まったのに鬱なんだ。きっと夏がピークだった様に思う。2年前もきっと鬱を発症してただろうな。だけど、毎日朝から晩まで仕事してたし、自然と治った。現場に行って仕事の人に会うとすごくほっとして、現場から出るとまた哀しくなった。家に着く頃には目からポロポロと涙が落ちる。あの時も写真以外の全てが憂鬱だったな。

先生に当たり前のように、あなたは鬱だからって話をされてほっとした。私、もうギブアップって誰かに認められたかったのかな。もう夫を助ける事を止めたかったのかな。夫を嫌いになったわけじゃないのに。

ニラキーマとアボガド
ニンニク・生姜 1片 みじん切り
玉ねぎ 1/2個 みじん切り
ひき肉 100-200g
青唐辛子 1本 みじん切り
アボガド 1/2個 スライスするトゥナパハ 大さじ1
ナンプラー

炒飯とビール

中華 27.9,2020

今日、また女優さんが亡くなった。
ほんの数日前に思い出した。あの人、再婚して幸せなんだよな。離婚しても、また家庭を持って、新しいひとの子供と人生をするってどんな感じなんだろう。だけど、幸せになれるんだ。私には未だそれがわからないけれど、いつかわかるのかなって。

夫の酒乱で私がトラウマを持っている事を夫は知らない。酒乱が始まった時に震えが止まらなかった事を夫は知らない。怖くて怖くて、友達に助けてって電話しようとした事を夫は知らない。夫は外の人に、鬼嫁だって言ってるって聞いた事がある。私が外で強くいるから、その事を言ってるんだろう。だけど、本当はずっと怖くて苦しかった。夫が全くの別人に変わったのを見てしまってから、私は夫との溝を埋める事が出来なくなったんだと思う。いつだったかな。覚えてない。怖い事が当たり前になりすぎちゃった。だから怖く無いんだ。今だけ負けないように強く言えばいい。優しい夫は明日の朝に帰ってくる。

お酒をやめて欲しい。全うに生きて欲しい。「信じてるから。」夫に何百回とメールしたと思う。だけど、怖くて悲しくて辛いって、言わなかった。いつだったか私の涙を見た夫が気持ち悪いって発狂した。私は慰めて欲しかったのに、心の弱い夫の前で涙を流す事は事態を悪化させるから駄目なんだ。私が弱音を吐くと世界のリズムが狂うんだ。私は私の事を言うのを止めよう。そうやって私はひとりぼっちになっていった気がする。

2018年の酒乱が始まった時に人に言われてアルコールの記録をつけ始めて、2020年の時も記録した。私が夫にその記録を見せた時に夫は寂しかったと思う。私は夫を救いたくてつけた記録が夫をひとりにさせた。私がひとりでつけ続けた記録だから。

餃子

Journal 26.9,2020

夕方に後藤さんが来てくれる。
ベッドで泣いて目をつぶった。起きてお風呂に入って食事の支度をする。

やっぱりずっと頭の中をぐるぐるしてる。どうして、夫と話せなかったんだろう。
「俺の好きなようにさせろ。うざったい。言う事を聞かないなら離婚でいい。」夫から出る言葉はCDをリプレイしてるみたいに聞こえた。何ヶ月も同じ言葉が流れ続ける。

ダメだってわかってるけれど、未だにどうしてって思う。
私を救ってくれた友人や兄弟が言う。「もう絶対に戻っちゃ駄目だから。絶対に駄目。」わかってる。戻り方もわかんないから大丈夫。だけど、あんなに酷い事があっても、私は今でも答えを探してる。

後藤さんはいつも笑顔。
もう、一人じゃ解決出来ないから弁護士に相談したいって話をした。「とにかく早く幸せになんなよ。」「優しすぎるんだよ。そういうの捨てて。どうしたいのか決めないと前へ進まないよ!」笑顔で言う。いい笑顔。昔からそう。

餃子、焼きすぎちゃって失敗した。だけど、楽しい夜だった。明るい夜だった。

餃子
白菜 細かくカットして塩もみして軽く水切り
ニラ
豚ひき肉
ごま油
鶏ガラスープ
中華だしの素
塩・胡椒
餃子の皮

胡瓜と緑のケース

Asinan food 25.9,2020

いつも電話の向こうでシャキシャキと音がした。「今日も胡瓜ですか?」「シャキシャキ。そう。」ここ4ヶ月、姉は毎日のように電話の向こうで胡瓜だ。いつだったかテレビ電話をした時に「この緑のがやばいんだよ。」と、緑のケースを見せてくれた。「ケースのまんまなんて、汚いよ。お願いだから皿に入れて。」「めんどくさい。シャキシャキ。」姉の横で、ヘレナもシャキシャキしてた。

6月から、日課の様に私の生存確認をしてくれる姉。ご苦労様。本当にありがとう。私の姉でいてくれてありがとう。胡瓜片手に私を救ってくれて本当にありがとう。

今日は電話の向こうで怒ってる。隣のばばぁがさぁって、電話が割れそうだ。「怒らないでよ。」「もう直ぐだから。」「わかる、わかるよ。だけど怒らないで。」怒り狂う姉の理由はよくわかる。本当に傷ついた。もう十分だと思う。お願いだから神様やめてやってくれって思う。だけどね、もうすぐだから。姉をなだめてる自分に気づいた。あ、私が帰ってきた。

昨日の夕方に夫からメールが入る。怖くて心臓がバクバクしてる。お腹が痛い。痛いよ。いつもと同じやつ。メールが読めない。メールを閉じては開いてを繰り返す。テキストが中々入ってこなくて暗号のよう。何度も繰り返す。5分位かな、ようやく頭に入ってきた。

あれ。この人、だいぶ酷い。そして、もしかして、、
TOKIOの山口さんを思い出した。伊勢谷さんもそう。夫みたいって。モラルが無い。ちょっと可笑しくなった。私、イかれちゃったのかな。サウナへ行って汗を流そう。週に何度も行ってたサウナ。すっかりサウナの事を忘れてた。246の横断歩道で信号が青に変わるのを待つ。信号が変わる。歩き始めると、頭をふとよぎった。 ” 私はあのメールの人にずっと苦しめられていたの??”

心療内科に予約の電話を入れる。

もし、また夫からのコンタクトがあったら、私は堕ちてしまうかも。頭よりも身体が先に反応して不安に飲み込まれてしまうかもしれない。だから、病院へ行く。だけど、仕方がない気がしてる。半年も苦しんできたから、心と身体が苦しみ方を完全に覚えちゃってる。だけど、私のどこかは気づき始めてる。

今夜は成城石井に売ってるお気に入りのレモンチューハイと胡瓜と緑のケース。そう、緑のケースのまんまでいいよ。衛生的な事なんて気にせずいこう。もう何だっていい。美味しければいいよ。だけど、美味しく無いものは食べちゃいけない。美味しいものを食べよう。

胡瓜と緑のケース
胡瓜
サムジャン

色の無いパスタ

洋食 24.9,2020

今日はトレーニングの日。
10日間くらい、ウェイトオーバー食をサボってる。「頑張らない。」「無理をしない。」「ゆっくりゆっくり。」姉とアカリちゃんから入るLINEの言葉を忠実に守ってる。食べたく無いから無理して食べない。そして、また痩せた。

「菊地さん、食事増やしましょうね!」先生が笑顔で言う。

何だか今日は貧血気味でふらふらした。気分が悪くてトレーニング中もぼーっとする。早くお家へ帰ろう。雨も降ってる。

帰宅して、パスタを作る。真っ白な色の無いパスタを作った。何だかうんざりした。うんざりしながら食べる。人生って本当にうんざりする。9月の記憶が殆ど無い。苦しい事もあんまり覚えてない。

目が覚めたら何かをしよう。今日は何か出来そうな気がする。

9月23日

Journal 23.9,2020

「私はお兄ちゃんの味方だからね!」って言ったの。大好きなお兄ちゃんの話を嬉しそうに話してる。

アカリちゃんのこういう所が好きだ。彼女は自分の身の回りにいる人をとことん守る。フランケンシュタインみたいな風貌の極悪人を目の前にしたって、小さな体で立ちはだかる。そんな果敢な彼女の姿に心打たれて悪い奴は退散してしまうだろう。「ごめん。悪かった。」って。

夫の友人の奥さんだった。
カメラマン同士で、何となくお喋りするようになって、少しずつ少しずつ、気づいたらすごく仲良しになった。彼女の前で何十回と泣いただろう。私ってこんなに人前で泣けるんだ。びっくりした。いつも冷静な私が、ぽろぽろと落ちる涙をぐちゃぐちゃになってゆく顔を見て、彼女はうんうんって聞いてくれる。夫のお陰だ。夫に出会わなかったら、彼女に出会う事は無かった。

「私、すーちゃんの写真が本当に好きだよ!すーちゃんは愛があるから大丈夫!」いつも励ましてくれる。夫が言ってくれなかった言葉を、彼女は私の目を見て言ってくれた。

「深呼吸。深呼吸。」LINEにメールが入る。
深呼吸。そう深呼吸。私には大切な人が沢山いる。深呼吸、深呼吸。大丈夫。ゆっくりと前へ進もう。夫はもう帰って来ない。私が怖いのは、私が見ている世界なだけ。

もう戦わなくていいんだ。だから怖く無い。だって出ていっちゃたから。もう助けちゃいけないんだ。

友達との夕飯

Journal 22.9,2020

シミルサン、たまちゃんカップル。今むが遊びに来てくれた。楽しくて、楽しくって沢山笑った。みんなが来るまで上手に笑えるか不安だったけれど、笑うって結構簡単。直ぐに出来た。

私はずっと夫の歌が好きになれなかった気がする。人を叩いた手でギターを鳴らして、人を傷つける口から出る言葉、なんだかいつもちゃんと歌ってよって思った。最低でも弱くてもいいのに、格好ばっかりつけるのは止めたらいいのに。あなたが最低なら最低な歌を歌えばいいのに。どうしていつも違うっぽい人になって歌うんだろう。それはファンが喜ぶから?10数枚のチケットをソールドアウトさせたいから?

夫との距離が離れれば離れるほどに私は何かに気づいてゆく。あの鼻歌の理由もわかった。

夫は家族から逃げたんじゃなくって好んで出て行く事を決めたんだろう。女と毎晩のように遊んでたのもそう、現実から逃げるためじゃなくって、本当に楽しくて仕方なかったんじゃないか。だって、鼻歌って気分のいい時に唄う歌でしょ。そんなに楽しいなら、翌朝に謝ったりしないで。それがあなたの歌だよね。

友達との夕飯。
ベジジャーマンポテト
砂肝のアジア風サラダ
ポキ
蛸のセビーチェ
麻婆豆腐
ご飯
ポキ
まぐろ
アボガド
レモン
玉ねぎ みじん切り
青唐辛子 みじん切り
青葱
ごま油
大蒜醤油

夜食

和食 21.9,2020

早朝、家の前に出した荷物を何も言わずに夫は運んで行った。ずっとそわそわした。ダメだ、気持ちの一ミリだってもう戻っちゃいけない。だけど、これが最後だと思うと伝えたかった。

「僕は変わりたいんだ。もう絶対にお酒で傷つけない。だから一緒にいて欲しい。」ポッケに入った婚姻届、折り曲げられた婚姻届を見て素直に嬉しかった。その数ヶ月後に私達は籍を入れた。2016年の事。お酒の事はずっと誰にも話せなかった。それから1年後にまたアレは始まった。

夫にメールする。
「何の話合いも出来ていないのに、離婚で本当にいいの?私達は8年間、ずっと一緒にいたんだよ。」

返答は無し、ずっと夫は無視だ。4月からずっと無視。どんなに酷い事をしても無視。「お前が悪い。」酒を飲んで夜中に泥酔して言う言葉はいつも同じ。「うざったい。俺の好きなようにさせろ。俺は忙しい。」

中目黒の酒場で私から家を追い出されたと夫が言ってると耳に入る。情けない。どうして嘘ばかりつくんだろう。私だけじゃない、世界にも自分にも嘘をついてる。そんなに自分の身を守る事で必死なのかな。私が作り続けた食事、あれは一体なんだったんだろう。この家にいる全てが夫の帰りを待っていた。毎日毎日、また同じ夜を一緒に過ごせるようにと静かに待ってた。

「助けを求めない溺れる人を助けると溺れますよ。」夏に夫の事で行った心療内科の先生の言葉。ちゃんと聞けば良かったと思う。夜みたいな一日がいる。秋の風が気持ちがいい筈なのに、身体に当たるそれが怖い。頭がどこかに置いてきたみたいな感じがする。空は青くて晴れてるのに、太陽の温かさが届いてこない。私、たぶん溺れた。

夜食
ご飯と梅干し
しじみ汁

トマトとモッツァレラのスパゲッティ

洋食 20.9,2020

5日前の事、夕方に夫が大阪でレンタカーを借りたようで、その通知が私のgmailに入る。心臓がばくばくして、ぎゅうっと全身を締め付けた。昨日と同じだ。不安の渦の中に堕ちる。堕ちてゆく体がどっかにいっちゃう。目の前に世界があるのに、頭はここに無いみたい。胸騒ぎが止まらない。すごく怖い。少し時間が経って落ち着いた頃、直ぐに友人に連絡する。「病院に行きたい。行ってもいいのかな。」

今日はアカリちゃんと笑って食卓を囲んでる。
姉が数カ月前に言ってた。「大丈夫。絶対に大丈夫。ある日、嘘みたいに抜けるから。今までの事が何だったんだろうって日が絶対に来るから。絶対に来る!ほんとだから。絶対に、来る。」うん。あの日より今日はずっと楽。色々も急に抜けた。

夫の酒に気づいたのは4月。夫が友人に会社を作って貰った月。今思えば、きっと後ろめたかったんだろう。急に背中を向けて寝出したのもこの頃。人が変わった様に毎日忙しいと言い、目を合わせなくなった。理由は音楽だと言ってた。邪魔しちゃいけないと思って、「頑張ってね。」と言い、殆ど家には寝にだけ帰るようになった夫の夜食を作るようになった。2ヶ月くらい。殆ど顔を合わせて無い。その1ヶ月前はいつも通り、毎日の様に一緒にいた。結局、私が会社の事を知ったのは6月。もう完全にお酒が始まった頃だった。多分病気もしっかりと始まっていた。私が反対するわけないのに何で話してくれなかったんだろう。この8年間、彼の未来を明るく支えてきたつもりだったのに、私は彼の妻になったのに、こういう裏切りってあるんだろうか。

何年か前、あれは今思うと完全に鬱の季節だった。夫は数ヶ月もの間、世界から身を隠す様に家に引きこもった。「死にたい、音楽をやめたい、何もしたくない」。私が仕事だとか買い物に出ると電話が鳴る。甘えた声で夫が言う。「どこにいるの?今すぐに帰ってきて。」着信は数十件と夫の名前が連なり、酷い時には10分もしないうちに次の電話が鳴った。私への依存は日に日に増していく。何かが間違ってる事がわかった。だけど、これは私達だけの秘密にしておこう。私は彼を救える。いや、救う。

「一度きりの人生なのだから何だっていい。悪い時があってもいいよ。ただ、自分が好きな事をして欲しい。あなたは大丈夫。私が想っているから大丈夫だよ。」ベッドに堕ちていく夫に何度も何度も伝えた。何度も何度も。

今、夫の弱さにお酒とお金と権力が注がれていくのがわかる。何だか嫌な予感がする。勢いよく溢れないといい。思いっきりに注がれたものが溢れ散って底にいつまでも鎮座する不味いビールみたいになりそうだ。きっとまたあの場所に留まる気がする。変わり果てた夫の恐怖に怯える私がいるのに、ついもう一人の夫を心配する私がいる。

とにかく色々と後悔してる。私も悪かった。わかってる。救おうと必死になったのも、私の心を押し殺して我慢したのも私だ。ここまで私を追い詰めたのは私だ。彼がしてきた事は人がする事を超えていたけど、両手を広げて受け取ったのは私。愛だと勘違いした。8年前の無知な私がした行い。アルコール依存症も、双極性障害も、鬱も、依存や、色々。あまりに色々。世界には愛だけで乗り越えられない物が存在する事を知らなかった。全力で信じてても、死ぬほど想っても、世界は自分の思い通りになんてならない。死ぬ時はいつだって簡単にその日が来る。

中目黒に夫が仲良くしてる居酒屋があって、よく一緒に夕飯を食べに行った。夫はお酒が入り苛つくと、カウンターの下で私に何度も肘つきをした。「痛いからやめてよ!」強く言った。私は夫の隣にいるようになってから、どんどんと強そうな女になっていった。泣いたり、辛そうにしたり、弱みを露出することは、私達のリレーションシップから反してた。酒が入って強くなる夫に、走ってついていく私。誰も気づいてくれなかったんじゃなくって、私がきっと隠した。きちんと、痛いし、悲しいよって声を出せば良かった。そうしたら、きっと誰かが私達を助けてくれた筈だ。夫の事も私の事も庇う必要は無かったんだ。弱い私達の事を助けてくれる人はいたと思う。あの酒場にはいなくても、どこかにきっと。

今日は朝から雨予報。ずっと手をつけられなかった夫の荷物を片付ける。遅い昼食は大好きなトマトとモッツアレラのスパゲッティ。

モツちゃんぽん

和食 18.9,2020

久しぶりのラーメン!前はよくラーメンを食べてたな。

夫は月の1/3位は不在となる事が普通だった。昼間は一緒に回ってるミュージシャンと地方のリサイクルショップを巡って自分のコレクション探しとご当地グルメを食べる。夜はライブして、お金が無いから、タダか安く泊まれる場所で雑魚寝してお酒を飲んでって。それが夫の言う音楽のツアーという仕事。赤にならなければいい。俺はいい方だっていつも言ってた。何が良くて何が悪いのよくわからないので、ただ頷いた。ツアー中に夫からの連絡は殆ど無い。こっちからメールすれば、さくっと返ってくるだけ。「いつ帰るの?」と聞いても返答が曖昧な事も多かった。時々、お土産に醤油を買ってきてくれた。夫は元気な時はとにかく忙しい人だったけど、お金だけはいつもとにかく無くて、本当にお財布もポッケも空っぽみたいで、私の誕生日は半分いつも私がお金を出して何かを買った。少し出してと言われて、出す。お金が無いのなら仕方ないと思ったけど、不思議だった。デビューまでして手に入れたファンとの繋がりや、そのお陰で続けてられる音楽のツアーという仕事が夫にとって何より大事だった事はわかってる。だけど、それは私の夕飯を独りぼっちにさせる事が多かった。そんな夜にラーメンを食べていたんだと思う。ある時、健康診断でラーメン食べてる数が多い事を指摘されてやめた。

昨日の早朝に友人からメールが入った。
4時とか5時。大体ぼんやり起きてる時間。ああ、また今日がやってきたって目を開けても、目の前に起きてる現実にどん底になっている時間。起きてるけど寝てる。本当に寝れたらどんなに楽だろう。身体がここに在るのに、どこにもいけないままここにいる。まるで時間に張り付いてしまったような感じ。

朝陽だ。無理やり私をベッドから剥がしてくれた。テコの散歩へ行こう。

あ、メールが来てたんだ。歩きながら開いた。
直ぐにわかった。この子、私を一生懸命に救おうとしてる。

文章が沢山詰まったメールだった。メールの最後にモラハラリストと記載されたものがついている。慌てないよう、ゆっくりと落ち着いて読むようにした。何回も読み直す。リストを何回もやってみる。何回も繰り返したけど、全部そうだった。モラハラって何の事なのかよくわからなかったけど、モラハラリストを読む限り、私という妻はモラハラ被害者だった。

今しかないって思って送ってくれたんだろう。そんな感じだった。前に少しだけ夫の事をぽろっと話した事がある。彼女はずっと気にかけててくれたのかもしれない。丁寧にモラハラっていうそれについて教えてくれた。googleでモラハラっていうのを調べたけど、沢山読んだけどいまいちわからない。だけど、事象だけつまめば夫の私への行為は完璧にモラハラだった。よくわからない。これは弱い夫の心の叫びが溢れちゃっただけの事で、それを受け止める事が妻である私の役目なんじゃなかったのかな。私達だけ、家庭だけの秘密が明るみに出ようとしてる。姉が最近ずっと言ってた。「ねぇ、よしみ。聞いて。これって犯罪なんだよ?」って。アメリカではそういう言い方をするんだってずっと思ってた。アメリカ人は直ぐに裁判したがるからって。

今日の撮影。写真を撮れて、すごく楽しかった。
気分が大分落ち着いてる。大丈夫な気がしてる。

夕飯

和食 16.9,2020

何だか疲れた。寝よう。さっさと今日は終わらそう、夕飯を食べて。


夕飯

鯵のたたきとカボスと大蒜醤油
茎若芽
糠漬け
納豆しじみと若芽のお味噌汁
ご飯

水餃子

中華 15.9,2020

「今夜は何が食べたい?」「水餃子が食べたい!」やっちゃんからのリクエスト。オオゼキに売ってる関谷城南食品の厚皮で水餃子と、成城石井に売ってる八幡製麺の皮で焼き餃子、やっちゃんと言えばきのこ!って思って、あわび茸、しめじ、椎茸のきのこ汁を作る。仕事帰りのやっちゃんがビールを持って家にやってきた。やーっぱり食卓はいい。食卓に当たる光ってまるでスポットライトみたい。綺麗、本当に綺麗!

今までの事を整理しようって、ようやく気持ちが少し落ち着いてきたから、ここ数日まとめてる。アルコールで記録してた大変な事だとか、暴れた日の事だとか、いろいろ、何千日の中の一部。一部以外は思い出したく無いから記録されずに記憶から自然と消されていった。だけどそれはもう追いかけない。数日前に兄が言ってた言葉が引っかかってる。「それ、モラハラじゃん!」モラハラって何??夫はアルコールの病気なんじゃないの?

夫の最後のセリフはいつも同じ。散々な事をやらかした後に言い放つ。「俺の言う事を聞かないなら離婚でいい!」何十回と言われてきた。話し合いなんて皆無。不倫されてる方がよっぽど楽だろうって何度も思った。その方が理解ができる。だけど、もしかして、これがモラハラなのかな。そう思った途端に自分が可哀想になってしまった。夫の言う事を聞くのは妻の役目だと思っていたけれど、それは本当に私の愛情だったのかな。それは夫の何だったのかな。わからない。だけど、もう悲しんじゃいけないんだ。わからない事はわかる人に聞いて助けてもらおう。これ以上悲しんだってきっともう意味が無い。もう飽きた。こんな世界、もう飽きた。スポットライトの下で一緒に笑う世界がいい。人生は何があるか本当にわからない。だけど何があっても人のせいにしない。何だか今日そう決めた。


今夜の献立

小松菜と海老の水餃子
白菜と豚肉と木耳の焼き餃子
ズッキーニの塩麹と檸檬和え
もろきゅう
きのこ汁
ご飯

茄子の味噌炒め

中華 14.9,2020

悲しい唄を悲しくない時に聞くと気持ちがいい。
サムスミスが好き。「サムスミスってゲイなの?」サムスミスを知ったばかりの時に、何となく姉に聞いたら「どうみたってゲイでしょ。」って。男が男っぽく悲しい唄を歌うんじゃなくって、男の声で女みたいに悲しい唄を歌うのがすごく心地がいい。女が悲しい唄を歌うのは辛い。だからサムスミスがすごく好き。

やっぱり夫が好きだと思う。最低な事を散々されたけれど嫌いになる事は出来ない。それに、夫が最低な事をするのを止められなかったのは私のせいな気がした。それは夫が本当に弱い人間だっていうのを知ってるから。俳優の伊勢谷さんが逮捕された事件を見て思った。伊勢谷さんのニュースを見れば見るほどに、まるで夫みたいな人だった。弱い人間である事は悪くない。弱い事を知っていて、助けてあげない方がよっぽど悪い。きっとそう。もし、側にいたら助けてあげればいい。怖いのはみんな同じなんだから。この人は普通じゃないって事が側にいればわかる。

夫は荷物を全て持って出て行った。話は出来ない。同じ言葉だけを言ってる。「俺の言う通りにしろ!好きにやらせろ!酒もやめないし、嫌なら離婚でいい。」お酒が始まった途端にそんな事を急に言われても、簡単に離婚を選べない。私達はたったの数ヶ月前、いつもの食卓を囲んでた。2年前の酒乱を乗り越えて、夫の両親とも話し合って、お酒を止めると約束した。夫婦としてここからがスタートだと思っていた矢先だった。

毎日にまだ私は迷子になってる。夫に会いたい。だけど怖い。
夫の影の無い家が少し心地が良い気もしてる。汚れないトイレ、溜まらない洗濯物、深夜の静寂。多分、夫の為に使ってきた時間が余りに多すぎた。寂しい。

2年前に相談してた大人たちが、2年前と同じ事を言ってる。「自分の人生なのだから、幸せになってほしい。」って。テコと私だけになったこの部屋が少しだけ好きになれそうな気がしてる。毎日がどんどんと更新されていく。どこでもいいから、明るいところへ行きたい。

オムレツサンドウィッチ

パン 13.9,2020

久しぶりに明日はサンドウィッチにしよう!前日の夜にそう決めていた。夫は私のサンドウィッチを嬉しそうに食べてたな。本当によく作った。夏は冷えたサンドウィッチが寝起きに最高。だから、朝一番で作って置いて、冷蔵庫で冷やしておく。レタスや胡瓜を挟んだシャキシャキの野菜ハムサンドと卵サンド。トマトを挟んでも美味しい。マスタードマヨにしても美味しい。余ったら冷蔵庫に入れて夕方のおやつにしても美味しい。家の前の人がベランダでパーティみたいのをしてる。うるさい。だけど、わいわいした声は悪くない。わいわいと食事がしたい。家族や友人やみんなで同じテーブルを囲むような。そういう食卓が好きだから。

オムレツサンドウィッチ
食パン 2枚
チーズ
卵 2個

山形のだし

和食 12.9,2020

昨日から人生をお休みする事に決めた。お休みって言っても、特に何かするわけじゃない。ただ、もう頑張るのが疲れた。考えるのも疲れた。何もしたく無い。心も身体も衰弱しきってる。午後に会ったアカリちゃんに伝えた。「ちょっとお休みしようと思う。全部。写真も料理も。ぜーんぶを。」

ずっとずっとわかってたけど、頑張るのをやめられなかった。夫の酒乱に気づいたのは4月のいつか。夜22時を過ぎた頃、アカリちゃんに連絡をしようと携帯を取った。身体が硬直してる。血の気が引いていくのがわかる。「もしもし?どうしたの?」声を聞いてほっとしたのと同時に、声が失くなった。「助けて」と言いたいけど、声が出ない。喉の奥にぐっと閉じ込められた声が止まってる。

あの夜から。あれが始まりだった。
そして、2年前のトラウマも私をぎゅっと掴んで離してくれなかった。

人生をお休みすると決めて今日で2日目。お休みしたって結局憂鬱。とにかく休もう。ベッドに横たわると、いつしか寝ていた。大きな問題があるのだけど、今すぐに夫に連絡してあげなきゃっていう夢を見た。目覚めて、ぼんやりとする。現実がどっちかわからなくなる。ああ、夢。夫に会えた気がしてほっとした。

夕方、編集の仕事をしてる栗さんの紹介で料理写真家の梶原さんっていう方に写真を見てもらう約束をしていた。ポートフォリオを持って市ヶ谷の方にある事務所へ向かう。出会った瞬間、マスク越しでも優しい笑顔が溢れてるのがわかった。一枚一枚ゆっくり写真を見て、話をしてくれて、私の話も沢山聞いてくれる。嬉しい。すごく嬉しい。写真を沢山褒めてくれた。もう辺りは真っ暗だったけれど、いつもの怖い夜じゃない。御礼を言って事務所を出て駅まで歩く。やっぱり人生をお休みするのはやめる。

「あなたは広告じゃなくって、あなたの写真を撮った方がいい。残念だけど僕から紹介出来る仕事は無いよ。あなたの写真を見て、すごく写真が撮りたくなったよ。」

世界に突然嫌われてしまった毎日に、一人ぼっちになって信じるものが失くなってしまった毎日に、写真が私を救おうとしてる。どんな日だって料理も写真もやめない。今日もご飯を作って、写真を撮ろう。続ける事をやめたくない。

やっちゃんのレシピ、山形のだし
きゅうり、茄子、みょうが、大葉をみじん切り
お好みで鰹節や切り昆布
味付けは麺つゆ又は味どうらくの里などの出汁醤油で。

9月11日

Journal 11.9,2020

三茶の病院へ行くまでの10分、246を歩きながら姉と電話で話す。ここ数日、姉に電話が出来なかった。話をしたかったけれど、したくなかった。姉に言ったら現実になっちゃう。声は聞きたかったけれど、出来なかった。

話を一通り聞いた姉は穏やかだ。いつもは私よりも声を荒げて怒るのに今日は違う。優しくて落ち着いた声で言った。「あのさ、とりあえず離婚とかいいから、もう頑張らないでいい。とにかく休もう。」涙がどっと溢れた。暑い太陽の下でしくしくと泣いた。

もう私、頑張らなくっていいんだ。そっか。
うん。わかった。人生をお休みしよう。
もう全部お休み。とにかく、お休みする。

朝食

Journal 10.9,2020

夜の22時。デスクにいる。
健康診断で引っかかった胃ガン再検査が気になってる。父は胃ガンだった。まさこおばちゃんは乳ガンで40歳を過ぎた頃に亡くなった。今夜ははキッチンじゃなくってミントティーを持ってここに座ってる。外は雨。音楽はStevie WonderのOverjoyedがリビングから。 明日、料理王国の副編集長浅井さんと、ライスプレスの成田さんに、パドラーズで作品を見てくださいってお願いしていて、準備してる。eat LOVEっていう作品。男と男のカップルの食卓。料理は彼氏の伊藤通洋さん。それを私が撮る。そして彼氏の野村浩平さんの文章を書く。

プリントはずっとまとめていたんだけど、文章は久しぶりに読んだ。読んでなかった文章も読んだ。ごめんなさい。文章読むのが苦手だから読んでるようで読んでなかった。思ったよりも自分の事が書いてあってびっくりする。それにしたって野村さんの文章は素直で可愛くて、ぎゅっと胸を掴まれる。ぎゅって。とっても柔らかく、ぎゅっと。冷えた身体が温まってくような。

2年前の夫の酒乱の時期、彼らが私を救ってくれたんだった。彼らの食卓で温かい食事を食べ、ほっと安堵して家路に着く。それを何度も何度も繰り返した。作品を撮るプロジェクトで通っていたのだけど、彼らの食卓に私は愛を食べに通った。eat LOVEのタイトルの通り、私はあの場所へ愛を食べに行った。そんな事をふいに思い出したら、何だか気づいた。

さっきまで泣いていた。そのちょっと前も泣いた。哀しくて哀しくて仕方ない。急にそれがやってきて、家でも街でもスーパーでも写真を撮っていても人と話していても急に来て急に去っていく。eat LOVEをまとめていたら、私が今やる事は悲しむ事じゃないかもしれないって思った。

生きていると辛い事が結構ある。小さい事から大きい事まで。時にはあまりに大きすぎて前へ進めなかったりして、だけど、そんな事に構っていたら前へは進めない。私にはあの時にたっぷり補充した愛がある。大好きなふたり。大好きな作品、eat LOVE。作品が私を助けてくれる。作品をまとめながら思う。私を救ってくれたように、誰かの事を助ける作品になって欲しい。

朝食
目玉焼きと醤油マヨご飯
あかりちゃんにもらった梨
ほうじ茶

昼食のこと

和食 08.9,2020

午前はトレーニングに行って、そのまま病院へ。胃ガンの検査にひっかかってた。帯状疱疹のお薬を薬局で受け取る。午後に夫と話をしようって約束をしてる。本当に今日は帰ってくるのかな。そんな事を姉と電話しながら帰宅した。

遅い昼食を終わった頃に、急に “今から帰る。”とLINE。
数週間ぶりに帰宅した夫。当たり前のように畳に横になってる。「話をしたいから起きて。」「頭が痛いからこのままがいい。」向き合いたく無い時の夫はこういう感じだ。帰宅した事で精一杯なんだろう、きっと。「疲れた」何度もそう言った。目がすごく鋭かった。

夫は今、躁状態。春からだと思う。3月、殆んど睡眠を取って無かった。とにかくアイデアが浮かんで来るようで、椅子に座ると直ぐに立ちあがって、家中をそわそわと歩き回った。躁状態に入ると止まらない。どんどんとハイのハイになって、そのうちに凄い力を持った権力者だとか、悪い王様みたいになってゆく。誰の声も聞かない。いつもの優しい夫とは正反対となる。

「俺は1000万今年稼ぐから。何かお金の支払いなんかあるなら、全部、請求書を出して。」荷物をまとめながら言い放った。「もし、仕事が必要なら店舗を撮る仕事回してやってもいいけど。」私、建築写真家じゃないし、なんで嫁が家のお金で夫に請求書を出すんだろう。この人バカなのかな。バカなんだよ。本当に無知で幼稚で、バカなんだよ。今、CEOっていう肩書きを手にしたけど、ほんの数ヶ月前まで、音楽を除いては殆んど稼ぎがなかった。「今日はコーヒーが10杯売れたよ!」1杯300円程のコーヒー。祐天寺の商店街の真ん中で不法の店をやってた。溜め過ぎていた年金も少しずつ払うようになって、駄目な色々の事も一つずつ潰して綺麗にしていった。少しずつ自分の力で自立してくれたらいい。絶対に私の紐にはさせないと心に決めてた。だから貧乏でもいい。それに彼には才能があると信じてた。その才能が音楽なのかどうかはわからないけれど、悪い所が失くなれば、この人は人の役に立つ人になれる。ゆっくりと一緒に進もう。優しい夫がいてくれるなら、そんな毎日で十分に幸せだった。

「俺は別にどっちでもいいから、離婚したいかどうか選んで。」話し合いは一切してない。沢山の酷い事についても、やってしまった出来事についても、聞きたい事や話したい事は山ほどあるのに何も言わない。夫に会社を作ってあげた飲み友達が車で来て、夫の荷物をぱっと持って行った。

今年は夫に青柚子胡椒を食べさせてあげられなかった。今年も上手にできたのに。
がらんとした家で、気持ちがずっと動転してる。


昼食

鯛のお刺身と青柚子胡椒
トマトとキャベツのお味噌汁
糠漬け
納豆卵
大根おろしと紫蘇の醤油漬けにマヨ

ポモドーロ

洋食 06.9,2020

9月まで頑張ろう!そう思って8月はとにかく笑った。嘘でも笑った。全然面白くなくても笑った。そうやって8月は何とかすぎて、9月が数日を過ぎた頃に急に寂しくなった。8月はとにかく笑うと決めていたけれど、9月の事なんて全く考えていなかったから。9月にぽんと放り出されて、とぼとぼと歩き始めたら道が無くて立ちすくんだ。夫からの来るはずの連絡も無い。こんな事を想うのはどうかと想うけれど、死にたいって思った。これがどういう意味なのかわからないけど、無くなりたいみたいな感じ。この世界から消えたい。そういう感じ。命を粗末にするとかそういう話じゃなくって、とにかく朝から晩まで毎日の毎時間の中から消えたい。お願いだから消えたい。そういう願い。

取材で貰ったトマト。畑になったトマトは真っ赤で嘘みたいな色だった。太陽がとても強い日で、ずっとここにいるんだって思ったら、なんだか凄いなって、凄い生命力だなって胸が熱くなる。ぎゅっと手で潰してフライパンの中へ放り込む。水分を飛ばしていく。パスタを入れてオイルと一緒に乳化する。トマトが濃くて美味しい。とっても美味しかった。

ポモドーロ
いただいたトマト
にんにく
オリーブオイル
パスタ

胡椒

やっちゃんと夕飯

Journal 04.9,2020

やっちゃんが泊まりにきてくれた。
最近、テコが元気が無い。8年一緒に暮らした家族がある日突然いなくなったら、寂しいと思わないわけが無い。テコは夫と寝るのが好きだった。いつも夫にくっついて寝ていた。正確に言うならば、へばりついて寝ていた。

やっちゃんが来てテコが喜んでる。私も嬉しい。誰かとの食事が嬉しい。嬉しくて飲み過ぎた。死んだように眠りについて気づいたら朝が来た。しっかり二日酔い。やっちゃんとバイバイして梃子とずっとベッドで寝てた。

テコがいてくれて本当に幸せだ。梃子をくれた太郎ちゃんありがとう。ある日突然に太郎ちゃんが「ヨッシー。犬 欲しいって言ってたよね?」って電話が来てテコを連れて来た。東北地震の後の事。あの時もテコが私を救ってくれた。毎日不安で仕方無かった日々。てこの原理にちなんでテコっていう名前に決めた。こーんなに小っちゃいのに、おっきな愛がある。だからあなたの名前はテコね。って。

今日の献立
切り干し大根と甘酒ソムタム
トマトの黒酢和え
米茄子とマッシュルームに煮浸し
ひよこ豆と数種のソーセージのスパイス煮込み
ゆで卵のカレーピクルス
紫蘇のカボス醤油漬
切り干し大根と甘酒ソムタム
甘酒 : 酢 5:1
塩 少々
ナンプラー 少々
切り干し大根
人参
パクチー

卵たまご素麺

和食 03.9,2020

あと2ヶ月で誕生日。
別に私の誕生日なんてどうでもいい。年をとる事が嬉しい年齢でも無い。ここ数年はずっとそう思ってた。友達や家族、夫の誕生日が嬉しくて仕方なかった。だけど、いつもと違う今年はいつもと違う事をしたいと思った。人生で一番最低な年。だから、誕生日までの2ヶ月くらい最高な事をしよう!誕生日がきたら、もっともっと最高をしたい!

疲れきった心に作戦を練る余裕なんて無い。今までの方法でここまで歩いてきて最悪な事態となった。何が良くて何が悪かったなんてわかんない。だから、今までじゃない方を選んでみよう。いつも通らない道、いつも買わない色、いつもなら諦める事、いつもなら譲る事、いつもなら我慢する事、いつもなら恥ずかしくてやめた事、いつもじゃないを選ぶ。哀しい時は泣く。嫌な時は帰っちゃう。嬉しい時はもっと喜ぶ。その先の理由なんてのは無視して、いつもじゃ無い方を選ぶ。好きな写真を撮りまくろう。失敗してもいい。食べたらさっさと寝て、今日を終わりにしよう。いい日をやろう。それでいい。

いつもと違う今日がしたい。もうこの今日は要らない。最高な今日がいい。

卵たまご素麺
生卵

たらこ
素麺
青ネギ
麺つゆ

エッグトースト

朝食 27.8,2020

夜中に身体がぎゅっと氷ついて目が覚めた。あの夜みたい。
先月に夫が行方不明になったと、音楽関係者、夫の友人と名前も名乗らない女が深夜にやってきた。ピンポンが何度も鳴り響く。心臓がバクバクして身体がぎゅっと固まって、震えて歩けなかったあの夜みたいだ。

今考えると何で夜中に家に来たんだろう。特に女。女の方は「これからラジオなのに、どうするんですか?!」と家の前でバタバタとパニくってた。深夜12時を過ぎていた。夫の事で大家さんから苦情が入った事がある。とにかく静かにして欲しかった。私は翌朝の撮影の為に早くからベッドに入っていたけど、結局朝まで寝れずに撮影に行った。いつも通りのやつ。夫が泥酔して帰った夜中みたいなやつ。寝ないで写真を撮る。心が切れながらも写真を撮り続ける時間。撮影が終わると、まるで泥の中みたいになって、精一杯の力を振り絞って家路につく。

優しくない人や優しくない時間が嫌いだ。
行方不明になったって事は、その程度の意気込みって事なんだから放って置けばいいよ。それ責任取るのだって仕事でしょう。そんないい加減なアーティスト選んだ責任。翌日に夫は「俺の何が悪い?酒飲んで何が悪い?ラジオなんて、お金貰えないけど出てやってんだよ。」って。そのジョーク面白くないよ。なんだか、ラジオだか何だか何でもでもいいのだけど、全てが優しくない。

私の胸にあの夜の事がピンを打ったように刺さってる。
昨晩の様に、これからも時々そこは痛むんだろうなって思った。しばらく放って置こう。頑張って抜かなくていい。だって胸がちぎれそうになったのだから。忘れなくていい。すごく、悲しいかったから。

牛乳たっぷりのカフェオレと、エッグトーストを焼いた。夫が好きだったエッグトースト。

8月27日

Journal 27.8,2020

最近、突然に恐怖がやってくる。
youtubeを見てた時、街を歩いていた時、仕事の最中に、目の前の世界とは全然違う恐怖が頭の中に起こって、悲しみの発作が起きる。テコが死んだとか、夫が浮気した女といる所に遭遇するとか、目の前の現実とは全然かけはなれた映像が頭の中を流れ出す。振ったコーラみたいに急にそれが放出して、3分くらいすると、あっという間に消える。目の前の世界に、ああ、助かった。って、胸をなでおろす。

多分、心がまだ来ない筈の恐怖に怯えてる気がする。大地震があって、ああ怖かった。終わった。こっから復興だって思って、次の日にまた大地震があって、そしてまたその次の日も、また次の日も、そしてその次も次も次、次、ずーっと続く。家を立て直したのにまた壊れて、今日も立て直したのにまた壊れる。今日も。今日も。また今日も。また。そのうちに、今、自分がどこにいるのかわかんなくなって、そのうちに、来ない明日でさえ怖くなる。

「そんな男やめなよ。」「早く離婚した方がいいよ。」「人生を選んだ方がいいよ。」そんな風に言い放つ友人がいても、何て応えていいのかわからない。簡単じゃないよ、裏切られるって。たった1度の不倫じゃない。たった1度の暴力でも無い。今、私は私が今どこにいるのかもうわからない。

ベジジャーマンポテト

洋食 25.8,2020

会う人、会う人に痩せたって言われるのが嫌だなぁって思ってた矢先、友達から送られてきた写真を見てびっくりした。「これ、私?」紙ペラみたい。すごく怖くなって、私、やばいかも。事の重大さに初めて気づいた感じだった。

食べようって思っても、食べても、食べたように思っていたけれど、気づけば夜だった。家族がいなくなるっていうだけで、私は拒食症みたいになってしまうんだ。哀しいだけで人間はどんどん薄くなっていくのか。へぇって思った。人が死ぬっていうのは、そんなに難しい事じゃないのかもしれない。そんな気がした。そういえば、生理も止まってた。

2年前の夫の酒乱の時は変貌する夫を目の前に、もうこの現実を見たくないから死にたいって何度か思うことがあった。だけど、今はそんな事は思わない。絶対に死にたくない。ネットで “太る、ジム” で検索をすると、中目黒に太る為のジムを見つけた。中目黒は夫が毎晩呑み歩き、女たちと遊び、キャバクラへ行く場所だから行きたくない。だから、家から5分のパーソナルジムに決めたけど、ちょっと高かった。「11月の誕生日までに太りましょう!!」先生の笑顔がきらきらしてた。

谷口家に貰った、おばあちゃんの作った馬鈴薯でベジジャーマンポテトを作る。マヨケチャにタバスコたっぷりで食べた。夕飯の後にジャーマンポテト。いい流れだと思う。私は太って、身体も心もふくよかになって、幸せいっぱいな誕生日を送るって決めた。

チキンカレー

カレー 23.8,2020

最近悩んでた。書いちゃダメなんじゃないかって。悲しい事は書いちゃいけない気がして書けなかった。だけど、山若君がどんどん書きなよって。今、書きなよって。

「新宿の公園で遊んで、寝て帰ったんだよ。まだお酒が残ってる。」麦わら帽子に短パンで現れた編集の山若君。本が大好きな山若君。「マサヤ君はさ、本当に本が大好きなの。」彼女のナナちゃんが言った言葉がずっと胸にある。渋谷の東に午前11時に待ち合わせて、山若君おすすめのフラットホワイトっていうコーヒーを飲みながら、写真を見てもらった。写真の事、全然出来てなかった。毎日にいるだけで必死で、毎日が終われば、ベッドに入って今日もどうにか終わったって電気を消した。こうして写真の話が出来るなんて嬉しい。好きに生きていいんだよって言われてるみたいで嬉しかった。だけど、書く事は哀しみも受け入れるって事。

昼に遊びに来てくれた、ざおーと食べたチキンカレー
▽ 材料 ▽
鳥の手羽元 5本ーヨーグルト大さじ2とターメリック大さじ1に漬け込んで置く
ニンニク・玉ねぎ 1片ーみじん切り
玉ねぎ 1個ースライスする
トマト缶 2/3
▽ 調味料 ▽
コンソメ 1個
クミン 大さじ1
ターメリック 大さじ1
カレールー 1片